プレイボールとは以下のものを指す。
プレイボールとは、ちばあきおによる漫画である。
プレイボール2とは、ちばあきお原案コージィ城倉作画の漫画である。
概要
週刊少年ジャンプにおいて1973年から1978年にかけて連載。月刊の方で連載していた「キャプテン」のスピンオフであり、「キャプテン」初代主人公の谷口タカオを中心として描いた高校野球漫画である。原作は青少年育成国民会議の推奨を受けている。当時「キャプテン」が非常に好評だった為当時の編集長から「週刊誌にもちばあきお氏の連載を」というお達しが来る。当時ちば氏はラグビーかアメフトをテーマにした題材を描くつもりだったが、資料集めに時間を要し連載開始の予定が大幅に遅れそうになったので、その繋ぎとして谷口タカオの高校野球を描いた「プレイボール」が連載スタートした。しかし構想が大きくなり繋ぎが繋ぎでなくなった為長期連載となった。
しかも読者は谷口キャプテン時のクライマックスである「墨二中対青葉の死闘のような試合」をプレイボールで求められているのはちば氏も承知しており、その為には丸井・イガラシといった主要なキャラクターを登場させなければならない。しかも丸井・イガラシはこの時でまだキャプテンの作中で活躍中の中学生で、キャプテンで中学生として登場してるのにプレイボールで高校生として登場させるのは無理であり、彼らの卒業を待たなければならない。そこでまず「谷口が野球部ではなくサッカー部に入部する」という話を連載から1ヶ月半設け、谷口が1年生の時に夏の高校野球東京大会予選の3回戦で対戦した東都実業の話では、連載29回(ページにして580ページ)という異様に長い展開とし、丸井・イガラシがプレイボールに参戦してくれるのを待つためとしたエピソードがある。
1977年には少年ジャンプ系列としては初めて「第22回小学館漫画賞」を「キャプテン」「プレイボール」で受賞。本作の累計発行部数は1900万部、プレイボールを含めると3200万部となる。
1978年ちば氏の体調不良を理由に物語途中で話が打ち切られ、作者もその後1984年に亡くなってしまった為未完に終わっている。
キャプテンのリアル志向をさらに突き詰めた形の作品で、6年もかけて連載されたにも関わらず、他の高校野球漫画が当たり前のように行っていた甲子園に最後まで行っていないことで有名。(ただし、3年春の段階で終わっているため、夏の大会で甲子園にいけた可能性はある。弟の七三太朗との会話で、冗談っぽくではあったが、しばらく休んだら再開して晴れの甲子園へ、その後は大学野球編、プロ野球編へという構想を語っていた。)そして39年後の2017年にコージィ城倉氏が作画を引きつぎ、7年後の2024年3月19日発売の「キャプテン2」にて墨高野球部は悲願の甲子園出場を果たす。
2005年7月からUHFアニメ形態でアニメ版「プレイボール」が放送を開始、翌2006年からは倉橋・半田・鈴木が加入した以降が描かれた第二期「プレイボール2nd」が放送。詳細はアニメ欄で記載。
2010年3月、阪神甲子園球場に「甲子園歴史館」がオープン、その一角に「まんがと甲子園」と題して甲子園を題材にした野球漫画がパネル展示や実写版で使用されたユニフォーム等が展示され、その中に「プレイボール」も展示されている。(2019年まではバックスクリーンの先「バックスクリーンウォーク3」に展示されていたが、2022年の拡張に伴うリニュール工事に伴い展示物が球場エリアに移転した。)
2015年、2014年に続き「侍ジャパン×野球マンガ」としてキャプテン/プレイボールから谷口タカオが選出され、日本代表を応援した。
2021年8月、学研出版より「部活系空色ノベルズ」シリーズの一冊として、「キャプテン 高校生編〜新たなるプレイボール」同年10月に第二巻に当たる「キャプテン 高校生編~めざせ 夢の甲子園」というタイトルでそれぞれ小説化された。著者は山田明で本作「プレイボール」を小説化したもの。なお小説版「キャプテン中学生編」同様、設定が現代(プレイボールでは令和の設定)でコンビニやSNSといった言葉が出てくること。主人公を気にしている女子高生がいる所は変わりない。また小説版では鈴木・半田は学年が下がらない所や、倉橋の口調が若干マイルドになっている等の変更がある。
2022年8月1日、2024年8月に阪神甲子園球場が開場100周年を迎えるにあたり「阪神甲子園球場100周年記念事業」を展開、その一つとして甲子園にゆかりがある高校野球漫画9作品の [1]コラボマンガムービを公開、この中にちばあきお氏のプレイボールも参加している。
「KOSHIEN FOREVER」のワードに各年代で愛された主人公達を通じて、甲子園の思い出を呼び起こしていただきたい、その思いから「記憶のどこかに、その聖地はある。」というキャッチフレーズのもと9作品が合作したオリジナルマンガコラボムービーを公式サイト及びYouTubeにて公開されており、2024年までに随時公開されていくほか、阪神甲子園球場で開催される高校野球・阪神タイガース主催試合でもスコアボードで試合開始前等に上映される。
(No1 ・No2 ・No3・No4・No5・No6・No7)←コラボマンガムービーへのリンク
またヒナタミユが歌う主題歌「KOSHIEN FOREVER」は「YouTubeMusic」及び「Spotify」等の音楽ストリーミングサービスで聞くことが出来る。
2023年3月からはコラボマンガが描かれた甲子園100周年記念グッズも発売も開始、公式絵を使用したプレイボールのグッズが発売されたのは実は昭和・平成・令和を通して初めての事である。
また阪神電車8000系8219編成に「阪神甲子園100周年球場記念ラッピングトレイン 」を2022年8月1日より運行を開始(運行区間は阪神なんば線・武庫川線を除く阪神本線内及び相互直通する神戸高速線・山陽電鉄線)車体には甲子園の歴史的な場面・前述の高校野球漫画9作品の名場面が描かれており、プレイボールは神戸方面から1号車山側・6号車海側の側面に描かれている。また車内もマンガコラボ企画をポスターにした特別ギャラリーとなっている。運行期間は2024年12月までとなっている。
(9作品の中でプレイボール甲子園出場経験ないやん!というツッコミはこの際なしで・・・)無事に甲子園出場を果たした為晴れて甲子園に行った漫画として仲間入りを果たす。
「プレイボール2」
ちばあきお氏の長男「千葉一郎」が「いまの若い世代の人達にも父の作品を知ってもらいたい」という願いから2017年9月号よりグランドジャンプにて約39年振りに連載が再開。作画はコージィ城倉氏が担当、「なにも足さない・何も引かない」というコンセプトのもと、プレイボールの最終回の続きから描かれていいる。2021年11号(5月6日発売)のプレイボール2完結後「グランドジャンプむちゃ」にて連載していた「キャプテン2」がグランドジャンプへ移管・合流し2021年12号(5月19日発売)より「キャプテン2」としてキャプテン2の続き、そしてプレイボール2完結後の続きが描かれている。単行本は2021年7月現在既刊12巻。
当時の作者の絵柄に似せながら新たなエピソードが描かれいる他、ちばあきおが生前に描いたキャプテン・プレイボールのイラストをコージィ城倉がアレンジを加えた上で引用して漫画内に数多く登場しているのも特徴。そしてプレイボール2にはちばあきお氏の短編漫画に登場した人物が高校生として再登場してるのが一つの特徴である。
また2017年6号には「2017WBC」開幕と「キャプテン(厳密にはプレイボール2)」復活を記念し「侍ジャパン×キャプテンコラボピンナップ」が特別とじこみ付録となり、特製グッズが当たるキャンペンも実施された。
2017年9月6日発売のグランドジャンプ18号では、ONE PIECE連載20周年とのコラボイベントで「オフの夏休み。気分は麦わらの一味な谷口と愉快な仲間たち」と題して谷口・丸井・イガラシがモンキー・D・ルフィと同じ麦わら帽子を被り釣りを楽しんでいる他、谷口の膝にはボール・グローブのほかONE PIECEが表紙の週刊少年ジャンプが描かれた、プレイボール2とONEPIECEとのコラボ表紙が掲載された。これに対し作者尾田栄一郎は返礼イラストを寄稿した。
ストーリー
『1』
谷口タカオは全国中学野球大会で(イレギュラーな形であるが)優勝した墨谷二中でキャプテンを務めた男であったが、その優勝決定戦で負傷して選手として再起不能に陥っていた。
墨谷高校に進学後、放課後を墨高野球部の練習を眺めて時間を潰していた谷口に対し、サッカー部のキャプテンは彼を勧誘、サッカー部に入部した谷口は、あっという間にレギュラーの座を獲得するが、やはり野球を忘れることができず、サッカー部のキャプテン・相木の勧めもあって野球部に入部する。
野球部に入部した谷口、最初は雑用のみだったがサッカー部の進言もあり、バッティング練習に参加させてみるとその振りは本物だと気づくキャプテン田所。夏の東京予選大会で代打として起用していく事となった。
迎えた夏の東京予選大会、1回戦の相手は京成高校。いつも万年初戦敗退で「楽しく野球が出来ればそれでいい」意識しかなく勝利への意欲が乏しいナインに「いつもこんな調子なのか」と一人青さめる。そこで事前に偵察したノートで試合を優位に運ぶ。6回には谷口が代打で登板し3塁打を放って2点先制。9回裏に1点を返され1アウト2・3塁に、京成高は谷口が送球できないのを狙ってライトへ打ち上げる。浮かれる走者を見た谷口はバウンドしたボールを勢いよくバックホームし、田所が走者にタッチアウトしてゲームセットとなる。谷口の勝利への奮闘を見た上級生達も、徐々に彼の考えを受け入れるようになり、一丸となって変化をもたらしていくのであった。
第2回戦の相手は、かつて墨二中でピッチャーだった松下がいる城東高校、松下は補欠ながらも先発で登板(アニメではワンポイントリリーフで登板)しかし松下は墨高の長打力に戦意を失い、エースを起用するも1回戦で勢いの付いた墨高の勢いを城東は止める事が出来ず、7回コールドで墨高が勝利し3回戦に進む。
3回戦の相手はシード校でもあり、東京大会予選の優勝候補でもある東都実業高校、しかしナインは達は今の実力では勝てないとすでにあきらめムード。でも勝ちにこだわりたい谷口。そこで田所は谷口を連れて東都実業の練習風景を見せさらに受験・就職の話をした上で諦めさせようとするが、逆に勝ちたいという意思に火がついてしまう。田所は「他の部員を巻き込まず、他人には口出しはせず一人で練習するなら」という条件で谷口の孤独なチャレンジがはじまる。スローボールしか投げられない谷口は少しでも前に突っ込みすばやく送球する「前進守備」と「ノーバウンド送球」の練習を始める。そして持ち前の努力とあきらめない気持ちの強さで次第にナインも東実に無様な負け方はしたくない・・という気持ちになり一人、また一人と谷口に当日に勝つ為のアドバイス求め、ついに全員が練習を始めるようになる。そして谷口は東実との試合の前に偶然なのかここでフォークの投げ方を身につける。
そして迎えた東実との試合、やはりシード高で優勝候補という事もあり墨高の攻め方をみた東実はミート打法に変え一挙5点を取る。4回に入ると投手中山が疲労が見え始め制球が定まらなくなるなり、リリーフとして谷口がマウンドに立つ(アニメでは東実の打ったゴロを捕ろうとして相手とぶつかり足を負傷)8回に2点を返すも、フォークしか投げられない谷口は回を重ねるごとに疲労が蓄積してしまい、1点を取られたとで谷口の体を心配し田所がピッチャーとして立つものの投手経験の乏しい田所は、この回に一挙6点も取られてしまい12-2の10点差になってしまう。そして9回裏最後の墨高の攻撃で谷口の「最後まであきらめない」気持ちを見たナインは、どこまでも食い下がってやるという気持ちになり、最終的に12-10の2点差まで追い上げたものの、最後は山口の打ち上げた大飛球をフェンス激突で捕り試合が終了となる(アニメでは1点差まで追い上げた)
東京大会予選を終え、次の大会を目指して練習を始めた墨高ナイン。しかしその練習中に谷口は夏の大会でフォークを投げすぎてしまい肩に炎症が起きてしまう。田所がなじみの医者に診てもらい大事には至らなかったものの、幸運にも指のせいでフォークしか投げられないと知った医者は「曲がらない指は手術すれば治る」事を告げられ谷口は指の手術を受ける事し指が完治する。そして田所達3年生は次期キャプテンに谷口を指名する事とし、3年生送別会を以て谷口は1年生にして墨高野球部のキャプテンとなった。
(アニメでは夏の大会後にくじ引きでキャプテンを決める事に。その結果山本が当たりを引き当てキャプテンに就任したものの、その後に行われた墨二中対墨高の壮行試合で丸井・イガラシを初めとする谷口が育てた後輩達を見て「俺の力ではあんな後輩は育てられない」と谷口にキャプテンを引き受けてくれないかと頼み、谷口はそれを了承する所が描かれている)
3年生が抜け、7人となった墨高野球部。練習も行き当たりばっかりになりこれでは練習にならないとなり、最低9人になるように新入部員を募集する事になる。それに応募したのが倉橋・半田・鈴木だった。倉橋は一度は野球部に志願したものの「楽しめたらそれでいい」という意識の低さに飽きれて3日で退部した経歴があり、一度は部員から反対されるも、谷口から「倉橋はかつて中学時代に対戦したことがあり、地区随一の名捕手と噂された男で夏の予選で対戦して延長の末にかろうじて勝った」という事をナインは知らず、谷口が再度倉橋に駆け寄り再度入部をお願いした。(アニメでは壮行試合後に再入部を志願した)
かろうじて9人となった墨高野球部、ポジションも決まり倉橋の提案で練習試合を行うことになる。相手は甲子園出場経験もある川北商業高校で、倉橋と川北のキャプテン田淵とは先輩に当たる。「胸を借りると思えばよい」と言うが、やはり甲子園出場校の川北高校その実力は目で見てもわかり、1回に9点も取られるものの谷口が登板してからちぐはぐだったチームが徐々に一体化し始める。0点で墨高を抑えてるものの不安を感じる田淵キャプテン。その予感は的中し川北の投手の乱れで2点を取り返すも最後は川北のファインプレーで試合終了。試合には勝った川北も「倉橋・谷口のバッテリーがいる限り無視出来ない存在になる」と印象づけた試合となった。
(アニメではこの試合中にフォークを投げすぎた谷口の肩に激痛が走り試合中止となる。川北高監督の紹介でスポーツ医学の医者に診てもらい炎症ですんだものの、この先フォークを投げ続けたら肩を壊してしまうと宣告される。しかし指が曲がらずフォークしか投げられない谷口にとっては受け入れられなかった。川北の監督も真っ先に谷口に駆け寄り医者に「この子素質があるからなんとかならないものか」と心配し、この時点で谷口の才能を認めていた事になる。医者に曲がらない指を見せた所「手術で治る可能性があるが、かなりリスクの高い手術となり失敗すれば二度とボールを投げられなくなる」と告げられナインや両親には言わず一人悩み続け(後に倉橋が谷口の違和感に気づき田所からその真相を聞く)ある日荒川いたカモメがもがきながらも飛ぼうとする姿を見て手術を受ける決意をする。そして手術は成功し春に指が完治する)
2年生に進級した谷口達。新入部員勧誘の為に「地区予選3回戦進出」と大きく謳ったポスターを貼りだすも、逆に進入部員を遠ざけるのではと心配していた。秋に倉橋達3人が入部したものの9人しかいないので選手層の薄さは否めなかった。そこに倉橋の後輩でかつて隅田中の投手で倉橋とバッテリーを組み、谷口が中学時代に苦しめられた松川が入部、さらに墨二中から谷口・丸井キャプテン時にレギュラーだった加藤・島田も入部、そして中川一中のキャプテンだった須藤と大島中でサードを守っていた村瀬が入部し計5人が入部。例年よりも少ないとは言え野球経験もあり初日から中学時代に使っていた道具を一式持ってきている・・と即戦力に期待をもてると感じた(ただし須藤と村瀬は話の途中で存在が消される事となる・・)一方谷口と同じ高校で野球がしたく加藤・島田と共に墨高の入学試験に臨んだ丸井は成績が足りず墨高を不合格、滑り止めとして受けていた朝日高校へ進学し軟式野球部に入部する事となった。
新入部員の入部は上級生達にも刺激を与える事となり、1年生がバットの素振りで豆をつぶしバッティンググローブを着用してフリーバッティングに参加し芯で打球を打つなどを見て、ポジションを取られまいと練習に励み、全体のレベルが確実に上がりつつあった。
城東高校と練習試合を行う事となった墨高。城東の先発は松下で昨年よりもスピードも増し、制球力もついている。さらにドロップも覚えており確実にレベルを上げていた。しかし先頭打者山本のホームランからはじまり、4回の谷口の特大ファールを打たれた所でエースに交代するも1回に7点を先取。2回からは1年を起用し島田が塁に出るとそもまま盗塁にも成功。そして須藤・松川・加藤と続き1アウトも取れず3点を加点し10-0となる。そして相手の投手が崩れギブアップ宣言となりコールド勝ちとなる。2回コールドとはいえ1年生の実力を見た谷口も確かな手ごたえを感じていた。
夏の東京大会予選の抽選会に参加した半田、半田は中学時代に野球経験があるもののその実力はシロートに等しく、同じく入部した鈴木にも劣りレギュラー争い敗れ補欠に回されていた。しかし偵察能力と情報分析は谷口と同等に非常に高く影ながらナインを支えている。1回戦の相手が言問高校、順当にいけば江戸川もしくは中井、そしてシード高の大島工業高校とあたる。そこでナインは各校の偵察に出かけるがその報告内容が「ただ練習を見てきただけ」で具体性に欠け、それを聞いた半田が自ら志願し再度言問の偵察に赴く。そして迎えた夏の東京大会予選、1回戦の言問戦は墨高ナインは格下とナメてかかり「ごとき」発言に谷口は「気の緩みが一番の敵だ!」と激を飛ばす。そして半田は偵察から得た情報を的確に伝え4点を追加。言問も反撃を試みるも半田が調べつくした偵察情報の前では点を取る事が出来ずコールド勝ちで試合が終了(アニメでは1回に言問が1点を先制、墨高は始めから言問を格下とナメてかかった状態で臨んでしまい、相手投手の策にはまってしまう。なかなか点を取る事が出来ず、9回にあわや完封負けになる所で谷口が「このままでは負けてしまう。僕たちの今1番の敵は気の緩みです!」激を飛ばし焦り始める。突破口を開いたのが半田の偵察情報で、9回表1アウト1・3塁からスクイズを仕掛けようとした時に相手3塁手のスタートが速い事を偵察で情報を得ており、バスターで裏をかいて同点に持ち込む。そして投手が崩れて四球で勝ち越し試合終了。試合後に「今日の試合に勝てたのは半田のおかげ」と谷口を始めナインから礼される)2回戦江田川実業もコールドで勝利し、3回戦シード校である大島高校は先発投手の立ち上がりが悪いとの半田の情報から序盤に2点を先制、それを守り抜き4回戦にコマを進める。
初挑戦となる4回戦の相手は聖陵高校、先発は1年生の松川が登板。しかし先攻の聖陵が松川の立ち上がりの悪さを突き3点を先制、墨高は得点のチャンスを得るも捕手西田が塁線上にマスクを置く妨害行為(審判は気づくのが遅れたので妨害にならなかった)でなかなか点を取る事が出来ない。逆に3回裏に中山がホームに走塁しようとした際、同じ手でマスクを塁線上に置きそれを中山が蹴った事で逆に守備妨害とされている。4回に松川の調子は良いものの制球が定まらないか(アニメではここで倉橋が松川にハッパをかけて立ち直らせる)さらに2点を献上。5回から谷口がリリーフし7回まで無失点に抑える。8回裏墨高の攻撃でツーアウト満塁で谷口の打球がレフト・センターを抜くヒットで山本が帰り1点。さらに太田がホームに返ろうととするが西田の危険なブロックに阻まれて3アウトとなる。そして9回裏の攻撃1アウト中山・横井・島田が出て満塁、松川にはデットボールで塁に出て1点、大田のヒットで2アウト満塁、倉橋のレフト前ヒットで松川がホームに返ろうとするも、西田が塁線上にマスクを置こうとする。それに気づいた主審がマスクを蹴飛ばしホームインで同点。次の谷口は敬遠し山本と勝負するもこの時点で聖陵の投手には体力・気力がすでになく、山本のサヨナラホームランでゲームセット。5回戦に進むこととなり目標としていた5回戦進出を成し遂げた。(アニメでは谷口がレフト前ヒットで太田が帰りサヨナラとなる)約束通り田所はナインにうな丼をおごる事になるのだが・・・
専修館対三山の試合を見た墨高は、専修館の打線の爆発力と投手百瀬の速球とキレのいいカーブに圧倒されてしまう。(試合は3回コールドで終了)そこで打球を怖がらない練習と速球になれる練習が必要と感じた谷口は、打球を怖がらない練習として中学時代に行った近距離によるノックを硬球で行うものだった。手本として軟球だけど経験がある島田に見せたうえで他のナインもしぶしぶやる羽目になる。速球になれる練習は専修館の投手をイメージして素振り練習するものの、イメージで素振り練習やはり難しく、半田の提案で彼が良く行くバッティングセンターへ。そこには速度調整が出来るプロ用の硬式ピッチングマシンがあり、速度を最大にしてバッテングを行った。(アニメではナインが近距離ノックを見て弱音を吐いたことにより倉橋が愛想を尽かし野球部を去る。このまま負けたら倉橋に笑われると感じとことんやってやると火がつく。速球の練習に訪れたバッティングセンターで半田は「このバッティングセンターで倉橋とここでバッティングの指導をしてくれる」と明かす。そして松川も「倉橋が憎まれ口を言うと不思議とみんなやる気が出る」と言い、今まで憎まれ役となり悪口を言ってたのはナインにやる気を起こす為にわざと行ってたと気づく。そこに倉橋が現れ復帰する。)そして専修館との試合前、敗れた東都実業から対専修館の偵察メモを墨高に託す事となった。(アニメでは同じく敗れた川北のキャプテン田淵から対専修館の偵察メモを託される)
専修館先攻で始まった試合は2回に専修館の犠牲フライで1点。墨高の点を取り返そうと奮闘するも投手百瀬の速球・キレいいカーブに点を取れず、専修館も墨高の攻守で追加点を出せない。8回にノーアウト満塁で専修館の犠牲フライでさらに1失点。2点差という重圧がのしかかる中、突破口を開いたのが東都実業から託された偵察ノートを見てた半田と打席に立っていた島田だった。打席の位置が捕手よりでベースよりに書かれている事、しかも前の位置を消してまで書き直してた事に気づいた半田はそれを谷口達に話す。谷口イチかバチかで島田に捕手よりでベースよりに立たせると、専修館の投手百瀬がカーブが打者に当たる事を恐れシュートしか投げなくなる。それに気づいた島田が「シュートに的を絞れば」と専修館投手の弱点を見抜く(アニメでは左打席に立ってた島田が右打席に変わった事により専修館の弱点に気づいた)9回の表、1点もやれない墨高は専修館の打球を必死の攻防で0点に抑え、裏の攻撃・・動いたのは2アウトから。太田が塁に出て倉橋は四球で1・2塁、谷口は2塁打で太田が帰り1点。山口には敬遠で満塁に。そして中山はセンター超えのヒットを打ち倉橋が帰り同点、そして谷口が返ろうとするがホームベース手前で倒れてしまい、なんとかホームに滑り込み3-2のサヨナラで勝利しベスト8入りを果たす。
準々決勝の前に1日休暇日とした墨高。谷口の自宅に丸井が現れ、激励と労いも兼ねて疲労が溜まってないか気にしたのである。谷口は普段通りに会話しているが、丸井は「「胸を借りるつもりで頑張る」等とちょっとやそっとでは弱音を言わない谷口は相当疲れてるのだな・・」と心配する。
そして迎えた準々決勝、相手は明善高校で墨高が先発。しかし丸井が心配していた予感は的中し、専修館の試合で全てを出し切りボロボロに疲れきった状態では1日の休暇でも抜ける事が出来ず点すら取る事が出来なかった。また未知の明善では十分にデーターを取る事もできず、計り知れない重圧となって押しつぶそうとしていた。対する明善は強豪校の名にふさわしい重量打線で次々と得点を重ねていき、相手投手の速球と変化球、そして明善は墨高を徹底的に調査した為点を取る事が出来た。ようやく明善の特徴を捉えたのは終盤だったが、すでに墨高ナインの疲労はピークに達していた。せめて1点・・と奮闘するも結局9回に倉橋のレフト前ヒットで2塁に進むのが限界で、谷口は最後の力を振り絞もサードゴロでゲームセットとなり8-0で完封負けとなる。負けたものの初の準々決勝まで進んだ墨高は観客から惜しみない拍手で健闘を称えたのであった(アニメでは谷口ですら諦めかけ「せめて1点・・」と言った矢先中山達3年生達が「1点でいいのか?逆転しようと言ってくれよ。俺達はこの試合を最後の試合と思ってない」と谷口の想像を超える粘りを見せるものの結果は同じだった)
夏の東京予選を終えた墨高野球部、いよいよ中山・山口・太田・山本の引退の日を迎える。練習をもって3年生達が引退、そして送別会では田所を始めかつて野球部に所属していたOB達が集結。ここでOB達が資金を集め荒川の河川敷のグランドを週2回の利用を1年間借り墨高野球部にプレゼントした。ここで谷口はOBの前で一発芸をする事になりやったのは・・・そして谷口は部室の鍵と中山から背番号「1」を託された。3年生が抜け9人となった墨高野球部であったが(この時点で須藤と村瀬の存在が消えていた)送別会後谷口の自宅に丸井から電話で「墨高の編入試験に合格した」との連絡が入る。墨高の入試に失敗し「編入試験を受けてでも谷口と一緒に野球がしたい」という丸井の目標が達成されたのであった。
晴れて墨高野球部の一員となった丸井、頭数10名となり秋季大会に向けた練習が始まる。しかし選手層が薄いのには変わりなく、谷口は10名を脱落者なくポジションに一つの穴を開けることなく育てないといけないという責務が待っていた。丸井は朝日高校で軟式野球部に所属した傍らで(ほとんど墨二中の練習に顔を出してたのだが・・)友人のキャッチボールで硬球の扱いにも独学ながら慣れていたため、初日の練習でもその成果を発揮し谷口達を驚かせる。しかし谷口・倉橋の悩みの種は鈴木と半田で鈴木は素質はあるがやる気がない、半田にはやる気があるが素質がない・・そこで谷口が外野練習に入り半田の様子を見ると硬球を怖がっている事に気づき、素手でも取れるように高めのフライを上げて素手キャッチをさせ硬球の怖さを取り除く事とした。半田も努力で次第に守備・打撃共に上達していった(この辺りから半田はバント練習の鬼となった)(アニメでは鈴木と半田をライトを競わせてみるも、鈴木がライトに回った事により半田がやる気をなくしつつあった。そこで谷口は練習時間の半分以上を半田に付きっきりでノックに当てさせる。半田は「なぜキャプテンはあんなに僕に構うのだろう」と聞いた丸井は「中学時代青葉学院から転校してきた野球部員がいたがその人は2軍の補欠でそれを知らず期待してしまった」話をする。そして「2軍の補欠だってがむしゃらに頑張ればすごい事ができる。半田さんだって頑張ればきっと出来る。谷口さんはそう言いたかったんですよ。」と話すとその青葉の2軍の補欠が谷口だった事に半田は気づく。しかし半田は自分の実力不足と理想のギャップそして周りに迷惑をかけるだけだ・・という悩みに撃ち負けしてしまい練習も休むようになる。そしてついには退部届を出そうとするが、鈴木の説得と倉橋の一芝居で退部を思いとどまる事となる)
墨高野球部では初参加となる秋季大会ブロック予選、場所は東都実業のグランドで行われ初戦の横川高校の対戦は激しい特訓もありコールド勝ちで収め、心配されていた半田もそつなく試合をこなし谷口・倉橋を安心させた。(ちなみにアニメでは補欠)
順調に勝ちあがり決勝戦は東都実業との試合となった。東実先攻ではじまった試合は1回裏に丸井がバントで1塁に出て、さらに2塁への盗塁も成功。ここで東実の監督は秘密兵器をピッチング練習に出す。それはかつて青葉学院のエースだった投手佐野だった。倉橋はセンターを超す2塁打を打ちその間に丸井が帰り1点が入る。そして谷口の打席に東実の監督は佐野をマウンドに送った。佐野は中学時代よりもスピードやコントロールが増している。谷口の打った球はシュートに取られダブルプレーでチェンジとなる。その後も谷口の好投とバックの攻守、一方の東実も佐野の好投と守備の厚さで両チーム0点が続く。終盤、当日はどうにか1点を取り延長に持ち込みたい。墨高は延長に入れば不利になる為9回で終わらせたい。東実は守備の弱い半田に集中的に狙う作戦に出る。しかしそれは裏目に出てしまい1アウトは半田が捕球、2アウトはライトまで下がった丸井が半田と激突しながらも補給。最後は丸井が半田を越して駆け付けフェンスに激突しながらも補給し、結局丸井の一人勝ちとなり試合終了となる。こうして墨高は10名という少なさの中ブロック優勝を決め来年の夏の東京大会予選のシード枠を獲得した。(アニメでは鈴木が負傷した為半田がライトで初登板、両チーム0点のまま迎えた9回、突破口を開いたのが半田のヒットで1塁、島田のバントで半田が2塁に進むと丸井のデッドボールで1・2塁とする(倉橋は代走で鈴木を出そうと提案するが鈴木はそれを断る)そして谷口の打った打球は佐野のグラブをはじきヒットとなる。半田がホームに返ろうとすると3塁手の投げたボールが半田のメットにあたりその場に倒れてしまう。しかし半田の「絶対にあきらめない」精神でホームに走りこむ、同じく佐野もバックホームから受け取った球をホームに走り込み両者同時にヘッドスライディングとなるが半田の手の方が一歩早くサヨナラ勝ちとなる。控えの10番が殊勲のベースタッチで勝利をつかんだ瞬間だった。それを見た倉橋も「半田があそこまでやるとは・・・」と驚いていた。そしてアニメはここで終了となる)この後墨高は神宮球場でブロック優勝校と選抜出場をかけた試合に臨むのだが・・・・
秋季大会を終えた墨高はブロック優勝を成し遂げたものの、その代償で野球部全員の成績が落ちてしまい、野球部部長は期末までの間練習時間短縮と2時間の勉強会が決定。その頃OBの田所は河川敷のグランドで見かけた速球がある投手を墨高野球部にスカウトしようと動いていた。それは江戸川中のエース井口だった。田所の説得もあり井口は墨高へ進学、また墨二中からも3代目キャプテンで夏の全国大会で優勝に導いたイガラシ、同じく全国制覇に貢献した久保が墨高に進学する事も決まっていた。
期末試験を乗り切り、全員成績を上げたナインはようやく練習時間の短縮から解放されまた練習に励むのでった。
3年に進級した谷口達は、イガラシ・久保・井口・そしてリトルリーグで優勝経験がある片瀬を含む新入部員11名と共に新たなスタート切った墨高野球部。早速新入部員にシートノックをさせるなど初日から練習に参加させまた新入部員も必死とこなしていた。
墨高の新入部員達のきわだった水準の高さはたちまち各高校野球部の噂として広まる中、選抜出場校で甲子園出場経験がある谷原高校のマネージャー樋口が訪れ練習試合を谷原高校で行いたいと招くのであった。また来たついでに練習風景を見学させてほしいと谷口にお願いする。樋口の狙いは新戦力であるイガラシ・井口の情報分析で、井口に関しては「予想通り」と評価した。そして練習試合当日、谷原高を訪れた墨高ナインたち。しかし谷原高の野球部は早朝練習後の昼寝と知り丸井は機嫌を損ねるが、甲子園出場校にもなると見えない所で努力してると感心する。
試合は墨高先攻で開始、谷原は2軍チームで臨むが谷口の手堅い投球で5回まで無失点。一方の墨高も谷原攻守に阻まれ点が取れず、試合が動いたのは5回、丸井がレフト前ヒットを放ち1アウト3塁、つづく横井がスクイズ、倉橋がレフト前ヒットを放ち2点を先制、ここで谷原がエースをリリーフで登板。立ち上がる前に点を取りたい谷口はスクイズで横井が帰り3点、相手の失策で倉橋が帰り4点を奪う。ここで谷原は1軍に総入れ替えする。そして不調の松川に代わりイガラシが代打で立つ。そしてライト前ヒットで谷口が帰り5点を奪う。ここで谷原高の監督が「墨高を徹底的にたたけ」とナインに激を飛ばす。ここから谷原高が動き出し甲子園出場校の本気を見せつける。谷口の懸命なピンチングでは手も足も出ず得点は入っていく一方、守備も徹底的な堅さでを奪うことが出来ず、いつしか5-19の大差で大敗してしまった。
谷原高の練習試合で甲子園出場校との力の差を見せつけた墨高、試合に勝った谷原高の監督は「いずれは墨高は頭角を現すチームになる」と言わしめた。帰り道、駅からグランドまでランニングも兼ねて走って帰る事に・・谷口は猛打を浴びショックの疲れで今にもしゃがみたい・・でも明日をになう墨高の後輩達の前では我慢して歯を食いしばらねばならなかった。甲子園出場の前に立ちはだかる大きな壁・・・しかし墨高野球部の甲子園の道は遠くはない・・・
一方の谷原高校野球部、この先墨高野球部が「巨大な壁」として立ちはだかり「いつ終わるかわからない泥沼の試合展開」「大量失点による完封大敗」「1回戦コールド負け」が自分達の身に起きる事は選手・監督を含めこの時点で誰も知る由もなかった・・・・
1978年まで連載が続いたプレイボールはちば氏の体調不良でここで休刊なる。しかしちば氏が他界した為未完となるものの、2017年コージィ板倉氏作画によって39年ぶりに「プレイボール2」として復活する。
『2』
練習試合で春の選抜大会出場校である谷原高校に大敗した墨谷高校。3年に進学した谷口は夏の大会に向けて井口を4番目の投手として育てるかを倉橋と協議していた。しかし倉橋は井口まで育てる余裕がなく谷口・松川・イガラシの投手3本柱を強化すべきと主張。そこで井口が投手として適切かのテストを行った結果、井口の態度と軟球馴れが抜けていない事から井口は投手として育てず野手として育てる事を宣言する。一方打者としてテストに参加した丸井は、調子に乗った言動の多い井口に不快感を持ちつつも「”左”投げの井口のチカラが必要になる場面が来る」という谷口の意思を感じ、練習後に井口を連れてかつて谷口が中学時代に特訓していた神社で毎晩投げ込み練習をする事となる。投手として外す事を宣告され、意識改革の為に練習後の投げ込み練習に付き合ってくれる丸井の前に井口の意識は変わりはじめた。
谷口は打球面でも得点力を高める為、木のバットよりさらに芯が狭い竹のバットでの練習に切り替え、公式大会以外では練習試合も含めて金属バットは使用しない事とした(ただし後にバントだけは金属バットでないと効果を発揮することが出来ないと半田から進言される。また練習試合で竹バットを使ったことで相手チームから猛抗議も起きている)
夏の東京大会予選の抽選会に丸井と半田が参加、昨年秋季大会でブロック優勝した墨高はシード校の抽選でBブロックに入る。しかし同じブロックに2年生にしてエースに昇格した佐野率いる東都実業・走塁妨害ギリギリの試合を行った聖陵・大島・そして倉橋の先輩で今年から監督に就任した田渕監督率いる川北商業と勝ち上がりようやく谷原という、たどり着くには生半可ではない組み合わせになってしまった。それでも谷口と倉橋は最後の大会に向けて闘志を燃やし、チーム一丸で夏の大会に臨む。
キャラクター(学年は谷口基準)
都立墨谷高校
同学年
- 谷口タカオ(投・一・三、右投右打)
主人公。墨谷二中でキャプテンを務め、弱小だった墨二野球部を強豪校に躍進させたが、青葉学院との最終戦で指を負傷し選手としては再起不能に陥っていた。(作中で工夫して投げられるようになり、その後手術で完全に治癒。)性格は優柔不断なところもあるが、中学の頃に比べて意見をはっきり言えるようになっている。目の前の課題に最後まで諦めずに向き合う努力家であり、その真摯な性格が周りの意識を自然と変えていく原動力になっている。温厚だが野球と上下関係には厳しく、キャプテンに昇進してからも上級生には敬語を徹底し、それを疎かにする井口を毅然とした叱り納得させたこともある。
選手としては、中学時代の貯金で、攻守共に優秀で、主人公の名に恥じない能力をもつ。
対戦相手はどんな弱小であろうとも綿密に調査と分析を行い、それに対する対策を怠らない(アニメでは過信からそれらを怠った上級生を含む面々の気の緩みに対して檄を飛ばしたほど)。
ピッチャーとしてはコントロールに優れ、変化球はカーブ、シュートに加え、フォークも投げる。
ちなみにこのフォークは偶然の産物である。好物はたい焼き。 - 倉橋 豊(補、右投右打)
元隅田中学野球部のキャプテンで、谷口率いる墨谷二中と準決勝で対戦した。谷口の入学直後に一度入部していたが、野球部の体たらくに呆れ果て一旦退部していた。上級生であろうとズバズバ正論を言う性格でそのせいでチームメイトと何度も喧嘩になることもあったが、それも誰よりチームを思ってのことである。谷口とほぼ同程度の能力をもつ非常に優秀な選手。 - 戸室裕之(左、右投右打)
1年ではノッカーが専門だったが、2年でレギュラーを獲得。守備は結構上手いが弱肩あるものの、下位打線でも相手の速球を難なくミートできる。 - 横井(二・三・遊・左、右投右打)
ほっぺのナルトが特徴。谷口世代で一番上達した選手であり、最終的に内野のほとんどを請け負っている。夏季大会中はマラソン練習で最後尾にいることが多かったが、秋からは谷口・倉橋に並んで体力を余し後輩に叱咤するまでになった。「2」ではイガラシの入部でポジションを明け当たすことが多くなった。 - 鈴木(二・右、右投右打)
ダイエット目的で入部したが、結構野球の素質があり、最終的には経験者の半田を超えた・・・のだが、「2」では半田に逆転されてポジションを明けてしまい、スコアラーやベースコーチが多くなった。
原作では半田同様、なぜか物語終盤で1学年下がっているが、アニメでは当初と同じく谷口の同級生になっている。 - 半田(右、右投右打)
鈴木と同時に入部した部員。短編漫画「半ちゃん」の主人公。ナインからも「半ちゃん」と呼ばれている。入部時は野球経験があるものの、野球選手としては致命的にセンス×だが、分析能力は非常に高く、対戦相手の情報収集でチームの勝利に貢献している。特に言問との試合では彼の偵察情報で勝利に貢献し、専修館との試合では誰も気づかなかった消した足跡に気づき突破口を開いた。ただし全く成長が見られないわけではなく、猛特訓の末秋季大会ではセンターでそれなりに活躍。さらに「2」では練習の虫となり、特にバントを猛特訓しチーム一のバントの達人までに成長。谷口が卒業する頃には守備・打線ともに大きく成長した。
鈴木同様、なぜか物語終盤で1学年下がっているが、アニメでは谷口の同級生に修正された。
2学年先輩
- 田所(補・投、右投右打)
谷口が入部した時のキャプテンで、初めは怪我をしている谷口に期待をしていなかったが、彼の高い能力を目の当たりにしてからは信頼を置き、不満を述べるナインを咎めて庇うことも多くなった。偶然フォークを投げるのを見抜くなど観察眼はなかなか良い。
卒業後は家業の電気屋で副店長として営業をしている傍ら、練習や試合にも顔を出し後輩に色々差し入れをおこなっている。また先輩たちを呼びかけてOB会を組織し墨谷ナインをバックアップしたり、有望な中学生を墨高野球部にスカウトしたりなど面倒見が良い。 - 佐々木(一、左投左打)
本来1塁を守っていたが、谷口が入部したことにより3年でありながら補欠という・・ただ谷口が投手として登板した際は1塁に入っている。 - 村松(中、右投右打)
自分勝手で口がうるさい熱血男 - 松本(二、右投右打)
守備に関してはミスが多いが、キップの良さでかカバーしている。
1学年先輩
- 山本(一・右・捕、右投右打)
出っ歯が特徴。おっちょこちょいな性格。試合ではアウトになることが多く、損な役割が多い。アニメ版ではくじ引きで田所の後任キャプテンを務めていた時期がある。 - 太田(遊・中、右投右打)
俊足強肩がウリで守備範囲も広く墨谷の中でも高水準の選手。当初はショートだったが、その能力を買われてセンターに入った。 - 山口(三・遊・左、右投右打)
サヨナラ満塁ホームランを打つ、他の3人がユニフォームを忘れた中、自分だけユニフォームを持ってきていたなど、先輩4人衆の中では一番得するポジションにいた。 - 中山(投・三・左、右投右打)
ピッチャーとしてはコントロール以外終わってるが、野手としては俊足強肩で、バッティングも専修館戦でサヨナラタイムリーを放つ優秀な選手。調子に乗りやすく短気で倉橋とよく喧嘩になっていた。
1学年後輩
- 島田(中・右、右投右打(アニメでは左投両打))
墨谷二中の後輩。俊足の選手で、2年生の秋季大会時にはその走力で対戦相手の横川高校を翻弄した。また守備も中学時代からの鉄壁はそもまま誇っており外野の守備は一通りどこでも守れる。アニメでは左投左打の設定になっているが、専修館の攻略のきっかけをつかむため、原作に合わせる形でスイッチヒッターという設定になっている。 - 加藤正男(一、左投左打)
墨谷二中の後輩。主に1塁を守るが同期の島田に比べてやや体力が劣ってしまう。一年の時は山本がファーストに、「2」では谷口の「内野に投手4人を置く」方針で井口が投手・ファーストとなった為、補欠が多く試合に出る機会がほとんどなかった。同級生の丸井になぜか敬語を使う。キャプテンではなぜか朝日高校の制服を着て登場したことがあり、ネット上で制服マニアという二次設定が与えられたことも。 - 松川(投・三、右投右打)
倉橋の中学時代の後輩。登場当初は谷口の後継者的ポジションで谷口にはない恵体と重い球を持っていた。周囲から疎まれがちな倉橋の理解者で、誰よりもチームのためを思って行動する彼の事を尊敬している。1年生秋以降は登板の描写がなかったが、『2』ではリリーフとして登板する機会が多い。 - 丸井(二、右投右打)
谷口の後任で墨谷二中野球部のキャプテンを務めた。墨谷高校に不合格になってしまったため、朝日高校に進学し、軟式野球に入部する傍ら野球好きの友人に硬球でノックをしてもらってた。そして1年生秋に墨谷高校に編入した。家庭の事情以外で転校した生徒は半年は公式戦に出場できない規定があるにもかかわらず秋季大会に出場していた[2]性格が近藤に近い井口にはかなりイライラしているが、『2』では彼の素質を見込んで硬球の使い方を熱心に指導し、成長に貢献した。墨高に編入しても墨二中の練習や試合には顔を出すことを忘れておらず、相変わらず近藤には罵声をたたいている。 - 須藤・村瀬
途中で存在を抹殺されてしまった可哀想な2人。
2学年後輩
- イガラシ(投・遊、右投右打)
谷口の墨谷二中時代の後輩。色々なポジションを守れるユーティリティープレイヤーで、中学時代は投手、二塁手、三塁手をやっていた。高校では墨高の守備力向上を期待されて野手として育成されるが、『2』からは投手も務める。 - 久保(右、右投右打)
谷口の墨谷二中時代の後輩。イガラシが墨谷二中のキャプテンの頃に3番を任され全国大会優勝を成し遂げたときのレギュラー。高校ではベースコーチに立つことが多い。「2」ではライトを任されることもある。 - 井口源次(投・一・中、左投左打)
イガラシの幼馴染の友人。中学時代は豪速球と角度の大きい変化球をもつ江田川中のエースでそれまで最大のライバルだった青葉学院を完封勝利した実力を持つ。更にその試合では一人も二塁に進ませなかったということから、コントロールも優れていると思われる。高校ではあまり描写はないが、谷口は片瀬とともに未来のエース候補として育成していた。おおらかな性格だが入部初期は上下関係に疎く調子に乗りやすいところがあり丸井から一方的に目をつけられていた。しかし『2』で彼のコーチの下で硬球の使い方などを教わってからは、礼儀や立場をわきまえた振る舞いをするなど、心身ともに成長を見せつつある。 - 片瀬(右・打投、右投右打)
小学校時代にリトルリーグで優勝経験をもつ投手。礼儀正しく控えめな性格。中学時代にシニアリーグに入ったものの練習の厳しさに耐え切れずに脱退し、その後3年間軟式にも触れずに野球から離れてしまった。墨高に入学してからは投手としてもう一度チャレンジしようとするが谷口・松川・イガラシ・井口に比べて投手としては力不足で試合には登板せず、バッティングピッチャーや外野練習が多い。ただ素質がない訳ではなく、控えながら投手として育成。「2」ではベースコーチが多いがある日ライトを任されるものの・・・ - 萩原(捕控・右投)
倉橋の2番捕手で主にブルペンの捕手を担当。試合には出たことがない。 - 那須・芳村・平山・阪田・旗野・永住
同学年で野球部に入部した6名、ただ平山は補欠としてベンチ入りしている。
サッカー部
- 相木
3年生でサッカー部のキャプテン、学力も学年でトップクラスでスポーツの考え方が合理的である。谷口が中学時代にキャプテンとして率いた実力を買ってサッカー部に勧誘した。谷口に預けていたサッカーボールの空気が抜けるくらい陰で相当練習し上達していく谷口をレギュラー入りまで決またものの、やはり谷口の野球熱が捨てきれないその気持ちを汲み取った相木は野球部キャプテン田所に相談し、谷口はサッカー部をやめ野球部に入部する事となった。谷口が野球部に移動しても練習で声をかけたり、野球部の試合に今野と観戦したりしている。卒業後はワセダ大学英文科に進学した。 - 今野
同じく3年生でエースストライカー、通称「シゴキの今野」と呼ばれチームメイトからも恐れられている。アニメでは今野の弟が野球部で青葉との再試合を兄弟で観戦に行ってた為、田所以上に谷口の中学時代の活躍を知っていた。相木は谷口を1年ながらレギュラーとして鍛えてほしいと今野に依頼、特訓が始まるも、最初はボールを追いかけるのが精一杯の谷口に怒声をたたくも、次第に谷口のボールに食らいつく精神に今野も次第についていけなくなり、結局谷口は特訓に耐え今野共々に倒れてしまい「どっちがシゴかれてるのか」と弱音を吐いた。卒業後はコクガクイン大学神道科に進学した。 - 小山
2年生でサッカー部の副キャプテンで主にチーム管理を任されており、試合ではワントップ(FW)を任されている。3年生でキャプテンとなり今野同様新入生をシゴキまくっている。 - その他サッカー部員
サッカー部のグランドの隣が野球部のグランドということもあり、バッティングをさせてくれたり、練習の合間に谷口と会話する場面が多くみられる。谷口が1年生の時にサッカー部全員で東実戦の試合に応援に行った事もある。また練習後は駅前のゲームセンターでインベーダーゲームで遊ぶことが多い。
応援団
リード役が2人(どちらも姓名不明)谷口と同級生で2年生ながらリードを取っている。顔が2人とも倉橋とほぼ似ている。「2」では顔が若干丸みになった。ただし田所がリーダー的存在になりつつある場面もある。アニメでは2ndから登場、リードが2人太鼓役が1人の3人で行動しているが、情けない顔をする場面が多く田所に怒鳴られる場面が目立つ。ちなみに1期では夏の予選の東実戦で応援団が登場するシーンがあるが、実はサッカー部の小山・キーパーとあと一人が応援のリードを行っていた。
城東高校
- 小倉(捕、右投右打)
城東のキャプテンで捕手を務めている。田所とは中学時代からの同級生で、田所と谷口が(アニメではナイン全員)練習の見学に訪れても快く引き受けてくれた。しかしそれは小倉が墨高を見くびっていた為、谷口に徹底的に解析されてしまった後では時すでに遅く、翌日の試合ではコールド負けする事になる。 - 藤井(投、右投右打)
2年生で城東のエースピッチャー、右投げのアンダースローの速球投手。試合では谷口が徹底的に解析した偵察情報の前に手も足も出せずコールド負けとなる。3年になった際、練習試合で松下のリリーフとして登板するものの、1年生島田達に連打を浴びてしまう・・ - 松下(投、右投右打)
谷口と同級生で同じ墨谷二中野球部出身の投手。城東高に進学するものの野球部のレベルの高さに追いつこうとあまり野球を楽しめなくなっていた。谷口の事をよく知っており試合では補欠ながら先発するものの、チームメイトに警告をならしていた。アニメでは5回裏の谷口の打席で「自分は谷口の事をよく知っている」と監督に直訴し、ワンポイントリリーフで登板。谷口を三振に抑えている。
谷口が2年の時は練習試合では先発で登板し、ドロップを憶えるなど成長したが山本の先頭打者ホームランでノックアウトされている。
東都実業高校
- 岡本監督
相手の実力にあらがうことなく、常にベストメンバーで臨み、相手の作戦にすぐ気づなど長年高校野球の監督をしてきたことあってその眼力は確か。また速球派と技巧派の投手を使い分けたり、疲れている投手をファールでさらに疲れさせたりと戦略性が高い。 - 中尾(アニメでは稲尾)(投、左投右打)
谷口が1年の時の東実のエースでその実力はプロからも注目を浴びている。左投右打という異色な投手でありながら4番を任されている。序盤は変化球で挑んだものの狙い撃ちにされた為、直球主体に切り替えるも、速球になれた墨高に連打を食らう。途中竹内と交代するも再度登板最後まで投げ切った。漫画では試合終了後「まるで甲子園で優勝したような騒ぎだな!」と安堵するが、アニメでは試合に勝っても墨谷の「最後まで負けない根性」に撃ち負けてしまいその場で泣き崩れた。またアニメでは名前が中尾ではなく「稲尾」に名前が変わってる。これは墨高の「中山」と東実の「中尾」がアニメの音声の関係上聞き間違いや混乱を避けるため、名前を「稲尾」に変えたという。 - 竹内(投、右投右打)
中尾(稲尾)が連打された際に一時的にリリーフ登板した投手で東実の投手2本柱の一角を担っていた。落ちるカーブを武器とするがすぐにノックアウトされ再び中尾と交代した。谷口が2年生の時は秋季大会を含めて投手としての登板はなく、墨谷と専修館の試合前に大野が偵察ノートを託す所で1シーンあるのみである。アニメでは落ちるカーブに翻弄されてしまうが、中山が「カーブを投げる前に少しだけグラブが動く」癖を見抜き、竹内をノックアウトさせた。 - 大野(捕、右投右打)
谷口が1年生の時の捕手。デリカシーにやや欠けている。谷口が2年の時専修館との試合の前に敗れた東都実業から専修館の偵察ノートを託したのも彼である。本当は軽い援護のつもりが半田の解析によりエースの攻略のきっかけとなった。 - 佐野(投、左投左打)
青葉学院出身のエリート級投手で中学2年からエースを任されていた。漫画ではオーバースロー、アニメではアンダースロー投げは変わりない。倉橋とはリトルリーグからの仲である。東実に進学しても技量はかわらず速球はもちろん高速スライダーも身につけている。谷口が2年の秋季大会で対戦し、両者無失点のまま半田の守備経験不足からライトを狙う作戦に出るが、逆にセカンドの丸井がライトまで上がり一人勝ちになっている。(アニメでは佐野から打った打球で半田がサヨナラ勝ちとなるホームインで勝利した)「2」では2年生ながら背番号1を任される。投球・打球共に1年からさらに技量をあげる。疲労ながらも全力で挑むがやはり小柄によるスタミナ不足は否めなかった。
アニメでは東実に進学する前に墨谷二中対墨高の壮行試合に倉橋と共に途中参加(ほとんど乱入)している。
川北商業高校
- 監督
アニメでのみ登場。墨高との練習試合中に谷口の肩に激痛が走り試合中止になるが、一番に谷口に声をかけ、スポーツ医学の医者を紹介し、「この子素質があるからなんとかならないか」と早い段階で谷口の才能を認めてた。 - 田淵(投・監督、右投右打)
谷口が1年生の時の3年生でエースでキャプテン。右投げのアンダースローで倉橋とは隅田中野球部からの先輩にあたる。また倉橋が1度墨高の野球部を退部した時は川北高校で練習に参加していた。練習試合では監督が不在という事で田淵が指揮を行っていた。「2」では高校卒業後家業である工務店に勤めながら川北高校の監督を務めている。谷口に「あるきっかけ」を作った人でもある。アニメでは対専修館の偵察ノートを谷口に託すところが描かれている。 - 小野田(投、右投右打)
谷口と同学年で3年の時にエースに昇格した。アンダースロー投げで速球の速さに自信はあるが、過去に倉橋が墨高の野球部を一度辞め野球浪人期間中、田淵の計らいで川北の練習に参加しその時に小野田の球を受けていた事があり、倉橋曰く「田淵さんより遅い」とのこと。墨高との練習試合で小野田の焦りで点を取られるが、試合は川北が勝ったものの墨谷のしぶとさに脅威を感じた。3年では夏の大会予選準々決勝で対戦。執念の同点スクイズを決めるが、突き指で柏原と交代してしまう。 - 登米田(中)・立川(左)・島谷(右)・田辺(三)・犬山(遊)・井上明(一)・神戸(二)・戸田(捕)・柏原(投、左投)
「2」から登場。短編漫画「磯ガラス」に登場する人物達で、肌が日焼けして黒く落ちてる仕掛けや餌を使う事から大人達から「カラス」と呼ばれており、田辺(皆から「ター坊」と呼ばれている)はそのリーダー的存在で柏原(皆から「ヨシ」と呼ばれてる)は一番下っ端。小学生時代に千葉の磯で大人達が使用した仕掛けやエサを使って磯釣りを楽しんでいる。ある日ヨシは皆から仲間外れにされて一人釣りをしている際、大物の魚影を発見しそれを釣って皆を負かしてやろうと考え、専用の仕掛けで挑むもあまりにも巨大すぎて一人では釣り上げることができず、それを見た仲間たちの協力も得て見事大物を釣り上げる事に成功、ヨシはター坊が座ってた場所を見事勝ち取るのだが・・・
彼らはVHSの部品を製造している下請け会社の社宅っ子で磯釣りを楽しむ一方、市川には川北の練習グランドが社宅の近所にあった事もあり彼らはその練習風景を毎日みていた。そして練習風景を見ているうちに野球に憧れを持ち「この野球部に入りたい」という気持ちなる。しかも社宅が東京都に移転する事もあり、全員が川北を受験して合格、そして全員野球部に入部し全員レギュラーを勝ち取ったという・・・野球部になっても練習がない日は千葉で磯釣りを楽しみ、その合間に海岸で野球の練習をしている。守備は釣りで獲物を追い込むように墨高ナインをあの手この手で追い込むのだが、彼らの「気の短さ」が災いしてしまい・・・
また打撃では井上が本塁打を含む3長打を放つ大活躍し守備でも貢献、投手ではエース小野田の負傷でリリーフしたヨシは腕が遅れて出て来るフォームで球の出どころが見づらい上、大きく鋭いカーブを持っており9回でも墨高ナイン悩ませた。ちなみに墨高のOBで電気屋の息子である田所は「VHSよりもベータマックス」と推しているが実際に消費者に受け入れられたのは・・・・
聖陵高校
- 西田(捕、右投右打)
谷口が2年の時3年でキャプテン、アニメでは監督が入院中の為指揮も行っている。夏の予選で墨高の実力を認めつつも「シード校がこんな相手に・・」と塁線上にマスクを置いたり、危険なブロック等を行い走類妨害ギリギリの行為を行ったが、最終的には「墨高のしぶとさを見習おうじゃないか」とキャプテンらしい一面も見せている。アニメではより卑劣な人物に描かれており、チームメイトからも試合中には不満があった。しかしそれは監督が入院してた為、チームの中心として気負って来た故のことだった。「2」ではOBとして指導を行っているものの、やはり走塁妨害ギリギリの行為をナインに教えるのが多くキャプテンに就任した刈谷よりも立場が上になっているが、後に登場する大内と広瀬のイジメを気にしており手を出した荒井と小谷を外せと進言したり、大内・広瀬をコンビで使うべきだと評価している。 - 刈谷(右・捕・二、右投右打)
2年の時はライトを守り松川からフェンス直撃のヒットを打った。3年からは捕手にコンバートしキャプテンに就任。西田の走塁妨害ギリギリに対し、クレバー(ずる賢い)な一面を見せている。ただし判断に迷う一面がありそれが仇となり・・・ - 大内 猛(一・投、右投右打)
「2」から登場。2年生でナインからは「モウちゃん」と呼ばれている。暗示にかかりやすい。短編漫画「モウちゃんは強かった!」の主人公の一人。中学時代体重が100kgもあるにも関わらず気がとても弱く、中学生時代に不良グループからイジメの対象になっていた。しかしいつもかばってくれていた広瀬がモウちゃんに催眠術をかけてしまい取り返しのつかない事になる。放課後不良グループから集団リンチを食らう広瀬を見て恐怖のあまり何もできなかったがボロボロになった広瀬を見たモウちゃんは何かのスイッチが入り・・・
聖陵高校に進学し広瀬と共に野球部に入部、引っ張り専門のスラッガーであるものの打率が悪い。また一塁荒井と二塁小谷からいじめられていた。仕返しとして広瀬が「3分間右方向に強いゴロしか打てなくなり、ファーストを守ってる奴を潰す」という催眠術をかけ、その通りにモウちゃんの打った打球がすべて1塁を守ってた荒井に直撃してしまい骨折してしまう。催眠術とはいえモウちゃんの打撃技術が証明された。試合では代打として登板し広瀬が「3分間ベルトから下の視界が消える」という催眠術をかけたのち、解けた瞬間イガラシからホームランを打っている。その後投手としてマウンドに上がり「負けたら3年生からリンチが待ってる」という心理を働かせ、重い球で3イニング完璧に抑える。しかし半田のバントで・・・
- 広瀬(二・捕、右投右打)
「2」から登場で2年生。同じく短編漫画「モウちゃんは強かった!」の登場人物の一人で、モウちゃんの無二の親友である。中学時代は新聞部で父が医者で心理学をかじっており、モウちゃんに中学時代から催眠術をかけてたりする。高校に進学すると野球部に入部、打率・守備ともに低く補欠が多いが、人の心理をうまく利用して試合を有利に運んだりしてる(反対に小谷・荒井には重圧のプレッシャーをかけた)試合ではモウちゃんがホームランを打った次の打席に代打で出場、ショックの抜けないイガラシからレフトを超えるヒットを放ち同点に追いついた。その後捕手として出場、モウちゃんの「コントロールはないが真ん中でストレートを投げさせたら良い具合に散らかってくれる」という強みを生かすが、「短いイニング」と思い込んでたのが刈谷の判断で次第に狂いはじめ・・・
- 荒井(一、右投右打)・小谷(二、右投右打)
「2」から登場。同じく短編漫画「モウちゃんは強かった!」の登場人物達で、中学時代にモウちゃんをイジメていた不良グループ達。高校に進学してもモウちゃんをイジメる事に変わりはなく、西田がモウちゃんのイジメに対し刈谷に「荒井と小谷2人を外せ」と言われた際、倍返しとなってモウちゃん達にリンチする事となる(その後モウちゃんの強打で荒井は重症を負うことになるのだが・・)守備は1・2塁間を抜けさせない完璧な守備なのだが、広瀬の心理攻撃で両者三球三振になってしまいマウンドから降ろされる。(短編漫画ではモウちゃんと同学年のはずなのに、プレイボール2では荒井・小谷が1学年上という設定になっている)
専修館高校
- 原田(捕、右投右打)
4番でキャプテンを務める。豪打を誇り敬遠が必要なくらい打力に力がある。百瀬とバッテリーを組み墨高を無失点に抑えるが、百瀬の弱点と攻略を見抜かれた時は浮足立つ場面も見られた。 - 百瀬(投、左投)
スピードのある速球と、速度差が激しくホームベースを巻き込んで右打者の内に切れ込むスローカーブを武器に墨高ナインを圧倒させるが、東都実業(アニメでは川北)から託されたノートの意思を半田が読み取り、島田が突破口を開いた。
高校卒業後は立教大学が進学、大学でも硬式野球部に所属し1年生ながら東京六大学野球春季リーグ戦で登板した実績を持つ。
谷原高校
- 監督
谷原高校を何度も甲子園に連れて行った名将。練習ではいつもジャージを着ている。練習試合では最初2軍チームで対戦していたものの、5点を取られたのを見て「底が知れない」1軍と総入れ替えし「墨高を徹底的にたたけ」という激で甲子園出場校の本気を見せつけた。「2」で準決勝で対戦。死闘の末サヨナラ勝ちをするが、墨高の「食らいつく根性」で重度のストレスが溜まり髪が白髪化・・ついには決勝戦の前に倒れてしまい・・・ - 樋口(マネージャー)
野球部のマネージャーで2年生から就任し試合でもベンチ入りている。一見おおらかな表情をしているが偵察能力と情報分析は谷口・半田以上に高い。それゆえ的確に相手を分析しナインにアドバイスを送ったりもしている。ただ責任重大の場面では弱いという一面があり・・・ - 村井(投、左投左打)
甲子園でエースを任される程の投手。また将来を嘱望されていた選手でもある。練習試合では最初スコアラーをしつつ指揮を行っている。村井がリリーフ登板した際、立ち上がる前に5点を取るも、監督の激でその後無失点抑えれいる。「2」では1回に墨高が3点取られた時点で交代。しかしこの後墨高の執念深さにズタボロにされさらに監督の判断ミスで・・ - 佐々木(捕、右投右打)
谷口と同級生でチームの主砲。特に彼の活躍が目立ったのが「2」で、準決勝で先制した墨高を追い詰めた。決勝では監督不在の中で唯一諦めることなく樋口達に喝を飛ばしたりと精神的に安定していた。
言問高校
谷口が2年の時夏の東京大会予選1回戦で対戦。最初墨高ナインは言問を格下とみて挑み「ごとき」発言に谷口が「気の緩みは一番の敵だ!」と激を飛ばす。試合は半田が調べ上げた偵察情報でコールド負けとなる。アニメでは谷口・倉橋・半田以外の全員が言問を格下と見下して挑んでしまい。逆に相手の戦略に点を取られ、谷口が激を飛ばしたのと半田の偵察情報で持ち直し、何とか勝利を収めている。
大島高校
谷口が2年の時夏の東京大会予選3回戦で対戦、シード校の名に相応しい力量を持っているがエース黒川の立ち上がりが悪いという半田の情報から、序盤に2点を先制しこれを守り切り勝利となっている。しかし「墨谷は右打者が内角に切れ込む変化球に苦手意識がある」という弱点を他校に知らされる事となった。(後にそれは専修館の試合前の特訓で改善された)「2」では夏の東京大会5回戦で対戦(この時ユニフォームの色が赤から水色に変わった)強力打線だったが投手陣が弱く墨高がコールド勝ちになると思われた。しかしマウンドに上がった井口は「イガラシに勝ちたい」という意識が出てしまい、満塁ホームランを打たれコールドが流れる。またライトに入った片瀬のミスも相まって大島が追い上げ、井口の代わりに入った谷口にもホームランを打たれついに同点にし一時は大島の逆転勝利・・という空気が流れた矢先、9回に上空に吹いた風が味方し谷口のホームランで墨高が勝利したが、下級生を起用した失敗から谷口は野球部のことは全部自分が背負う考えになってしまった(それが原因で次の試合からは井口を投手から外し、谷口・イガラシ・松川の投手3人で試合を回そうとするが、前日の練習の疲労が抜けてない状態で挑んだ為、3人とも体力の限界まで酷使してしまうことになる・・・)
明善高校
谷口が2年の時夏の東京大会予選準々決勝で対戦。しかし前回の専修館との試合でもてる力を全て出し切ってしまい、大差で完封負けとなった。しかし谷口が最後まで意識してた「最後まであきらめない精神」が一つにまとまり最後まで戦い抜いた。「2」では決勝戦で谷原と対戦する事となるのだが・・・
浪国高校
「2」に登場する大阪の高校で甲子園常連校である。本来東実・師岡・浪国と3校で「変則ダブル」で試合を行う予定だったが(総当たりで全校が延長なしのダブルヘッダーを行う)東実が参加出来ない事になり、墨高に声がかかる。当初竹のバットで試合に臨もうとしたが、浪国側から抗議の声があがる。一方谷口も竹バットにこだわり、結局両方のチームで竹バットを使う事で決着がついたが、浪国側の竹バットが全部折れてしまい結局谷口は恥を覚悟で浪国の金属バットを借りる事とした。しかし墨高は芯が狭い竹バットでバッティングしてきた為、金属バットに変えて試合を再開した途端打球が伸びはじめる。また試合が9回裏があるとわかった途端、谷口は「井口を使いたい」と周囲からの反対を押しのけて井口を登板、しかし肩が出来てない井口は1失点を取られ試合中に恥を承知でウォーアップを志願、このアップが決定打となり残りの打者を完璧に三振に抑え結果を残した。その後の師岡戦では「初めから金属バットにしてくれ!!」と初めから言われ相手の金属バットを借りて試合を行った。以降井口は4人目の投手として起用してく事となった。
墨谷第二中学校
- 近藤茂一(投、右投右打)
アニメのみに登場。墨高との壮行試合で先発で登板、剛速球を武器に墨高ナインを驚愕させるが谷口にストレートしかないのを見抜かれホームランを打たれてしまう。また遅刻しそうになった時に丸井が作った特性スタミナドリンク(中身は滅茶苦茶)を一気飲みし、さらに腹を下してしまい途中降板してしまう。リリーフとして登板したのが観客席から見ていた青葉学院の佐野だった。また試合前に近藤と谷口が会話する場面もあったりする。 - 小室(捕、右投右打)
同じくアニメのみに登場。近藤の剛速球を受け取れるものの佐野の変化球を受け取る事が出来ず、やはり観客席から見ていた倉橋と交代した。 - 丸井・イガラシ・加藤・島田・高木・西田・遠藤・久保
壮行試合でベンチ入りしていたメンバー(この時丸井・加藤・島田・高木・西田はまだ中3であった)
その他の人物
- 谷口の両親
父は中学時代と変わってないが、母の方はやたらと小うるさい性格になっている。 - 部長
本名不詳の顧問。墨谷ナインの成績が低下傾向にあるのを座視できず練習終了後の2時間の勉強会を課してきた。野球については甲子園の存在を知らないほど無知。田渕同様、部長もまた谷口に「あるきっかけ」を説得することとなる。所沢市民。 - 市川記者
毎朝新聞の記者、川北の試合で谷口がサイクル安打を達成した際に、墨高野球部の現状を把握した上で選手側の目線に立ち質問を投げかけてくる。 - たい焼き屋の主人
アニメのみに登場、商店街でたい焼き屋を営む傍ら草野球チームのキャプテンを努めている。墨二中の野球部や墨高の野球部・サッカー部のメンバーが放課後や練習後に訪れる場所となっている。サッカー部の相木が荒川高との練習試合でFWを誰にするか今野と相談している際、相手高の練習場所を教えたり、墨高との壮行試合の時はグランドが押さえられなく悩んでいた丸井・イガラシに、草野球が中止になって使い道がなくなったグランドを提供し自ら主審を名乗りだしたりしている。なお墨高の試合には全試合観戦に来てる。声は梨田昌孝が担当し顔も梨田寄りになっている。 - テニス部の女子生徒2人
中山や山本と同じ学年で弱小時代の野球部から知っている。最初は興味本位で練習を見ていたが、野球部が次第に強くなるにつれて試合にも足を運ぶようになった。ちなみに山本のファンらしい。アニメでは女子生徒のデザインが今風になった。
アニメ
「キャプテン」のアニメ終了から四半世紀遅れる事2005年7月に1期、2006年1月に2期が放送された。原作同様青少年育成国民会議推奨、さらにアニメは東京都墨田区推奨・日本プロ野球選手会推奨を受けている。全26話で秋季大会の東実戦までがアニメ化されている。主題歌にキャプテンの主題歌「君は何かができる」のアレンジ版を採用し、声優もキャラと年齢層の近い若手や新人を中心に起用しているなど、キャプテンを意識した構成。ちなみに、倉橋役の日野聡氏、相木役の神谷浩史氏はその後売れっ子声優になっている。その他にも半田と鈴木の学年の修正や野球部OB会員の未登場、墨谷二中との壮行試合、言問高校の善戦、東実の選手名の変更、倉橋と上級生との対立がよりクローズアップされる等、一部設定に変更が加わっている。
現在アニメ「プレイボール」は「バンダイチャンネル」「dアニメストア」(ニコニコ支店含む)等で見られるほか、配信元である「株式会社エイケン」のYouTube公式チャンネルで1期・2期の1話のみ無料で見られる。
主題歌
- プレイボール
オープニングテーマ「君は何かができる〜プレイボール2005〜」
エンディングテーマ「レインボウ」
歌:ザ・ルーズドッグス - プレイボール2nd
オープニングテーマ「君は何かができる〜プレイボール2006〜」
エンディングテーマ「サマータイムブルース」
歌 - 東京60WATTS
投入歌「ありがとう〜プレイボール2006〜」(2nd13話のエンドロールのみ)
編曲/演奏 - 東京60WATTS
歌 - 墨谷高校野球部
関連動画
関連リンク
- ちばあきお オフィシャルウェブサイト
- プレイボール2|集英社グランドジャンプ公式
- 株式会社エイケン
>YouTube公式チャンネル(プレイボール1話・プレイボール2nd1話無料公開中) - 甲子園歴史館
>阪神甲子園球場100周年記念サイト
関連項目
脚注
- *ドカベン・巨人の星・タッチ・H2・MIX・ダイヤのA・ダイヤのAactⅡ・プレイボール・ROOKIESの9作品
- *実は規定に関する抜け道があり、野球部に所属していない高校生や高野連に加盟していない学校の野球部員が加盟している高校に編入して野球部に所属してもすぐ出場することが出来るようになっている。ただし、高野連に加盟している野球部との対外試合は規定により禁止されており、ほぼ草野球チーム状態となる。
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