ボンバーマンヒーロー ミリアン王女を救え!とは、1998年4月30日にハドソンより発売されたNINTENDO64ハード専用のアクションゲームである。NINTENDO64向けに発売されたボンバーマンシリーズとしては、『爆ボンバーマン』に続き2作品目であり、ボンバーマンシリーズの中でも屈指の異色作である。
概要
本作は爆ボンバーマンシリーズと同じく3Dアクションとなっているが、あちらと比較してアクション要素が強調されているのが特徴。ボンバーマンは最初からボム投げとボムキックが使える他、投げたor蹴ったボムが何かに当たった瞬間に爆発するようになっている。これにより、ボム投げやボムキックの利便性が大幅に向上している反面、「設置したボムが爆発するまでのタイムラグを考慮して立ち回る」というボンバーマンシリーズの醍醐味がほぼなくなってしまっている。もちろん従来通り爆弾を設置する事も可能。ボタンを押しっぱなしにする事で腕を振り回す溜め攻撃となり、溜めた時間に応じて複数の爆弾を同時に投げる事も出来る。更に、爆ボンバーマンシリーズや『ボンバーマンジェネレーション』では、設置した爆弾の上を飛び跳ねて移動する「ボムジャンプ」を利用する事でボンバーマンを物理的にジャンプさせられだが、本作では何とボンバーマンを直接ジャンプさせる事が出来る。
一部のコースではボンバーマンにオプションパーツ「パワードギア」を装着させ、操作の異なった特殊ステージをプレイする事になり、水中を遊泳しながら魚雷型爆弾を発射出来る「ボンバーマリン」、飛行しながらミサイル型爆弾を発射出来る「ボンバージェット」、空中から爆弾を投下出来る「タケコプターボンバーコプター」、雪の上を滑りながら移動出来る「ボンバースライダー」の4種類が存在する。
各コースでは敵を倒したりアイテムを取る事で得点が加算され(ボスステージでは加算方式ではなく、ボス戦開始から時間と共に得点が減少していき、早くボスを倒す程に高得点となる)、コース毎に得点に応じて5段階のクリアポイントが与えられ、各ステージのクリアポイントの合計によってメダルが与えられる。メダルのランクは上から順にゴールド、シルバー、ブロンズ、ブルー、レッドとなっており、ゴールドメダルを一定枚数獲得する事で様々な隠し要素が開放される。
また、本作にはシリーズお馴染みの対戦モードが収録されておらず、完全な1人用ゲームとなっている。
以上の点に加え、ストーリーの雰囲気の暗さや、ボンバーマンらしからぬ不気味且つサイケデリックなBGMも多い事から、シリーズの中でも特に異彩を放つ一作となっている。
2011年11月1日には爆ボンバーマンシリーズを差し置いてWiiのバーチャルコンソールで配信開始された。
ストーリー
ボンバーマンは宇宙の平和を守るため、日夜ボンバーベースで特訓に励んでいた。そんなある日、ピース山脈に墜落した宇宙船の調査命令が出される。現場に駆けつけたボンバーマンを待ち受けていたものは…なんと1体のヘンテコなロボットだった。ロボットの話によると、プライム星がワルドス帝国に攻撃され、その星のミリアン王女と共に宇宙船で脱出したが、ついにワルドス帝国に捕まり、王女は連れ去られてしまった。ミリアン王女を救出に向かうボンバーマンだが、その前にはやくも謎の敵が立ちはだかるのだった…。
登場人物
- ボンバーマン CV:杉山佳寿子
主人公。
宇宙の平和を守るべく、ボンバー星の基地「ボンバーベース」で日夜トレーニングに励んでいる。 - ミリアン王女
プライム星の王女。
ワルドス帝国から極秘ディスクを奪って脱出するが、追手から逃げられず捕まってしまう。 - ピボット
ミリアン王女に仕えるロボット。
極秘ディスクをミリアン王女から託され、助けを求めてボンバー星にやってくる。 - ルーイ
マゾーヌ星で登場するボンバーマンの友達のカンガルー。
他のシリーズとは異なり、一部のステージでのみ操作可能となっており、敵を倒す方法も爆弾ではなく踏みつけになっている。 - ニトロス CV:中井和哉(テレビCM)
ワルドス帝国の戦士。各ステージの中ボスとして登場する。
亜空間での戦いとなり、床の模様に合わせた攻撃を仕掛けてくる他、ボムやバリアも使ってくる。
実はボンバーベースの訓練生であり、ワルドス帝国に記憶を消され操られていた。(ネタバレ反転) - エンドル
ワルドス四天王の一人でボンバー星のボス。
ナマズのような姿をしており、電気系の攻撃を仕掛けてくる。一人称は「ワイ」で、語尾に「〜カネ」を付けて話す。 - バルーダ
ワルドス四天王の一人でプライム星のボス。
鳥のような姿をしており、腹からレーザーを発射して攻撃してくる。一人称は「オレっち」。 - ボルバン
ワルドス四天王の一人でカナティア星のボス。
スフィンクスのような姿をしており、両肩に取り付けられたキャノン砲が武器。一人称は「オレさま」。 - ネチア
ワルドス四天王の紅一点でマゾーヌ星のボス。
猫の顔をした獣人のような姿をしており、鞭やナイフを使った攻撃が得意。一人称は「アタイ」。 - メガーニ
ネチアのペットのクモ型ロボット。
レーザーやミサイルを武器としており、再戦時は単独でボンバーマンに挑んでくる。 - バグラー
ボンバーマンの宿敵にして本作の表向きのラスボス。
本作ではワルドス帝国の帝王として登場し、3つの形態に姿を変化させてくる。 - ???
ボンバー星雲中に異次元ボムを仕掛けた張本人で本作の真のラスボス。
その正体は『ボンバーマンGB3』に登場したデビルボンバーなのだが、こいつの事を知ってるプレイヤーなんて殆ど居ない上にボンバーマンとワルドス帝国の戦いには一切絡んで来ない為、イマイチ(というか相当)影が薄い。しかも真のラスボスとは思えない程に弱い。(ぶっちゃけニトロスや四天王のがまだ強かったんじゃないか?)(ネタバレ反転)
ステージ
一部のコースにはゴールが2つ存在しており、どちらのゴールに辿り着いたかによって次に進めるコースが変化する。ゴールドメダルを獲得するには全てのコースで5ポイントを獲得する必要がある為、該当するコースを最低でも2回以上クリアしなければならない。
- ステージ1 ボンバー星
ボンバーマンの故郷。
「ボンバーベース」「ビーダー樹海」「ピース山脈」の3つのエリアが存在する。全16コース。 - ステージ2 プライム星
ミリアン王女の故郷。
「エスラムの森」「プライム城」「大時計塔」の3つのエリアが存在する。全15コース。 - ステージ3 カナティア星
炎と砂漠の惑星。
「ラバーナ火山」「デスピラミッド」「カナティア神殿」の3つのエリアが存在する。全17コース。 - ステージ4 マゾーヌ星
雪と自然の惑星。
「ルーイジャングル」「モンスノー山脈」「マゾーヌドーム」の3つのエリアが存在する。全14コース。 - ステージ5 ワルドス星
ワルドス帝国の本拠地で表向きのラストステージ。
ボスラッシュステージとなっており、これまで戦ってきたボス達との再戦が待っている。
エリアは1つのみで、全7コース。 - ステージ6 ガシック星
ある条件を満たすと出現する真のラストステージ。
その条件とは、ステージ1~4に6つずつ設置された異次元ボムを24個全て回収する事である。(ネタバレ反転)
エリアは1つのみで、全3コース。 - ステージEX ボンボリ星
通常のプレイでは出現しない隠しステージ。
電源を切った状態で「ジョイカード64」をセットし、スタートボタンの連射を2速に設定した状態で電源を入れた場合、メニュー画面に「おまけ」の項目が表示されるので、それを選択する事でプレイが可能。
エリアは存在せず、全3コース。
オプション
- サウンドテスト
最初から開放。
ゲーム中のサウンドが聴ける。 - スライダーレース
ゴールドメダル3枚で開放。
ボンバースライダーで雪だるま型の雑魚敵と競争するミニゲーム。 - ゴールデンボンバー
ゴールドメダル5枚で開放。
ゴールデンボンバーとなって、3つのコースをプレイする。 - ミリアンのたからさがし
ゴールドメダル6枚で開放。
宇宙に散らばったミリアン王女の24個の宝物を探し出す。
関連動画
関連項目
外部リンク
- ボンバーマンヒーロー ミリアン王女を救え!(ハドソン公式サイト)
- ボンバーマンヒーロー ミリアン王女を救え!(ハドソンゲームナビ)
- Wiiバーチャルコンソール ボンバーマンヒーロー ミリアン王女を救え!
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