メガトロンとは、「戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマー」および、その後のトランスフォーマーシリーズに登場する、シリーズ共通の悪玉「デストロン」のリーダー(破壊大帝)である。
概要
悪の軍団デストロンを率いるリーダーであり、破壊大帝の肩書きを持つ。暴力を好む集団らのリーダーにふさわしく拳銃(ワルサーP38)に変形する。デストロンは破壊を好む荒くれ共の集まりであり、メガトロンは他のデストロンを圧倒する暴力、そして知力、そして狡猾さを持ち、その荒くれ共を一つにまとめ上げている。また、あらゆる技術に精通し、専門の技術者を持つサイバトロンとは対照的に、大規模な武器製造や建築、軍事作戦などの指揮権を自ら持ち、権力を一手に握っている(彼の下に直接「航空参謀」や「情報参謀」「輸送参謀」などがついているのは、彼が破壊大帝であると同時に、航空や情報収集における指揮官を兼ねているからである)。
ならず者揃いなだけに反乱も絶えず、特に航空参謀スタースクリームは幾度となく「今から俺がニューリーダーだ!」と叫び、指揮権を握ろうとする。しかし、指揮能力はメガトロンの方が遥かに上であり(スタースクリームも他のデストロンに比べれば知力はある)、結局メガトロンが彼を懲らしめて謝罪させたあと、大目に見ると言うパターンが多い。そのためファンには「恒例行事」や「また漫才が始まった」等と揶揄されるほどである。
また、サイバトロン相手にはその知力を持って卑劣な作戦を仕掛けるが、部下や人間に対しては妙に優しいのも特徴である。メガトロンは宇宙から来た侵略者であるにも関わらず、サイバトロン相手に撃ちまくっている融合カノン砲を人間に対しては一切撃たず、脅す程度にしか使ったことがない。また、人間を撃とうとしたスタースクリームを張り飛ばし、(作戦のためにではあるが)人命を救ったこともある。これはメガトロンの最終目的が「圧制を通じての平和」を創造することにあるため、そしてアメリカの放送局では、子供向けアニメにおいて殺生を描くことが禁じられているためである。また、上述したように自分の立場を脅かした部下に非常に寛大な措置を行うなど、部下に対してはかなり甘い取り扱いをすることが多かった。
しかし2005年、メガトロンがサイバトロンのシャトルを奪いサイバトロンシティを攻略しようとした際、完全制圧まであと一歩と言うところでコンボイが出現、「素手でひねり潰してやる」と言いながらエナジーブレイドを使用し、さらにホットロディマスを盾代わりにするという卑怯な戦法でコンボイに致命傷を負わせるも、メガトロンもコンボイの一撃で重傷を負う。そして、アストロトレインの要求で荷物減らしをすることになった際、「サバイバル」の原則のもと宇宙空間に投げ出され、破壊大帝の座から失脚してしまう。
そこで、コンボイとの戦闘を見ていた巨大TFユニクロンに招き寄せられ、コンボイから「マトリクス」を引き継いだウルトラマグナスを抹殺する替わりにボディを強化され、新破壊大帝ガルバトロンとして復活する。同じくジェットロンの一員とインセクトロンの一員が強化されて誕生した航空参謀サイクロナスと、スカージが率いるスウィープスを引き連れニューリーダー・スタースクリームのもとへ乱入、スタースクリームを一瞬のうちに射殺してしまう。
その後ジャンキオンでウルトラマグナスを破壊し(その後復活)マトリクスを強奪、それを使いユニクロンを脅すも、逆にユニクロンの怒りを買い、セイバートロン星を攻撃され、忠臣レーザーウェーブを失う(描写そのものはない)。そしてユニクロンの体内でホットロディマス、そし新総司令官ロディマスコンボイと闘い、宇宙の彼方へ飛ばされる・・・はずだったが、ユニクロンの策略で東京に落ち、人類とトランスフォーマーが対立する原因を作ってしまう。
しかし、その後は「史実通り」に溶岩温泉に沈み、サイクロナスが助けに来る2010年(アメリカでの設定は2006年)まで溶岩温泉浸けになってしまう。サイクロナスに救われてからのガルバトロンは精神に異常を来し、敵はおろか味方までも攻撃し、また作戦も立てずにただ破壊のみを欲する性格になってしまった(そのため、スタントロンの一部が反乱を起こしそうになっている)。ガルバトロンの精神異常の被害をもっとも受けたのがサイクロナスであり、前任者と真逆の、上司にひたすら忠誠を尽くす性格が災いして殴る蹴るの暴行をたびたび受けていた。そのためガルバトロンはサイクロナスの策により、医療惑星「トーキュロン」に入院させられてしまうが、彼の狂気はトーキュロンすら破壊してしまう。
しかし、最終話には、かつてのメガトロンの様な性格が戻り、宇宙ペストから全宇宙を救ったコンボイと握手を交わしている。
さらに1年が経ち、「ザ☆ヘッドマスターズ」の時期において彼は一時期失脚するも復活、デストロン・ヘッドマスターの指揮を執っていたが、「グランドガルバトロン計画」が未遂に終わり、ついにその命を落とすこととなる。
その後は恐怖大帝メガザラック、暗黒大帝ブラックザラック・破壊大使オーバーロードの二頭体制、破壊大帝デスザラス、最強大帝バイオレンジャイガーと続くが、メガトロン=ガルバトロンほどの在位期間は維持できなかった。そして「リターン・オブ・コンボイ」において、スーパーメガトロンとして復活。闘いの最中にウルトラメガトロンとして強化される。「G2」ではシンプルな戦車の形となって復活し、サイバトロンと休戦していたが、ある事件をきっかけに再び戦争を起こすことになった。
ビーストウォーズシリーズのメガトロン
ティラノサウルスに変身するビースト戦士。
尚、上記のメガトロンとは、名前の同じ(似た)別キャラクターである。
メガトロン(実写映画)
トランスフォーマー(実写映画)に登場。ディセプティコンのリーダー。
ビークルモードは作品によって毎回変化しており、これまでエイリアンジェット→エイリアンタンク→地球のタンクローリー→トラクターキャブ(ガルヴァトロン)→エイリアンジェットという経歴を辿っている。
性格はG1メガトロンと比較すると知略を張り巡らせるというよりかは粗暴であり、暴君としての位置付けが強くなっている。もっとも粗暴なのは実写版のTF全員に共通して言えることだが。
オールスパークを求めて物語開始の数千年前に地球へ飛来し、南極に墜落。氷漬けになっているのを主要人物の一人であるサムの曽祖父が発見し、秘密組織によって長らく保管・解析されていた。現代において地球に潜伏していたディセプティコンにより解凍され、オールスパークの入手とオートボットのせん滅を目的に活動を開始。オプティマスプライムとの死闘の末にスタースクリームにドサクサ紛れで攻撃を受けたことに加えてサムの機転によってオールスパークの力が逆流して活動停止。ボディは海底の奥深くに沈められることになった。
しかし完全に破壊しなかったせいで次作「リベンジ」での復活を許してしまう。ザ・フォールンの弟子として活動し、一度はオプティマスを殺害することに成功するが、復活したオプティマスによりフォールンを倒され、自身はスタースクリームに撤退を促されたこともあり撤退する。
「ダークサイドムーン」では地球飛来前からセンチネルプライムと結託していたことが明らかになり、行動を共にしてオートボットと対するが、センチネルの支配下に置かれる状況が気に食わずにオプティマスと交戦中のセンチネルを殺害、続いてオプティマスに自らを支配者とした上の停戦を申し入れるが聞き入れてもらえず返り討ちに遭い死亡した。
その死体の頭部は「ロストエイジ」においてKSIに回収され人工トランスフォーマー「ガルヴァトロン」の素体となったが、意識は完全にメガトロンのものであり、KSIの支配下から抜けだしてシードを手に入れるために新たな軍団を結成した。オートボットがダイナボット軍団を率いて戦況が不利になるとさっさと撤退した。
「最後の騎士王」ではいつのまにか再度メガトロンに戻りディセプティコンを率いる。
関連項目
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