である。当記事では2.について扱う。
概要
銀河帝国軍人・中将。兄がいる。ローエングラム朝銀河帝国軍においてコルネリアス・ルッツ上級大将の補佐官を務め、その死後、ウォルフガング・ミッターマイヤーの麾下にうつった。登場のたびにルッツの「補佐役」「補佐官」と称されるが、具体的な官職・職掌は不明。
石黒監督版OVAでは、金に近い茶髪と緑がかった瞳を持つ堅い顔の青年士官としてデザインされている。
経歴
具体的ないきさつは全く不明だが、コルネリアス・ルッツに自身と兄の生命を救われた過去を持つ。
作中への初登場は8巻『乱離篇』第一章。新帝国暦2年4月、ヤン・ウェンリー一党によるイゼルローン要塞再奪取(第十次イゼルローン要塞攻防戦)での敗戦後にフェザーン方面軍司令官に転任したルッツがフェザーン代理総督官邸でのパーティーで爆弾テロにみまわれた際である。
この事件で上官ルッツと軍務尚書パウル・フォン・オーベルシュタイン元帥が負傷入院したため、事後を収拾したアウグスト・ザムエル・ワーレン上級大将がフェザーンを出立して以降、両者の恢復まで、ホルツバウアーがフェザーンの警備と爆弾事件の犯人捜査を担った。ただし、ルッツは入院加療とはいえ二週間で退院できる程度の負傷であり、彼が前面に立った期間はそれほど長くなかったものと思われる。
その後もルッツの補佐官を務めつづけ、回廊の戦い直後にはルッツからさりげなく結婚の予定があることを知らされて驚いている。
同年10月、ロイエンタール元帥叛逆事件の端緒となったウルヴァシー事件でルッツが殉職すると、ロイエンタール討伐を指揮する宇宙艦隊司令長官ウォルフガング・ミッターマイヤー元帥の司令部に自分から望んで席をうつした。ルッツ艦隊じたいは、負傷療養から復帰したグリューネマン大将に委ねられた。
ルッツとの関係
「ルッツの忠実な補佐役」とも評されるホルツバウアーは、単に自身が補佐する上官というだけでなく、自身、そして兄の生命の恩人でもあったルッツのことを強く敬愛していた。
さりげなく、しかも唐突に「ああ、ところでな、ホルツバウアー、おれは来年にでも結婚することにした」と結婚の予定を明かされた際には、いきなりの話に5秒半にわたり絶句してから祝辞を述べている。さらに逆に相手は誰かわかるかと問われ、そんなん突然言われてわかるはずもないでしょもう、と思いつつ「入院なさっていたときつきそっていた黒い髪の看護婦ではありませんか?」と返した答えがまさかの正解だったため、まさか当てられるはずがないと思っていた両者が両者ともにおどろくというなんだかシュールな場面を現出させてしまった。
なお、この時のホルツバウアーは、公私ともに堅実な印象のルッツのロマンスという意外な一面を発見して喜んだ一方、敬愛する上官なんだしもうちょっと詩的な恋愛をしてもらえないかなー、などという勝手な希望までも内心考えており、目上の存在であるルッツへの親しみのほどがうかがえる。
ルッツの死後、彼がミッターマイヤー麾下にうつった理由は、作中には明言されていない。しかし、ただ「彼の意図は明白であったから、誰もその理由を問わなかった」とだけ書かれているのは、こうしたルッツへの敬愛の強さが、周囲の人間にも自明のものであったということを示しているのだろう。
アニメでの登場
石黒監督版OVA
石黒監督版OVAでは原作よりずっと早く、第43話(“神々の黄昏”作戦時・第九次イゼルローン要塞攻防戦)にてホルツバウアーらしき姿がルッツの側に立っているのが見て取れ、これが初登場。
第3期ではイゼルローン要塞再奪取作戦発動時(第70話)からルッツのそばで登場し、この時点で台詞もある。その後はおおむね原作の登場に沿う形だが、爆弾テロ直前やルッツの入院中、ラングがハイドリッヒ・ラングの蠢動を危惧した際など、ルッツの会話相手としてオリジナルの登場シーンが増やされている。
ウルヴァシー事件直前には、皇帝ラインハルトに随行して出立するルッツと敬礼を交わすオリジナルシーンが差し込まれており、ルッツの死に先立って関係描写を補強するものとなっている。続く第二次ランテマリオ会戦ではミッターマイヤー麾下で艦隊を率いて戦うシーンがあり(原作では出征前に「所属をうつした」とあるのみ)、ブルーノ・フォン・クナップシュタインを戦死させるに至った猛攻撃の端緒を任される大役を割り振られている。
ちなみに、結婚話を聞かされて絶句していた時間は5秒半よりちょっと短かった(尺とかテンポとか、いろいろ都合があるんだろう)。
関連動画
関連項目
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