ベニテングタケとは、毒きのこの一種である。
概要
【分類】ハラタケ目テングタケ科テングタケ属
【学名】Amanita muscaria
(学名の由来)Amanita→小アジアの地名から/muscaria→蝿の
真っ赤な傘に白い斑点模様のコントラストが美しい毒きのこである。柄にはつばとつぼがあり、いずれも純白である。きのこの代表とも言うべき非常によく知られているきのこである。
日本では長野県などでよく見られる。高原のシラカバ・シラビソ・マツなどの林に発生し、時に菌輪をなす(多数が輪を描くように生える)。
毒性
色が鮮やかなため、猛毒きのこと思われがちであるが、毒は命にかかわるほど強くはない。
毒成分の主なものとしてはイボテン酸・ムスカリンなどがある。前者はグルタミン酸の10倍のうま味を持ち、その物質名は本種に近縁の「イボテングタケ」の和名に由来する。後者は殺蝿作用があるので、このきのこは世界各地でハエ捕りに用いられてきた。英名の"Fly Agaric"はこれに由来する。
長野県の一部では塩漬けにして食用としているが、アマトキシン類など蓄積する猛毒を微量含むので常用は危険である。北欧やロシアでも毒を抜いて食用にしたり、ウオッカに漬けこんで薬酒にしたりする。
幻覚作用があることはよく知られているが、個人差がある。世界各地でシャーマンがこのきのこを用いており、バイキングは戦いの前にこのきのこを食べて士気を高めていたという。
象徴
マリオは赤いきのこを食べてパワーアップする(スーパーマリオになる)が、色合い的にはこのきのこが最も近い。
欧米では、きのこといったらベニテングタケであり、ヤマドリタケと並んで多くの芸術作品や文学作品に登場する。
例えば、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」や、ベルギーのペヨが描く漫画「スマーフ」にも本種をモチーフにしたきのこが登場する。
ニコニコ動画におけるベニテングタケ
ヲタケン
関連動画
関連項目
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