ベインとは、バットマンに登場するヴィラン(悪役)である。本名不明。
概要
1993年に初登場。バッツの悪役の中では新参の部類。図体はまさに筋肉達磨といっていいほどデカい。戦いで消耗していたバットマンを強襲、その背骨を折って一時的な引退に追い込んだ、「最初にコウモリを壊した男」。元ネタは1930年代のパルプ・フィクション「ドック・サヴェッジ」。
架空の島国サンタ・プリスカ出身。革命ゲリラである終身服役囚の子供として刑務所で生まれる。刑務所時代は「オシトー(小さなクマさん)」と呼ばれるテディベアを常に抱えており、自分を迫害する者をその背に隠されたナイフで刺していた。八歳の時に犯した最初の殺人もこのナイフによるもの。バットマン:アーカム・シティで彼の登場シーンにテディベアがいるのもこれに由来する。
刑務所の帝王としてのし上がったベインだったが、人体実験の被験体として筋肉強化麻薬「ベノム」を注入されてしまう。この麻薬は直接脳髄にチューブを通して注入することで筋力を大幅に増化させるが、被験体の殆どを死に至らしめ、生き残った唯一の被験体も12時間ごとにベノムを供給されなければ生きられない身体に作り変えてしまうものだった(ちなみに、これを実行したのはアーカム・シティの登場人物でもあるDr.ヒューゴー・ストレンジである)。
以降、彼は自ら「ベノム」を名乗り、仲間(元ネタの「ドック・サヴェッジ」の登場人物をモデルとする)と共に刑務所を脱走。かつて刑務所の中で聞いた、犯罪者の巣窟となったゴッサム・シティと、そこを恐怖で統制するバットマンの話に興味を持ち、彼を倒そうと試み始める。
見た目は完全なパワーキャラだが、幼少期から多数の本を読み漁り、イエズス会の修道士の教えを受けたため、六ヶ国語を操るほど頭が良い。刑務所を脱走した後も、直接対決を避けてアーカム・アサイラムの囚人達をバットマンにぶつけ、三ヶ月に渡って苦しめた挙句、その洞察力と推測でバットマンの本拠地であるバットケイブの場所を突き止めた。
というか、バットマンが執拗に隠している正体に、推理だけで辿り着いている。これは、バットマンの心理に着目してその正体に迫った結果、頭がおかしくなってしまったDr.ヒューゴー・ストレンジ、超常の泉であるラザラス・ピットの力を借りたことで推理することの出来たリドラー、そもそも最初からバットマンの正体を知っていたハッシュやレッドフードなどを除くと、頭ひとつ飛び抜けた成果といえるだろう。
映像作品では・・・・
「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」に登場。本名アントニオ・ディエゴ。但しこの作品のみの名前。元囚人。ポイズン・アイヴィーを創り出したジェイソン・ウッドルー博士の手によるモンスターの一体で、ヴェノムも植物由来のために肌が緑掛かっている。作中では完全な脇役で、パワーはあるが知性のない怪物となっているため、批判が多い本作の批判の対象の一つになった。
2012年に公開されたのノーラン版バットマン完結編「ダークナイトライジング」でもトム・ハーディが扮して登場した。ゴッサムを襲撃するテロリスト集団のボスで、レスラーのようだった原作のベインとは大きく異なる凶悪なデザインのマスクを被っている。ノーランシリーズはリアル志向の為、マスクから注入される薬物は原作の筋肉増強剤ではなく、過去のある事で顔に醜い傷を負った為、鎮静剤を注入してるという設定になっている。薬剤を摂取しないと激痛に苛まれ、最悪死に至る。実はバットマン=ブルースも過去に所属し、バットマンの手によって壊滅させられた、ラーズ・アル・グール率いる「影の同盟(リーグ・オブ・シャドゥズ)」の元メンバーであり、ラーズの手に負えなくなったために破門されたとされるが…
他、バットマンのアニメにも登場することが多く、その場合の設定は概ね原作に準拠するようだ。
ゲーム
「バットマン アーカム・アサイラム(ゲーム)」に登場。特にアーカム・アサイラムにおいて騒動を巻き起こした身体強化薬「タイタン」は、合成麻薬ベノムをベースとしている。刑務所の地下に幽閉されており、登場時はベノムを抽出され続けたことでガリガリに痩せ細っていたが、タイタンを注入されて元の肉体を取り戻すと共に暴走、バットマンに襲い掛かってくる。その巨体を生かしたパワー攻撃は脅威的だが、ベインの攻撃は周りのザコ敵にも有効であり、上手く使えばザコを一掃することも可能。
続編である「バットマン:アーカム・シティ」にも引き続き登場。ストーリーミッションには直接絡まず、アミューズメント・マイルにあるクランクおもちゃ会社にいるベインに話しかけることでサイドミッションが開始する。今回はアーカム・シティに点在するタイタンのタンクを見付けて破壊するように依頼してくる。ミッション終盤には多数のザコ敵を相手にバットマンと共闘し、自分の攻撃がバットマンに当たると謝ってくるというちょっと可愛い意外な一面を見られる・・・・が、そのサイドミッションのタイトルが「脆弱な同盟関係」となっている時点でその結末は・・・・
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関連項目
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