ミルクケーキとは、山形県産の菓子である。土産物としても有名。
概要
山形県発祥のローカル菓子。なので後述のテレビCMを見ながらミルクケーキを食べて育った山形県人の中には、ミルクケーキを全国区のお菓子と勘違いしている(していた)人も筆者を含め少なくない。
(県外にも富士山麓をはじめ、ミルクケーキを扱う小売店は幾つか存在するので厳密には山形限定ではないが)
「ミルクケーキ」という名前から、実物を知らない人は大抵「牛乳をふんだんに使用した、ケーキのようなフワフワしたお菓子」を想像するかもしれないが、その実体は板ガムのような平べったい形状をしているうえ、牛乳(練乳)にカルシウムを加え固形化しているので手触りや食感も一般的に知られるケーキとは打って変わり、飴のようにパリパリなものである。
「それケーキじゃねぇだろうが!?なんで板切れっぽい形なのにケーキなんて名前名乗ってるんだよ」とお考えの方はミルクケーキを知らない人のみならずミルクケーキを愛好している山形県人の中にも少なくないと思われるが、そんな人は手元の英和辞典で「ケーキ(cake)」の単語を引いてみよう。
「固まる」「固める」「固めたもの」などといった記述がきっと確認できると思うから。
山形県高畠町に存在する企業「日本製乳」が乾燥ミルクの製造を経て日本国内で初の「粉ミルク(商品名:おしどり粉ミルク)」の製作に成功したが、その粉ミルク製作の過程で発生する副産物に糖分を加えたところ美味しかったため、粉ミルクと合わせて「おしどりミルクケーキ」として商品化となり、現在に至る。
味のバリエーションも定番のミルク味に加え、イチゴ味やチョコレート味にヨーグルト味、山形原産のさくらんぼ(佐藤錦)を加えたさくらんぼ味やラ・フランスをブレンドしたラ・フランス味などなど、数多くのバリエーションが存在。
また、現在は同社からミルクケーキの姉妹商品にあたる「サクサクミルクチップ」という商品もミルクケーキと合わせて販売中である。
粉ミルクの原料が用いられているので、幼児期に味わったミルクの懐かしくも優しい味を愛好する人は山形県内・県外を問わずに多く、牛乳が嫌いな人でも安心して食べられるお菓子である。前述の通りカルシウムも使用されているので栄養面もカバーされており、形状も小さく場所を取らないのでおやつや携帯食品としても食べられる。
『おしどりミルクケーキ』という名称で呼ばれる事が一般的ではあるが、呼び方はどちらでも構わない。
ちなみに頭の「おしどり」とは山形県の県鳥であるが、この商品名には「生産者と販売者がおしどりのように仲良く力を合わせる事で、日本の新しい食文化をつくる」という願いが込められており、2011年に発生した東日本大震災の発生についても日本乳業は現・親会社たる森永乳業と連名で被災地へ非常食(ミルクケーキ)を多数配送している。
そして山形人にとっては、テレビで流れるおしどりミルクケーキのテレビCMも商品と合わせて有名。山形で生活していれば恐らくミルクケーキのCMを見た事がない人はいないと思われるため、県外へ在住している山形人は大抵、帰省時に実家のテレビでこのCMを眺める事で「山形へ帰ってきた」という事を強く実感することだろう。
(下記の関連動画を参照)
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
関連リンク
- 日本製乳株式会社 おしどりミルクケーキ
(メーカーのミルクケーキ紹介ページ。同サイト内で、ミルクケーキの購入もできます)
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