メルカバとは、
本稿では2.について記述する。
概要
初期型は1979年に配備が開始された。現在運用されているのは第4世代のメルカバMk4である。
乗員の生存性を第一に優先した設計思想が特徴で、装甲が厚い(そのため重量も65tとかなり重い、がサスペンションの性能がいいため機動性は悪くない)。またほとんどの戦車で車体後部にあるエンジンを前部に移すことでさらに防弾性を向上させている。開いた後部スペースは弾薬庫になっているが、弾薬が空のときは緊急時の兵員区画として使用でき、負傷兵を送り返すのにも使用されている。
主砲はMk1/Mk2では105mm砲を搭載。シリアのT-72とやりあったときはほぼ一方的に撃破している。Mk3からは120mm滑腔砲を採用。国産だが、M1エイブラムスなどで使用されているラインメタル120mm砲を元にしており、同じ砲弾が使える。Mk4では主砲からミサイルを発射でき、砲弾の届かない敵やヘリコプターにも対処できるようになった。
弱点は非力なエンジンによるパワー不足だったが、Mk4になって米国から1500psの強力なディーゼルエンジンを導入。これによりメルカバは現在では西側第3世代MBTとほぼ同等の能力を得たといっていいだろう。
欠点は防御力のなさ。矛盾しているようだが、実は上述の防御力云々はHEAT弾相手の場合である。
耐APFSDSを考慮した場合、エンジンや変速機といった機器が前にある関係でどうしても車体前面は装甲が薄く、実際に貫通され撃破された事例も存在する。
とくにイスラエルには強固な拘束式セラミックを使用した複合装甲が作れず、一般的な装甲材の追加によってやりくりしている状態である。
もっとも、このような弱点を持つものの、メルカバが一番被弾する機会の多い対戦車火器のHEAT弾に対しては非常に強固な構造であり乗員の生存性が高いのは事実。また周辺国のモンキーモデルなロシア戦車と比較すれば火力面とそれを制御する射撃統制装置の面で優位に立っているため、イスラエルの事情に特化した戦車としてこれでよいとも言える。
メタルマックス
戦車を用いたRPGメタルマックスシリーズに、メルカバがモデルの真紅の戦車『Rウルフ(若しくはレッドウルフ)』が登場する。
従来は普通の紅い戦車(2のみチーフテンモデルで、デフォルト名もウルフ)だったが、初代のリメイクである『メタルマックスリターンズ』以降、メルカバを模したデザインに変更され、今日に至るまでシリーズを代表する看板戦車としての地位を確立している。
メタルマックスの流れを汲むサクセス製作のRPG『メタルサーガ』シリーズにも登場。DSの『鋼の季節』ではレッドウルフ、PS版の『砂塵の鎖』とブラウザゲーの『MSNF』は『メルカバ』名義で登場した。
砂塵の鎖では戦車の色を自由にペイント出来るので、真っ赤に塗ったプレイヤーも少なく無いと思われる。
どちらのシリーズに於いても、高水準に纏まった性能を有している優秀な戦車で、プレイヤーの人気は極めて高い。詳細は当該項目『メタルマックスシリーズ』にて。
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