マクドナルド理論とは、以下のどちらかを指す。
- 「1999年半ばまでで、マクドナルドが存在する国同士は、国内にその店ができてからは戦争をしていない」、または「マクドナルドのある国の人々は戦争を望まず、むしろマクドナルド(豊かな生活)を選び、これを無視する指導者や国民は高い代価を払う」とする、国際関係の文脈での理論。
→「黄金のM型アーチ理論」の記事を参照。 - 「どこでご飯を食べるか決まらないとき、マクドナルドを提案するとほかの案が出る」、すなわち「複数人の話し合いで意見が出ないとき、最低ラインとされる意見を最初に出すとよりよい案が挙がる」とする、コミュニケーションの文脈での理論。
内容が異なるため1と2を別記事とし、当記事では2を述べる。
概要
A「ランチどこ行こうか?」
B「うーん…どこでもいいよ」
C「どこでもいいかな」
A「じゃあマクドナルドはどう?」
B「うーん…だったら近くに最近できたカフェがあるからそっちにしない?」
C「そこにしようか」
A「OK!」
デザイナー・教師であるジョン・ベルが2013年ごろに発案した理論。「複数人で意見が出ないとき、最低ラインのアイデア(ここではマクドナルド)を出すことで周囲がよりよい案を出すようになる」とする考え方。
マクドナルドには失礼な内容ではあるが、あくまでマクドナルドは事例とされている。実際この理論が言われた2013年前後のマクドナルドの業績は芳しくなかったようだ。
別パターン
A「ランチどこ行こうか?」
B「うーん…どこでもいいよ」
C「どこでもいいかな」
A「じゃあマクドナルドはどう?」
B「別にいいよ」
C「うん、じゃあそこで(ちょうど行きたかったし)」
メンバーが「別にマクドナルドでもいい」、または「マクドナルドの方がいい」と思っていた場合、結局マクドナルドに行くことになってしまう。そもそも「マクドナルドが最低ラインである」という共通認識がなければ成立しないので、実際には最低ライン(と思ったもの)を提案したらそのまま決定することもある。
2020年代の日本ではマクドナルドもそこそこ美味しく、楽しく会話できるという意見もあるため、この理論の字面通りにマクドナルドを提案したら結局マクドナルドというパターンになることも多いようだ。
その結果マクドナルドに行っても楽しいのであれば何の問題もないが、よりよいアイデアを出したいなら「最低ライン」として出す案をよく見極めるか、マクドナルド理論以外の別の方法を考えたほうがいいかもしれない。
また、意見が出たとしても結局まとまらないこともあるほか、悪い案を出した発案者が過剰に批判されたり印象が下がったりする場合もある。この方法だけで成功するわけではなく、その後の意見の取りまとめ・調整が必要になってくることもある。
関連リンク
- Jon Bell「McDonald’s Theory」(Medium, 2013/04/30)
- 「結論が出ない時に最低ラインの提案をする「マクドナルド理論」を試すもあっさりマクドナルドに決まりがち←いつもマックを提案してくるやつはこれを試してたのか!」(Togetter, 2024/02/03)
関連項目
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