ペーネロペーとは、小説「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」に登場するモビルスーツである。デザインは森木靖泰(後の立体化でカトキハジメ)本項では素体であるオデュッセウスガンダムも記す。
名称の由来はギリシャ神話に登場する「オデュッセウス」の妻の名前である。また、そこから派生した現実の女性名としても使われている→ペネロペの記事参照
概要
PENEROPE ペーネロペー |
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型番 | RX-104FF |
全高 | 32.5m |
重量 | 112.0t(全備) |
出力 | 4,050kw |
推力 | 168,000kg |
装甲 | ガンダリウム合金 |
備考 | ビーム・バリア ミノフスキー・クラフト |
搭乗者 | レーン・エイム |
兵装 | バルカン砲×2(×4?) |
高出力ビーム・ライフル | |
ビーム・サーベル×2 | |
メガ粒子砲×4 | |
ミサイル×32 | |
ファンネル・ミサイル×34 | |
シールド×2 |
小説『閃光のハサウェイ』(1989年)での設定
ペーネロペー(MOBILE SUIT PENEROPE)は、連邦軍の対マフティー部隊であるキンバレー隊(後にキルケー部隊)に配備された新鋭モビルスーツ。大出力のミノフスキークラフトを装備していて、大気圏内のモビルスーツの運用を一変させる機種として期待されている。機体設計思想そのものにはガンダム系モビルスーツの名残りを残している。
Ξガンダムと同様に「ビーム・バリアー」が搭載されているが、本機のそれはΞガンダムほど完成度は高くない(Ξガンダムと違い、高速機動時には機体をフライトフォームに変形させなければならない)。
アデレートにおけるクスィーガンダムとの決戦では、フライング・フォームを維持する用のミノフスキー粒子散布パーツを外し出撃した。
ゲーム『SDガンダム GGENERATION』(2000年)での設定
大出力のミノフスキークラフトを装備した為、かなり大型の機体。準サイコミュシステムが搭載されて、ファンネルの使用が可能という説明になっていている。『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フルブースト』(2012年)に登場した際にも、同様の解説が為されている。
今作からデザインが改変され、グスタフ・カールと違って全体的な印象は変わらないが一部のパーツは簡略化している。
ANAHEIM ELECTRONICS GUNDAM HISTORY 2002 CALENDAR(2001年)での設定
このカレンダーから、オデュッセウスガンダムにフィックス・フライトユニットを装着した形態がFFタイプ(ペーネロペー)と呼称されるという設定になった。また計画では、フライトユニット以外の装備も検討されており、ビット兵器装備の”アルゴス”ユニットが開発途上だったという。
オデュッセウスガンダム
ペーネロペーの素体と云うべき機体。本機の名称は、アナハイム・エレクトロニクス社製ガンダムの開発が開始されて20周年記念である事・モビルスーツへミノフスキークラフトを搭載するまで20年かかった事。これがトロイア戦争終結後に、20年間冒険と放浪を余儀なくされた英雄オデュッセウスとかけられている。
U.C.0104のMSの標準的サイズから比べると一回り大きい(本体のみでも26m)。MS形態のまま空中戦が可能な本機は、後述のフィックスフライトユニットを装備することで高機動戦闘、超音速飛行が可能となる。
本機は、2012年のゲーム『機動戦士ガンダム EXTREME VS. FULL BOOST』でペーネロペーのパージ状態として参戦している。
立体化
2005年にGUNDAM FIX FIGULATIONにてクスィーガンダムとのコンバーチブルで初のリアル体型で立体化(オデュッセウスガンダムも同時に立体化された)。こちらはカトキハジメ氏によるリデザイン(後述のHGUCもカトキ版を元にしている)
2015年にROBOT魂にて単独でのリリース。同時リリースでスマートになったクスィーガンダムとは対極的にフィックス・フライトユニットを装着した際の重厚さが強調されている。
2016年食玩シリーズユニーバサルユニットでリリース。この時はペーネロペーのみ。
2019年10月、HGUCで立体化。クスィーガンダムがBB戦士でラインナップされていたのに対して本機はボツになっていたので発表から30年目で初のガンプラ化である。オデュッセウスガンダムとのコンパチも可能でフィックスフライトユニットを単独でディスプレイ出来る大型のスタンドも付属する。
フィックス・フライトユニット
単機能のフライトユニット。本装備を着た状態のオデュッセウスガンダムが、FFタイプ=ペーネロペーと呼称される。
白鳥を模した様な追加装備で、単体での運用も可能となっている。この点はかつてのGファイターやGディフェンサー、フルドドⅡ等の各種Gパーツの構想に準じている。
合体時には胴体・肩・腰・脚部と接続され、オデュッセウスの素体の大半を覆う形となる(上半身・肩部、脚部に展開されるパーツがミノフスキークラフト)。
武装
ファンネルミサイル
- パイロットの感応波で遠隔操作が可能なこのミサイルは脳波で動く為、相手に命中するかどうかは、パイロットの操作に左右される。劇中では、空港の爆発により集中が乱された時はガウマン機への攻撃を外してしまったが、操作に集中した際にはエメラルダ機を一撃で撃破している。
- ファンネルミサイルの採用が明言されているのは「Ξガンダム」と「ゾーリン・ソール」である。しかし、ゾーリン・ソールは月刊ニュータイプの解説で搭載が明言されただけで、小説『ガイア・ギア』本編では一度も使用していない。
- 小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のα・アジールは、通常のようにファンネルをレーザーを射出する砲台としてでなくミサイルのように直接ぶつける戦法も取っている。ちなみにνガンダムのフィン・ファンネルもミサイル表記されている。アニメ『機動戦士ガンダムUC』に登場したクシャトリヤ・リペアードはファンネルをミサイルに現地改修したものでレーザーを発射することは出来なくなったがミサイルのようにぶつける戦法を取る。
ビーム・ユニット(メガ粒子砲/ビーム・サーベル/ミサイル/シールド)
ビーム・ライフル
- ペーネロペー専用の高出力ビーム・ライフル。Eパックを2つ搭載。
- 小説には無かった設定だが『ANAHEIM ELECTRONICS GUNDAM HISTORY 2002 CALENDAR』によれば、サイコミュとのシンクロドライブにより、”視覚的に”見えていなくとも”知覚”したターゲットを攻撃することが可能である。(ただしこの機能の使用には、高いニュータイプ能力が必要とされる。)
関連動画
関連項目
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