ペーパーマリオ スーパーシールとは、インテリジェントシステムズ開発、任天堂発売のニンテンドー3DS用シールバトルアドベンチャーである。ペーパーマリオシリーズの第4作目となる。
海外版の名称は「Paper Mario : Sticker Star」。
2012年12月6日発売。ダウンロード版も展開されており、ダウンロードカードでも購入可能。
概要
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Wiiで発売されたスーパーペーパーマリオの続編に当たる作品。
ニンテンドー3DS発表初期に公開されたのだが、開発途中で大きな方針転換があり、方向性が変わった為か、長い間あまり情報がない時期が続いた。
今までのペーパーマリオシリーズはニンテンドウ64、ニンテンドーゲームキューブ、Wiiと全て据え置き機で発売されており、携帯機で出るのは初となる。携帯機では同じくスーパーマリオRPGの流れをくむマリオ&ルイージRPGシリーズが展開されており、マリオ&ルイージRPG4の登場で初めて両シリーズが同一ハードで発売される事となった。
ストーリー
シールの街、ラベルンタウンで年に一回開催される「シールフェスタ」。今回はゲストとしてピーチ姫とマリオもやってきた。
フェスタも佳境に差し掛かった中、願いをかなえるという「ロイヤルシール」が降ってきた。するとロイヤルシールを我が物にせんと大魔王クッパとクッパ軍団がシールフェスタに乱入してきた。キノピオ達の制止を振り切りクッパはロイヤルシールを入手する。
しかしクッパの様子がおかしい。ロイヤルシールの魔力に憑かれ、「ギラギラ」しはじめ、会場で散々暴れた末にキノコ王国のあちこちでシールを使ったいたずらを始めだした。
マリオはシール星からやってきたという「ルーシー」と共に各地に散らばったロイヤルシールを集め、クッパの暴走を止める新たな冒険にでた。
特色
全体的にペーパー感がパワーアップしており、フィールドや背景、体力ゲージまでダンボールなどが材料の工作品のような質感になっている。
今回の目玉はタイトルにもなっている「シール」。ワールド中に貼られているシールを剥がして集めながら冒険する。
フィールドもシールだらけになっており、シールらしい様々なギミックが登場する。
回復アイテムや武器もシールとなっており、HPやコイン等の相場は今までに比べるとインフレ気味となっている。
従来のシリーズに比べサブキャラクターやサブイベントといった要素が少ない。仲間キャラも今作では一人しかいない他、今までの特徴的なストーリー要素はほぼなくなっている。
というのも、今作は元々『ペーパーマリオRPG』に近い路線で開発していたが、これでは新しい事をしていないとの指摘があり、また、ストーリーなどの要素がクラブニンテンドーのアンケートによると支持が少ない等の理由で、シールを中心にしたシンプルな方向性で作る事になったからだそう。
キャラクターデザインといった部分も含め、スーパーマリオ本編に近付けたような要素が多くなり、過去シリーズの中でも異色な作品と呼べる。(以降の作品も今作と同じ方針で作られている。)
ただし、ペーパーマリオシリーズ恒例の黒さは健在。敵も従来よりカオスになっている。
この辺の事情は外部リンクの社長が訊くで詳しく語られているので、読んでいない人は読んでみよう。
システム
フィールドは3Dになっており、『マリオストーリー』や『ペーパーマリオRPG』に近い見た目になっている。場所によっては『スーパーペーパーマリオ』のように2Dの場所もある。
今作では『スーパーマリオブラザーズ3』のようなマップ制が導入。フィールド間をマップで移動するようになった為、今までにあった移動の手間が簡略化された。
バトルは、集めたシールを消費して攻撃や回復等の行動をするシステムとなった。また、経験値やレベルの概念が廃止され、シールの使い分けや組み合わせでマリオを強化するようになっている。
バトルスロットというシステムが導入され、 スロットの結果によって使用できるシールの枚数が変化する。この時に使用するシールの組み合わせが戦略上重要になる。
「スロットの目押しなんか大嫌いだ」と言う子供や大きなお友達にもうれしいスペシャル機能があり、コインを払うことで2つ揃いが確定、更にコインを払うと2つ揃いのスローになる。(ボス戦ではだんだん値上がりしていくので注意。)
一部のステージ、ワールドのボスでは扇風機、はさみといった「モノシール」で攻めないと確実に詰む。ステージ終盤はそのままボスのところへ行く前に前ステージでモノシールを製作してからボスに向かうことを推奨する。
(ちなみにバトルシールのゴリ押しで敵を倒すとルーシーから「シールをたくさん使ったわよね…」と言われる。何か問題でも?)
経験値が存在しないというシステム上、敵は回避していってもステージクリアはできる。が、敵をたくさん倒してステージクリアすると倒した敵の数に比例してたくさんコインがもらえるので、やはりある程度は倒していったほうがいい。
HPの上限アップはこれまでと異なり、ステージにある「+5ハート」を入手することで上げることが出来る。
攻撃力もアップする上、弱い敵はハンマー一撃で倒せるので確実に拾うべし。
ペパライズ
本作の特徴の一つとして大きく取り上げられているのがペパライズ。
フィールドが1枚絵のようになり、シールを貼ったりフィールドの一部を貼り直したりして謎解きをする。
例えば、別の場所にあるマップピースを持って来て通れるようにしたり、フィールドの下敷きになっているキャラクターを救出したり、砲台の向きを逆向きにしたりと様々な謎解きがある。
一部の仕掛けを操作したり、ペパライズブロックと呼ばれる種類の隠しブロックを出現させるのにもペパライズを使用する。また、モノシールをペパライズして使用する事で環境が大きく変わるステージも存在する。
キャラクター
今作ではキャラクターデザインに一部変更があり、ペーパーマリオシリーズ独特のデザインからスーパーマリオシリーズ本編に近いデザインになったキャラクターが多く存在する。カロンやテレサ、メットなどが分かりやすい。シリーズを通して「ガボンへい」として登場していたガボンは今回は「ガボン」として登場。デザイン、行動パターンも従来のものになった。
今までの可愛らしいデザインもそこそこ人気があったので一部で悔やむ声もある。
また、今回はシリーズを通して人気のボスパックン、ボスゲッソーもワールドボスとして登場する。
街の住人も個別の名前が用意されなくなったが、強烈な個性を放つ一部のキャラは「ああ、こいつだな」と理解できるようにはなっている。一部イベントではマリオに同行する。
仲間・味方
- ルーシー
- 今作唯一の仲間キャラ。プロローグから登場。シリーズのクリオ、クリスチーヌ、アンナ的なポジション。
前作のアンナ同様、フィールドでは攻略ヒントを言ってくれる。事になっているが、全体的に攻略のテキストは少なく、雑談が多い - アンナと違いものしりは使えないが、敵の攻略ヒントを戦闘中、稀に自動的に言ってくれる。
気の強い性格だが、冒険の様々な出来事の中、次第にマリオにも気を許すようになる。
また、ペパライズも彼女の能力である。 - キノピオ
- 今作唯一の住民キャラ。ペーパーマリオシリーズやマリオ&ルイージRPGシリーズでは、クリボーやノコノコ、ボム兵など様々な種族が住民として登場するのが恒例であったが、今作ではキノピオしか登場しない。
しかし、今までのキノピオに比べ一人一人の個性の目立つキャラクターとなっている。 - ハナチャン
- ワールド3の森に住むまだまだ子供のやんちゃなハナチャン。
味方キャラクターだが、カメックの魔法でバラバラにされた体と戦う事も。
森を汚された事に怒っており、終盤のシーンでは恩返しとして成長した姿で協力してくれる。
条件を満たすと日記を読む事が出来る。かわいい。 - みどりの人
- 各ワールドごとに隠れている緑色の帽子をした謎のキャラクター。
ペパライズをすると逃げていき、新聞の記事が読めるようになる。
シール
バトルシール
全96種類。
今までのシリーズのジャンプやハンマーといった攻撃やアイテムは全てバトルシールと呼ばれるシールになっている。名前の通りバトルで使うシールであり、回復アイテムであるキノコもバトルシールとなっている為、バトル中でしか使えない仕様となっている。
フィールド上ではイベントや攻略でペパライズをして貼り付ける場面がある。
同じ効果のシールでもいくつかバリエーションがあり、冒険が進むにつれて強いシールが出現する。
強さは以下のとおり。
「ぼろ」< 「ノーマル」<「キラ」<「キラキラ」<「キデカキラ」<「メガキラ」
バトルシールはフィールドで剥がしたりブロックを叩いて入手する他、ショップで購入できる。
また、特定の敵を倒すと出現するシールもある。
モノシール
全63種類。
本作では、紙やシールどころかリアルな扇風機や招き猫まで登場し非常にシュールな光景が見られる。
これは「モノシール」と呼ばれ、ステージ道中に置かれているモノを拾うとそのままでは使えず、ステージが進むことによってオープンするモノ投げ屋でモノシールに変換してバトルに使える。
バトルで使うと高い攻撃力を発揮する他、フィールド上ではイベントや攻略で特定のモノシールをペパライズして使う場面がある。
一度バトルやイベントに使うとモノシールは無くなるが、モノを手に入れたステージの場所で再度手に入れることが出来る他、モノ投げ屋の隣にあるモノ屋でモノを購入することが出来る。
施設
シールショップ
シールを売ったり買ったり出来る店。5店舗登場し、ショップにより扱っている商品は異なる。
また、冒険を進めると買える商品が増える。
モノ投げ屋
モノを投げてモノシールにする施設。2箇所登場するが、役目は変わらない。
モノショップ
ランベルタウンのモノ屋の隣にある、パチンコ店で言う景品交換所みたいな場所。
一度入手してモノシールとして使ったモノを、少々値は張るがコインで購入出来る。
シール博物館
ラベルンタウン復活ではしゃいだ結果噴水に巻き込まれた緑キノピオを助けると、家に案内され、思わず「!?」となるぐらい豪華な地下室のシール博物館へと案内される。
手に入れたバトルシール、モノシールを額縁に貼るとそのシールの解説が見ることが出来る。
ただし、(ステージ上でも同じことだが)条件と違うシールを貼ると剥がれてしまい、キラシール、デカキラシールを間違って貼ると泣きを見るので注意。
バトルシールやモノシールをコンプリートすると少しいい事がある。
関連動画
関連項目 |
外部リンク |
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