ボッシとは、キャプテン翼の登場人物である。
概要
キャプテン翼では現実のサッカーと異なり、シュートを外した時にゴールポストに当たる可能性が異常に高い。これは漫画の展開上、ゴールキーパーがキャッチしたり、ボールが枠外に飛んでいってしまうとそこで攻守交代。「ボールはまだ生きている!」と攻防が続く場面を描く事が難しいためであろう。
だが、そんな漫画の中でも珍しくシュートを完全に枠外に外してしまう男がいる。それがボッシである。
フランス代表監督はインタビューに「(攻撃陣に)コマが一枚足りなくてね」と答えていたが、それはすなわちボッシが頼りないという事であった。アモロについて言及していないのはGKについては完全に諦めていたからだという説が濃厚。
そこで強力なストライカー、ルイ・ナポレオンが登場する事でフランス代表の欠点は埋められアモロは埋めようが無いので諦め、日本との対戦に臨む。つまりボッシはナポレオン登場の前振りに使われたかませだったのである。
試合はピエールとナポレオンの強力な攻撃と負傷に苦しむ若島津の懸命な守備、再三に渡りアモロからゴールを奪うもののことごとくノーゴール判定を下す卑劣な審判の妨害で日本の苦戦が描かれる。
ここでボッシも攻撃には加わるが、若島津の守備の前には通じない。「俺だってフランス代表のフォワードだ!決める時は決めるゥ!」とまで意地を叫ぶがやっぱりゴールは奪えず。
ナポレオンのキャノンシュートを止めきれなかった隙を突いて、ようやく(倒れていて全く動けない状態の)若島津から一点を奪うが、よりによってその得点は例の審判に無効化された。「我々審判はいつでも公平だ」
延長戦に入り、互いに全力を尽くした攻防が繰り広げられる。ボッシもシュートを放つが石崎の顔面に阻まれ、さらに延長戦終了間際に放った最後のシュートは大きくゴールを外れてしまった。
PK戦では、ゴールのどこに向けて撃つかピエールの指示をもらい、若島津の怪我が悪化してボールを掴む事ができなかったため運良く得点に成功。明らかに実力のゴールでは無かったが、それでも枠外に外さなかっただけボッシにしては良い結果だった。
このように、海外勢で名前付き選手としては異例の弱キャラであり、最弱GKアモロと並んでフランスのザコとして名高い。
立場としては「南葛における翼>来生」「東邦における日向>反町」「ふらのにおける松山>小田」「全日本における日向>新田」「西ドイツにおけるシュナイダー>マーガス」「サンパウロにおける翼>ジウ」と同様、「得点を挙げる事が許されない第二FW」なのである。
テクモ版
こんなボッシがまともな扱いをされるはずがなく、ファミコン版の初代と2まではアモロともども「てきの11ばん」として名無しキャラだった。
だが容量が増えたスーパーファミコンの『キャプテン翼3』では復活し、なんと必殺シュートサーブルノワールを習得。翼や日向などの海外組が帰国する前の全日本との練習試合で、こちらもピエールとナポレオンが秘密特訓のためチームにいないフランスのエースとして出場する。
原作では翼と若林が抜けただけで一気にザコ扱いになる全日本、さらに日向も若島津もいない状況 vs 主力がボッシのフランス。両軍のGKは森崎とアモロというマイナス面での頂上決戦と言える夢の対決が繰り広げられるのである。サーブルノワールの威力は決して侮る事はできず、実はスライダーシュートやキャノンシュートより強いので立派なストライカーになっていたりする。前作で暴れすぎたとは言え、ピエールとナポレオンの弱体化が著しい。
この急成長のためか、『キャプテン翼4』でも続投。プロ入りを果たし、フランス代表チーム入りにも成功。サーブルノワールの威力は健在で、実はナポレオンにも引けを取らない性能になっている……と言うよりナポレオンが弱すぎる。どっちみちピピンには遠く及ばないが。
だが『キャプテン翼5』ではサーブルノワールを失い、再びザコに戻った。原作には無いテクモ版オリジナルの必殺技がごっそり消えたためだが、これまで奇跡の栄光を掴んでいたボッシが最終作でいきなり現実に引きずり戻されるというあんまりな処置であった……。
関連動画
関連項目
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