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ムーンライトながらとは、JR東日本・JR東海が運行していた夜行快速列車である。
概要
JR東日本が、自社及びJR東海の東海道本線を経由し、東京駅~大垣駅で運行する臨時の夜行快速列車。
MLながら、ながら、大垣夜行などと呼ばれ親しまれる、東海道本線の名物列車で、東名間の格安移動手段の一つであった。
2009年3月のダイヤ改正までは定期列車であったが、その後は青春18きっぷ利用可能期間など多客期のみの運行であった。
全席指定の快速列車で、利用には指定券が必須。
指定券を未所持で乗車した場合、途中駅で強制下車させられる場合もある。
2007年3月まで一部の区間・号車は自由席だった。
西日本各地と首都圏を格安で移動できるため、接続する列車などが混雑しやすい。
特に下り列車が大垣駅で接続する、普通列車網干行(土休日は姫路行)への乗り換えは、「大垣ダッシュ」とも呼ばれていた。
車両と使用されていた185系が老朽化していた上に(定期運用であった特急「踊り子」や湘南ライナーからは引退が確定していた)、低価格な夜行高速バスの台頭、格安に泊まれるネットカフェやビジネスホテルの登場などで年々運転日数が減らされるなど存廃が注目されていたが、最終的には新型コロナウイルス感染症の影響で2020年春季を最後に設定がなくなり、2021年1月に正式に廃止が発表された。
停車駅
現行 JR東日本大宮総合車両センター所属185系電車使用
※2013年冬季より、使用車両が大宮総合車両センター所属の183系・189系から大宮総合車両センター所属の185系に変更となりました。
詳しくは下を見て頂ければ分かるが、概ね東海道新幹線と同じような駅に停車する。
小田原駅は下り列車、豊橋駅は上り列車のみ停車する。それ以外の駅は両方向とも停車。
停車駅→ 運転方向↓ |
東京駅 | 品川駅 | 横浜駅 | 小田原駅 | 沼津駅 | 静岡駅 | 浜松駅 | 豊橋駅 | 名古屋駅 | 岐阜駅 | 大垣駅 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
下り (東京→大垣) |
23:10発 | 23:18発 | 23:36発 | 0:30着 0:31発 |
1:07着 1:08発 |
1:48着 1:50発 |
2:45着 3:15発 |
→→→ | 5:20着 5:25発 |
5:41着 5:42発 |
5:51着 |
上り (東京←大垣) |
5:05着 | 4:57着 | 4:40着 4:41発 |
←←← | 3:05着 3:19発 |
1:52着 1:55発 |
0:46着 0:55発 |
0:15着 0:18発 |
23:20発 | 22:59発 | 22:49発 |
2011年春季は下り列車は東京発車時点で3月18日~4月2日、上り列車は大垣発車時点で3月19日~4月3日の運転。
青春18きっぷ利用の場合、遠くから乗り継いで来ていたりする場合以外は日付変更駅までの普通乗車券を買ったほうが安い。
普通乗車券を購入する場合、東京~小田原は蒲田、品川~小田原は東神奈川・戸塚・辻堂、横浜~小田原は戸塚・辻堂、大垣・岐阜・名古屋~豊橋は岐阜・名古屋・岡崎・三河塩津で分割すると多少安くなる。
始発駅(東京・大垣)からの乗車にこだわらなければ、日付変更駅まで私鉄で行ったほうが更に安くなる。
東京からは大手町・二重橋前から千代田線に乗って代々木上原から小田急線で990円(1,450円→1,320円)。
面倒なら中央線か丸ノ内線で新宿に向かい、小田急線で1,040円(1,450円→1,320円)。
品川からは山手線で新宿に向かい、小田急線で1,040円(1,280円→1,200円)。
横浜からは相鉄で海老名に向かい、小田急線で740円(950円→920円)。
大垣からは東海道線で岐阜に向かい名鉄岐阜から名鉄で1,660円(1,890円→1,830円)。
岐阜からは名鉄岐阜から名鉄で1,430円(1,890円→1,600円)。
名古屋からは名鉄名古屋から名鉄で1,080円(1,280円→1,150円)。
以上のようになる。カッコ内はJRの通常運賃→分割運賃。
なお、2013年夏季までは田町車両センター(現:国府津車両センター)→大宮総合車両センター所属の183系・189系が使用されていた。
下り列車は浜松駅、上り列車は浜松駅と沼津駅で5分以上の停車があるため、停車時間中に飲み物などをホームの自動販売機で購入できる。
下り列車の浜松駅は30分の長時間停車のため、一度駅の改札を出て近くのコンビニまで行ける場合もある。
夜行列車という性格上、深夜時間帯には車内放送が休止される。
下り列車は小田原発車後~名古屋到着前、上り列車は豊橋発車後~横浜到着前の車内放送が無い。
なお防犯上の理由で車内の照明は減光されない。
2009年3月改正前
現行よりも停車駅が多いほか、下り列車は名古屋圏の始発列車も兼ねていた。
臨時列車は現行と性格が近く(現行の運行スタイルは基本的にこの臨時列車を踏襲している)、多客期に運行されていた。
また、臨時のムーンライトながら91号・92号は、小田原駅~横浜駅間の国府津駅で乗務員交代の為運転停車していた。
下り定期列車 JR東海静岡車両区所属373系電車使用
東京駅 - 品川駅 - 横浜駅 - 大船駅 - 小田原駅 - 熱海駅 -
三島駅 - 沼津駅 - 富士駅 - 静岡駅 - 浜松駅 - 豊橋駅~大垣駅の各駅(三河塩津駅と尾頭橋駅は通過)
上り定期列車 JR東海静岡車両区所属373系電車使用
大垣駅 - 穂積駅 - 岐阜駅 - 尾張一宮駅 - 名古屋駅 - 金山駅 - 大府駅 - 刈谷駅 - 安城駅 -
岡崎駅 - 蒲郡駅 - 豊橋駅 - 浜松駅 - 静岡駅 - 沼津駅 -
熱海駅 - 小田原駅 - 大船駅 - 横浜駅 - 品川駅 - 東京駅
下り臨時列車(91号) JR東日本田町車両センター所属183系・189系電車使用
東京駅 - 品川駅 - 横浜駅 - 小田原駅 - 熱海駅 - 三島駅 - 沼津駅 - 富士駅 -
静岡駅 - 浜松駅 - 豊橋駅 - 名古屋駅 - 尾張一宮駅 - 岐阜駅 - 穂積駅 - 大垣駅
上り臨時列車(92号) JR東日本田町車両センター所属183系・189系電車使用
大垣駅 - 穂積駅 - 岐阜駅 - 尾張一宮駅 - 名古屋駅 - 金山駅 - 大府駅 - 刈谷駅 - 安城駅 - 岡崎駅 -
蒲郡駅 - 豊橋駅 - 浜松駅 - 静岡駅 - 沼津駅 - 熱海駅 - 小田原駅 - 横浜駅 - 品川駅 - 東京駅
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余談
東海道線の東京駅5時20分発静岡駅行きと静岡駅19時30分発東京駅行きはムーンライトながらの送り込み列車として運転されており、ムーンライトながらが373系での運行でなくなった後もしばらく373系で運転されていたが、2012年3月のダイヤ改正でE231系に置き換えられたうえ東京 - 沼津間の運行に短縮されて消滅した。
ちなみに当該の下り列車はごく稀にE231系が代走し、次の沼津駅行きの列車が373系の運用になることがあった。この場合は、熱海駅か沼津駅で車両交換を行っていた。
関連項目
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