ポケモン不思議のダンジョンとは、株式会社ポケモンより発売されている不思議のダンジョンシリーズの作品である。ジャンルはローグライクゲーム。
概要
公式の略称で「ポケダン」とも呼ばれる。開発は不思議のダンジョンでお馴染みの株式会社チュンソフト(現スパイク・チュンソフト)。
ポケモンの名前を冠してはいるものの、本家ポケットモンスターとは大幅に異なる点がいくつか存在する。またローグライクゲームとしても、ポケモンを遊ぶ主な年齢層を考慮してか、なるべく複雑な要素を廃し、比較的易しめの難易度設定となっている。そのためポケットモンスターシリーズとも、他の不思議のダンジョンシリーズとも別物の独立したシリーズと見做されることが多い。
王道の感動ストーリーやそれを引き立てるBGMによる演出、独自の世界観が傑出している点が評価され、赤青が累計148万2723本、時闇が累計147万3059本と、片バージョンだけでもコンスタントに70万本売れるという、ポケモンのスピンオフ作品としては異例の売り上げを誇るミリオンタイトルとなっている(ソース1・ソース2
)[1]。
また本家ポケモンと肩を並べる「日本ゲーム大賞」2008年度優秀賞に選ばれた[2]。これはチュンソフトの業績としてはトルネコの大冒険 不思議のダンジョン以来の快挙である。
各作品詳細
- ポケモン不思議のダンジョン 赤/青の救助隊 (GBA/NDS - 2005年)
- ポケモン不思議のダンジョン 時/闇/空の探検隊 (NDS - 時/闇:2007年・空:2009年)
- ポケモン不思議のダンジョン 炎/嵐/光の冒険団 (Wii - 2009年)
- ポケモン不思議のダンジョン ~マグナゲートと∞迷宮~ (3DS - 2012年)
- ポケモン超不思議のダンジョン (3DS - 2015年)
- ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX(Switch - 2020年)
ポケットモンスターシリーズとの相違点
- ポケモンが言葉をしゃべる。
- 登場キャラクターに人間はおらず、全てポケモン[3]。
- モンスターボールが存在しない。ポケモンは弱らせてボール捕獲ではなく、主に倒して仲間にする。
- 基本ステータスの「すばやさ」が存在せず、速さの変化は状態異常の一種扱い。
- 努力値、個体値、種族値が存在せず、どのポケモンを捕まえても同Lvの同一ポケモンなら個体差はなし。
- 「わざ」とは別に、PPを消費しない通常攻撃(Aボタン)がある。
- ソフト1本内で全ポケモンを仲間にすることが可能
(一部シリーズは未出現ポケモンの解禁にパスワード入力は必要) - 性別が外見だけでなく一部ステータス確率に影響する(♂は急所率UP補正、♀は回避&命中率UP補正)
- 本家で「2種類のとくせい候補」を持つポケモンは両方のとくせいを併せ持つ。
- シナリオクリア後の特定イベントをこなすまでは進化条件を満たしても進化できない。
- 自滅技[4]を使っても倒れず、HP半減やHP1化で済む。
一撃必殺技は従来通り。 - わざのタイプ相性倍率が異なる。
こうかは ばつぐんだ! | こうかは いまひとつのようだ | こうかが ないみたいだ… | タイプ一致補正 | |
本家 | ×2.0 | ×0.5 | ×0 | ×1.5 |
救助隊 | ×1.5 | ×0.9 | ×0.5 | ×1.5 |
探検隊 | ×1.4 | ×0.7 | ×0.5 | ×1.5 |
マグナ | ×1.4 | ×0.7 | ×0.5 | ×1.5 |
超 | ×2.0 | ×0.5 | ×0 | ×1.5 |
これらポケダン特有の仕様は、ポケモンのシステムを使いつつも、ゲームバランスのとれたローグライクゲームとするために作られたものが多い。例えば探検隊では使用技が特性により全て強制でノーマルになってしまうエネコが主人公の場合、本家のタイプ倍率そのままだと、いわ・はがね・ゴーストの出てくるダンジョンで太刀打ちできなくなるため、0倍(無効)が0.5倍(半減)に抑えられている。倒れても控えがいるからこそ成り立つポケモンの自滅技は、操作キャラがやられたらおしまいの不思議のダンジョンにはそのまま導入できないのでHP半減やHP1化効果にした、という具合。ただし、超不思議のダンジョンでは本家と同様のタイプ倍率になった。
不思議のダンジョンシリーズとの相違点
- 上げたレベルはダンジョンクリア後も継続(一部の隠しダンジョン除く)。
- ダンジョンで力つきて冒険失敗してもアイテムは半分残る(お金は全額没収)。
- 装備合成が無い(探検隊のみ擬似的なものが存在)。
- 持ち物の所持限界数が異なる
(救助隊は従来通り10個×2ページの20個、探検隊は8個×2ページから1ページずつ増えていき、最終的には48個)。 - 壺に相当するアイテムが無い。
- 未識別アイテムが無い(一応宝箱が該当するが、風来のシレン等のそれとは別物)。
- 敵の同士討ちによるレベルアップが無い
(冒険団では導入、超不思議のダンジョンでは倒した側が進化する)。
関連動画
REMIX
ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)
関連コミュニティ
関連項目
脚注
- *参考としてポケモンレンジャー2作が順に約65万本、63万本、ポケモンダッシュが約27万本、ポケモントローゼが約25万本(ソース3
)。歴代ローグライクゲームも出すとSFC版トルネコの大冒険が約80万本、風来のシレンが約23万本。
- *日本ゲーム大賞を決定するCESAと任天堂との軋轢についてはWikipediaのこちらの記事
を参照。
- *主人公のみが元・人間。
- *じばく、だいばくはつ、おきみやげetc.
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