マカヒキ(Makahiki)とは、2013年生まれの日本の競走馬である。鹿毛の牡馬。
栗東・友道康夫厩舎所属、安平町・ノーザンファーム生産
馬主は金子真人HD(図研の社長さんで最強の個人馬主。当該記事があるので詳しくはそちらを)
馬名は「ハワイの収穫祭」(JRA競走馬情報より)。金子オーナーらしいハワイ由来の命名である。
主な勝ち鞍
2016年:東京優駿(GI)、2016年弥生賞(GII)、2016年ニエル賞(仏GII)
2021年:京都大賞典(GII)
生い立ち
父ディープインパクト、母ウィキウィキ、母父*フレンチデピュティという血統。
父のディープインパクトは2005年無敗クラシック三冠馬でGI7勝馬。種牡馬入り後はリーディングサイアーをひた走っており、マカヒキは6年目の産駒に当たる。
母のウィキウィキは現役時代5戦1勝。母父フレンチデピュティはクロフネなどの父として知られ、近年では母父としても活躍中であり同じ父ディープインパクトでは秋華賞とジャパンカップを勝ったショウナンパンドラを出している。。
祖母*リアルナンバー、曾祖母Numeraria共にアルゼンチンGI馬で母系はアルゼンチンで活躍している馬が多い。また、全姉に京都牝馬SとCBC賞を勝ったウリウリがいる。
競走年齢に達し栗東の友道康夫厩舎へと入厩。入厩時には既に500kg超の大柄な馬体を誇り落ち着いた気性もあって関係者からの評価も高かったという。
競走生活
2~3歳:世代の頂点へ
恵まれし天性を喜び
神に感謝の舞を捧げよう
速く、高く、激しく
回る、弾む、駆ける
躍動するこの楽しさよ
デビューは2歳10月の京都芝1800m。鞍上にミルコ・デムーロを迎えここを単勝1.6倍の支持に応えるように2馬身半差の快勝。直線でデムーロが頭をポンと撫でる余裕があった。
レース後鼻出血を起こしたため放牧に出した後、年が明けて若駒Sから始動。鞍上はクリストフ・ルメールに乗り替わったがここも圧倒的1番人気に支持され、レースでも逃げ切り濃厚なノーブルマーズを直線交わしきって快勝。続く弥生賞では1番人気こそ2歳王者リオンディーズに譲りスタートも若干出負けしたものの道中後方から脚を伸ばし、先に抜け出していたリオンディーズをゴール前捕らえて重賞初制覇。新馬戦、若駒S、弥生賞を3連勝するという父ディープインパクトと同じ道を歩んでクラシック候補に名乗りを上げた。
そして皐月賞本番。鞍上のルメールがサトノダイヤモンドの方に行ってしまったため川田将雅に乗り替わりとなる。ここではサトノダイヤモンド、リオンディーズに次ぐ3番人気に推され3強を形成。レースでは先頭通過が前半1000m58秒4と飛ばすペースとなりマカヒキは後方待機を選択し直線外に出す。マカヒキは少し前の位置から先に追い込んでいたディーマジェスティに連れて良く伸びたが坂の辺りで差を付けられてしまい、登りきった後に再び加速して詰め寄るもレコードタイム1:57.9で走りきったディーマジェスティを捉えるに至らず2着となる。
次走は勿論東京優駿。ここでは距離が長いと見られたエアスピネルを除く皐月賞上位5頭が単勝10倍を切る4強を形成。その中でマカヒキは4.0倍の3番人気に推された。鞍上は続けて川田が続投。
レースでは2枠3番の好枠からいつもの後方待機よりも前の中団に付けて内からサトノダイヤモンドをピッタリとマーク、その後ろにはディーマジェスティが続き皐月賞馬券内の3頭はほぼ同じ位置から進んだ。ペースの割にかなり縦長の隊列となるも4コーナーに入り馬群が一気に凝集。川田は先に上がったサトノダイヤモンドに付いて上がっていきながらも追い出しをじっと待ち、坂を登りきった辺りで仕掛けて鞭を入れると先頭を争っていたエアスピネルとサトノダイヤモンドの間を割って一気に先頭に躍り出る。そのまま追いすがるサトノダイヤモンドの追撃を僅か8センチ凌ぎきり1位入線。栄えある第83回ダービー馬に戴冠、鞍上の川田もダービー初制覇&クラシック競走完全制覇を達成した。父ディープインパクトのオーナーでもあった金子氏は自身の所有馬によるダービー親子制覇を初達成[1]。
その後温めていた凱旋門賞挑戦プランを決行。ステップであるニエル賞から凱旋門賞を目指し鞍上にはルメールが戻ってくることとなった。
フランスへ遠征して現地で開業している小林智厩舎で調整を受け、ロンシャン競馬場が改修工事中であった為シャンティイ競馬場[2]で行われたニエル賞に出走。面子が落ちる上僅か5頭立てになったが道中3番手から前を抜いて勝利。着差はクビ差も陣営は前向きなコメントを残した。
そして同じくシャンティイで迎えた凱旋門賞本番。相手にはドバイSC優勝馬Postponedや前年BCターフ優勝馬Found、当年キングジョージ優勝馬Hignland Reelや長距離巧者Order of St Georgeなどが参戦。シャンティイでは不利とされる14番枠からの発走となったマカヒキは道中中団外目から追走するも、直線に向いても伸びが全く無く14着に大敗。陣営はいつもより道中折り合いを欠いた、中2週のローテがきつかったと述べている。
話は変わって皐月賞が1着ディーマジェスティ2着マカヒキ3着サトノダイヤモンド、ダービーが1着マカヒキ2着サトノダイヤモンド3着ディーマジェスティと順番だけが入れ替わる形であった中クラシック最終戦菊花賞はサトノダイヤモンドが制しており、世代の三強として綺麗にクラシック三冠を分け合う形となった。なお3頭ともディープインパクト産駒である。
凱旋門賞後すぐに帰国。有馬記念参戦プランもあったが最終的に年内は休養する事となった。
4歳~:長いトンネル
明けて2017年に4歳となり京都記念から始動。鞍上に欧州から剛腕の名手R. ムーアを迎え道中5番手から進めるも前にいたサトノクラウンを捉えられず3着。続いて鞍上がルメールに戻ってGI昇格初年度の大阪杯へ挑み中団後方から追い込んだものの届かず4着。
夏場を休養に充てて内田博幸に乗り替わった毎日王冠では6着、天皇賞(秋)は不良馬場の後方から伸びるが先頭から離れた5着、ジャパンカップでは中団後方からじわじわ伸びるものの先頭から0.9秒差の4着と、好走はするが妙に勝ちきれなくなってしまった。
4歳12月には故障を起こし2018年になった5歳時は8月の札幌記念から始動。鞍上はルメールに戻り1番人気に推され、レースでは直線で外から追い込んで先頭に立つ勢いだったもののゴール前でサングレーザーの抜け出しを許し2着。
ダービー馬復活か!?という雰囲気も少しあったが、続く天皇賞(秋)で武豊に乗り替わったがスタートでよれてスワーヴリチャードと衝突し、そのまま良いところ無く7着。ジャパンカップを回避して有馬記念に挑むが直線で伸びず先行するオジュウチョウサンもアタマ差交わせず一つ下の10着に敗れた。
更に明けて2019年は6歳となり京都記念から始動。良馬場発表も時計のかかる状態で2番人気に支持され、直線でしぶとく伸びてクビ+クビ差の3着に入線。その後大阪杯では最後方から上がり最速の脚で突っ込むも先頭集団には届かず4着。大体「2000mが2分以上かかる」なら割と頑張れる事が分かってきた。
その後宝塚記念をブービー11着に敗れ、再び武豊鞍上で天皇賞(秋)では16頭立て10着と特段良いところは無かった。しかし続くジャパンカップでは外枠から出遅れて控え最後方から進め、重馬場という事もあってか上がり最速の脚を繰り出し4着に入線する。鞍上の武豊は復活の兆しが見えたとコメントした。
2020年には7歳となり大阪杯から始動。短期免許で来日中にL. ヒューイットソンを鞍上に迎えたが、ブービーの11着に敗れた。
秋はジャパンカップに出走、ここでも3頭の三冠馬の死闘を後方から見る9着に終わった。
8歳:秋、復活の収穫祭
2021年、8歳になってもダービーで鎬を削った同期の菊花賞馬は美少女擬人化したのにまだ現役を続行。半年近くの休養を経て阪神開催となった天皇賞(春)(GI)へ出走。中団後方から進めたが直線伸びを欠いて8着。かつてのダービー馬はもう終わったかに思われた。
秋になって迎えた京都大賞典(GII)。ここではアリストテレスをはじめ4歳馬が人気を集めており、こちらも4年ぶりの勝利を目指すキセキ、ステイフーリッシュなどが続いた。唯一の8歳馬である本馬は32.1倍の9番人気であった。鞍上は前走から引き続いて藤岡康太である。レースが始まり道中は中団を追走、残り800m辺りから追い始め直線に入ってもまだ馬群の中にいたが前のアリストテレスとヒートオンビートが外に持ち出した間隙を突いて脚を伸ばし進出、残り200mでまだ前が塞がっていたもののアリストテレスが先に抜け出して空いたスペースから外に出すと鞍上藤岡康太が鞭を入れ、それに応えて残り100mほどから全盛期のようなキレのある加速を見せ先頭で競り合っていたアリストテレスとキセキを強襲。最後はアリストテレスをハナ差で捉え5年ぶりの勝利を挙げた。
3歳時のニエル賞以来5年1ヶ月ぶりの勝利、日本ダービー馬による最年長勝利、史上初となる8歳馬による京都大賞典制覇と、復活劇は数多の記録と祝福によって彩られた。
余談だが、すぎやまこういち氏死去の追悼により同日行われた東京の毎日王冠ではダービーにも用いられた「グレード・エクウス・マーチ」と「関東GIファンファーレ」が用いられており、ちょうどマカヒキの口取り式の最中に府中からの中継で関東GIファンファーレが流れるという偶然があってダービー馬であるマカヒキの勝利にちょっとしたサプライズが添えられた。
この勝利で天皇賞(秋)への優先出走権を得たマカヒキだが、秋天へは向かわず次走にジャパンカップ(GI)を選択。2着のアリストテレスらと共にJCでシャフリヤールやコントレイルといった後輩ダービー馬、海外組を含むライバルを迎え撃つことに。結果は14着。後輩ダービー馬にして三冠馬コントレイルのラストランを見送った。
9歳:引退へ
ジャパンカップ後は放牧に出され2022年も現役を続行。齢9歳となり、JRA所属の平地の競走馬としてもかなり年長の部類となる[3]。始動戦は京都記念(GII)だったが特に見せ場なく13頭立て11着に沈み、その後の大阪杯(GI)でも16頭立て14着となった。
続いて札幌記念(GII)に出走。2年9ヶ月ぶりに武豊とのコンビとなったこの一戦では単勝50倍の10番人気となった。レースでは後方から末脚に賭けたが、勝負どころでも全く位置取りを上げることができずブービーだった同じ勝負服のアイスバブルから更に6馬身差を付けられたシンガリ16着という大敗を喫した。
その後10月25日に友道厩舎から引退が発表され、実際に26日に競走馬登録を抹消
。今後はレックススタッドにて種牡馬となることになった。実は21日ごろに競走馬のふるさと案内所
などからその情報がお漏らしされてしまっていたようだが
種牡馬生活
2023年からレックススタッドで種付けを開始。種牡馬入りの遅さや同父系の種牡馬の多さもあり初年度の種付け料はディープインパクト産駒のダービー馬としては格安もいいところの50万円。そのおかげか104頭の牝馬を集め交配を行った。
同期の馬たちがほとんどターフを去った後も愛されながら長らく活躍を続けたマカヒキ。同期らには種牡馬入りこそ遅れを取ったが今後は彼の産駒が活躍することを期待したい。
産駒は2026年からデビューし始めており、6月28日に盛岡の2歳戦でセイカールトンが産駒の地方初勝利をあげると同馬は7月26日に盛岡芝で行われた重賞若鮎賞を快勝し地方とはいえ早くも産駒の重賞制覇を達成した。
血統表
| ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
| Cosmah | |||
| Wishing Well | Understanding | ||
| Mountain Flower | |||
| *ウインドインハーヘア 1991 鹿毛 |
Alzao | Lyphard | |
| Lady Rebecca | |||
| Burghclere | Busted | ||
| Highclere | |||
| ウィキウィキ 2004 鹿毛 FNo.1-m |
*フレンチデピュティ 1992 栗毛 |
Deputy Minister | Vice Regent |
| Mint Copy | |||
| Mitterand | Hold Your Peace | ||
| Laredo Lass | |||
| *リアルナンバー 1997 青鹿毛 |
Rainbow Corner | Rainbow Quest | |
| Kingscote | |||
| Numeraria | *サザンヘイロー | ||
| Numismatica | |||
| 競走馬の4代血統表 | |||
クロス:Halo 3×5(15.63%)、Northern Dancer 5×5(6.25%)
全姉エンドレスノットの産駒に京王杯2歳Sを制したダイヤモンドノットがいる。
関連動画
関連静画
関連項目
脚注
- *2年後にワグネリアンで再び達成している。個人馬主とは思えない奇跡的快挙である。
- *ジョッケクルブ賞(フランスダービー)、ディアヌ賞(フランスオークス)を開催している競馬場。ちなみにどちらのレースも後にディープインパクト産駒が優勝している。
- *彼を上回る10歳以上で中央現役の馬は2022年8月時点でJBIS検索の結果9頭出てきたが、そのうち6頭は障害競走を主戦場とする馬である
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- アメリカンペイトリオット
- ウインテンダネス
- エアスピネル
- ガンランナー
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- ゴールドドリーム
- サウンドスカイ
- シャケトラ
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