ベントレー(Bentley)とは、イギリスの高級車・スポーツカーメーカーである。
概要
ベントレー・モーターズ(Bentley Motors Limited)はウォルター・オーウェン・ベントレー(Walter Owen Bentley:W.O.ベントレー)が第一次世界大戦後の1919年8月に設立した高級車メーカーである。1998年以降はドイツのフォルクスワーゲングループ傘下。
設立後、1924年からル・マン24時間レースに参加し5回の優勝を飾るなど名を上げた。しかし1931年、ロールスロイスに買収され、レース活動から撤退する。
1920年代後半の大恐慌の影響を受け経営が悪化、当時のライバルであるネイビアとの合併交渉が行われていが、それを恐れたロールスロイスは英国中央エクイタブル・トラストと言う別名義を使って買収。その後W.O.ベントレー自身もラゴンダ(後にアストンマーティンに買収)に移籍しベントレーを去る事になる。
その後のベントレーはロールスロイスの姉妹ブランドという扱いになり、バッジエンジニアリングが主だったが、第2次世界大戦後にかけてロールスロイスのオーナーカー版→オーナーカー用のスポーティーモデルといったように差別化がなされていった。
しかしロールスロイスは60年代になると他の自動車メーカー同様技術で置いてけぼりを食らったり、ロッキードL-1011トライスター向けに開発していたRB211エンジンの開発費が嵩んで首が回らなくなり、1971年に倒産、国有化された。ブリティッシュ・レイランドに組み込まれなかったのは不幸中の幸いか
1973年にロールスロイスからベントレー含む自動車部門が切り離され、ヴィッカースに売却。そのヴィッカースも1998年にロールスロイスとベントレー両方を売却し、最終的にロールスロイスはBMW、ベントレーはフォルクスワーゲンが買い取る事となった。この時BMWとVW間で相当揉めたようで、BMWは「テメェがベントレー買収するならエンジン供給止めるぞ(要約)」と脅したとか。
主な車種
現行車種
- コンチネンタルGT/GTC(4代目)
乗員等は下記の1~3代目と同じだが、4.0L V8ツインターボ+モーターのハイブリッド仕様で782馬力を発揮する。
シリーズで初めてGTCと同時発売となった。 - フライング・スパー
コンチネンタルの4ドア版かつ現行のフラグシップモデル。
エンジンはコンチネンタル同様6.0L W12ツインターボか4.0L V8ツインターボ。 - ベンテイガ
2012年発表のコンセプトカーEXP9Fが市販車となった、同社初のSUV。コンセプトから比べるとだいぶ丸っこい見た目になった。VW・トゥアレグ、ランボルギーニ・ウルス等VWグループのSUVとプラットフォームは共通。
エンジンは6.0L W12ツインターボだが、後に4.0L V8ツインターボ(ガソリンorディーゼル)、3.0L V6ツインターボ+モーターのラインナップが追加され、2024年以降は電動化へのシフト計画によりW12が廃止となった。
コンチネンタル同様快適性を重視したアズールや、ホイールベースを約200mm伸ばしたEWB等いろいろなグレードあり。
過去車種
- ミュルザンヌ(1980~1987年)
ロールスロイス製V8エンジンを搭載するフラグシップモデル。ロールスロイス・シルヴァースピリット及びシルヴァースターの兄弟車で、車名は同社のル・マン24時間での活躍から、サルト・サーキットにある超ロングストレート「ユノディエール」の末端にある直角コーナーに由来する。噂では、V16エンジンを搭載しようとしたこともあるとか。
以下のように派生形モデルがやたら多い。- ミュルザンヌターボ:ターボ搭載で出力が50%増になったモデル。
- ミュルザンヌS:ターボR同様のアルミホイールやスポーツサスを搭載。
- エイト:装備をある程度減らしたエントリーモデル。
- ターボR:燃料噴射装置を追加したもので、ベントレー史上初めて同社の特徴とも言える丸目四灯ライトを採用したモデルかつ、同社で初めて同時期のロールスロイスより売れたモデル。
- コンチネンタルR:ターボ搭載の2ドア仕様。
- ブルックランズ:エイトの後継機。ターボはなし。
- ターボS:ターボRの限定ハイパフォーマンスモデル。
- アズール:4人乗りのオープンカーモデル。オープンカーながら全長5334mm、車重2610kgとでかい。
- コンチネンタルT:コンチネンタルRの強化版。
- ターボRL:ターボRのロングホイールベース版。
- ターボRT:ツインターボを搭載し、当時の4ドアセダン最速となる245km/hを記録した最強のターボR。
- アルナージ
BMW製4.4L V8+コスワース製ツインターボを搭載した、ロールスロイス・シルヴァーセラフの兄弟車。
後にロールスロイス製6.75L V8ターボを無理矢理搭載したものも作られ、前者はグリーンレーベル、後者はレッドレーベルと区別された。
後にホイールベースを延長したシリーズ2も登場した。 - ステートリムジン
エリザベス2世即位50年を記念し、英国王室公用車として納入された。
アルナージシリーズ2をベースとしており、環境に配慮し燃料には液化石油ガスを用いたが、2009年に2台ともバイオ燃料を利用できるように改造されたという。 - コンチネンタルGT(1~3代目)
フォルクスワーゲン・フェートンと大体のパーツを共有している4人乗りの2ドアクーペ。
エンジンは6.0L W12ツインターボのみだったが、2代目以降はアウディと共同開発した気筒休止機構付4.0L V8ツインターボも追加された。
なお、ユハ・カンクネンがこれを使用してブガッティ・EB110が持っていた氷上での世界最高速記録を塗り替えた(296km/h→Max331km/h)。
- コンチネンタルGTC
電動式のソフトトップコンバーチブル版。 - コンチネンタルGTスピード(1代目)
初代のみ。W12エンジンをチューンして610ps、326km/hまで発揮できるようにしたバージョン。 - コンチネンタルGT3(2,3代目)
FIA-GT3レギュレーション用の競技車両で、AWDではなくFRになっている。ピポ・モチュールによってチューニングされたV8エンジンを搭載しつつ、約2300kgのベース車を極限まで軽量化し1300kgまで抑えた。1tも削れるところがあったのか - コンチネンタルGT3-R(2代目)
GT3で得たノウハウをコンチネンタルGTV8Sに投入した世界限定300台モデル。リアシートを撤去して2シーターにしている。 - コンチネンタルスーパースポーツ/スーパースポーツコンバーチブル(2代目)
W12エンジンに新開発のツインターボを組み合わせ、710psを発揮する。
- コンチネンタルGTC
- ミュルザンヌ(2010年)
アルナージに代わるフラッグシップモデルとなる4ドアサルーン。エンジンは6.7L V8ツインターボ。 - マリナー・バカラル
ベントレー車をカスタマイズするための高級コーチビルダー部門マリナーが手掛ける12台限定のオープンカー。コンチネンタルGTベースではあるものの、ベース車と同じなのはドアハンドルのみだとか。 - マリナー・バトゥール
マリナーが手掛けた、ベントレー最後のW12搭載車。クーペが18台、コンバーチブルが16台製造された。
関連動画
外部リンク
関連項目
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