ペルシア語単語

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ペルシア語とは、言語の一種である。

概要

古代から主にイラン高原で使われている言語。

もともとは楔形文字で表記されていたが、イスラーム化の影響で、かつてのトルコ語のように語族が違うにもかかわらずアラビア文字を用いている（まー言語そのものもだいぶ影響されているんだけど）。一見するとアラビア語とは見分けがつきづらいが、インド・ヨーロッパ語族なのでヨーロッパの多くの言語と共通する特徴が多く、文字が読めるようになれば全然違う言語であることがわかるかもしれない。

なおアフガニスタンのダリー語、タジキスタンのタジク語は方言扱いされることもあるくらい近い存在である（後者はキリル文字ではあるけども）。

文字体系

アラビア文字を一部改変したペルシア文字を使っている。

独立形	音	独立形	音	独立形	音	独立形	音
ا	母音	ب	b	پ	p	ت	t
ث	s	ج	dʒ	چ	tʃ	ح	h
خ	x	د	d	ذ	z	ر	r
ز	z	ژ	ʒ	س	s	ش	ʃ
ص	s	ض	z	ط	t	ظ	z
ع	ʔ	غ	ɣ	ف	f	ق	ɣ
ک	k	گ	g	ل	l	م	m
ن	n	و	v	ه	h	ی	ｊ

音韻体系

母音	前舌	奥舌
狭母音	iː	uː
中央母音	e	o
広母音	æ	ɒː

	両唇音	歯音	後部歯茎音 硬口蓋音	軟口蓋音	声門音
閉鎖音・破擦音	p b	t d	tʃ dʒ	k ɡ	ʔ
摩擦音	f v	s z	ʃ ʒ	x ɣ	h
鼻音	m	n
流音		l, r
接近音			j

文法

名詞

インド・ヨーロッパ語族なのだが文法性がない（これ大事）。複数形は単数形に ها （-hā）または ان （-ān）をつけてあらわす。

人称代名詞には独立形と非分離人称代名詞の二通りがある。

独立形人称代名詞	単数	複数
1人称	من （man）	ما （mā）
2人称	تو （to）	شما （shomā）
3人称	و （ū）	آنها （ānhā）

非分離人称代名詞はアラビア語のように接尾して属格や体格として使われる。

非分離人称代名詞	単数	複数
1人称	م （-am）	مان （-emān）
2人称	ت （-at）	تان （-etān）
3人称	ش （-ash）	شان （-eshān）

動詞

コピュラ動詞

コピュラ動詞（英語のbe動詞）は以下のように3種類存在する。

第1変化形	単数	複数
1人称	م （am）	یم （īm）
2人称	ی （ī）	ید （īd）
3人称	ست （ast）	ند （and）

第2変化形は第1変化形に比べて強いニュアンスである。

第2変化形	単数	複数
1人称	هستم （hastam）	هستیم （hastīm）
2人称	هستی （hastī）	هستید （hastīd）
3人称	هست （hast）	هستند （hastand）

第3変化形は第2変化形にmī-を接頭したもので、主に文語で用いられる。

その他

動詞の不定法は-dan、-tanでおわっており、-anを取り除いた不定法幹が活用に使われる。

一番基本的なのは過去形で、何もつけずに以下のように語尾を活用する。

過去形語尾	単数	複数
1人称	م （am）	یم （īm）
2人称	ی （ī）	ید （īd）
3人称	-	ند （and）

…少し前にどこかで見たような気もするが、3人称単数は何もつけないことに気を付けよう。
否定の場合には頭にna-をつければいい。

現在形はまずmī-を頭につけ、以下のように活用する。

現在形語尾	単数	複数
1人称	م （-am）	یم （-īm）
2人称	ی （-ī）	ید （-īd）
3人称	د （-ad）	ند （-and）

うん、そうだね、過去形に3人称単数が加わっただけだね。

完了形に関してはまず不定法幹に-eをつけた過去分詞を作り、それをbūdanと一緒に用いれば作ることができるぞ。

命令法や仮説法はbe-を接頭して作る。そうやって今現実にないことを表すんだ（だから未来形はこっち）。

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