ヤダーッ
やだやだ絶対やだ
マルシル・ドナトーとは、漫画『ダンジョン飯』の登場人物である。
概要
50歳のハーフエルフの女性。金髪緑目で本作のエルフの中では丸めの耳とトールマン寄りの顔を持つ。冒険者歴はまだ1,2年。
本作の主人公ライオス・トーデンが率いる冒険者パーティーに所属する魔術師であると同時に隣町の魔術学校に所属する研究者でもあり、「学校はじまって以来の才女」と称される。
ダンジョン深層の探索中に遭遇したレッドドラゴン(炎竜)に食われてダンジョン内に取り残されてしまった親友ファリン・トーデンを救うためパーティーに残り、食費の節約のため魔物を食べながら深層を目指すというライオスの方針に戸惑いながらも深層を目指すこととなる。
作中での活躍
![]() |
ファリンの蘇生
迷宮への再挑戦から約一週間後、一行は炎竜の討伐に成功するが、ファリンの死体は炎竜の身体の中で消化が進み骨だけの状態となっていた。マルシルは通常の方法での蘇生は困難であると判断し、禁術である古代魔術での蘇生を行い成功する。しかし蘇生に使用した炎竜の血肉に迷宮の支配者である狂乱の魔術師シスルによる呪いが掛けられていた事によりファリンの肉体と魂は炎竜と融合し、シスルにより連れ去られてしまう。
ライオス一行はシスルからファリンを取り戻すため、救助を求めて地上へ戻ることを決断するが、その道中で人間と炎竜とのキメラと化したファリンと遭遇。居合わせた他の冒険者たちに古代魔術の使用が露見してしまったため地上への帰還も困難となり、自力でのシスル討伐を目指し再び深層へ向かうこととなる。
迷宮の主
マルシルは自分の魔術がきっかけとしてファリンが魔物になってしまったことに対して罪の意識に激しく苛まれるが紆余曲折あって自信を取り戻し、ついに辿り着いた迷宮最深部にシスルによって囚われていた古代王国の守り神である有翼の獅子を解放。キメラファリンとシスルはライオスによって無力化され、ライオスによる迷宮攻略を阻止する為に駆け付けた西方エルフの迷宮調査隊「カナリア」との交戦の中でマルシルが新たな迷宮の主となった。
しかし有翼の獅子の正体は人間の願いを叶えるのと引き換えにその人間の欲望を喰らう悪魔であった。真相を知る冒険者のカブルーから忠告を受けたライオスはマルシルの「迷宮の主の力を使って人種の寿命差をなくしたい」という夢を否定し、力を手放すように勧めるが、マルシルは彼女を古代魔術犯罪者として殺害しようとしたカナリアの存在もあって受け入れず、ライオス達を力ずくで保護(軟禁)しカナリアと再度交戦するもその中で精神的に追い詰められ、ライオス達による再度の説得を受け入れ迷宮の主の力を手放すこととなる。
西方エルフの監視下へ
その後ライオスによって悪魔が討伐され、迷宮の住民や冒険者たちによってライオスが新たな王に推されると、古代魔術の使用・その知識の伝聞・殺人未遂などの罪を犯したマルシルへの刑罰も減じられるが、エルフ達により西方へ連行されることとなる。しかし統治者として、何より大切な仲間として、優秀で情に厚いマルシルと離れ離れになることを惜しんだライオスがそれに異を唱え、エルフ女王による何らかの目論見もあってライオスの下で監視されることとなった。
人物
「高貴で、美しく、他人種とは交わらない」というエルフの一般的なイメージからかけ離れた「庶民的で、どんくさく、ツッコミやリアクション芸も辞さない」親しみやすく愉快な人物。
素直で感情を隠さず、非常に表情豊か。
年少者(に見える相手)に対しては面倒見が良いが、ナイトメアに見せられた悪夢の中で少女の姿であったり彼女の前に現れたサキュバスが死の眼帯を付けた白馬の王子様の姿を取っているなどの少女性も持つ。
魔物食に対していつも激しく拒否反応を示すものの、実際に一番美味しそうに食べているのも彼女である。特に「人型の魔物は食べない」と事あるごとにアピールしているが結局ハーピーの卵やドライアドの実も美味しく食べている。
「禁忌の黒魔術」とも呼ばれる古代魔術を専門に研究しており、異次元エネルギーやダンジョニウム(ダンジョンの人工的な生成)に詳しく、冒険者を志したのも研究のためである。専門外の魔術についても広範な知識を持ち短い冒険者歴をカバーしている。
未知の魔術に対する異常なまでの探求心を持ち、初めて黄金城の迷宮を訪れた時にスライムに殺され、生き返りを体験した際には「最高」と言って狂喜乱舞した。
冒険者としては爆破魔法を得意とし、専門職には遠く及ばないものの防御・回復・蘇生・除霊・使い魔などの魔法も使いファリンのいないパーティーをサポートする。
とっさの判断力も優れており、自身より遥かに古代魔術に長けた敵に対して互角に渡り合っている。
反面頭が固く、実戦経験が少ないこともあって理論や常識に囚われてしまう側面もある。
運動能力と持久力は低く、歩行・走行速度ともにパーティーで最も遅い。
長い時間をかけ魔力を込めながら世界樹の孫株の根を編んで作った愛用の杖に「アンブロシア」と名付け大切に扱っている。
髪は魔術の素材などに使うために伸ばしており、毎朝違う髪型にセットしている。
来歴
北方大陸にて宮廷魔術師の母親とトールマンの宮廷歴史学者の父親の間に生まれる。混血種故に成長速度が不安定で、生まれてすぐに言葉を話したが走り回れるようになるにはかなりの時間が掛かった。そのため学校に入るのも遅れ、短命種の大人に囲まれて育つ。
幼い頃に父親を失い、その葬儀の際母親に「あなたはみんなと走る速さが違い、これからもたくさんの人を見送らないといけない」と言われたことをきっかけに親しい者の老化と死を激しく恐れることとなる。
その後恐怖を克服するために古代魔術の研究を志し、35歳でカーカブルードの魔術学校に研究員として入校。その2年後そこでファリンと知り合う。
その後検閲などの古代魔術研究の壁を乗り越えるために、48歳の時、兄ライオスに連れられて島に渡ったファリンを追って冒険者となる。
50歳の時、迷宮で死亡したファリンの蘇生のために古代魔術を使用し地上を追われる身となり、迷宮の主となるもすぐにその力を手放す。
関連する人物
- ファリン・トーデン
仲間の魔術師であり魔術学校時代の教え子にして親友。マルシルは彼女のそのフットワークの軽さと幽霊への接し方に強く惚れ込んでいると同時に心配している。「10歳くらいの女の子」だと思い込んでおり、3年前にファリンが魔術学校を出て冒険者になった際は「兄ライオスに無理やり連れ去られた」と誤解していた。 - ライオス・トーデン
ファリンの兄でパーティーのリーダー。マルシルは彼の魔物に対する異常な愛情と探求心に引きながらも仲間として深い愛情を持って接している。 - チルチャック・ティムズ
仲間の鍵師。その容姿と年齢(29歳。ハーフフットとしては中年だがエルフにとっては幼児)から、マルシルは彼を「大人っぽい子供」だと思い込み馴れ馴れしく接していたが、いくつかの事件を通して中年だと実感して以降は複雑に思いながらも対等に接している。 - イズガンダのセンシ
炎竜退治のため新たに加入した仲間の戦士兼料理研究家。当初はマルシルから不審者扱いされていたが今回の冒険を通して現在では互いに親愛の情を抱いている。 - カーカブルードのナマリ
元パーティーメンバーの戦士。物語冒頭にパーティーを離脱したことにより、マルシルから「ファリンを見捨てた裏切り者」だと思われていたが後に和解する。 - シュロー
元パーティーメンバーの侍でファリンに惚れており、その関係からか互いに快く思っていなかった様子。 - イヅツミ
深層にて利害の一致により新たに加入した仲間の忍者。マルシルからそのわがままぶりを気にかけられており、加入直後から母子のような間柄である。
関連動画
関連静画
関連リンク
- TVアニメ「ダンジョン飯」×リーガルリリー「キラキラの灰」スペシャルコラボムービー (Feat. マルシル&ファリン) - YouTube
:アニメ第2シーズンエンディングテーマ『キラキラの灰』とのコラボムービー。マルシルを中心としたシーンで構成されている。
関連項目
親記事
子記事
兄弟記事
- 愛らしいエルフの負け犬
- アシビア(ダンジョン飯)
- イズガンダのセンシ
- 1日3食しっかり食べて睡眠をとってる俺たちのほうがずっと本気だった!!
- イヅツミ(ダンジョン飯)
- 動く鎧の手繋ぎ
- うんちから森ができる
- 思ったよりヤバイのが出てきたな どうすんだこれ
- カブルー(ダンジョン飯)
- カーカブルードのナマリ
- キメラ(ダンジョン飯)
- ケレンシル家のミスルン
- これを今日の昼飯にしてみよう
- シスル(ダンジョン飯)
- シュロー(ダンジョン飯)
- 世界中の人間がお前になびくと思うな(好き)
- センシはいつもかっこいいよ
- ダンジョン飯の関連項目一覧
- チルチャック・ティムズ
- デルガル・メリニ
- ファリン・トーデン
- マルシルの地元の郷土料理
- メリニ村
- ライオス・トーデン
- ヴァリ家のパッタドル
▶もっと見る
- 7
- 0pt