マークデスティニーとは、『蒼穹のファフナー』に登場したファフナー・モビルスーツ・モデルの事である。
正式名称は『ファフナー・モビルスーツ・モデル・マークシックザール』。シックザールとはドイツ語で『運命』の意味を持つ。
パイロットは飛鳥真(あすか・しん)。
概要
※ネタバレを含んでいます!!
第2次連合・プラント大戦にて製造されたファフナー。作中冒頭の時点では既に旧式機と化しており、またノートゥング・モデルではないのでジークフリード・システム(皆城総士)の助力は得られない。
ファフナーは本来フェストゥム用の兵器であるが、フェストゥムの襲来より先に連合・プラント間で人類同士の戦争が二度も起きてしまう。
モビルスーツ・モデルはこの人類同士の戦争に投入された兵器であり、対フェストゥムではなく、対モビルスーツ・モデルを前提として製造された物が多い。
前大戦時、ファフナー・モビルスーツ・モデル・マークインパルスに搭乗し、戦果を上げたエースパイロット「飛鳥・真」専用機として開発された。
対モビルスーツ・モデルが前提とはいえ、飛行するフェストゥムに対抗できる飛行能力、貫通性に優れコア破壊に有効なビーム兵器、攻撃面積の広い照射型ビーム、直接接触による同化を防ぎ物理攻撃に対する防御にもなるヴァリアブル・フェイズシフト(VPS)装甲、読心対策として活用できた多数の近距離兵装など、モビルスーツ・モデルが持つ機能を全て積み込んだハイエンド機。
真の操縦技術も相まって、フェストゥムが相手でも非常に高い戦闘力を誇る。
旧式といっても、単純なロボット兵器としての性能なら、ザルヴァートル・モデル・マークザインや、オーラファフナー・ナナジンといった最新型にも匹敵する。
フェストゥム対策として有効に見えるVPS装甲だが、実戦で空間歪曲(ワーム・スフィアー)への耐性が低いことが露呈した。人類同士の戦争に投入された際にはその防御力を発揮できていたのだが、フェストゥム対策としては片手落ちであったということで、ノートゥング・モデルには採用されなかった。
また、外部からの同化には耐性があるもののファフナー自体との同化を促進するティターンモデルの欠陥が直っていなかったために、高い適性を持っている真はモビルスーツモデルに搭乗しての戦闘時、感情の昂ぶりによって失明のリスクを背負うこととなった。
プロローグでオーブ連合首長国当主であるカガリ・ユラ・アスハの援助を受け竜宮島へと出向。
しかし読心や空間歪曲への耐性がないことがアダとなり、フェストゥムとの戦いで大破。以後竜宮島で修復を受けていた(復活するまでの間、真は前の愛機であるマークインパルスに搭乗する)。
中盤で竜宮島がフェストゥムの侵攻を受けた際に皆城乙姫により無人のまま稼動。ピンチとなった真の前に現れ、その場で真が再び乗り込みマークザイン(真壁一騎)との素晴らしい連携を見せた。
また、戦友であり恋人である「鷹月・真理亜」が搭乗したマークインパルスとの相性も抜群に良く、ツインドッグ(戦術名:コンビネーションアサルト)を披露するなど要所で活躍している。
この記事はスパロボネタについて記載されています。 スパロボ関連以外での使用は控えた方が賢明です。 |
本当の概要
ゲーム『スーパーロボット大戦UX』における「機動戦士ガンダムSEED DESTINY(以下種運命)」と「蒼穹のファフナー(以下ファフナー)」とのクロスオーバーネタ。
今回種運命は原作終了後だがファフナーの面々と最序盤からクロスし、シンはファフナーパイロット達の良き兄貴分となり、ファフナーの主人公である真壁一騎をはじめとするファフナーパイロットたちから「アスカさん」と呼ばれるなど非常に濃いクロスを幾度も見せる。
また、
- シンが赤い眼をしている(ファフナーに乗ると眼が赤くなり、同化が進むと乗っていないときでも赤眼になる)
- さらに種割れによりハイライトがない眼で戦っている姿がまるで同化現象の進行のように見える
- 「モビルスーツもアーカディアン・プロジェクトもフェストゥム対策」というカガリの台詞がある
- ゲームシステム上でもVPS装甲と近接武器がフェストゥムに有効である
- しかもプロローグのデスティニー大破イベント・中盤のデスティニー復活イベント・インパルスとのコンビネーションアサルト追加イベント等種運命の主要イベントが展開される舞台が全て竜宮島である(乙姫に至ってはデスティニーを自動操縦で呼び出す始末。そんな機能は無いはずだが・・・)
など、キャラデザ繋がりという事もあってまるで同一作品のように見えてしまうことから付けられた。
ちなみに『スパロボK』でも種運命とファフナーは共演したが、その時はここまで濃いクロスは無かった。
総士君が犠牲になってしまったけどな…
しかし、ここまで濃いクロスオーバーをしているにも関わらず、ルート分岐では別行動になることもある。
意外なことだが、26話後の地上/バイストン・ウェル分岐では種運命は地上分岐のために翔子生存イベントには立ち会わない。また、32話後の宇宙/地上分岐ではなんだかんだ言っても種運命はガンダムであるので宇宙に行き、ファフナー勢に同行しない。
もっとも、ファフナー関係のシナリオはほとんどが共通ルートの上に分岐先でシナリオ展開があるときはまず同行しているので、あんまり別行動というイメージはないのだが。
当然だが、スーパーロボット大戦UX中での扱いをネタにしたものであるため、原作や他のゲームなどのスパロボUXとは関係ない場所での使用は控えた方が良い。場を弁えない使用はスパ厨と呼ばれかねないので注意しよう。ゴウバインとの約束だ!
シンと竜宮島の人々の共通点
ファフナーのパイロットは知られての通り、ファフナーに搭乗する為に、赤子は全員人工子宮で受胎し、その頃からフェストゥムに対抗する為の因子を埋め込む。この頃から一騎も含めパイロットは同化現象が進みやすくなる傾向があるが、コーディネイターも遺伝子操作によって、優秀な潜在能力を発揮する為に、母親の子宮に複数の遺伝子を宿した胎児を送る。この事でも共通点が多い。
またシンはオーブに居た頃戦火に巻き込まれ、家族と妹を亡くしており、この事から総士や乙姫とも関係が似ている。そして、第二次ザフト戦争の際は、アスランとレジスタンスを救出した事で口論と成ったり、地球軍の強化人間であるステラを失った境遇から、自己否定への暴走へと陥る事もあった。(脚本の都合も有る事は伏字にしておく)
この事から、一騎に対する励ましや激励を絶えず行う要因と成っているのだろう。戦火に幼い頃から巻き込まれた シンだからこそ、強く自己否定する事なく自分の居場所を守る力を付けろと、一騎を強くする要因に成っている。つまり、シンは竜宮島を纏めるのに格好の人材である。
UX本編での飛鳥真の主な名言
- 「たとえ明日、散るとわかっていても人は花を植え続ける…」
「人って、そういう生き物なんだ…」 - 第12話のエンドデモにて、アルヴィスでの皆城総士との会話。
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- 「そう落ち込むなって。 誰が聞いたって、お前の方が正しいよ」
「気にするな。 胸を張って言ってやればいいんだ。 俺は誰かの命を守ったんだぞ、ってさ」 - 第13話開始前デモにて、一騎が連邦軍兵士を助けたせいで隠蔽していた竜宮島を晒してしまった後の一騎に対して。
自身がかつて同様の事を行いアスランに咎められた時の事を思い返していたのだろうか。 -
- 「俺がついていながら、みすみす犠牲者を出してしまうなんて…!」
「まだ子供だったんだぞ! やりたいことだってあったろうに…何でいつもこうなるんだッ!」 - 第13話にて羽佐間翔子の乗った機体が爆散した際の台詞。
-
- 「戦うために生まれてきて…そして戦って、死んでゆく…」
「どれだけ大事に育てた花でも、いくら綺麗に咲いた花でも、人は、また…」
「わかってるよ、ルナ。 俺はもう、後戻りはしない…」
「だからせめて、この胸に刻んでおきたいんだ。 散って行った花たちの、美しさだけは…」 - 第13話シナリオエンドデモより。
-
- 「よせ、甲洋!」
「お前も正式にファフナーのパイロットになったんだろう!? なら、過去には縛られるな!」
「忘れない事と、縛られる事は一緒じゃない。 亡くした人の事を忘れずに前に進むんだ」
「でないと、別の悲劇を生むことだって…」 - 14話アメリカルート開始前デモにて、翔子を失い激情に駆られる甲洋に対して。
「過去に囚われたまま戦うな」というアスランの言葉がシンの中で息づいているのがわかるセリフ。 -
- 「死んだ人はもう帰ってこない… だから、失わないために戦うんだ!」
- アメリカルート第15話におけるティベリウスとの戦闘前会話での台詞。
-
- 「一騎、お前はそこにいるのか!? 1発殴ってやるから、出て来い!」
- 第20話、一騎がマークエルフ(withチャム)と共に脱走を図り人類軍に捕獲される、というファフナー原作準拠のシナリオにて、鳴り渡る「Life Goes On」と共に自軍がその場に駆けつけた直後の台詞。
- さり気なく「お前はそこにいるのか!?」とファフナーっぽい台詞回しをしている所にも注目。
-
- 「痛いか? そりゃ痛いよな! 今回はその痛みに免じて許してやる」
「けど、少しは周りに頼ることも覚えろ! 俺たちは、みんなで戦ってるんだからな!」 - 第21話シナリオエンドデモより。20話での宣言通りに一騎をぶん殴って。
-
- 「行くぞ、デスティニー! この力で…今度こそ俺は、大切なすべてを守ってみせる!」
「一騎、俺たちで切り拓くんだ! 俺たちの運命を…この命が、在る限り!」 - 第25話イベント時の台詞。「この命が~」は「Life Goes On」の歌詞ネタ。
-
- 「昔、君みたいな子がいたよ…」
「命令されるまま戦ってさ。 俺はその子を、助けてやれなかった…」
「だけど、君は違う! 君にはまだ、意志がある!」
「君自身の想いで…力で! 運命を選ぶことができるはずだ!」 - 同じく第25話にて、カノンに対して放つ台詞。
- ステラ・ルーシェとの出合いと離別を経てきたが故の発言だろう。
-
- 「ダメだぁぁぁー!」
「あんたって人は! どうしていつもそうやって、ひとりだけわかったつもりでいるんだ!」
「そうじゃないだろう! 本当に未来を創るなら、生きろよ!」
「生きて運命を掴んで見せろよ!」 - 第45話のラスト、石神に対しての台詞。(石神生存フラグ達成時)
-
- 「初めから間違ってたんだよ! 世界を望む形で定めて動かす方法は!」
「未来を決めるのは、運命じゃないんだから!」 - 第51話でのマスターテリオンとの最終決戦にて。
- かつて否定したディスティニープランの存在を念頭においての台詞だといえる。
-
- 「それが滅びを迎える道っていうなら、俺たちが切り拓いてやる! そんな運命はッ!」
- 最終話より。
飛鳥先輩早く来てくれー!!!
時は流れ、2016年1月にTV放送が開始した続編「蒼穹のファフナー EXODUS」。
そんな中、2クール突入直後に視聴者を「いつものファフナー」の如くドン底に突き落とす事態が発生。(しかもこれまで竜宮島が避けてきた人間同士の殺し合いを強いられる事態となった。)
その後、その状況を打破する為の援軍の存在が示唆されるもそれまでに敵(フェストゥム)と人(新国連)両方から逃れ長い長い逃避行を強いられることとなった。
この時、スパロボUXを知る者なら誰もが思っただろう、「飛鳥先輩、早く来てくれ!」と・・・
但し、EXODUS時代では既に一騎たちが(TV放映後の)飛鳥真の年齢を上回っているのを始め、スパロボUX終了後の世界観ではEXODUSに繋がらない。そうなると仮にスパロボ等でクロスオーバーした場合は飛鳥真が人類軍側の人間として竜宮島と敵対する可能性がある事を留意しておくべきだろう・・・。
その後シリーズ完結編となった「蒼穹のファフナー THE BEYOND」では多くの犠牲の果てにたどり着いた希望に満ちた大円団となった。
そして…
永らく休止状態となっていた劇場版ガンダムSEEDが2024年に公開。
そこにはシン・アスカも登場しているが、スパロボファンがイメージしていた飛鳥先輩とは違い終始吉良大和の「後輩(忠犬)」キャラであった。対アスランには相も変わらず狂犬キャラはご愛敬
(まあ、前作最終回から約1年後ではやむなし)
しかし、前作での不完全燃焼だった彼とデスティニーが劇中後半では大立ち回りを大活躍。汚名返上を果たす格好となった。
尚この映画、「読心術」持ちキャラやSDP(分身)持ち機体に海中移動秘密基地…etc.とファフナーシリーズを意識せざるえない描写が発生。
シリーズが完結した今こそスパロボ共演される日が来ることが望まれる。
関連動画
ネタバレ注意
なんであなたはそこにいるんですか!
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関連項目
- スーパーロボット大戦UX
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- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- 蒼穹のファフナー
- 平井久司
- クロスオーバー
- 混ぜるな自然
- ナタクのファクター … 先輩
- 聖戦士ショウ=コハ=ザマ … 同僚
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