プロ野球2022とは、2022年の日本プロ野球における動向である。
プロ野球2022 | ||
優勝球団 | ||
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セ・パ交流戦 | 東京ヤクルトスワローズ | |
セ | 東京ヤクルトスワローズ | |
パ | オリックス・バファローズ | |
クライマックスシリーズ | セ | 東京ヤクルトスワローズ |
パ | オリックス・バファローズ | |
日本シリーズ | オリックス・バファローズ | |
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概要
2020年・2021年は新型コロナウイルスの対応に追われて何かと制限がかけられいていたが、NPBは2022年1月1日に満員御礼を目指したいと挨拶を行った。
2021年は9回打ち切り・延長戦なしだったが、2022年3月7日のオンライン会議にて、3年ぶりに延長戦を12回まで行うことが決定された。
目次
出来事・予定
1月 | 14日 | 殿堂入りメンバーが発表。高津臣吾と山本昌が選出された。 |
2月 | 1日 | キャンプイン。 |
23日 | オープン戦開幕、3月21日まで。 | |
3月 | 1日 | 西武ドームの名称がメットライフドームから「ベルーナドーム」に変更。 |
25日 | レギュラーシーズン前半戦開幕。 | |
4月 | 1日 | 楽天は則本昂大、小峯新陸、アラン・ブセニッツ、安田悠馬、小深田大翔、川島慶三が新型コロナウイルス陽性反応を受けたことを発表。 4月2日・3日の楽天対ソフトバンク戦(楽天生命パーク宮城)は中止。 |
7日 | DeNAは濱口遥大、戸柱恭孝、牧秀悟、倉本寿彦、山下幸輝、神里和毅と、コーチの斎藤隆らが 新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。4月7日の阪神戦(阪神甲子園球場)は中止。 |
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オリックスは、伏見寅威が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | ||
8日 | DeNAは新型コロナウイルスの陽性反応者が相次いだため、 4月8日から10日までの中日戦の中止を発表。 |
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オリックスは、黒木優太、頓宮裕真、宗佑磨と、コーチの水本勝己が 新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 |
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9日 | オリックスは、小木田敦也が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | |
10日 | オリックスは、太田椋、佐野皓大が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | |
11日 | 新型コロナウイルスの陽性反応者が相次いだため、 4月12日から15日までのオリックス対楽天戦が中止。 |
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ロッテは、佐々木千隼が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | ||
13日 | 阪神は、伊藤将司、藤浪晋太郎、江越大賀が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | |
23日 | 西武は、佐々木健と二軍スタッフが新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | |
25日 | 西武は、宮川哲、水上由伸、長谷川信哉が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | |
27日 | オリックスは杉本裕太郎、ソフトバンクは武田翔太が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | |
5月 | 1日 | 西武は呉念庭、ロッテは本前郁也が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 |
9日 | 中日は木下拓哉、石川昂弥、オリックスは安達了一、大下誠一郎、吉田正尚が 新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 |
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10日 | 中日は、鵜飼航丞、平田良介が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | |
11日 | オリックスは、能見篤史が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | |
24日 | セ・パ交流戦開幕。 | |
29日 | この日のセ・パ交流戦全6試合をパ・リーグ球団が勝利。(2015年6月14日以来、7年ぶり5度目) | |
6月 | 11日 | ヤクルトが4年ぶり2度目のセ・パ交流戦優勝。 |
28日 | ソフトバンクは、新型コロナウイルスの陽性反応者が14名となったことから、 6月29日のロッテ戦の中止を発表。 |
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7月 | 8日 | 【移籍】中日の石岡諒太とオリックスの後藤駿太が交換トレード。 |
9日 | ヤクルトは、高津臣吾監督含め14名が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたため、 この日の阪神戦が中止となる。 |
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10日 | ヤクルトは、新たに9名の陽性反応者と7月10日の試合の中止を発表。 松元ユウイチ作戦コーチが監督代行を務める。 |
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12日 | 西武は、松井稼頭央コーチが新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | |
13日 | 西武は、増田達至、浜屋将太、公文克彦、バーチ・スミス、源田壮亮、高木渉が 新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 |
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14日 | 西武は、西口文也二軍監督が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | |
19日 | 日本ハムは、BIGBOSS(新庄剛志)監督含め15名が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたため、 山田勝彦バッテリーコーチが一軍監督代行を務める。 |
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20日 | 日本ハムは山田勝彦監督代行含め5名が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたため、 木田優夫二軍監督が一軍監督代行を務める。 |
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巨人は試合後に38名が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。後に57名となる。 | ||
22日 | 巨人は原辰徳監督含め新たに6名が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 7月22日~24日の中日対巨人戦(バンテリンドーム)は中止。 |
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26日 | オールスターゲーム第1戦(PayPayドーム)開催、全パが3-2で勝利。 MVPは清宮幸太郎(日本ハム)。 |
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27日 | オールスターゲーム第2戦(松山坊っちゃんスタジアム)開催、全パが2-1で勝利。 MVPは柳田悠岐(ソフトバンク)。 |
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28日 | 【移籍】DeNAの伊藤裕季也と楽天の森原康平が交換トレード。 | |
29日 | 【移籍】ヤクルトの坂本光士郎とロッテの山本大貴が交換トレード。 | |
レギュラーシーズン後半戦開幕。 | ||
7月29日~31日のDeNA対巨人戦(横浜スタジアム)は巨人のチーム編成が困難なため中止。 | ||
30日 | 楽天は石井一久監督兼GMが濃厚接触者となり、後の検査で陽性反応を受けたことを発表。 真喜志康永ヘッドコーチが監督代行を務める。 |
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8月 | 16日 | 広島は佐々岡信司監督、一岡竜司、薮田和樹、菊池涼介、小園海斗、野間峻祥が 新型コロナウイルスの陽性反応をウkたことを発表。 河田雄祐が監督代行を務める。 |
17日 | 広島は、迎祐一郎、白濱裕太が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 | |
25日 | オリックスは、中嶋聡監督が新型コロナウイルスの陽性反応を受けたことを発表。 水本勝己が監督代行を務める。 |
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9月 | 25日 | ヤクルトが2年連続9回目のリーグ優勝 |
10月 | 2日 | オリックスが2年連続14回目のリーグ優勝 |
3日 | 第1次戦力外通告期間。10月7日まで | |
レギュラーシーズン全日程終了。 | ||
8日 | クライマックスシリーズ セ・パ 1stステージ開幕 | |
9日 | CSパ1st:ソフトバンクが西武に2連勝。ソフトバンクがファイナルステージに進出。 | |
10日 | CSセ1st:阪神がDeNAに2勝1敗。阪神がファイナルステージに進出。 | |
12日 | クライマックスシリーズ セ・パ ファイナルステージ開幕 | |
14日 | CSセファイナル:ヤクルトが阪神に3連勝。ヤクルトが日本シリーズ進出。 | |
15日 | CSパファイナル:オリックスがソフトバンクに4勝1敗。オリックスが日本シリーズ進出。 | |
18日 | 【移籍】阪神の齋藤友貴哉と江越大賀、日本ハムの髙濱祐仁、渡邉諒がトレード。 | |
20日 | 新人選手選択会議(ドラフト会議)開催 | |
22日 | 日本シリーズ開幕 | |
30日 | オリックスがヤクルトを4勝2敗1分で下し、26年ぶり5回目の日本一。 | |
11月 | 2日 | 【移籍】日本ハムの佐藤龍世と西武の山田遥楓がトレード。 |
【移籍】広島の長野久義が巨人に無償トレード。 | ||
10日 | FA権宣言選手公示 | |
【移籍】オリックスの齋藤綱記と日本ハムの石川亮がトレード。 | ||
15日 | 【移籍】楽天の涌井秀章と中日の阿部寿樹がトレード。 | |
18日 | 【移籍】DeNAの砂田毅樹と中日の京田陽太がトレード。 | |
25日 | NPB AWARS開催 | |
12月 | 9日 | 現役ドラフト初開催 |
達成された記録
各チームの戦績・状況
※2021年の順位順。球団をクリックすると球団の枠に飛びます。
セントラル・リーグ
東京ヤクルトスワローズ
首脳陣
一軍 | 二軍 |
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所属選手
支配下選手 | |||
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投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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育成選手 | |||
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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戦績(80勝59敗4分、1位)監督:高津臣吾
正捕手・中村悠平の不在もあってオープン戦で最下位となったヤクルトは、最序盤こそ負けを重ねたが5月に入ると打線が爆発して一気に首位に上昇。夏場に大量のコロナ感染者を出してしまうピンチもあったがどうにか収拾し、結局5月21日から1度も首位を譲らないままリーグ優勝を収めた。
特に村上宗隆の活躍は目覚ましく、夏場から怒涛のペースで本塁打を量産。終盤は重圧に苦しんだが、最後の最後でついに日本人選手シーズン記録を塗り替える56号本塁打を放った。
クライマックスシリーズでは阪神と対戦し、ストレート3連勝で日本シリーズ進出を決めた。
2年連続出場となった日本シリーズでは、こちらも連続となるオリックスと対戦。2勝1引き分けまで持ち込んだが4戦目から打線が繋がらなくなり、まさかの4連敗で敗退。チーム初の2年連続日本一とはならなかった。
このシーズン限りで嶋基宏、内川聖一、坂口智隆が引退。また、守護神として3年間チームを支えたマクガフが退団することになった。
新応援歌
選手 | No. | プレイヤー |
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古賀優大 | 20296 | |
元山飛優 | 20295 |
阪神タイガース
首脳陣
一軍 | 二軍 |
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所属選手
支配下選手 | |||
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投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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育成選手 | |||
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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戦績(68勝78敗4分、3位)監督:矢野燿大
開幕前に矢野監督がシーズン限りでの引退を発表する一方、優勝の「予祝」として胴上げが行われるなど異例づくめの幕開けとなる。
ところがシーズンが始まると、投打が噛み合わないまま開幕9連敗(セ・リーグ新記録)に始まる負け続きとなってしまう。結果、序盤は最下位を爆走することとなり、今季低迷を確信した者も多かった。
しかし、夏場に入ると厚い投手層の復調に加えて打線も繋がり始めたことで怒涛の追い上げを見せ、一時は2位に浮上。後半はDeNAに抜かれつつも巨人・広島とのCS争いを制し、3位でシーズンを終えた。
クライマックスシリーズ・ファーストステージではDeNAを2勝1敗で破り、ファイナルステージに進出。だが拙守が足を引っ張る形でヤクルトに3連敗し、敗北となった。
オフに予定通り矢野燿大監督が辞任し、「どんでん」こと岡田彰布が来季から15年ぶりに阪神監督に復帰することに。編成では岩崎優、岩貞祐太、西勇輝の主軸投手3人がFA候補となる試練の年となったが、岩崎と西は宣言残留、岩貞も3年契約を結び残留した。他方、藤浪晋太郎がポスティングシステムでメジャーに挑戦し、アスレチックスに移籍が決まった。
新応援歌
選手 | No. | プレイヤー |
---|---|---|
島田海吏 | 21318 | |
山本泰寛 | 21317 |
読売ジャイアンツ
首脳陣
一軍 | ファーム | 巡回 |
---|---|---|
所属選手
支配下選手 | |||
---|---|---|---|
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
|
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育成選手 | |||
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
戦績(68勝72敗3分、4位)監督:原辰徳
序盤は首位を快走していたが徐々にヤクルトに追い上げられ、5月終了時に2位に転落。さらにセ・パ交流戦での負け越しが響き、終盤は阪神・広島とのAクラス争いに勝ちきれずBクラスに終わる。
打線ではアダム・ウォーカー、岡本和真、中田翔、グレゴリー・ポランコ、丸佳浩の5人が20本塁打に達するなどリーグ2位の163本塁打を記録したが、打率はリーグワーストの.242。投手を見ても大勢が新人記録タイの37セーブと大活躍した一方でその他の中継ぎ陣がなかなか安定せず、防御率は12球団ワーストになってしまった。
オフにアダム・ウォーカー以外の外国人選手を自由契約にし、無償トレードで広島から長野久義、ソフトバンクから自由契約の松田宣浩、現役ドラフトでオコエ瑠偉を獲得した。
新応援歌
選手 | No. | プレイヤー |
---|---|---|
今村信貴 | 20319 | |
北村拓己 | 20305 | |
中田翔 | 20306 | |
廣岡大志 | 20307 |
広島東洋カープ
首脳陣
一軍 | 二軍 | 三軍 | |
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所属選手
支配下選手 | |||
---|---|---|---|
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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育成選手 | |||
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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戦績(66勝74敗3分、5位)監督:佐々岡真司
序盤は投打がかみ合って4月終了時点で2位、5月終了時点では3位にいたが、セ・パ交流戦ではわずかに5勝しかできず一気に借金を作ってしまう。後半戦に入ってからは巨人・阪神と3位争いを繰り広げたが、リーグ最少の26盗塁と機動力が欠け、最終的に5位に終わった。
6月27日に、サンディエゴ・パドレス傘下にいた秋山翔吾のFA戦線に珍しく参戦したことが話題となる。そして見事獲得に成功し、外野の守備の強化を図っている。
2年連続で抑えを務めた栗林良吏が30セーブ、チーム1位の17本塁打を記録したライアン・マクブルームが残留など明るい材料もあった。
佐々岡真司監督がこの年を以て退任。2023年からは新井貴浩が監督を務めることになった。
中日ドラゴンズ
首脳陣
一軍 | 二軍 |
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所属選手
支配下選手 | |||
---|---|---|---|
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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育成選手 | |||
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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戦績(66勝75敗2分、6位)監督:立浪和義
ミスタードラゴンズ立浪和義監督1年目のシーズン。与田剛前監督が投壊状態から大野、柳、小笠原と投手陣を整備し、「あとは打線がなんとかなれば…」とファンは嘆いていた。そんな時に就任会見で「打つほうはなんとかします。」と宣言し、監督直々にバッティング指導を熱心にキャンプで行う姿が報道されたこともあって期待は相当大きかった。
序盤は奮戦するも、シーズン前から指摘されていた打線の深刻な弱さが露呈し交流戦で11位に沈む。中盤に阪神・DeNAに抜かれ、その後8月9月は健闘する場面も見せたものの最下位から脱出できないままフィニッシュとなってしまった。優勝したヤクルトには勝ち越しており、結果的にDeNAのせいで5割を割ったような戦績となった(トータルの借金9に対し、DeNA相手に借金12)。
ショートは龍空、外野にリードオフマンとして岡林を起用するなどチームの若返りを図り一定の成果を上げた。しかしながら未来の四番バッターとして期待されていた石川昂弥が開幕早々に怪我でいなくなり、龍の未来高橋周平はゴロゲッツーを積み上げ、頼みの綱のビシエドもホームラン14本に留まる。結局野手陣がヒットこそ打つも長打が出ず、点が取れないイニングが続くうちに投手陣が崩れて負けるというパターンから抜け出せなかった。結局、シーズンを通してを結果を残した野手はヒットを量産した大ベテランの大島ぐらいだった。
貧打を解消するためにオフには大改革が行われた。引退、戦力外通告、トレードでなんと19人(外国人・育成含む)が退団した。特筆事項としてセカンドを長年守り、2022シーズン日本人選手としてチーム1の長打力のあった阿部寿樹が楽天の涌井秀章と、守備の名手として知られるショートの京田陽太がDeNAの砂田毅樹とトレードとなった。
二遊間のレギュラーがトレード対象としてふたりとも放出されることは、かなり珍しいことであり、ファンのみならず球界全体で激論を巻き起こした。
現役ドラフトで笠原を放出し、DeNAから細川成也を獲得した。
新応援歌
選手 | No. | プレイヤー |
---|---|---|
岡林勇希 | 20289 | |
加藤翔平 | 20288 | |
高松渡 | 20290 |
横浜DeNAベイスターズ
首脳陣
一軍 | 二軍・育成 |
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所属選手
支配下選手 | |||
---|---|---|---|
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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育成選手 | |||
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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戦績(73勝68敗2分、2位)監督:三浦大輔
2021年は最下位に低迷し、この年もキャンプで故障者が続出したため序盤はBクラスに低迷。だが先発投手を無暗に引っ張らず交代させる采配が功を奏していき、横浜スタジアムでは17連勝を記録。あれよあれよと他球団を追い抜き、8月には2位に浮上した。首位攻防戦では連敗を喫し一度もヤクルトに追いつけなかったが、2位を守りきってシーズンを終えた。
クライマックスシリーズでは3位の阪神と対戦したが、1勝2敗で敗退した。
打線は2年目の牧秀悟を4番に固定、佐野恵太が3番、宮崎敏郎がセ・パ交流戦後に5番に固定されたことでクリーンアップが形成された。さらに石井琢朗がコーチとなったことで小技でも得点できる野球が根付いた。今永昇太が6月7日にノーヒットノーラン達成、大貫晋一も先発ローテーションを閉幕まで守って11勝、球団歴代最多の39ホールドを挙げた伊勢大夢、抑えとして復活を果たした山崎康晃など、投打で明るい材料が多かったシーズンだった。
去就が注目されていた抑えの山崎が6年契約を結び、生涯横浜を宣言した。
オフにトレードで中日の京田陽太、現役ドラフトで笠原祥太郎を獲得した。
新応援歌
選手 | No. | プレイヤー |
---|---|---|
大田泰示 | 20476 | |
藤田一也 | 20477 | |
森敬斗 | 20478 |
パシフィック・リーグ
オリックス・バファローズ
首脳陣
監督・コーチ | |
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所属選手
支配下選手 | |||
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投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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育成選手 | |||
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
戦績(76勝65敗2分、1位)監督:中嶋聡
3月25日の西武戦(開幕戦)では6-0で勝利。開幕戦の連敗を10で止め、12年ぶりの開幕戦勝利となった。
序盤こそ振るわなかったがセ・パ交流戦後に着実に順位を上げていき、ソフトバンク・西武との優勝争いに名乗りを上げる。前年に続き左右エースとして活躍する山本由伸と宮城大弥、3軍から駆け上がってきたプロ2年目の宇田川優希、抑え転向で存在感を発揮した新外国人のジェイコブ・ワゲスパックなど、投手陣の力強さが目立った。
最後の最後までリーグ優勝が決まらない歴史的な大接戦となったが、ソフトバンクにマジック1が点灯していた中、最終試合でオリックスが勝利してソフトバンクが敗戦。ここでオリックスとソフトバンクは勝利・敗北・引き分けが全て同数の勝率タイとなるが、パ・リーグの規定により両チームの直接対戦成績でオリックスが勝ち越していたことでオリックスが上位となり連覇が決定。ペナントレース最終日に順位が入れ替わって優勝という劇的な幕切れとなった。
クライマックスシリーズではソフトバンクと対戦。第4戦で中川圭太がサヨナラタイムリーを記録したことで日本シリーズ進出が決定した。
ヤクルト共々2年連続出場となった日本シリーズでは、3戦目まで勝ちなしという劣勢を強いられながらも、そこから怒涛の連勝を重ね、ブルーウェーブ時代の1996年以来26年ぶり、「バファローズ」の名を持つ球団としては初の日本一に輝いた。前年覇者ヤクルトへのリベンジのみならず、日本一を経験せずに終わった近鉄の雪辱をも果たす形となった。
千葉ロッテマリーンズ
首脳陣
一軍 | 二軍 |
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所属選手
支配下選手 | |||
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投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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育成選手 | |||
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
戦績(69勝73敗1分、5位)監督:井口資仁
4月に佐々木朗希がオリックス相手に完全試合を達成するという衝撃的なスタートを切ったが、その後は波に乗れないまま3位〜5位をウロウロし続ける。終盤の楽天との順位争いでも追いつけず、5位でシーズンを終えた。
シーズン途中に獲得したロベルト・オスナが守護神として躍動する一方、その他ブルペン陣が精彩を欠くケースが多く、接戦をものにできない試合が目立った。
オフに井口資仁監督が突如退任を表明し、吉井理人が来季監督に就任することが発表された。
チームでは巨人が自由契約にしたC.C.メルセデスとグレゴリー・ポランコを獲得したほか、レッドソックスをFAとなっていた澤村拓一が復帰することになったが、大活躍のオスナとは契約をまとめることができずソフトバンクに移籍となった。
東北楽天ゴールデンイーグルス
首脳陣
一軍 | 二軍・育成 |
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所属選手
支配下選手 | |||
---|---|---|---|
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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育成選手 | |||
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
戦績(69勝71敗3分、4位)監督:石井一久
序盤に球団新記録となる11連勝を記録するなど圧倒的な強さを見せ、一時は貯金18を記録する。ところが夏場から成績が急落し、後半戦の全ての月で負け越す大失速に。最終的に西武とのCS争いも制すことができず、4位でフィニッシュ。「序盤にブーストをかけながらも中盤から失速」というここ数年の流れを断ち切れない幕切れとなった。
前季と異なり投手力の低下が顕著で、リーグ1位だった防御率はリーグワーストに急落。打線でも浅村栄斗が長打力を取り戻したものの、ホセ・マルモレホスの不振やクリス・ギッテンスの故障離脱で外国人戦力に恵まれず、援護点でカバーするには至らなかった。
田中将大と浅村栄斗の残留が決まった他、中日との間でトレードが成立し、涌井秀章との交換で阿部寿樹を獲得した。現役ドラフトでは1軍で力を見せられないオコエ瑠偉を巨人に移籍させ、広島から正隨優弥を獲得した。
新応援歌
選手 | No. | プレイヤー |
---|---|---|
太田光 | 21303 | |
川島慶三 | 20497 | |
炭谷銀仁朗 | 20495 | |
西川遥輝 | 20496 | |
渡邊佳明 | 21304 |
福岡ソフトバンクホークス
首脳陣
一軍 | 二軍 | 三軍 |
---|---|---|
所属選手
支配下選手 | |||
---|---|---|---|
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
|
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育成選手 | |||
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
戦績(76勝65敗2分、2位)監督:藤本博史
柳田悠岐らの快調や藤井皓哉ら若手の躍進もあり、序盤からAクラスを維持。しかし春〜初夏には楽天、夏には西武、秋にはオリックスと常に1位争いを繰り広げる気の抜けないシーズンとなった。
オリックスの節で上述した通りマジック1を点灯させたまま最終戦までもつれこんだものの、ソフトバンクが負けてオリックスが勝ったことでついに追いつかれ、規定により2位に転落。プロ野球史に残る壮絶なV逸となった。
クライマックスシリーズでは西武をストレート勝ちで下し、オリックスとの再戦に臨むが1勝4敗(オリックスのADV含む)で敗れた。
オフにはエースの千賀滉大が海外FAでメッツに移籍する一方、DeNAの正捕手・嶺井博希を皮切りにロベルト・オスナ、近藤健介、有原航平といったFA戦力を次々と補強した。
北海道日本ハムファイターズ
首脳陣
一軍 | 二軍 |
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所属選手
支配下選手 | |||
---|---|---|---|
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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育成選手 | |||
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
戦績(59勝81敗3分、6位)監督:BIGBOSS(新庄剛志)
新庄剛志の監督就任1年目。開幕直前に新庄の登録名を「BIGBOSS」としたり、ロゴデザインやユニフォームをフルリニューアルしたりと新しい取り組みを進めた一方、ES CON FIELD HOKKAIDOへの移転を前にした札幌ドーム最後のシーズンとなった。
昨シーズン中の中田翔の移籍に加え、オフには西川遥輝、大田泰示、秋吉亮の3人をノンテンダー(自由契約)の末に放出。一軍でコンスタントに試合に出続けた野手が近藤健介だけ、中継ぎ中心に投手層も薄いという、戦力不足は誰が見ても明らかな状態で迎えたシーズンとなる。新庄は本シーズンを戦力把握と育成の年とすることをはっきり示し、支配下登録された全選手を一軍公式戦で起用する、打順をランダム化するなど早くも来季に向けた動きを見せていた。
だがやはり戦力不足の代償は大きく、序盤から拙攻・拙守を繰り返し、4月以降一度も5位以上になれないまま圧倒的最下位でシーズンを終えた。上記の経緯から新庄が「優勝は目指さない」と宣言しており、ファンもチーム事情に一定の理解を示してはいたものの、屈辱的な1年となってしまった。
それでも、伊藤大海が10勝して新入団から2年連続2桁勝利を記録し、ポンセがノーヒットノーランを上げるなど投手陣には光も見えた。また、フレップ・ザ・フォックスとファイターズガールが踊る「きつねダンス」が流行語大賞に選ばれるほどの大ブームとなり、不振のチームに明るい話題を提供した。
ホーム最終試合では、登録名を「新庄剛志」に戻した上で新庄が監督を続投することが発表。来季の優勝を誓った。
オフに、高いタレント性を持ちながらも低迷が続いていた杉谷拳士が現役引退。また近藤健介がFAでソフトバンクに移籍することになった。
新応援歌
選手 | No. | プレイヤー |
---|---|---|
五十幡亮汰 | 20540 | |
野村佑希 | 20539 | |
万波中正 | 20541 |
埼玉西武ライオンズ
首脳陣
一軍 | 二軍 | 選手兼任 |
---|---|---|
所属選手
支配下選手 | |||
---|---|---|---|
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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育成選手 | |||
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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戦績(72勝68敗3分、3位)監督:辻発彦
主力に故障が相次いだことで序盤は低迷していたが、7月から追い上げを見せ、一時は首位に立つ。しかし9月から急失速し、ソフトバンク・オリックスに抜かれると楽天との熾烈なCS争いに。最終盤になんとか逃げ切り、Aクラス入りを果たした。
髙橋光成が防御率2.20を記録、水上由伸と平良海馬が最優秀中継ぎを受賞するなど投手陣は大車輪の奮闘を見せたが、打線では復調した山川穂高以外にめぼしい活躍がなかったのが痛かった。
クライマックスシリーズファーストステージでソフトバンクと対戦したが2連敗で敗退した。2018年のクライマックスシリーズからの連敗が9となった。
オフに辻発彦が監督を退任、後任にヘッドコーチの松井稼頭央が就任した。森友哉がFA宣言しオリックスに移籍したが、外崎修汰はFA宣言したうえで残留。源田壮亮も11月26日に5年契約を結んだ。
この年を以て十亀剣、内海哲也、武隈祥太、熊代聖人が現役を引退した。
新応援歌
選手 | No. | プレイヤー |
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愛斗 | 20626 | |
呉念庭 | 20630 | |
岸潤一郎 | 20627 | |
鈴木将平 | 21310 | |
柘植世那 | 20628 | |
山田遥楓 | 21309 | |
若林楽人 | 20629 |
競技結果
順位
|
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ポストシーズン
クライマックスシリーズ | 日本シリーズ | |
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ヤクルト (4勝) | ヤクルト(2勝4敗1分) | |
DeNA(1勝2敗) | 阪神(4敗) | |
阪神(2勝1敗) | ||
ソフトバンク(2勝) | ソフトバンク(1勝4敗) | オリックス(4勝2敗1分) |
西武(2敗) | ||
オリックス (4勝1敗) |
タイトル
野手
タイトル | セントラル・リーグ | パシフィック・リーグ | ||||
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選手名 | 球団 | 成績 | 選手名 | 球団 | 成績 | |
首位打者 | 村上宗隆 | ヤクルト | .318 | 松本剛 | 日本ハム | .347 |
最多本塁打 | 村上宗隆 | ヤクルト | 56 | 山川穂高 | 西武 | 41 |
最多打点 | 村上宗隆 | ヤクルト | 134 | 山川穂高 | 西武 | 90 |
最多安打 | 佐野恵太 岡林勇希 |
DeNA 中日 |
161 | 島内宏明 | 楽天 | 161 |
最多盗塁 | 近本光司 | 阪神 | 30 | 髙部瑛斗 | ロッテ | 44 |
最高出塁率 | 村上宗隆 | ヤクルト | .458 | 吉田正尚 | オリックス | .447 |
投手
タイトル | セントラル・リーグ | パシフィック・リーグ | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
選手名 | 球団 | 成績 | 選手名 | 球団 | 成績 | |
最優秀防御率 | 青柳晃洋 | 阪神 | 2.05 | 山本由伸 | オリックス | 1.68 |
最多勝利 | 青柳晃洋 | 阪神 | 13 | 山本由伸 | オリックス | 15 |
最多奪三振 | 戸郷翔征 | 巨人 | 154 | 山本由伸 | オリックス | 205 |
最高勝率 | 青柳晃洋 | 阪神 | .765 | 山本由伸 | オリックス | .750 |
最優秀中継ぎ投手 | 湯浅京己 ジャリエル・ロドリゲス |
阪神 中日 |
45 | 平良海馬 水上由伸 |
西武 西武 |
35 |
最多セーブ投手 | ライデル・マルティネス | 中日 | 39 | 松井裕樹 | 楽天 | 32 |
表彰
ベストナイン
年度 | セントラル・リーグ | パシフィック・リーグ | ||
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選手名 | 球団 | 選手名 | 球団 | |
投手 | 青柳晃洋 | 阪神 | 山本由伸 | オリックス |
捕手 | 中村悠平 | ヤクルト | 甲斐拓也 | ソフトバンク |
一塁手 | ホセ・オスナ | ヤクルト | 山川穂高 | 西武 |
二塁手 | 牧秀悟 | DeNA | 浅村栄斗 | 楽天 |
三塁手 | 村上宗隆 | ヤクルト | 宗佑磨 | オリックス |
遊撃手 | 中野拓夢 | 阪神 | 今宮健太 | ソフトバンク |
外野手 | 近本光司 | 阪神 | 松本剛 | 日本ハム |
佐野恵太 | DeNA | 柳田悠岐 | ソフトバンク | |
岡林勇希 | 中日 | 島内宏明 | 楽天 | |
指名打者 | - | 吉田正尚 | オリックス |
ゴールデングラブ賞
年度 | セントラル・リーグ | パシフィック・リーグ | ||
---|---|---|---|---|
選手名 | 球団 | 選手名 | 球団 | |
投手 | 森下暢仁 | 広島 | 山本由伸 | オリックス |
捕手 | 中村悠平 | ヤクルト | 甲斐拓也 | ソフトバンク |
一塁手 | 中田翔 | 巨人 | 中村晃 | ソフトバンク |
二塁手 | 菊池涼介 | 広島 | 外崎修汰 | 西武 |
三塁手 | 岡本和真 | 巨人 | 宗佑磨 | オリックス |
遊撃手 | 長岡秀樹 | ヤクルト | 源田壮亮 | 西武 |
外野手 | 塩見泰隆 | ヤクルト | 福田周平 | オリックス |
近本光司 | 阪神 | 辰己涼介 | 楽天 | |
岡林勇希 | 中日 | 柳田悠岐 | ソフトバンク |
月間MVP
機構 / 月 |
セントラル・リーグ | パシフィック・リーグ | ||||||
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投手 | 球団 | 野手 | 球団 | 投手 | 球団 | 野手 | 球団 | |
4月 | 大瀬良大地 | 広島 | 岡本和真 | 巨人 | 佐々木朗希 | ロッテ | 西川遥輝 | 楽天 |
5月 | A.ウィルカーソン | 阪神 | 牧秀悟 | DeNA | 上沢直之 | 日本ハム | 山川穂高 | 西武 |
6月 | 小川泰弘 | ヤクルト | 村上宗隆 | ヤクルト | 山本由伸 | オリックス | 杉本裕太郎 | オリックス |
7月 | 西勇輝 | 阪神 | 村上宗隆 | ヤクルト | 水上由伸 | 西武 | 吉田正尚 | オリックス |
8月 | 今永昇太 | DeNA | 村上宗隆 | ヤクルト | 宮城大弥 | オリックス | 島内宏明 | 楽天 |
9月 | 小笠原慎之介 | 中日 | D.ビシエド | 中日 | 山本由伸 | オリックス | 吉田正尚 | オリックス |
FA権宣言選手名
パシフィック・リーグ | |||||
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球団 | 国内FA権 | 海外FA権 | 球団 | 国内FA権 | 海外FA権 |
巨人 |
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西武 |
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DeNA |
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ソフトバンク |
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阪神 | 楽天 |
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|
||
広島 |
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ロッテ |
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中日 |
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日本ハム |
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ヤクルト |
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オリックス |
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関連動画
関連項目
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