ベアトリクス(ff9)とは、ゲーム「ファイナルファンタジーⅨ」に登場するキャラクターである。
概要
霧の大陸・三大国家の1つ「アレクサンドリア」の統治者・女王ブラネに遣える隻眼の女将軍。28歳。
大陸一と謳われる騎士であり、麗しい外見に似つかわず「百人斬りのベアトリクス」「泣く子も黙る冷血女」「鉄の女」といった厳めしい異名を持つ。自らが率いる軍隊はアレクサンドリアの女性優位な国柄が反映されているためか女性で統一されている。愛剣の名は「セイブザクイーン」。
物語の序盤から敵として立ち憚る。「虫ケラ」「ケダモノ」とジタン達を煽り命じられるまま侵略行為に加担していたが、その裏で温厚な人柄だったはずの主君が他国に戦争を仕掛ける気性の激しい性格に豹変した惨状に心を悩ませていた。その後ガーネット姫が母君のブラネに秘密裏に処刑されようとしているのを知ってからは自身の過ちを受け入れ彼女を命懸けで守るために態度を改めて協力してくれる。
(※以下ネタバレ)
ブラネ亡き後には心の傷が癒えない16歳の若き王女ガーネットを支えるべく、ブラネに追い出されていた元家庭教師のトットと共に再びアレクサンドリア王家に遣え続ける。
ブラネ王政による隔たりが無くなり、スタイナー率いるプルート隊の立場が見直され、エーコのラブレター騒動に巻き込まれたことやアレクサンドリア防衛戦を経てからはスタイナーの強さと人柄に魅かれていく。
以降はクジャの陰謀を止める旅に出るダガー(ガーネット)の身を案じながら無残にも壊滅させられた街の復興の指揮を執り行い続ける。
やがて全ての闘いが終わり、アレクサンドリアが劇場艇プリマビスタを呼べるほどに両国の関係が修復し復興を遂げた後は愛剣セイブザクイーンをアレクサンドリアに置き去り何処かへ旅立とうとする。スタイナーとのやり取りから恐らくブルメシアで責任を取ろうとしたのではと推測できるが、これをスタイナーに止められる。
どんな目的であれ一方的な侵略に加担した責任を取ろうとする彼女を止めたスタイナーも同じ騎士として彼女のしたことを重く受け止めているはずである。彼女の歩を止めるということは、彼も同じ罪を背負う事になる。誰よりも騎士道を重んじていたはず彼の最大限のエゴが籠った言葉は物語序盤では絶対にありえなかったことと、その愛にベアトリクスが甘えられた両者の精神的変化が展開されるシーンはFF9のEDの見所の一つとなっている。
容姿
FF9屈指のダイナマイトボディの持ち主。大胆に開いた胸元は、敬礼のポーズを取るとたゆんと揺れる。リマスター版だと分かり易やすい。
部下は世界一命知らずな軍服を着ているが、彼女もコートを取り巻く大きなベルトの下は赤茶色のストッキング+白レオタードとかなり際どい服を着用している。
よく見ると手には赤いマニキュアが塗られている。
愛剣のセイブザクイーンのデザインのクールさもさることながら、FF9の中でも現代のオタクの感性に即した外見になっているのは、デザインを担当した皆葉英夫氏曰く「今回(FF9)は正統派美形キャラが少ない」という話が上がったことが発端だったという。
ベアトリクスが右目を眼帯で覆っている理由は本編では明かされないが、同じく皆葉氏によるとデザイン経緯的な理由は単純に「なんとなくカッコよかったから」らしい。えぇ・・・(困惑)
所々荒さが目立つとファンに評されるリマスター版の被害者の一人であり、そちらだとだいぶ顔の印象が変わっていてしまっている。面長になるだけでなく、唇が分厚くなり、眼帯が完全に顔を覆っておらず残念なことになっている。更には技を使う時のSEまでもが・・・。
戦闘面でのベアトリクス
敵として立ち憚る際はタイミング違いで主人公たちと計三回も戦う事となり、その三回すべてが負けイベントで一定条件を経ると強制終了する。恐ろしや常勝将軍・・・。この時負けた事よりもジタンがアイテムを盗み切れずに終わってしまう場合の絶望感のほうがキツイ。
戦闘が強制終了する条件は「ベアトリクスのHPを0にする」「ベアトリクスが10回行動する」で、アイテムを盗み切りやすくするにはビビにスロウ(要:氷のつえ)を唱えさせた後、攻撃せずにパーティー全員の防御態勢を維持させるのがよい。
ダガー救出時以降に味方になると他のRPGの例に漏れず敵として戦った時より弱体化する。ただし強キャラには変わりなく、クライムハザートなどで敵の掃討能力は十分足りる。霧の魔獣戦時にはレイズ系の魔法も有効打として貢献できる。
カリスマ的人気
そんなわけで、出番こそ少ないものの各所で行われる人気投票ではたびたび上位に食い込むほどの支持があり、海外版FFRK内の人気投票ではジタンとビビに次いで人気があった。昔に行われたVジャンプの人気投票でも首位を獲得しており、古くから人気があった模様。
ファンの間では敬意を込めて『ベア様』『ベアトリクス様』と呼ばれている模様。
自らが育てた軍隊と未知の軍事兵器を率いる非情な女王
V.S
姫を盗んだ盗賊の一味&殺戮兵器&見下していた王宮騎士&少し前に滅ぼしたばかりの国の生き残り
という圧倒的な戦力差と立場差があるメンツの中で、たった一人のか弱き姫君を救うために全てを捨てて後者の陣営につく彼女の騎士道以前の人間性と熱い裏切り展開が人気を博している一因。(その後結果的に生き残ることになったが、彼女が同国の王宮魔道士ソーン&ゾーンのように命可愛さに動く卑怯者だったら、まずブラネを裏切ることすらできなかっただろう)
彼女にまつわる楽曲の「ローズ・オブ・メイ」「守るべきもの」はFF9のBGMの中で特に高い評価を得ている。
FF9キャラのブリングアーツ化の人気投票では、4人の候補(ベアトリクス、フライヤ、スタイナー、クジャ)の一人に挙げられ、原作本編では殆どNPCのキャラでありながら2位のフライヤと大きく差をつけ1位を維持していたという。
関連動画
関連静画
関連項目
- ファイナルファンタジーⅨ
- ファイナルファンタジーの関連項目一覧
- セリス・シェール - 「常勝将軍」の肩書の元ネタ。それ以外にも接点が見られ部下のデザインはモロに彼女を元にしている。
- アグリアス・オークス - 同じ「聖剣技」の使い手。「ディシディアファイナルファンタジーオペラオムニア」でスタイナーの見間違いに遭う。ついでに「ピクトロジカファイナルファンタジー」のスタッフにも間違えられる。
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