ミルファームとは、企業の名である。
法人馬主の一社で、競走馬を所有するだけでなく、自家生産も行っている(オーナーブリーダー)。
概要
生産牧場は北海道浦河郡浦河町にある。早い話が日高地区にある。
特に自社のWebページがあるわけではないので、詳細な情報は出てこないが、求人情報サイトの情報によれば、従業員の数は20人弱程度とのこと。
生産馬・所有馬の成績は特筆するほどではないが、それ以外の部分で特筆することが満載なのである。
ミルファーム祭り
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https://twitter.com/netkeiba/status/1562705702635720705
新潟競馬場には、日本唯一の1000m直線コースがある。ミルファームはここに大量の所有馬を出走させることで競馬ファンの間で有名である。
特に、夏の新潟競馬場開催の2歳未勝利戦はこの勝負服で埋め尽くされ、「ミルファーム祭り」「ミルファーム運動会」といわれ愛されている。年によっては10頭以上出ることもあり、染め分け帽の出番となることがよくある。
特に、2020年7月25日の新潟1Rでは、前代未聞の16頭立て中12頭出しが行われ、話題をかっさらった。
ただし成績はそれほどでもなく、クラスが上がるごとに出走馬は減っていく傾向にある。12頭出しをした2020年の2歳未勝利戦では、先輩筋にあたるビッグレッドファームにワンツーフィニッシュを持って行かれてしまった。
毎度毎度1レースに大量出走させるわけでもなく、2022年は最大7頭と控えめであった(それでも多いが)。
その特性から、直線唯一の重賞であるアイビスサマーダッシュ制覇がファンからも望まれていた。
出走馬はあれど勝てない年が続いていたが、2022年、ビリーバーがついに達成。これが馬主としてのミルファーム初の重賞制覇でもあった。
こだわりのメンコ
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牝馬に、額にハートマークのついた白いメンコをつけることで有名。これのおかげでミルファームの牝馬はすぐに分かる。
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牡馬用に赤い「M」マークのメンコもあるが、こちらは必ずつけるわけではない。
まれに、厩舎に置いていなかった、調教師が間違えたなどの理由で牡馬がハートマークのメンコをつけていることもある。
この柄は事実上の勝負服扱いをされており、勝負服グッズがメンコ柄の方で出ることもある。
珍馬
馬主も珍だが馬も珍である。所有馬がたびたび伝説を生んでは競馬マニアをあっと言わせている。
新馬戦からGIまで伝説の超穴馬券をたたき出したミナレット、伝説のサイン馬券を出したピカピカ、逆に元ネタの方がサインとなったキタウイング、ゴールドシップ産駒なのに千直を走らされる(それなのにオープンまで行く)苦労人ジュニパーベリー…などなど。
珍名馬
珍名馬主のひとりでもある。しかし適当に名付けているわけではなく、両親の名前などから凝った名前をつける傾向にある。例えば、父ストーミングホーム、母ニシノユメヲミセテから「ユメノマイホーム」など。母ヒアルロンサンから「ウルオイ」「シットリ」「モッチリ」も話題を呼んだ。
珍名以外の所有馬の多くは、曲名から名付けられているようである。例えばアイビスサマーダッシュ勝ち馬「ビリーバー」は、母デイドリーマーと合わせて「デイドリーム・ビリーバー」となる。
「サンナムジャ」「カヨウネンカ」「ピンクジン」など、韓国の音楽グループ・BTSの曲名に由来する馬名が多いことから、ミルファームの中にアミ(ARMY/BTSファン)がいるのではないかと思われる。
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上記Tweetの「ステイゴールド」以外はみんなミルファームの馬。
ミルファームマン
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馬主も珍ならファンも珍である。ミルファームの馬が出走するレースに、ミルファームの勝負服のコスプレをした男が現れることがある。
赤い全身タイツに白のノースリーブシャツ、テープで格子縞を表現するという異様ないでたちで観客席に現れる。顔は見えないが、「マン」を名乗っているし、動画などで声を聞く限り恐らく男である。
ミナレットのヴィクトリアマイルを見てから熱狂的なファンになったらしい。
活躍馬
- ビリーバー
- 自家生産馬。2022年アイビスサマーダッシュ(新潟芝1000m直線のGIII)を制し、馬主としてのミルファームに初めての重賞タイトルをもたらした。
- ミナレット
- 当該項目参照。競り市で84万円で購入してきた馬。主な勝ち鞍:2014年ターコイズステークス(オープン)と成績は平凡なオープン馬であるが、伝説の超穴馬としていまだに記録に残る。
- キタウイング
- 自家生産馬。2022年新潟2歳ステークス(新潟芝1600mのGIII)および2023年フェアリーステークス(中山芝1600mの3歳牝馬限定GIII)を制している。
馬名は中森明菜の曲『北ウイング』からと思われるが、この勝利の2日後に中森明菜が電撃復帰を宣言し、まさかの逆サイン馬券が発生した。
また、フェアリーステークスでは阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神芝1600mの2歳牝馬限定GI)で14着に沈んだこと、負担重量もほかの馬より1kg重い55kgであったこともあり11番人気(35.8倍)となったが、メイクアスナッチ(7番人気)をアタマ差差し切って勝利した(なお3着も6番人気であったことから3連単5174.3倍と結構ついた)。 - ピカピカ
- 当該項目参照。2勝のみだが、最後の勝利である1勝クラスが伝説のサイン馬券となった。
- ユーワファルコン
- 生産し、ユーワが馬主となって走らせた馬。2000年中日スポーツ賞4歳ステークス(GIII)を制しているが、このレースが翌年から馬齢の呼び方の変更に伴い「ファルコンステークス」になったあたり、サイン馬券体質の片鱗は現れていたのかもしれない。のちに種牡馬になっているが、産駒はわずか5頭しかおらず、すでに血は途絶えている。
関連動画
ビリーバーが制したアイビスサマーダッシュ。運動会の舞台で、ついにつかんだタイトル。
関連リンク
関連項目
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