人名にはあまり用いられることはないが、以下の創作物にもこの天使、およびそれをモチーフにした存在がいる。
概要
聖書の正典にこそ登場しないものの、民間伝承やカバラ文書に多く登場し、七大天使に数えられることもある、比較的知名度の高い天使。なお、エノクが天使になった姿がメタトロンであるともされる。しかし、エノクが天使になったとは外典や偽典が編まれた初期には考えられておらず、出所はだいぶ後世になってからのようだ。なお、名前はギリシャ語の「玉座に侍る者」とされるが、ミスラが起源であるとも。
少なくとも5世紀にはエノク→メタトロンという筋書きとなっており、『宮殿の書(セファー・ヘハロト)』によれば大洪水の際にあのエノクの口から神への怒りが述べられたことから、神はエノクを助けて天使にしたとも。『第二エノク書』ではエノクを天に連れ上げた天使はラグエルとサムイルだったが、この書でのアナフィエルが一般的に結び付けられるようになった。
ともあれ昇天して天使メタトロンとなると、神はかなりの権限を与え、メタトロンは小ヤハウェとも言われるようになった。サマエルを倒せるのはイカトリエルとメタトロンのみとも言われるほど強力な天使だが、元人間であるため若輩者で、さらに高位のアナフィエルらがいる。アナフィエルは天国に訪れた人間に神と言われてしまったメタトロンを鞭打ったこともあった。
なお、同じ人間出身の天使とされるサンダルフォンとはよく対になる。
関連項目
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