ヘンゼルとグレーテルとは、漫画およびアニメ『BLACK LAGOON』に登場する双子である。
概要
プラチナブロンドとブルーアイの双子。黒を基調とした衣装を着ている。
「ヘンゼル」「グレーテル」の名はチャイルドポルノ上での通称であり、本名は不明。
見た目は愛らしい男女の双子であるが、ロアナプラの恐怖の一夜を演出した張本人達である。
出生はルーマニア。
独裁者の国策により大量に発生した「チャウシェスクの落とし子」と呼ばれる孤児で、政権崩壊後に維持できなくなった孤児院からシチリアに売り飛ばされ、チャイルドポルノに出演させられていた。
張曰く「ど変態どものおもちゃにされ、果てはブタの餌になる」筈だったが、スナッフ(殺人)ビデオに出演させられ、同類の子供達を殺害する事で「人の殺し方」を覚えてゆく。
そんな中で「殺した人間の寿命の分だけ生きる事が出来る」という歪んだ認識を共有し、快楽殺人鬼兼殺し屋となった。しかし殺人衝動のままに「殺したいから殺す」制御不能の存在である。
お互いの事を呼び合う時は「兄様(frate mai mare)」「姉様(sora mai mare)」と呼び合う。「兄様」は手斧を、「姉様」はBARを武器とする。
服とカツラを交換することで人格も声もが入れ替わる為、本人達もどちらがどちらかわからない様子。この際、ソフト版などでの字幕表記はそれぞれヘンゼルII、グレーテルIIと表記されている。また本来は男子だったのか女子だったのかも解らない。唯一ロックだけが「優しくしてくれたお礼」と称して露わにした局部を見せられたが、ロックが憤怒を露わにしている事から、何がしかの肉体改造を受けているものと思われる。
最終的に「兄様」は狙撃による失血死、「姉様」は「ホテル・モスクワ」に買収された逃がし屋により射殺された。
二人とも助からなかった理由に関しては、作者が公式HPにて
「現実で考えるとベニーが言う通り、助けることは出来ない。面倒をみるのは僕は嫌だし、たぶん皆嫌でしょう。嫌じゃなければ孤児なんていなくなるわけだし」
と発言しているが、少し後悔もしているらしい。
その為か、原作のおまけ漫画では結構な頻度で出てくる。楽しそうにしている姿に、慰められた読者もいるのではないだろうか。
また作者が長期休載中に描いた同人誌『R of Blacklagoon』では、「BLACK LAGOON」は実はハリウッドドラマだったというパラレルとなっており、ドイツ系の双子の女児が演じているという設定になっていた。シーズン3に登場、撮影終了後に笑顔で記念写真を撮っていたり、シーズン9終了後の記念パーティで少し成長した姿が描かれている。
「姉様」は歌が上手で、よく「兄様」に聞かせていたらしく、逃亡中の船中で歌を聞いたダッチから「歌声だけは天使」と評された。原作では映画『シャイニング』の挿入歌「Midnight, the Stars and You」を、アニメではオリジナル曲「The World of midnight」を披露している。
アニメ15話「Swan Song at Dawn」のエンディングにも同曲が使われており、評価が高い。
今までエンディングを変えての放送はされてこなかったが、この回は初めてエンディングを変えての放送であった。明らかになった二人の生い立ちもあいまって、涙した者は少なくないだろう。
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