概要
ゲーム及びアニメ「ペルソナ4(Persona4 the ANIMATION)」の登場人物である、白鐘直斗を主人公に据えたスピンオフ作品。著者は間宮夏生。
『ペルソナチーム×電撃文庫×電撃マオウ』による豪華なコラボレーションから成っており、何より公式ストーリーとして扱われているため、ペルソナ4の作中設定の踏襲を徹底しているのみならず、カバー・口絵イラストは副島成記が担当しており、ペルソナ4の設定を継承した作品であるにも関わらず実質的に完全な新作として仕上がっている。
小説内の挿絵は、ペルソナ4の漫画版を描いた曽我部修司が担当。
同作の時代から1年後が舞台となっているため、「ペルソナ4」作中よりもさらに一回り成長した探偵王子・直斗が見られる。胸とかおっぱいとかバスト周りとか。
ストーリー
稲羽市で発生した連続誘拐殺人事件から1年が経過した2012年3月。
探偵王子こと白鐘直斗は、かつて旧知の仲である女刑事・蒼井瞳子から「八意市」で発生している謎の失踪事件について捜査協力を要請され、八意市を訪れる。
しかし、瞳子に呼ばれ着任して早々、直斗は見た事も無いような相手とコンビを組まされることになってしまう。
今度のパートナーは人間ではなくロボット、しかも直斗とは体格だけではなく直情的な性格であるなどあらゆる部分が正反対な人物。事あるごとに災難が絶えない有様なのだが、2人のペルソナを行使し捜査を進めていった結果、『マヨナカサイト』という名の謎のウェブサイトが事件の鍵として浮上してくるのだった。
登場人物
主要人物
- 白鐘直斗(しろがね なおと)
- 本作の主人公。探偵を代々輩出してきた探偵一族・白鐘家の5代目。高校生でありながら現役の探偵で、尚且つ中性的で端整な容姿から「探偵王子」の愛称で呼ばれるが、実は男性ではなく女性。
詳細な人物像や、前作にあたる「ペルソナ4」作中での活躍については、人物記事を参照。
「ペルソナ4」の時代から1年が経過しているので、本作の彼女は17歳である。かつて稲羽市で発生した連続誘拐殺人事件を仲間達と共に解決した経緯から、仲間と助け合う事を知った彼女は精神的にも成長しており、それが本来持っていたペルソナである「スクナヒコナ(ヤマトタケル)」に代わる後述の新たなペルソナを発現する事になった(と推測されている)。
ちなみにペルソナ4とは違い、本作の直斗は髪を伸ばしている。だが、作中ではりせの呼びかけによってグラビア撮影に付き合わされたり(そして開始早々水着シーンをサービスしたり)、パートナー・黒神創世との邂逅は暴走状態に陥った彼に殺されかけるという最悪のものとなるなど、今作でも何かと不憫な目に遭っている。
本作で彼女が覚醒させたペルソナは他者のペルソナ能力を調律して、力や効果範囲を任意で増強したり弱めたりできる『アマツミカボシ』。自分ひとりではなく、他の誰かと行動する事で力を存分に発揮できる能力。なお後述のペルソナも含め、今作のペルソナ能力は「ペルソナ4」と違い現実世界で発現できる。
- 黒神創世(くろかみ そうせい) / GENESIS(ジェネシス)
-
今作で直斗が事件捜査にあたり、パートナーとして行動を共にする相棒。もう1人の主人公とでも言える存在。
かつて大企業「桐条グループ」にてシャドウとの戦いを想定され製造されたロボットで、正式には『ナンバーR零式・コードネーム「GENESIS(ジェネシス)」』という名称があるが、彼の管理者に命名された「黒神創世」の名前で行動している。機能を停止してしまった前世代機「七式」に代わる存在として極秘裏に開発・製造されていたが、シャドウ制圧兵装としては欠陥品とされ採用を見送られていた。しかし管理者の事故死や、2009年に発生した桐条グループ当主の急逝などといった混乱から凍結を免れ、最後発機でありながら稼働時間が過去最長の機体となっている。
体躯も直斗が子供に映るほど大柄で、並の大人では到底太刀打ちできないほど力が強く、動きも俊敏。また、レーシング仕様の赤いバイクへ変形できる機能もあり(扉絵で、直斗が乗っているアレ)、作中でも単身、もしくは直斗を乗せて軽快に疾走している。
長時間稼動しているお陰か人間社会での生活や、それにまつわる知識量も豊富だが、肝心の性格は傲岸不遜で直情的かつ粗暴、一人称が「俺」「俺様」、自身の現在の管理人である黄楊を「ジジイ」と呼ぶなど一旦暴れ出したら止まらない性分。そのため性格が真逆の直斗とは衝突が絶えなかったが、やがて直斗とは唯一無二のパートナーとしての仲を築き上げていく。
ペルソナは現在いる場所で過去に交わされていた死者の言葉や会話をサイコメトリーのように拾い上げ、電光掲示板のように文字化して出力できる『ツクヨミ』。
「愛」という、同型の機能や性能を持つ妹(女性型ロボット)がいるらしい。
八意警察関係者
- 蒼井瞳子(あおい とうこ)
- 八意警察署に勤務している、若き女刑事。長身でありながら抜群のスタイルを持つクールビューティー。
直斗とは旧知の仲で、直斗にとっては憧れの対象たる女性。
首に提げているアメジストのペンダントは、大事なものであるらしい。
ペルソナは10分先の未来を予知できる『クシナダヒメ』。 - 黄楊鉄馬(つげ てつま)
- 八意警察・特別科学調査室室長を勤める優秀なロボット研究者。 元・桐条グループの研究員で、現在の黒神創世の管理者にあたり、彼や瞳子とは憎まれ口を叩き会っている仲。
細かいことを気にしない豪快な性格だが、スケベな一面も持ち合わせている。そんな彼も、最初は直斗の素性(女性であること)を知らなかったが・・・
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\どうだ?ビビッたろ?俺様はそんじょそこらのロボットとは格が違うぜ!/
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関連項目
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