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マリオ (Mario)とは、
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マリオ (Mario) とは、任天堂のビデオゲームの登場人物、およびその登場人物が出てくる作品の総称である。
概要
任天堂の宮本茂が生み出した"世界で最も有名なゲームキャラクター"。お馴染みジャンプが得意な超人ヒゲオヤジにして、クラブニンテンドーのロゴなどに採用される同社のイメージキャラクターでもある。
1981年の『ドンキーコング』の主人公として初登場し、1983年の『マリオブラザーズ』で初めてマリオという名が題名を飾った。その他にも1984年の『レッキングクルー』の主役を勤めたり、数多くのファミコンゲームの脇役としても登場している。
そして、1985年の『スーパーマリオブラザーズ』では全世界4024万本という文字通り空前絶後の大ヒットを記録し、これによって任天堂の看板人物としての地位を築き上げた。それ以降もハードの進化や時代の流れに合わせて様々な作品に登場し、アクションゲームの代名詞として現在進行形で進化し続ける任天堂の看板キャラにして看板作品である。
シリーズ累計販売本数は主なアクションシリーズのみ(26作品)で全世界2億7500万本以上。勿論世界一である(2位の『ポケットモンスター』ですら派生作品込みで2億3000万本)。アクション以外のマリオシリーズを加えると4億本を超過する。
ビデオゲーム以外では海外でテレビアニメ化もされたり、のちにハリウッドで実写映画化もされたりした。
1996年発売の『スーパーマリオ64』からチャールズ・マーティネー氏によって声が当てられており、以降27年間マリオの声を務めている。2023年4月公開の映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の英語版ではクリス・プラット氏が担当(マーティネー氏は別キャストでの出演)。2023年8月にマーティネー氏がマリオの声を勇退してからはケビン・アフガニ氏が担当している(『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』以降)。
2011年、ギネス世界記録により『ゲーム史上最も有名なゲームキャラクター』に正式に認定された。
世界的な知名度でもミッキーマウス以上の知名度を誇るとする統計も出ており、これはミッキーマウスの営業展開が基本的に裕福な先進国にしか広まっていないのに対し、マリオが途上国を含めた多くの国で発売されている為と考えられている。
因みにアメリカでの知名度調査でも、ミッキーマウス以上の票数を確保した年もある。
2016年に開催されたリオオリンピックの閉会式(本物)のフラッグハンドオーバーセレモニーの映像パートにおいて、遂に日本を代表するキャラクターの一人として登場し、これまた国民的キャラクターであるドラえもんとの共演を果たす。ドラえもんの協力を得て、彼は日本とブラジルを繋ぐ重要な役割を担った。
マリオの特徴
『プレイヤー=マリオ』という考えでマリオは誕生したため、年齢、職業等の正式な設定は存在せず、ゲーム中でも必要以上に喋ったりもしない(時折ゲーム内容の必要性に応じて大まかな設定が用意される。)
ドンキーコングから続く本家作品はジャンプアクションであること以外にシステム的な共通性はあまり強くなく、基本的にはまず楽しめそうな箱庭の仕掛けのネタありきで、その後でプレイヤーのコマとしてマリオが配置されるような格好で制作されている。
また、この性質のお陰でマリオは物語よりゲーム性が重視されるゲームであれば、あらゆる分野のプレイヤーキャラになることができ、大本となるアクション以外でも、任天堂がレースゲームやパーティゲームなどを作る際にプレイヤーが必要になるとちょくちょく引っ張り出される。そして、それらは『マリオカート』『マリオパーティ』『マリオRPG』などの派生作品へと広がり、各々が高い人気を博している。
自身のキャラ性は薄いのに冒険の実績(=登場作品の面白さ)だけでゲーム業界を代表するキャラになったという、何とも任天堂らしい特徴を持つ。
本業は、現在は公式に配管工と設定されているが(宮本氏は大工と考えていた)、その他にも医者、レーサー、テニスの審判、パティシエなど様々な職種を経験。ゴルフ、野球、サッカー、バスケなどあらゆるスポーツをこなし、夏冬問わずオリンピック競技にも参加、冒険の舞台は宇宙の果てから異次元まで。恐ろしい男である。
先述通り自ら台詞を発する事は少ないが、『いただきストリートWii/DS』や『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』などでは、少々気取ったり自信に満ちた発言が多い。
誕生の経緯
マリオの初登場作品である『ドンキーコング』(1981年)は、元々任天堂の米国法人(Nintendo of America, Inc.)が抱えていたアーケード筐体の不良在庫の処分を目的として、ゲーム&ウォッチ用として開発中だったソフトを急遽アーケードに移植したものであり、ゲーム内のキャラクターについてもアメリカで有名なカートゥーンアニメ『ポパイ』の設定を流用したものになる予定だったと言う。
しかし、版権の問題により突如ポパイをキャラクターとして使う事が出来なくなり、ディレクターの宮本茂が"ポパイの代わり"として新たに作り上げた主人公こそが今のマリオである。
マリオと言えば大きい鼻やヒゲ、赤い帽子・シャツとオーバーオールの姿が特徴となっているが、このような外見や服装についても、各々ちゃんとした理由の下にデザインされている。
当時は操作キャラクターの表現に使えるドット数やカラーパレットが圧倒的に少なく、画面を圧迫しないでかつリアルな頭身で人としての特徴をしっかり表現する、という事が不可能に近い時代だった。宮本氏はその限られた情報量で、主人公としての特徴的な外見と操作する上での良好な視認性を両立するにはどうすればいいかを考え、デザインに様々な工夫を凝らした。
まず、顔と身体がどうなっているかをドットでもすぐ判別出来るようニ頭身にした上で、表現の難しい髪の毛のドット数を抑える、向いている方向が瞬時に分かるようにする為に、つば付きの帽子を被せた。更に縦数ドットでもはっきりと顔の造形が分かるように大きい鼻とヒゲが付けられる。
そして、走る跳ぶ等の動作をする際に腕を振るので、腕と胴体外側の色が異なるオーバーオールと白い手袋を着せることで動きが明確に捉えられるようにした。極めつけに主人公として少しでも目立つように、派手な赤色を基調としたカラーリングにされた。
このように、マリオの外見は全て操作キャラクターとしての機能を果たす為に、全て合理的かつ必然的に特徴付けされているのである。大学で工業デザインを学んでいた宮本茂氏らしいデザインと言える。
『ドンキーコング』の大ヒットによって誕生と同時に一躍有名になったマリオであるが、当初は「大工のおじさん」という取るに足らないような設定があっただけで、正式なキャラクター名すら付けられていなかった。
生みの親である宮本氏は元々正式な名前すらつける予定はなく、「ミスター・ビデオゲーム」という仮の名前を付けていたが、当時のNOA(米国任天堂)にこのキャラクターそっくりな「マリオ・セガール」という、当時のNOAの倉庫の大家さんの名前から来ていて、キャラクター自身も「マリオ」という愛称で呼ばれ始め、いつしかこれが正式な名前となった。
このことについては、NOE(欧州任天堂)のツイッターでマリオに関する質問に宮本氏本人が頷いている。
さらに、2015年9月13日に開催された、スーパーマリオブラザーズが発売されて30周年を祝うイベント『スーパーマリオ30祭』に宮本氏が登場しその中で、「マリオ・マリオ」がマリオの本名だと発言した。→(後に任天堂の広報室により否定。詳しくは該当記事で→「マリオ・マリオ」)
少なくとも『ドンキーコングJr.』(1982年)の時点では既にマリオという名で通っていた模様。因みに「ミスター・ビデオゲーム」の名称もマリオを称える言葉として、時折海外の報道機関などで彼の二つ名として扱われており、スマブラSPの特設リングで見られる彼の二つ名もこれになっている。
今やゲーム業界を代表するキャラクターとなったマリオは、「アクションゲームのプレイヤーキャラとしての必要性」が幾重にも重なった結果、必然的に生み出されたものなのである。
ニコニコ動画での扱い
ニコニコ動画でもその知名度と登場作品の多さと広さから古今様々な作品のプレイ動画が数多く投稿されており、スーパープレイからヘタレプレイまで幅広く活躍している。
友人マリオをはじめとする改造マリオにおいて、そのtktkっぷりで有名。
TAS動画では何故か作品によらず前より後ろを向いて走ったほうが速い場合が多い。
その他、音MAD、描いてみた、演奏してみた、手描き動画なども投稿されている。
また、コイン取得や1UPなど本シリーズ内で比較的共通性のあるSEは、あまりに長い間使用されていた関係で聴けば何のSEか容易に解るため、全く関係ない動画でもたまに使われることがある。
- 海老食おう~(スーパーマリオ64のスターゲット時の「ヒャーウィゴー」)
- ゆってぃ~(『スーパーマリオギャラクシー』で主に飛んでいく時など)
- ヘキサゴン!(『スーパーマリオ 3Dランド』などコース選択で「レッツゴー!」)
- 唐揚ーげ食べーる(『スーパーマリオ64』のクッパ戦(最終戦)でクッパを投げた時)
- マリオ便秘ぃ(『マリオカート64』(海外版のみ)の「マリオグランプリ」)
等が挙げられる。
関連キャラクター
どうやら双子の弟がいるようである。どうでもいいので記載しないつもりだったが、せっかくなのでマリオシリーズの関連キャラクターを列挙する。
その他のキャラクターは「マリオシリーズのキャラクター一覧」を参照。
シリーズ作品
アクションゲーム
マリオ
ワリオ
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その他
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マリオRPG・ペーパーマリオ
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パズルゲーム
タイトル | 発売年 | 機種 |
---|---|---|
ドクターマリオ | 1990年 | FC |
ヨッシーのたまご | 1991年 | FC |
ヨッシーのクッキー | 1992年 | FC |
マリオとワリオ | 1993年 | SFC |
マリオのピクロス | 1995年 | GB |
マリオのスーパーピクロス | 1995年 | SFC |
ピクロス2 | 1996年 | GB |
ドクターマリオ ワールド | 2019年 | iOS/Android |
マリオカート
タイトル | 発売年 | 機種 |
---|---|---|
スーパーマリオカート | 1992年 | SFC |
マリオカート64 | 1996年 | N64 |
マリオカートアドバンス | 2001年 | GBA |
マリオカート ダブルダッシュ!! | 2003年 | GC |
マリオカートDS | 2005年 | DS |
マリオカートWii | 2008年 | Wii |
マリオカート7 | 2011年 | 3DS |
マリオカート8 | 2014年 | Wii U |
マリオカート8 デラックス | 2017年 | Switch |
マリオカート ツアー | 2019年 | iOS/Android |
マリオカート ライブ ホームサーキット | 2020年 | Switch |
マリオパーティ
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マリオゴルフ
タイトル | 発売年 | 機種 |
---|---|---|
ゴルフJAPANコース | 1987年 | FC |
ゴルフUSコース | 1987年 | FC |
マリオオープンゴルフ | 1991年 | FC |
マリオゴルフ64 | 1999年 | N64 |
マリオゴルフGB | 1999年 | GBC |
モバイルゴルフ | 2001年 | GBC |
マリオゴルフ ファミリーツアー | 2003年 | GC |
マリオゴルフGBAツアー | 2004年 | GBA |
マリオゴルフ ワールドツアー | 2014年 | 3DS |
マリオゴルフ スーパーラッシュ | 2021年 | Switch |
マリオテニス
タイトル | 発売年 | 機種 |
---|---|---|
マリオズテニス | 1995年 | VB |
マリオテニス64 | 2000年 | N64 |
マリオテニスGB | 2000年 | GB |
マリオテニスGC | 2004年 | GC |
マリオテニスアドバンス | 2005年 | GBA |
Wiiであそぶ マリオテニスGC | 2009年 | Wii |
マリオテニス オープン | 2012年 | 3DS |
マリオテニス ウルトラスマッシュ | 2016年 | Wii U |
マリオテニス エース | 2018年 | Switch |
その他
タイトル | 発売年 | 機種 |
---|---|---|
マリオペイント | 1992年 | SFC |
NBAストリートV3 マリオでダンク | 2005年 | GC |
スーパーマリオスタジアム ミラクルベースボール | 2005年 | GC |
Dance Dance Revolution with MARIO | 2005年 | GC |
SSX On Tour with マリオ | 2005年 | GC |
スーパーマリオストライカーズ | 2006年 | GC |
マリオバスケ 3on3 | 2006年 | DS |
マリオストライカーズ チャージド | 2007年 | Wii |
スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール | 2008年 | Wii |
MARIO SPORTS MIX | 2010年 | Wii |
マリオスポーツ スーパースターズ | 2017年 | 3DS |
マリオ+ラビッツ キングダムバトル | 2018年 | Switch |
マリオストライカーズ バトルリーグ | 2022年 | Switch |
マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル | 2022年 | Switch |
関連作品
メディアミックス
映画
漫画
関連動画
関連静画
関連項目
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