マリトッツォとは、大量のホイップクリームを丸いパンで挟んだ菓子である。
概要
古代ローマからあったようで、当時はレーズンや蜂蜜などが入っていたとされる。19世紀までのマリトッツォはクリームをあまり使わない菓子であり、中世ヨーロッパでは四旬節の断食の際に食べられていたと言われる。ホイップクリームを大量に使うようになったのは20世紀に入ってからである。
かつては婚約者の女性が、男性から受け取る菓子だった(または、夫のために妻が毎朝パン屋に買いに走っていた)という逸話があり、夫(marito)の俗称である「maritozzo」からこの名前になったとされる。本場のイタリアでは、日本で見られる丸パン状以外にも、コッペパンに近い形のものも見られる。
日本でのマリトッツォ
2021年以降、特に7月以降に日本でブームとなった。きっかけは福岡市のパン屋である「アマムダコタン」とされており、コロナ禍で発生したパンの売れ残りと、客の昼間帯の密分散のために「おやつとしてマリトッツォを売り出す」ことを2020年に開始した。その後、マリトッツォの変わった形状がInstagramでブームとなり、2021年に入ると大手コンビニやスーパーでも取り扱われ始め、知名度がさらに上がった。
日本のマリトッツォの形状はコッペパンよりもシュークリームに近いものが多く、中身もホイップクリームにオレンジピールやピスタチオ等で風味付けしてあったり、加えていちごやキウイなどが入り、ケーキ風になっていることもある。それはただのフルーツサンドなのでは?
稀に名前が「松本」っぽいと言われることもある。京都府を中心に展開するスーパーマツモトでは「マツモットォ」という名前で販売されている。
関連動画
関連静画
関連リンク
- 猫井登「2021年のトレンドスイーツ「マリトッツォ」の歴史とおいしいお店が知りたい!」(食べログMagazine, 2021/05/06)
- 「コロナが奇貨 福岡発・大人気のスイーツパン「マリトッツォ」」(毎日新聞, 2021/05/18)
関連項目
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