ポケモンリーグとは、ゲーム『ポケットモンスター』シリーズにおける、最終決戦の場である。本項ではゲーム版について記述する。
概要
ポケモン世界において、強さや名声を求めるポケモントレーナーが目指す場所。
全ポケモントレーナーの頂点に君臨する組織で、ポケモンジムの運営などポケモンバトルに関する一切を仕切っているのもここと思われる。ちなみにポケモンリーグの「League」は「総当たり戦」というよりは「連盟」と訳すほうが適切だろうか。ハートゴールド・ソウルシルバーではラジオのCMで連れ歩きの啓発活動も行っていた。
各地に点在するポケモンジムもポケモンリーグが管理・運営しており、ジムバッジもポケモンリーグ公認という代物。
ポケモンリーグには「四天王」と呼ばれる凄腕トレーナー4人とさらにその上をいく「チャンピオン」がおり、彼らを相手に勝ち抜くことで最高のポケモントレーナーとして認定され、「殿堂入り」することができる。
どのポケモンリーグもまずはチャンピオンを目指す強豪トレーナーや強力な野生ポケモンがひしめく洞窟「チャンピオンロード」に挑むことになる。ここを抜けて初めてポケモンリーグへの挑戦権を得ることができる。ポケモンリーグの入口にはポケモンセンターと高価な道具を揃えたフレンドリィショップが併設されており、最後の準備をここですることになる。
そして各地の8人のジムリーダーよりも更に強力な四天王とチャンピオン、計5人と連戦することになる。途中で1人にでも負けると失格となり、再び最初から挑戦することになる。ルールは通常のトレーナー戦とあまり変わりはなく道具の使用も自由だが、「一度入ってしまえば負けるまで退室不可」「ポケモンの回復装置などは一切なし」と厳しいルールがついて回る。
カントー・ホウエン・シンオウの各リーグでは決められた順番に連戦することになるが、イッシュ・カロス・アローラの各リーグでは、四天王と戦う順番を自由に決めることができる。
ポケモンリーグを制覇し、殿堂入りすることでエンディングのスタッフロールを見ることができる。これがゲームプレイ上で大きなひとつの節目、他のゲームでいうところの「ゲームクリア」となる。
四天王は昼夜問わずポケモンリーグに常駐しなければならない一方で、チャンピオンは気ままに各地を放浪する者が多く(各地で石集めをするダイゴ、各地で遺跡調査をするシロナ、放浪し若きトレーナーを指導するアデク)四天王を勝ち抜くトレーナー自体がまれなのかもしれない。
各地方のポケモンリーグの場所と地名
カントー地方・ジョウト地方
「セキエイこうげん」 カントー北西端。トキワシティから北西に向かった場所。ジョウトからはワカバタウンの東、トージョウのたきを抜けたその先になる。カントーもしくはジョウトでジムバッジを8個集めた者のみが入場を許される。「ポケモンリーグ本部」とも言われており各地のポケモンリーグを統括していると思われる。『赤・緑』および『ピカブイ』ではチャンピオンロード内に伝説のポケモン・ファイヤーが生息している。
『ピカブイ』では設定が若干変更されており、それまでは四天王勝ち抜きを達成したトレーナーはチャンピオンの称号を得るだけだったが(本作におけるレッド、グリーン、ブルーはこのルールのもと殿堂入りを果たした模様)、つい最近ルール変更が行われ、新たにチャンピオンとなったトレーナーはチャンピオンの間にて実際に挑戦者を迎え撃つルールに変更された、とのこと。このルールに変更されてからライバルのシンが初のチャンピオンとなり、チャンピオンの玉座にて遅れて四天王勝ち抜きを達成した主人公を迎え撃つことに。ワタル曰くこのルール変更が功を奏し、ポケモンリーグへの挑戦者が増えたらしい。
『金・銀』ではバッジ認証ゲートが簡略化されており、さらにはシロガネやまへのゲートも兼ねている。シロガネやまへ入山するにはカントー・ジョウトすべてのバッジを集めたうえでオーキド博士の承認を得る必要がある、とさらに厳しい条件が課せられている。
ホウエン地方
「サイユウシティ」 ホウエン東端。ルネシティ・トクサネシティなどから南東に向かった場所。サイユウシティは海と花に囲まれた島であり、BGMも重々しい他のシリーズと異なり穏やかで明るい音楽となっている。
リメイクのオメガルビー・アルファサファイアではサイユウシティの元ネタが沖縄県ということもあり、ポケモンリーグの建物が首里城を意識したものへと改められている。
シンオウ地方
「ポケモンリーグ」 シンオウ東端。ナギサシティから北に向かった場所。この地方のポケモンリーグは西洋の古城を思わせるデザインとなっており、静かなBGMが流れている。
ちなみにチャンピオンロードからは224ばんどうろへと出ることもできるが、道中は険しい地形に加え濃い霧もでるので突破は困難を極める。
イッシュ地方
「ポケモンリーグ」 イッシュ北端。ソウリュウシティの北に存在する。ポケモンリーグの外観はまさに古代の闘技場といった趣だが、内部は機械仕掛け満載で各四天王のキャラクター性を表すかのような大層な仕掛けが施されている。ちなみに秘密組織「プラズマ団」がひそかにポケモンリーグを囲うように巨大なアジト「Nの城」を建設しており、Nがチャンピオンアデクを撃破すると同時にNの城が地上に出現、ポケモンシリーズとしては前代未聞のストーリーが展開されることに。
BW2ではソウリュウシティ北の通路が崩壊した影響でジャイアントホールから西に向かうことになる。チャンピオンロードへつながる23ばんどうろにも強豪トレーナーがひしめいている。ポケモンリーグ自体の外観は以前と変わらないが内部の仕掛けが一新されている。チャンピオンの部屋には変化はないが、バトルが始まると宇宙空間を思わせる幻想的な空間へと変化する。ちなみにNの城は崩壊し、チャンピオンロードの奥深くに沈んでいる。
『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズの「イッシュポケモンリーグ」はチャンピオンの部屋の玄関が舞台となり、時折「Nの城」も出現する。
カロス地方
「ポケモンリーグ」 マウンテンカロス中部。ハクダンシティ・エイセツシティから北側に向かった場所。この地方のポケモンリーグは非常に巨大な城といった外見となっており、四天王の部屋もなかり大きめとなっている。
『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズの「カロスポケモンリーグ」は四天王四人の部屋を回るという形式になっており、荘厳な建築を堪能できる。
アローラ地方
ウラウラ島の「ラナキラマウンテン」山頂。カプの村から北に向かった場所でアローラ地方で最も標高の高い場所に存在する。
アローラにはもともとポケモンリーグが存在しなかったが、島巡りの総仕上げとして、島巡りを達成したトレーナーをラナキラマウンテンに招待し、各島のしまキング・クイーン4人と戦うという「大大試練」という、ポケモンリーグに近い儀式は存在した。その大大試練を現代式に昇華すると共に「アローラのトレーナーの素晴らしさを世界に発信したい」とククイ博士が陣頭指揮を執り建設していた。主人公がエーテル財団にまつわる一連の騒動を終結させたあたりで完成し、アローラポケモンリーグが発足する。
四天王にはアローラ各地のしまキングやキャプテンなど選りすぐりのトレーナーが選抜されている。ラナキラマウンテン内部の洞窟に作られ、自然の景色を多く残しているのが特徴。チャンピオンの部屋は透明なドームとなっており、ウラウラ島を一望できる。
今までのポケモンリーグと違うのは、まだチャンピオンがおらず、この地方のリーグが発足して初めての挑戦者が主人公であるという事。つまりリーグを勝ち抜くと主人公が初代チャンピオンとなる。
殿堂入り後も再びリーグに挑む事ができるが、「もう一度四天王およびチャンピオンに挑戦する」のではなく、「チャンピオンとしてチャンピオンの間に訪れるにはいつでも四天王を下せる強さが必要」と言う理由で再戦。四天王を下した後はチャンピオンの玉座に座り、チャンピオンとして挑戦者を待ちうけ防衛戦を行うという図式になる。
その性質上、四天王の後に戦う最後のトレーナーは決まっておらず、毎回違う挑戦者がやってくる。顔なじみのライバルからまさかのモブトレーナー、初登場のトレーナーなど様々。
ちなみに今まではポケモンリーグのある地を訪れるにはチャンピオンロードと呼ばれる(またはそれに相当する)長いダンジョンを通り抜ける必要があったが、サン・ムーンではラナキラマウンテンの麓に呼ばれてから登頂するまでは意外と短い(大半をエレベーターで昇る)。1つ前にとても長いポニの大峡谷を踏破させられている関係だろうか。
ちなみに、大大試練と異なり島巡りの成否はポケモンリーグの挑戦には関係なく、極論な話実力さえあれば特に参加資格は問わない模様(実際に島巡り挑戦の年齢に達していないタロウやかつて島巡りに挫折した過去を持つプルメリもポケモンリーグに挑んでいる)。
ガラル地方
「シュートシティ」のシュートスタジアム。ガラルのポケモンリーグは現代ガラルの基礎を作った大物、ローズ氏が委員長として就任しており、ローズ委員長の意向で盛大なエンターテインメントとして市民の間に定着している。各ジムやポケモンリーグ会場もダイマックスに対応した大型スタジアムとなっており(一か所を除く)、ガラル市民の熱狂ぶりをダイナミックに反映している。
ポケモンリーグ本戦に挑戦するため各地のジムに挑戦するという前提はほかの地方と一緒だが、ジム挑戦も年に一度行われる「ジムチャレンジ」という大イベントとして扱われている。
ポケモンリーグ本戦はこれまでのシリーズと大きく異なり、勝ち抜き式ではなくトーナメント形式となっていてどちらかというとアニメに近い形式となっている。まずはジムチャレンジを勝ち抜いたジムチャレンジャーたちによるセミファイナルトーナメント、次にセミファイナル優勝者に各ジムリーダーを加えたファイナルトーナメント、そしてファイナル優勝者と現チャンピオンがチャンピオンの座をかけて一騎討ちとなる。ちなみに四天王は存在しない。試合終了毎に控室に戻るため、一戦終了ごとにポケモンが全回復するのも他地方とは違うところ。
本編クリア後は新リーグ委員長の方針により定期的に(ジムチャレンジとは別枠の)トーナメントが開催されるようになり、これが従来のリーグ周回の役割を果たす。当初はジムリーダーたち+専門タイプを1つ持つ一般トレーナーたち(全員個別のグラフィック持ちで、元ジムチャレンジャーなのかジムチャレンジの制服を着ている)がランダムに参戦する形だが、クリア後のストーリーを終えるとジムリーダー(とホップ)の中から1人指名して招待できるようになる。バトルタワーを一定層までクリアするとダンデも呼べるようになる。
本編クリア、DLCも両方クリア(冠の雪原はピオニーに「でんせつのメモ?」を届ける)することでダンデ考案のダブルバトルトーナメント「ガラルスタートーナメント」にも挑めるようになる。キャラ同士の豊富な掛け合いが魅力となっている。
パルデア地方
「ポケモンリーグ」 テーブルシティ近郊。施設としては至って簡素であり、四天王の個室が存在せず、一次試験を行う面接室と四天王との実技試験を行う部屋、最終試験の舞台となる屋上のバトルコートの3箇所(+外観)しか見られない。
パルデア地方におけるチャンピオンの称号は国家資格に近く、8つのポケモンジムを勝ち抜いてバッジを集め、ポケモンリーグで行われる「チャンピオンテスト」に合格したトレーナーに「チャンピオンランク」が与えられる。ポケモンリーグ委員長であるオモダカは「トップチャンピオン」と呼ばれ、チャンピオンテストの最後の試験官を務めている。
ポケモンジムを統括する役割が明確に描かれており、チャンピオンの資格を得た主人公はオモダカの代理として各ジムを視察し、本気のジムリーダー達と再戦することになる。チャンピオンランクという制度があることで主人公がチャンピオンの権限を得た後もリーグに縛られずに自由に活動できるとも言える。
本作の四天王は兼業が多く、トップのオモダカからしてアカデミーの理事長を、アオキはリーグの営業職とジムリーダー、ハッサクはアカデミーの教師を兼任しており、ポピーはまだ幼い少女と常駐できそうな者がチリしか居ない。実際に面接官かつ四天王の1番手と出番の多いだろう役を務めている。
ちなみに今作はリーグの周回はなし。学園ものだからなのか、学園の実力者たちが競い合うトーナメント学校最強大会が周回用イベントとなる。四天王のハッサクとオモダカは学園関係者でもあるのでここで再戦できるが、学園関係者でもジムリーダーでもないチリとポピーは現状再戦機会そのものが一切ない。
関連動画
関連項目
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