マインドクラッシュとは、遊戯王において闇遊戯が使用した罰ゲームである。
概要
原作漫画「遊☆戯☆王」の40話において、デュエルに勝利した闇遊戯が海馬瀬人に対して使用した。
mind(精神)crush(粉砕する)の名の通り、相手の精神をパズルのようにバラバラにする。この罰ゲームを受けた海馬は植物状態になるが、これを機に養父の海馬剛三郎に受けた教育によって歪んでいた心を一から組み立てるように作り直し、青眼の白龍とリンクするように復活する。
養父を自殺に追い込み、人のカードを盗み、卑劣な手段で他者から青眼の白龍を奪い取りさらに破り捨てる、弟を見捨てるなどの非道を行った瀬人。しかしマインドクラッシュ後は、他者を見下す性格は元のままだが、卑劣な手段を嫌うようになり、誇り高きデュエリストとしての自我を確立する。そして、弟に対する愛情をも取り戻した。
ちなみにアニメだと、遊戯は他の相手に対してもマインドクラッシュを実行している。
遊戯王OCG
マインドクラッシュ/Mind Crush
通常罠
カード名を1つ宣言して発動する。
宣言したカードが相手の手札にある場合、相手はそのカードを全て墓地へ捨てる。
宣言したカードが相手の手札に無い場合、自分は手札をランダムに1枚捨てる。
(遊戯王wikiより)
2004年5月27日発売”SOUL OF THE DUELIST”収録。
相手の手札にあるカードをピタリと当てれば相手はそのカードを失い、外せば逆に自分が手札を1枚失う。
デメリットはあるが、相手の手札を知る事ができるなら強力なカードとなる。逆にデメリットを利用する戦術もある。
相手の手札が分からない場合、相手のしたい事を推測してカード名を宣言するのも手。その場合はプレイヤーの力量が試される事となる。
なお、どちらかの手札が0枚の場合、発動自体できない点には注意したい。
別のカードの効果で相手の手札を見る事で、確実に相手の手札を1枚減らす事ができる。
フィールドのカードを手札に戻すカードと組み合わせる事でも可能だが、普通なら素直に破壊した方が早い。
サーチカードでデッキから手札に加える際、大抵のカードは何を手札に加えるか見せる必要がある。そのサーチしたカードを宣言すれば相手の出鼻を挫くこともできるだろう。
デメリットを逆手に取り、暗黒界や魔轟神のような「カードの効果で手札から捨てられた時に発動する効果」を使用できる。
その場合、相手の手札になさそうなカードを宣言する必要がある。
注意点として、このカードにチェーンしてツインツイスターなどを発動され、手札コストとして宣言したカードを捨てられるとデメリットが発生する。
相手ターンに速攻魔法を宣言した場合も、チェーンして宣言したカード自体を発動されてしまうだろう。
第5期辺りの遊戯王においては、1枚のカードパワーや手札コストなどの関係で、単純に手札の枚数が多ければ多いほど有利であり、手札破壊は強力な戦術だった。
ただ、第6期辺りから墓地のカードを再利用するカードがじわじわと増加。やがて自力で蘇生・墓地から効果を発動するカードなども登場し、中途半端な手札破壊は相手に塩を送る行為となった。
このカードを使う場合、相手のキーカードや、墓地からの再利用・回収が難しいカードを宣言したい。
2007年3月31日に制限入り。その後サーチカードメタや巻き戻し(下記参照)との兼ね合いもあって幾度か制限改訂され、2013年3月31日に無制限となってからは落ち着いている。
巻き戻しと「マインドクラッシュ」
このカードが登場したことにより、以下のようなプレイングが物議を醸す事となる。
A「俺のターン、ドロー。俺はデーモン・ソルジャーを召喚!」
B「あ。俺、スタンバイフェイズに『マインドクラッシュ』発動して、デーモン・ソルジャーを宣言してた」―「巻き戻し」の例
どちらが悪いように見えるかは人それぞれだろうがルール上、悪いのはAである。
遊戯王OCGには優先権というものがあり、モンスター・魔法・罠カードの効果を発動するにはこの権利を得る必要がある。
基本的にはターンプレイヤー(上記の場合、A)が優先権を持ち、「魔法カードの発動→優先権を相手であるBに渡す→魔法を無効にするカードの発動→優先権がAに返ってくる→……」というキャッチボールを行う感覚で優先権は移り変わる。
そして、フェイズの終了時にも優先権はBに移る。
つまりAは「ドローフェイズ・スタンバイフェイズを終了したいけど、何か発動したいカードはある?」という旨を伝える必要がある(「メインフェイズ入って良い?」とかでもいいけど)。
よって上記の例では「Bの優先権を無視した」Aに非があり、カード名を聞いた後で使用したBにはなんの落ち度もなくフェイズが巻き戻り、デーモン・ソルジャーを捨てて相手に手札を確認させる必要がある。当然、その後Aは改めて「メインフェイズに入りますがよろしいですか?」とBに聞かなければならない。
カードゲームにおいて、進行状況をお互いに確認することは当然であり、相手に伝えもせずターンを進める事はマナー以前にルール違反である。友達同士ならともかく大会では許される行為ではない。
しかしこれはルール上の話。大会でジャッジに判断を仰いでもBの主張が通るだろうが、「相手の不注意に付け込んで、使う気のなかったカードを発動する」行為を不快に思うプレイヤーも多かった。
友人間などで行うフリープレイなどでは、注意ぐらいで済ませてもらいたい。
「巻き戻しが無ければ規制するほどのカードではない」と言われた事もあるこのカードだが、特に関連するルール変更や効果テキスト修正もなく無制限となった。現在ではルールが浸透したのか、際立った巻き戻しは起こっていない。
遊戯王のプレイヤーは漫画・アニメから入ってきた者も多い。漫画などではいちいちフェイズ移行を相手に聞くなどという行為はせず、お互いが勝手にカードを置いたり使用したり、酷い時は発動していたりする(おそらくだが、デュエルディスク等が処理してくれているのだろう)。
そのためアニメなどから入ってきたプレイヤーは、ついノリでやってしまうのである。
そもそも『マインドクラッシュ』のカードが登場するまでフェイズの確認を怠ったプレイングが問題にならなかったのも、こういった巻き戻し行為が生まれた背景にある。
時は流れて遊戯王VRAINSにてリボルバーが使用。ライトニングが手札に加えていたジャッジメント・アローズを墓地に送るというピンポイントメタの役割を果たした。(最もそれを予想していたライトニングは墓地からサルベージされてしまったが)
ニコニコ動画において
「精神的ブラクラ(ブラウザクラッシュ)」と掛けて、精神崩壊系動画のタグに使用されている。
関連動画
※こちらは精神崩壊系動画ではなく、遊戯王OCGカードを使用している動画などを掲載。
関連商品
関連項目
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