ヘイトとは
- 憎しみ・憎悪・嫌悪すること、およびその思想。英語の「Hate」から。明確に忌み嫌うという意味合いが強い。
- 1の思想に基づいて、それを目的とした何らかの行動について「ヘイト○○」と呼ばれる。(ヘイトスピーチ、ヘイト創作、ヘイト本など)
- オンラインゲーム・MMORPG等で、敵のプレイヤーに対する敵対心を設定している項目。数値によって行動の優先順位や対象などに影響する。憎悪値、敵対値などとも呼ばれる。詳しくはこちら → ヘイト(MMORPG)
- 主にインターネット上で展開される脚本論の文脈で、登場人物に対して鑑賞者が抱く嫌悪感のこと。本記事で解説、
などのことである。
4.の概要
特になろう系の創作論で使われる言葉だが、Twitter等のSNSや電子掲示板ではアニメや漫画等の批評をする際に用いられがちな言葉でもある。またハリウッド映画の脚本について論じた書籍「Save the catの法則」にも同様の概念が言及されている。
登場人物が倫理的・文化的によろしくない行動(たとえば相手の嫌がっていることを分かっていてするなど)をした場合、その人物に対して特定のweb小説における主要な読者層からヘイトが向くことが想定される。これが意図的に行われることもある(その場合、その人物はヘイトタンクと呼ばれる)が、あやまって主人公や味方キャラ等にヘイトが向いてしまうと彼らの魅力が減少し、最悪の場合読まれなくなってしまう。そのためヘイトタンクでない人物はできる限り嫌悪感を抱かれないような行動をさせたり、そのように見えかねない描写に対して逐一フォローを入れたりするのが基本となる(これをヘイト管理という)。
どのような行動がそうした嫌悪感に繋がるかは文化と劇中の世界観に依存し、必ずしも実際の倫理に忠実ではない。殺人は改心すれば許される傾向にあるが、セクハラを含む性的暴行や差別の助長、食人、窃盗などは改心しても許されないことがある。このほか、事態を悪化させかねない軽率な行動や、洒落にならない悪質な悪戯などもヘイト感情に繋がる。これらは演出や、被害者の許す/許さないの問題とは独立したものである。
ヘイト理論を用いた作品分析は時に有用であるが、一方そうした枠組みで作品を解釈することによって、自分は単に描写が足りないだけだと思っているにも関わらず、客観的に見てヘイト管理が足りていないと思う故にその人物に対して嫌悪感を抱く「べき」だと感じてしまうといったことが起こりかねないことには注意すべきであろう。
なお、似たような概念にIP(イニシアチブポイント)と呼ばれるものがある。これは小説「超世界転生エグゾドライブ -激闘!異世界全日本大会編-」の用語を援用したもので、平たくいえば主人公が活躍することにより生まれる痛快さの度合いのことである。IPは作中にもある通り様々な要因で増減するが、その現象にヘイト管理も関わってくるものと思われる。
関連項目
- 荒らし
- ヘイター
- ヘイトスピーチ
- ヘイト記事
- ヘイト本
- ヘイト主義
- ヘイトウイルス
- 誹謗中傷
- ヘイトグループ
- オンラインゲーム
- ヘイトクライム
- MMORPG
- ドクシング
- 特定厨
- 指導者なき抵抗
- アナキズム
- 差別
- 攻撃行為
- アパルトヘイト
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