マッドサンダーとは、『ZOIDS』シリーズに登場するトリケラトプス型巨大決戦用ゾイドである。
機体解説
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ヘリック共和国がEPZ-6デスザウラーを倒すべくその威信と誇りをかけて生み出した超大型トリケラトプス型決戦用ゾイド。
その目標通りに登場後は“デスザウラーの天敵的存在”として活躍し、ゼネバス帝国軍に追い詰められていた共和国軍を救った伝説的ゾイドであり、デスザウラーを凌ぐ凄まじい戦闘能力から荒れ狂う“雷神”の異名を持つ。
あらゆる武装が打倒デスザウラーに向けて作られており、まずデスザウラー最大の武器である荷電粒子砲を頭部の襟巻きに当たる部分を覆う特殊セラミクス振動体で構成された反荷電粒子シールドで無効化し、そして今までいかなるゾイドでも打ち破れなかった超重装甲は同じく頭部に装備されたマグネーザーと呼ばれる巨大なドリルで貫いて最後には内部のゾイドコアを抉り取ってしまう。
背部には今でのゾイドのそれよりも遥かに大きな口径を持つ衝撃砲とRPZ-7シールドライガーMk-2にも搭載されていた大型ビームキャノンを装備する事で圧倒的な火力を獲得し、防御面においても全体を覆う装甲はデスザウラーの超重装甲とほぼ同等かそれ以上の強度を有しているため、当時の帝国ゾイドの攻撃を通す事はほとんど無かった。
後方部には自己エネルギー生成機関のハイパーローリングチャージャーを搭載、これにより長期間の無補給での戦闘が可能で、なおかつ背部左側には臨時司令室が設置してあるためRBOZ-3ウルトラザウルスに代わって前線での部隊指揮を担う事もできる。
また頭部のマグネーザーは対デスザウラー装甲というだけでなく、シールドマシンのように硬い岩盤を掘削して地中を掘り進んだり、時には鎖付きミサイルとして飛ばして遠距離にいる敵にぶつけたり、たとえ折れ曲っても瞬く間に再生できるなど非常に多機能である。
さらに必殺技として全エネルギーを前面部に集中して相手に突貫する“サンダークラッシュ”という戦法を有している。
対デスザウラーを基本前提としているが、それ以外の全帝国ゾイドに対しても圧倒的優位性を実現しており、このマッドサンダーが登場するや今までデスザウラーによってゼネバス帝国側に傾いていた軍事バランスはあっさりと逆転、帝国軍もマッドサンダーに対して改造デスザウラーを次々とぶつけるもまるで歯が立たずに敗走を重ね、その結果帝国はまたしても滅亡寸前まで追い詰められる事となる。
ゼネバス帝国が滅び、ガイロス帝国との戦いに移行した大陸間戦争においても量産されたマッドサンダーが主戦力となったが、この頃になると対空戦能力が低いという弱点が露呈しはじめ、DBOZ-17ギル・ベイダーやDPZ-23ガン・ギャラドと言った帝国軍飛行ゾイドの前に苦戦を強いられる事が多くなった。
しかも惑星Zi大異変によって大半の個体が絶滅、幼体のコアが僅かに残るだけになってしまった。
しかし、その後の第二次大陸間戦争においては暗黒大陸での最終決戦に備えてコアの育成が進められ、防御力こそ以前より落ちてしまったものの見事に復活を果たし、かつてのライバルであるデスザウラーと再び相まみえる事となる。
しかし、その戦いでデスザウラーもろとも全滅してしまい、それ以降は共和国の状況が逼迫したため再生産できなくなったと思われ、二度とこのマッドサンダーが戦場に立つ事はなかった。
劇中での活躍
バトルストーリー
ZAC2048年ロールアウト。この当時の共和国軍は首都を奪われており、国力も著しく低下していたが、あのウルトラザウルスを生み出したハーバード・リー・チェスター教授の指揮の元、長きに渡る研究の末に遂に完成へと漕ぎ着けた。
まず帝国軍に奪われた共和国軍首都の奪還のために動き出し、その途中で帝国の技術士官マイケル・ホバートの操る改造デスザウラーが立ちはだかるも、これを難なく退けて共和国首都へ向かい、首都に到着後はそのまま首都へ大軍を率いて突入、見事共和国首都奪還に成功した。
国力を回復させた共和国軍はマッドサンダーの量産に着手、師団を結成して一斉反撃を開始する。
帝国軍は切り札のデスザウラーを尽く失って戦線は完全に崩壊する事となり、そしてマッドサンダー師団は帝国首都を包囲し、再び帝国首都を陥落させた。
その後、マッドサンダー師団とウルトラザウルス艦隊を擁する共和国軍はゼネバスおよびゼネバス帝国軍をニカイドス島まで追い詰めるが、そこにガイロス帝国が介入、その結果ゼネバス帝国は滅び、今度はガイロス帝国との大陸間戦争へと戦いは縺れ込む事となる。
暗黒大陸戦争でも共和国軍の主力機として従軍、局地戦改造機がいくつも登場したが、DPZ-10ダーク・ホーンの集中攻撃を浴びて撃破されたり、海戦用に改造されたマッドサンダー艦隊がギル・ベイダー部隊の猛攻を受けて全滅するなどその優位性は脅かされていったものの、最後まで共和国軍の最高戦力として活躍を続けた。
ZAC2099年では前の惑星Zi大異変によりほぼ絶滅状態に陥ってしまう。
しかし、帝国がデスザウラーの復活計画を推し進めているのが知られてか、共和国でも僅かに残された幼生コアの培養と育成が進められ、暗黒大陸戦争末期に復活を果たす。
帝国軍のデスザウラー配備完了には間に合い、セスリムニル市街戦においてデスザウラー30機に対してマッドサンダー20機を持って迎え撃つが、育成を急いだ結果反荷電粒子シールドの防御力が多少落ちており、デスザウラーがオーガノイドシステムの力でパワーアップしていたのも相まってかなりの苦戦を強いられたものの、それでも数で勝る相手に果敢に挑み、3日に渡る大激戦の末にデスザウラー軍団を壊滅に追いやった。
しかし、マッドサンダー達もまたそれと引き換えるようにして全機体が大破し、結果的には相打ちとなった。
ネオゼネバス帝国との戦争時には再生産がきかなくなったようで、これ以降のストーリーには登場する事はなかった。
アニメ
アニメ放映時期とキット再販時期が合わず、現在までどのアニメシリーズにも登場していない。
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関連項目
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