「あら、わたくしの出番ですか? では、今から準備いたしますね~」
メジロブライト(ウマ娘)とは、Cygamesのメディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクター。
実在の競走馬「メジロブライト」をモチーフとするウマ娘である。 CV:大西綺華
概要
誕生日:4月19日 身長:157cm 体重:微増(まあ、食べ過ぎました~)
スリーサイズ:B84・W59・H81おっとりでマイペースなメジロ家のお嬢様。
そんな性格も手伝ってか不器用なところがあり、メジロ家のウマ娘ながら周囲の期待は高くない。
それでも自分のペースを崩さず、最後まで自分を貫き通す姿勢から、実はメジロ家の中でも一番の大物なのではないかとの噂も。
2021年11月18日(育成メジロドーベルのガチャ更新が発表されたタイミング)に73人目[1]のウマ娘として公式サイトの「キャラクター>ウマ娘」の一覧に「???」と名前を伏せてシルエットで掲載。翌19日、ドーベルの育成実装とともに名前と完全なキャラクタービジュアル、担当声優が公開された。
なお、同月11日に配信されたウマ娘の公式動画番組「そこそこぱかライブTV Vol.6」の中で「11月下旬新しく追加されるストーリーに見たことのないウマ娘が登場するかも!?」と予告されていた。19日はギリギリ中旬なのではなかろうか。
ちなみに、伏せたのは名前とイラストだけで、上記の文面は完全な状態で掲載されており、人物面の特徴もあるが何より「メジロ家」「誕生日:4月19日」というハッキリ絞り込める情報が含まれていたため、事前予想はかなり容易であったと言える。
ふわふわのロングヘアーの一部を長い三つ編みにしたおっとりウマ娘。モチーフ馬の母父であるマルゼンスキーとよく似たデザインになっている。長い三つ編みは、モチーフ馬がたてがみを編んでいたことが由来だろう。
勝負服はメジロ家の他メンバーと同様に緑と白基調で、首元に緑の薔薇飾り、袖の緑と白の縞模様、腰に緑地に縦白縞のコルセット、裾に白いフリルの付いた緑一色のスカートが特徴的である。
性格や外見から巨乳のイメージがつきやすく、二次創作イラストでは胸が大きく描かれることが多いが、実際はB84とウマ娘の中ではそれほど大きい方ではない。ライアン・アルダン・ラモーヌ(B87)の方が大きく、ブライトはパーマーと同数値。
おっとりのんびりとしたウマ娘は何人もいるが、その中でものんびり度合いは突出しており、日常生活に支障が目立つ領域である。一方で、いざという時には意外としたたかな一面も見せる。
史実での経緯から、幼少期からデビュー初期に至るまで競走ウマ娘としての能力はかなり疑問視されてきた様子が描かれている。
人形(ドール)好きで、特にお気に入りと思われるのが「マキちゃん」と「キューちゃん」。メジロブライト産駒の獲得賞金上位2頭のマキハタサイボーグとドリームキューブが名前の由来と思われる。
ゲームでの扱い
育成実装以前
メジロドーベルのウマ娘ストーリー・育成ストーリーにて登場。
育成レースにも最初から勝負服モデルを引っさげて実装されている。ただしこの時点では実況音声が未収録で、モブウマ娘と同様にレースでは番号でしか呼ばれなかった。
2021年11月末に公開されたCM「Rivals グラスワンダー編」(およびスペシャルウィーク編)はブライトも走った99年有馬記念がモチーフなので、実装間もなくしてチラッと出演を果たしている。
12月に公開されたメインストーリー第5章はブライトも関わる97年クラシック~98年秋天を描いているものの、出番は秋天のレースシーン(最終話)で史実通り2番として走っている程度で物語には関わらない。
ちなみに、ストーリー内レース「離れぬ憂慮」は98年秋天ベースのシルエット化したモブウマ娘たちとの対戦となっているが、ここでは2番はブライトをイメージしたと思われるモブの「ロングヘアのウマ娘」になっている。
育成ウマ娘:ブリュニサージュ・ライン
ステータス(☆3) | |||||||||||||||||||
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スピード | スタミナ | パワー | 根性 | 賢さ | |||||||||||||||
89 | 107 | 87 | 75 | 92 | |||||||||||||||
バ場適性 | |||||||||||||||||||
芝 | ダート | ||||||||||||||||||
A | G | ||||||||||||||||||
距離適性 | |||||||||||||||||||
短距離 | マイル | 中距離 | 長距離 | ||||||||||||||||
F | C | A | A | ||||||||||||||||
脚質適性 | |||||||||||||||||||
逃げ | 先行 | 差し | 追込 | ||||||||||||||||
G | D | A | A | ||||||||||||||||
成長率 | |||||||||||||||||||
固有スキル『麗しき花信風』 | |||||||||||||||||||
レース後半に中団から残り持久力に応じたロングスパートをかけて速度をわずかに上げ続ける | |||||||||||||||||||
ウマ娘テンプレートボックス |
育成目標
- ジュニア級6月:メイクデビューに出走
- ジュニア級12月後半:ホープフルステークス(G1)で5着以内
- クラシック級4月前半:皐月賞(G1)で5着以内
- クラシック級5月後半:日本ダービー(G1)で5着以内
- クラシック級10月後半:菊花賞(G1)で3着以内
- クラシック級12月前半:ステイヤーズステークス(G2)で3着以内
- シニア級4月後半:天皇賞(春)(G1)で1着
- シニア級10月後半:天皇賞(秋)(G1)で3着以内
- シニア級12月後半:有馬記念(G1)で1着
概要
2022年3月18日に育成ウマ娘として実装。
「ブリュニサージュ(brunissage)」はフランス語で「金属の研磨・つや出し」を意味する(英語ではバニシング[burnishing])。「花信風」は開花を知らせる風のこと。
総じてステイヤー傾向だが、クラシック以前にはマイルでも結果を出していたためかマイル適性もCあるタイプとなる。目標にはマイルのレースはない。
新規スキルである「泰然自若(マイペース)」は、回復量が通常より一段階高いが、速度が落ちるデメリットを伴うという異色の効果。固有スキルも、☆3固有スキルなのに効果量が「わずか」(つまり通常のスキル並でしかない)だが、残り持久力を参照する上乗せがあるという独特な内容。この効果を最大限発揮するためには、回復スキルにはレース前半の間に発動してもらう必要があると考えられ、「泰然自若」の発動タイミングがシナジーする形になっている。
追込Aで追込用のスキルを持っているが、これらのスキルが全て「中団」を指定しているため、追込だと最後尾につけた時に不発してしまう(固有は後半いつでも発動できるが、性質上できるだけ早く発動することが求められる)。
固有スキルの演出では「山の麓に咲く花々」が描かれるが、この山はメジロ牧場の所在地に近い羊蹄山がモチーフと思われ、もっと言うとブライトが天皇賞(春)を制した時の杉本清氏の実況「羊蹄山の麓に春!」を意識したものと思われる。
この世界の「メジロ家」は状況からして北海道に根ざしているとは考えにくいが、シナリオ内でも羊蹄山はメジロの始まりの場所という形で名指しされている。
シナリオでは、ドーベルのシナリオでも見られた「メジロ家の未来を担うブライト(とドーベル)」という部分がさらに強調され、史実のこの時代における日本競馬の趨勢やメジロ牧場の衰退といった部分まで物語に取り込んだ、さしずめ「メジロの総決算」といった方向性の内容となっている。いや、当時まだ育成未実装のメジロもいたけども。
戦績に応じた隠しイベントが豊富で、「天皇賞春秋連覇」「シニア級の宝塚記念・有馬記念のグランプリ連覇」「クラシック級・シニア級でのエリザベス女王杯連覇」でそれぞれ隠しイベントが発生する。シニア級宝塚記念は出走するだけでもサイレンススズカと対決する隠しイベントあり。
また、最終目標の有馬記念突破後に、長距離レースの勝利数に応じてステータスアップやスキルヒントが獲得できるイベント「不世出のステイヤー」がある。5勝以下ではステータスと「長距離コーナー◯」のみだが、6勝以上するとそれに加えて「パス上手」「目くらまし」のヒントが貰える。目標レースだけでは4戦なので、6勝するなら目標外のクラシック級有馬記念に、G2以下の長距離レースに最低ひとつ出る必要あり。同種のイベントはマンハッタンカフェにもあるが、ブライトの方がステイヤーズSが目標に入っている分狙いやすい。
固有二つ名「のんびりステイヤー」は「メジロの冠名がつく継承ウマ娘から想いを継承し、天皇賞(春)を含む3000m以上のG2もしくはG1を4回以上勝利し、ファン数が240000人以上になる」という条件。
レースの条件は、菊花賞・春天にステイヤーズS(2回)と阪神大賞典、つまり最高でも5戦しかできない点に注意。
そして、継承ウマ娘系では初めて名指しの条件が使われているのも特徴的。史実通りのライアンは誰でも持っているであろうし、そもそもレンタルという選択肢もあるのでさほど問題はないだろう。
特殊実況は当然ながら天皇賞(春)。ある程度差をつけて1位であればゴール直前で聞ける。1着指定の育成目標なので、普通に育成していれば簡単に聞けるだろう。
また、育成実装と同日、メインストーリー1部最終章前編では事前にも登場が示されていた通り、99年春天をクライマックスに据えた内容であるためライバルとしてフィーチャーされている。
サポートカード
2022年2月に、ストーリーイベント「羽ばたきのRun-up!」の報酬としてSSR[リトル・バイ・リトル]が実装。
スタミナタイプで、レアスキルは「追い上げ」上位の「怒涛の追い上げ」と、とことん長距離要員。
固有ボーナスが「絆ゲージ80以上でスタミナボーナス」という最近流行りの特殊形式で、スタミナボーナス2・根性ボーナス1が望めるが、やる気効果・トレーニング効果が共に皆無というタイプであり、このボーナスが意味を成さないスピードや賢さトレーニングでは働きが全く期待できない。
アニメでの扱い
アニメ第1期は1998年-1999年を扱っており、モロに史実での現役時代だが、この時点ではウマ娘未登場であるため、出走レースは(映っていれば)現実での父メジロライアンが代走している。
以下に、本来出走していた作中のレースでの扱いを記す。
後述の通り、天皇賞(春)の後はシルコレ街道をバクシンしているのだが、メジロブライトが出走しているレースはまるごとカットされているか、レギュラーメンバーが勝って自分が大敗しているか、逆に自分は好走したのに主人公が沈んでいるか、とタイミングが悪くモブとしてもなかなか映っていない。
- 1998年 宝塚記念 11着
- 1998年 京都大賞典 2着
- 1998年 天皇賞(秋) 5着
- 1998年 有馬記念 2着
- 1999年 日経新春杯 1着
- 1999年 阪神大賞典 2着
- 1999年 天皇賞(春) 2着
- 1999年 京都大賞典 2着
- 1999年 天皇賞(秋) 11着
- 1999年 有馬記念 5着
関連ウマ娘
- メジロドーベル
- モチーフ馬は同じ父の同期産駒でありメジロ牧場の生産馬、と非常に近しい存在(※競馬業界では父が同じことは兄弟姉妹として扱わない)。ウマ娘では同じ「メジロ家」の一員であり同期。ウマ娘においては史実の世代による関係性の壁は薄いが、それでもこの2人に関してはお互いに「ドーベル」「ブライト」と呼び合い、他のメジロ家にはない関係を感じさせる部分もある。
- メジロライアン
- モチーフ馬は父。ウマ娘では同じ「メジロ家」の一員で、幼少期からしきりに面倒を見られていたためにブライトは「ライアンお姉さま」と彼女を呼んでいる。
- シーキングザパール
- モチーフ馬は同期で、路線は全く重なっていないのだがブライトの初重賞であるデイリー杯3歳Sで対戦しており(パール1着・ブライト2着)、育成シナリオではそれをモチーフにしたと思われるイベントがある。
- サイレンススズカ
- モチーフ馬は同期で、未熟だったダービー、覚醒真っ最中の宝塚記念、そして「沈黙の日曜日」と、ブライトは節目節目に居合わせている。育成シナリオではその推移をなぞる形でライバルの一人として関わってくる。
- ツルマルツヨシ
- モチーフ馬は1歳下で、99年京都大賞典・有馬記念など4度対戦して全て先着を許している。ウマ娘ではルームメイトで、一緒に動物園に遊びに行くなど仲良し。ブライトは彼女のことを「ツルちゃんさま」と呼んでいる。
史実
君の使命
その冠を戴いた者が
果たすべきつとめを知れ
刻むべき歴史を知れ臆するな
万里を乗り切るたくましさを
君は持っている
※本記事では、レース名の馬齢表記は旧表記(現表記+1歳)です。
1994年生まれの鹿毛の牡馬。父メジロライアン、母レールデュタン、母父マルゼンスキーという血統で、天皇賞を愛したメジロ牧場に最後の春の盾をもたらしたステイヤー。同期の牝馬メジロドーベルと並ぶライアンの代表産駒である。同期のステイゴールドと並ぶシルバーコレクターとしても有名。
デビュー戦(札幌・3歳新馬戦、千田輝彦騎乗)は6頭立ての6番人気、単勝58.9倍という、後のG1馬とは思えない不人気ぶり。最後方から直線で5頭をごぼう抜きにして勝ったものの、タイムは芝1800mの良馬場なのに2分を超える、2000m並のあまりにも遅すぎる時計で、逆の意味で伝説の新馬戦とすら言われる迷レースであった。この件はゲームのウマ娘ストーリーや育成シナリオでもネタにされており、ウマ娘のブライトの超のつくのんびりした性格もこの新馬戦が由来のひとつだろう。
そんなわけで当初は全く期待されていなかったが、すずらん賞(函館・OP、横山賀一(現・JRA競馬学校教官)騎乗)・デイリー杯3歳S(ここから松永幹夫が騎乗)を連続で2着と善戦。そしてラジオたんぱ杯3歳S、共同通信杯4歳Sを連勝して一躍クラシックの本命候補となる。
ところが本番のクラシックでは皐月賞4着、ダービー3着、菊花賞3着と父譲りの勝ち切れなさを発揮してしまう。競馬用語でいうところの典型的な「ズブい」(=騎手の指示に対して反応が鈍く、瞬間的な加速力がない)馬で、スタートも下手だったのでスタミナを活かして最後方からロングスパートをかけることしかできないのだが、強い逃げ馬にペースを握られたり、先行組に鋭い末脚を繰り出されるとどうしても届かないという、なんともじれったい不器用な馬であった。ウマ娘での「おっとりしていて不器用」という性格付けはこのレーススタイルにも由来すると思われる。
それでもその無尽蔵と言えるスタミナを活かし、河内洋に乗り替わった続くステイヤーズステークスでは直線で1頭だけ異次元の伸びを見せ、なんと12馬身差の圧勝。古馬となった翌98年もAJCCを快勝すると、阪神大賞典では前年のグランプリホース・シルクジャスティスとの熾烈な叩き合いをハナ差で制し3連勝。
そして乗りこんだ天皇賞(春)では、直線で大外から力強く抜け出して勝利。メジロマックイーン以来、そしてメジロ牧場にとって最後となる春の盾を獲得し、現役最強ステイヤーに名乗りを上げた。
しかしその後は宝塚記念でゲートで立ち上がって暴れてしまい、外枠発走となって惨敗したのがケチのつきはじめ。天皇賞(秋)ではサイレンススズカの故障発生で不利を受け5着。
これと前後して1歳下の1998年クラシック世代が台頭。ブライトはこの世代に最も泣かされた馬の1頭と言ってよく、セイウンスカイ、グラスワンダー、スペシャルウィークらの後塵を拝してシルコレ街道をバクシンすることになる。その数、98年京都大賞典から99年京都大賞典までの1年間で7戦して2着5回。2着の5戦で敗れた相手は全て98世代であった(ウンス1回、グラス1回、スペ2回、ツルマルツヨシ1回)。
99年有馬記念5着のあとに屈腱炎を発症。2000年10月の京都大賞典(石橋守騎乗)で復帰したが見せ場なく8着に敗れ、その後屈腱炎が再発。結局春天制覇の後は99年の日経新春杯しか勝てないまま引退となった。
通算25戦8勝、2着8回。
引退後は種牡馬となったが、2004年に心臓発作で急死。10歳没という早逝もたたって重賞馬はステイヤーズSを親子制覇したマキハタサイボーグのみであり、アンバーシャダイ→メジロライアンと続いた内国産サイアーラインは彼の代で途絶えてしまった。「日本調教馬の父系4代G1制覇」は2021年にグラスワンダー~ピクシーナイトが初達成するのだが、メジロマックイーン(自身は3代目。産駒からG1馬は出せず)やトウカイテイオー(自身は2代目。産駒のトウカイポイントがG1を勝ったが、騸馬になっていたため4代目は出せなかった)と並んで、彼にもいち早い達成の機会があったわけである。
詳細は当該記事へ→メジロブライト
関連動画
凄いデビューをした馬について
前述のとおり、メジロブライトは脅威の激遅タイムという衝撃的なデビューの後、ステイヤーズステークスや天皇賞(春)などのステイヤー路線で主力に躍り出た。
しかし、ブライト以外にも、デビュー戦で日本レコードを更新した上に40年以上経っても函館・芝1000m2歳レコードが残っているハギノトップレディなど、衝撃的なデビューを飾った馬がいる。
そんな凄いデビューをした馬やその背景など、簡単なゆっくり解説動画があるので、参考にして欲しい。
関連静画
関連項目
- ウマ娘 プリティーダービー
- メジロ家
- 松永幹夫 / 河内洋 - 史実での主戦騎手
- 1997年クラシック世代
脚注
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