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ホルモンとは、以下のことを表す。
- 生体内で分泌される生理活性物質。
- 焼肉で内臓のこと。
- バンドグループ「マキシマムザホルモン」の略称。
- ニコニコ生放送の生放送主。→ホルモン(生放送記事)
本稿では1と2について記述する。
ホルモン(生理活性物質)
ホルモンとは、内分泌器官(視床下部、下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎、膵臓、生殖器など)で合成、分泌され、体液(血液)を通して体内を循環し、別の特定の器官(標的器官)で効果を発揮する生理活性物質で、生体内の特定の器官の働きを調節するための情報伝達物質である。生体中の機能を発現させ、体内の恒常性を維持する役割があり、極めて微量(10-9mol/L~10-12mol/L)で効果を得られる。広範囲に緩やかに作用し、その効果は比較的持続する。
簡単に言うと、「体内の色んな所で作られる、体の組織に特定の変化を起こさせ、正常のまま保つ物質」である。たくさんの種類があり、作用もさまざまである。たとえば、女性ホルモンは胸に働きかけておっぱいを膨らませたり、女性器に働きかけて発達させたりするなど、身体を女性らしくする働きがあるし、成長ホルモンは脳以外の組織に作用し成長を促進する働きがある。しかし、それらのホルモンバランスが崩れてしまうと、男性なのにおっぱいが大きくなったり、大人なのに成長が止まらず手足や顔が肥大したりする。
- ビタミンは生合成されないので、ホルモンとは異なる。
- フェロモンは体内で作られるが体外に放出されて他の個体に作用するので、ホルモンと異なる。
- 外因性内分泌撹乱物質はホルモンの定義から外れるが、便宜的に「環境ホルモン」と呼ばれる。
ホルモンの例
代表的なホルモンとその作用(一例)を、内分泌器官ごとに分類して掲載する。
視床下部
- 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH) - TSHの分泌促進。
- 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH) - ACTHの分泌促進。
- 性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH) - FSH、LHの分泌促進。
- 成長ホルモン放出ホルモン(GHRH) - GHの分泌促進。
- ソマトスタチン(成長ホルモン抑制ホルモン) - GH、TSH、PRLの分泌抑制。
下垂体前葉
- 甲状腺刺激ホルモン(TSH) - 甲状腺ホルモンの分泌促進。
- 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH) - 副腎皮質ホルモンの分泌促進。
- 性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン) - 性腺に作用。
- 成長ホルモン(GH) - 筋肉や骨の成長促進、血糖値の上昇。
- プロラクチン(PRL) - 乳汁の産生と分泌促進。
下垂体中葉
下垂体後葉
松果体
甲状腺
副甲状腺(上皮小体)
副腎皮質
- 鉱質コルチコイド(ミネラロコルチコイド) - 球状帯より分泌される。電解質(ミネラル)の調節。
- 糖質コルチコイド(グルココルチコイド) - 束状帯より分泌される。糖代謝の調節。
- アンドロゲン(男性ホルモン) - 網状帯より分泌される。
副腎髄質
膵臓ランゲルハンス島
- グルカゴン - 血糖値の上昇、血中遊離脂肪酸の上昇。
- インスリン - 血糖値の下降、脂肪の合成促進、タンパク質の合成促進。
- ソマトスタチン - グルカゴン、インスリン、ガストリン、セクレチンの分泌抑制。
卵巣
胎盤
精巣
ホルモン(焼肉)
焼肉店において内臓肉(もつ)のことを指す呼称。狭義には小腸のこと。「ホルモン」の語源については、関西弁の「放るもん(捨てるもの)」が訛ったとか、生理活性物質のホルモンだとか諸説ある。
グニグニとした独特の食感で、濃い目の味付けをされて焼かれることが多い。また鍋や煮込み料理の材料にもされる。赤身肉と比較して、ビタミン類や鉄分が豊富に含まれ、栄養価は高い。
海外のホルモン料理
内臓肉の食文化は、ヨーロッパや中南米、アフリカ、アジアなど世界中に見られ、各地に内臓を使った伝統料理が存在する。その多くが煮込み料理であり(炒めたり揚げたりする料理も少なくないが)、日本の焼肉のように直火焼きで食べる地域はわりと珍しい。
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関連項目
- ニコニコ大百科:医学記事一覧
- 化合物の一覧
- ステロイド
- タンパク質
- インスリン
- グルカゴン
- ドーパミン - プロラクチンの分泌を抑制している神経伝達物質。
- ノルアドレナリン
- アドレナリン
- 妊娠検査薬 - ヒト絨毛性ゴナドトロピンを検出する試薬。
- 植物ホルモン
- 焼肉
- 内臓
- 食材の一覧
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