ホルスト・ジンツァー(Horst Sinzer)とは、「銀河英雄伝説」の登場人物である。
CV.林一夫(石黒監督版OVA)、名村幸太朗(Die Neue These)。
概要
銀河帝国軍人。中堅どころの若い分艦隊司令官で、旗艦は名称未設定の標準型戦艦(石黒監督版OVA)。
OVAでは濃い茶髪を七三分けにしており、額にかかる幾房かの癖毛が特徴。作画にもよるが、他の提督に比べやや目線が鋭く、時に精悍な顔つきになっていることもある。ディッケルと階級以外見分けがつかないのはみんな知ってるよね。
戦歴
ジークフリード・キルヒアイスの幕僚・大佐として初登場。アムリッツァ星域会戦(石黒監督版では登場せず)では艦隊旗艦に同乗したのち准将に昇進し、リップシュタット戦役に先んじて実施された同盟軍との捕虜交換のためイゼルローン要塞に赴いたキルヒアイスに、ベルゲングリューン、ザウケン(石黒監督版ではビューロー)とともに随行している。
帝国暦488年のリップシュタット戦役中も旗艦<バルバロッサ>に幕僚として搭乗していたようで、ボリス・コーネフが地球行のさなかにキルヒアイス艦隊に出会ったときには<べリョースカ号>への物資供与を命じられている。石黒監督版ではリッテンハイム侯が逃げ込んだガルミッシュ要塞が爆発した際、モニターでそれを捉えて一言「爆発しました」とやたら簡潔に報告している姿がある。
リップシュタット戦役終結後、上官の死によってウォルフガング・ミッターマイヤーの麾下に入る。少将に昇進して分艦隊司令官の一人となり、489年、艦隊とともにガイエスブルク要塞救援の任に赴いている。
同年末、“神々の黄昏”作戦にも従軍。翌490年のランテマリオ星域会戦ではミッターマイヤー艦隊ごと陣形中央部にあり、前半、同盟軍先鋒の猛攻に一時は押されたもののその後退に乗じて一挙逆撃を果たす。後半戦でも半包囲の中央部にあったが、同盟軍チュン・ウー・チェン総参謀長の巧妙な誘導に引っ掛かり、動力部を破壊されて前線で漂流する艦が続出して思うままに攻撃できない状況に陥った。
新王朝成立後、大将に昇進。引き続き宇宙艦隊司令長官ミッターマイヤー元帥直属の指揮官。新帝国暦2年の回廊の戦いに参加し、戦闘後半の帝国軍物量作戦では旗艦の損傷からミッターマイヤーが後方での督戦を余儀なくされたためバイエルライン、ビューロー、ドロイゼンとの連合部隊で第三陣を務めたものの、ヤン艦隊の守備を突破できず後退、第四陣の黒色槍騎兵艦隊に前線を譲った。
その後同年暮れのロイエンタール元帥叛乱事件に際しても出征しているが、戦場での目立った活躍はない。他の分艦隊司令官とともにハイネセンの新領土総督府までミッターマイヤーに随行している。
余談
キルヒアイス艦隊幕僚の段階では、ブラウヒッチ、アルトリンゲン、ザウケンといった指揮官(少将)より格下(准将)である。なのに新王朝ではなんだか格上感(個人差あり)があるのは、ラインハルト麾下に転じた前者三名がバーミリオンで大惨事だったからなのだろうか。ちなみにビューロー、ベルゲングリューンも当時は准将。
石黒監督版OVA第35話の対グエン、アラルコン艦隊戦ではバイエルライン、ビューロー、ドロイゼンらとともに軍服が肩線二本の中将となっているが、この時点では本来いずれも肩線一本の少将である。
石黒監督版第75話ではキルヒアイス死亡直後にキルヒアイス艦隊司令部が一同に会していると思しき回想シーンがあり、ビューローの右隣で頭を抱えているのがたぶんジンツァー。
コミック版での設定
道原かつみのコミック版では、カール・グスタフ・ケンプと同じワルキューレ乗りの出身であるという設定が付加されている。中佐までパイロットとしてワルキューレを駆り、カストロプ動乱では部下とともに反射衛星砲の発射点を破壊する功績を上げた。
関連動画
関連項目
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