ポケットモンスターピカチュウバージョンとは、任天堂から発売されたゲームソフト「ポケットモンスター」シリーズの1つである。
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ポケットモンスターピカチュウバージョン | |
ジャンル | RPG | |
対応機種 | ゲームボーイ ニンテンドー3DS バーチャルコンソール |
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開発元 | ゲームフリーク クリーチャーズ |
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販売元 | 任天堂 | |
発売日 | 1998年9月12日 |
概要
1998年9月12日発売。通称「黄」。英語版の名称は「Pokémon Yellow」。
アニメ版のストーリーを取り入れた赤・緑のマイナーチェンジ版。
2016年2月27日には赤・緑・青と同時にニンテンドー3DSバーチャルコンソールとして配信された。
多くの仕様は赤・緑・青と同じく再現されているほか、なみのりピカチュウがなくても「ピカチュウのサマービーチ」をプレイできるようになっている。(後述)
パッケージを飾るのはもちろんピカチュウ。
映画公開記念であり、決して金銀の開発の遅れに対するお詫びという訳ではない(というのはあくまでも表向きで実際にお詫びも兼ねて作られたという説もあり)。
マイナーチェンジではあるものの「ポケットモンスター青」とは違い様々な部分でアレンジがなされており、当時放映されていたアニメのストーリーに沿ったアレンジが随所に見られる。
- 最初の手持ちポケモンは御三家から選ばず、実質的にピカチュウ一択になる。
同時に、ライバルも初期手持ちは御三家ではなくイーブイ。 - この初期手持ちとして手に入れたピカチュウは様々な点で特殊。
- 手持ちにピカチュウが居る間は主人公の後ろにキャラクターとしてついてくる。
- 「なつき度」が設定されており、後ろについてくるピカチュウに話しかけると表情でなつき度を知る事が出来る。その他状況に応じ様々な表情を見せる。
- 鳴き声がアニメ版声優の大谷育江のものに差し替えられている。
- 金・銀と通信し、タイムマシンによって金・銀に転送するとアイテム「でんきだま」を所持している。
- かみなりの石でライチュウに進化するのを嫌がるため進化させることが出来ない。
- ただし、これらの仕様はあくまでピカチュウバージョンの中だけのものであるため、赤・緑・青に通信交換で渡してしまえば進化させてしまう事が可能。
- 他バージョンに渡した場合でも、ピカチュウのまま戻せばまた主人公の後ろをついてくる。ライチュウに進化させてしまった場合はただの手持ちポケモンと同様になってしまう。
- 他バージョンから「別の」ピカチュウを持って来ても、初期手持ちのピカチュウのように後ろをついてきたりはしない。(IDが異なるため当然であるが)
- 一部トレーナーのポケモンの技が変わっている。赤・緑では情けない技を覚えていた四天王のポケモンも修正され最強技を兼ね備えているポケモンもいる。
- 「なみのり」で水の上に出た時は普通ラプラスのようなキャラのグラフィックになるが、「ピカチュウが覚えているなみのり」を使った場合のみ、ポケモンカードの「なみのりピカチュウ」のイラストのような、サーフボードに乗るピカチュウのグラフィックになる。
- 「なみのり」を覚えているピカチュウが手持ちにいる場合にのみプレイ可能なミニゲーム「ピカチュウのサマービーチ」が追加されている。
- ポケモンスタジアム2以降、ピカチュウ版のデータを読み込ませて手持ち及びボックスの自分IDのピカチュウを対戦で出すと、アニメ版ピカチュウの声になりモーションも変化する。
- アニメオリジナルのキャラが登場する。具体的にはムサシとコジロウ。また、アニメでの描写に沿ってタケシが服を着ている等。
ムサシとコジロウは2人組だがタッグバトルと言う訳ではなく、2人で1人のトレーナー扱いである。
なお、当時はアニメがまだカントー編も終えていない段階であったため、後半に行くにつれアニメに関連した人物などは登場しなくなる。 - 野生では出現しないが、ゲーム内のNPCからヒトカゲ・ゼニガメ・フシギダネの御三家をそれぞれ譲り受ける(おやトレーナーは主人公になる)事が出来る。後のバージョンまで合わせても、「単独で」「1回のプレイで」御三家を全てゲット出来るのはこれだけである。
- アニメ版に沿ったポケモンが出現する。(トキワの森のピジョン、サファリゾーンでのレベルと出現率の下がったケンタロス)
- 赤・緑→青と同様にポケモンのポーズや図鑑の説明文が新しくなっている。
- 「ポケットプリンタ」対応。このバージョンのみの仕様として、ポケモン図鑑を完成(150匹もしくは151匹を捕まえた状態)させた後、タマムシマンションのゲームフリーク開発室に行くと、プリンタ機能を利用した賞状を印刷することが可能。この賞状限定のピカチュウの専用グラフィックが描かれる他、151匹で印刷した場合には更にミュウも描かれるようになっている。
- ピカチュウバージョン同士の通信対戦の場合のみ、「コロシアム2」と言うポケモンスタジアムでのレベル制限等のルール下で対戦が出来る。
- 日本語版をゲームボーイカラーでプレイした場合の初期配色は黄系だが、海外版をゲームボーイカラーでプレイするとスーパーゲームボーイ相当の色が付く。
- 本作のみの要素として「せっていをかえる」の音声出力で「イヤホン」が選べる。これはBGMをパートごとに左右に振り分ける機能で、これを用いてメインメロディーだけ、或いはサブメロディーだけ聴き取ることも可能。
- 青版まで誰も覚えなかった幻の技「スプーンまげ」を覚えたユンゲラーが出現するようになっている。「10まんボルト」をピカチュウがレベルアップで覚えるのも本作から。地味に今作からリザードンも「そらをとぶ」を習得出来るようになっている。
- セレクトバグが使えないよう修正されている。他にもポケモンセンターの左上に押し込まれないよう隙間が埋められていたり、トキワシティのおじいさんによる捕まえ方デモが改良されるなど、各所でバグや詰み要素が改善されている。但しfifth法は使えるのでミュウは出せる。
ピカチュウのサマービーチ
セキチクシティでのイベント終了後、「なみのりを覚えているピカチュウ」が手持ちにいる状態で特定の場所に行くとプレイ出来るミニゲーム。「エキサイトバイク」に少し似ている。
内容は前方から迫ってくる波に乗り、華麗にジャンプして着地するというゲーム。
きちんとサーフボードを下に向けて着地する事は大前提であるが、ジャンプの際に回転等をする事でただのジャンプより高い得点を得る事が出来る。
小さい波だとジャンプも低いので1回転がせいぜいだが、大きい波だと3回転は可能。しかもただの3回転ではなく前→前→後ろ 等と言った物理法則を無視したかのような回転も出来る。
ラストの大波ではギリギリ4回転が出来そうな出来そうにないような高さのジャンプが出来るが、4回転が実際に可能なのかどうかは(これを書いている編者の記憶の範囲では)不明。
ゲーム本編には一切関係が無いため純粋なわき道であるが、中々に熱中する内容である。
なおこのゲームのハイスコアはポケットプリンタにて印刷可能。
ミニゲームのBGMも「プリントエラー」音をアレンジしたものになっている。
ピカチュウ音声の秘密
上記の通り、本バージョンではピカチュウの声がアニメと同じになっているのだが、これには増田順一の並々ならぬ苦労があった。
本来ゲームボーイでは高品質なサンプリングなど不可能なので、音声を1ビットデータにするコンバーターを作成し、それを再生するプログラムを組んだ。
仕組みとしては、サンプラーなどでまず音をデジタル化し、コンバーターで0と1のデータに変換、ゲームボーイのクリックノイズで高速で再生することにより『ピカチュウ』と鳴かせているのである。
関連動画
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関連項目
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