マンモスとは、氷河期に生息していた巨大なゾウである。Mammuthus属に含まれるゾウの総称で、10種ほど。
曖昧さ回避
- 生物としてのマンモスから派生して、大きい事を表す用語。「マンモス校」「マンモス都市」「マンモスうれピー」など。
- かつて岐阜県にあったホームセンターの名称。
- 国鉄EH10形電気機関車の俗称。
- マンモス(漫画) - 原作:武論尊、作画:小成たか紀による漫画作品。
概要
氷河期が終わりを迎えると共に絶滅したと言われている大型哺乳類。身体の前方に長く突き出た丸まった牙を持っているのが特徴。恐竜を除き絶滅した種も含む、という条件を入れれば、「大きい動物は?」という問いの代表格。
シベリア地方で奇跡的にフリーズドライされた個体が発見されたのは大変有名な話であるが、土地柄からせっかく発掘されたマンモスの遺体の多くが遺棄されてしまっていたらしい。
今のゾウでいうとアフリカゾウよりはアジアゾウに近縁。最も一般的なマンモスであるシベリアのケナガマンモス(マンムトゥス・プリミゲニウス)は肩の高さ3mほどと、今のアジアゾウと大差ない大きさ。マンモスの一般的なイメージである長い毛皮はケナガマンモスの冷凍死体による。冷凍死体には胃の内容物が残ったものもあり、イネ科の草が主食だったことがわかった。
北米のコロンビアマンモスとインペリアルマンモス、ヨーロッパのステップマンモス、内モンゴルの松花江マンモスなどは肩の高さが4mかそれ以上になり、マンモスのイメージどおりの巨体を誇っていた。北極海のウランゲリ島などで見つかったコビトマンモスは、これらとは逆に高さ1m程度と小型化していた。ケナガマンモスと比べると温暖な地域に生息していたものもおり、長い毛皮がなかったかもしれない。
これらの他にも氷河期とそれ以前にはやや小型のマストドン(マンムト)、牙が前向きに長く伸びたステゴドン、ツルハシのような下顎を持つデイノテリウムなど、オーストラリアと南極を除く多くの地域でゾウの仲間は多様な進化を遂げていた。
絶滅の原因は諸説あるらしいが、有力なものは①氷河期による気候変動②人間の祖先による狩猟行為③伝染病の流行などがある。
マンモス(Mammuthus)という名前はシベリア地方の言葉で「地中の獣」という意味の「マンムート」からきている。「マンムート」はモグラを意味する言葉でもあるが、シベリアの人々はマンモスの牙を見て、強力な角で地中を掘り進む巨獣の伝説を作り上げた。 他の動物と比べると石器時代のマンモスの壁画は珍しいが、フランス・ルフィニャック洞窟には合計158頭ものマンモスの壁画が描かれている。この地方ではマンモスの化石が乏しいことから、信仰上の意味を持つものだったらしい。
はじめ人間ギャートルズ
日本においてマンモスを世に広めたのは、1970年代に放映されたアニメ『はじめ人間ギャートルズ』の存在が大きいだろう。OPの歌詞の中に「マンモス」という単語が出てくるし、なにより作中に登場する石斧で輪切りにした骨付き「マンモス肉」には、一度は食べてみたいと心を惹かれるものがあった。これは神戸にあるエスケー食品が、「ギャートルズ肉」と銘打って再現した骨付き肉がすぐ完売した事からも見て取れる。
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