ミラ (競走馬)とは、1895年生まれの競走馬、繁殖牝馬である。
ミラ系と呼ばれる牝系の祖で、競走馬時代はミラーと呼ばれた。
概要
1899年にオーストラリアから日本に輸入された30頭の馬の中の一頭。
競走馬としては横浜ダービー、ジャパンセントレジャーを含む13戦10勝2着3回という優秀な成績を収め、1600mと2000mの日本レコードも記録した快速馬だったらしい。
競走馬を引退したミラは新冠御料牧場で繁殖牝馬となるのだが、ここでも能力を存分に発揮。
産駒のシノリが帝室御賞典に勝利しただけでなく、シノリの全妹の第二ミラ、第三ミラを通じて二冠馬ヒカルイマイ、ダービー馬ワカタカらを輩出するなど、その子孫は合わせて帝室御賞典8勝、八大競走(天皇賞春秋、有馬記念、秋華賞・エリザベス女王杯を除く牡牝クラシックレース)5勝と、ミラを起点としたファミリーラインは日本を代表する牝系の一つに数えられ、「日本競馬最初の名牝」と呼称されることもある。
ただしミラは輸入時に「見た目はサラブレッドっぽいけど血統書がない」という理由でサラブレッド系種(サラブレッドとは認められないけど多分サラブレッドじゃないかな?という馬のこと)とされ、これが後の子孫たちの不遇を呼ぶことになった。
※サラブレッドの定義はニコニコ大百科に同項目を参照してください。
子孫たちの不遇な扱い
前述したようにミラは父母不明のサラ系種であり、この場合は8代続けてサラブレッドを交配されなければサラブレッドとして認められなかったため、ミラの子孫はミラの名前が血統表にある時点でサラ系に分類されることになる。
サラ系種は血統重視となった昭和中期以降の馬産界においてはほとんど見向きされることがなく、現役時代に圧倒的な競走能力を見せたヒカルイマイやワカタカですら種牡馬となった後に交配相手を集めることが出来なかった。これは、生まれた産駒たちが母馬の血統に関係なくサラ系となってしまうためである。
しかしながらミラの子孫たちが残した成績は数多ある日本の牝系の中でも間違いなくトップクラスのものであり、日本競馬史への影響力は純血サラブレッドに勝るとも劣らないものだと言える。
現在ではミラ系の繁殖牝馬はビッグティアラ(父タイキシャトル)→トウケイルーブル(父サクラバクシンオー)を経由する系統しか残っていないものの、この系統はビッグティアラの世代で8代を経過したため無事にサラブレッドとして認められ、トウケイルーブルの仔も既に繁殖入りした牝馬がいる。今後は「サラブレッドとして扱われるミラ系の名馬」の誕生が期待されている。
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