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モノレール

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モノレールとは、交通機関の方式のひとつである。
レールが2本ある普通の鉄道に対し、レールが1本（モノ：ギリシャ語で1の意）なのでモノレール。

概要

モノレールには、大きく分けて懸垂式(レールに列車がぶら下がる方式)と、跨座式(列車がレールにまたがっている方式)がある。

細かい分類には、おもに懸垂式にはサフェージュ式と上野式、ロープ駆動懸垂式が、跨座式にはアルヴェーグ式、ロッキード式、東芝式、日本跨座式がある。

この他、株式会社嘉穂製作所（嘉穂モノレール）が制作を行っている「スロープカー」なるものも存在する。

モノレールの特長・欠点

他の主要な公共交通手段であるバス・鉄道に対しての特長と欠点を述べる。

特長

ゴムタイヤを使用しているため鉄道より静か・加減速が得意、勾配や急カーブに強い
レールが簡素な上に急坂や急カーブに強いので線形の自由度が高く、路線の建設費が（特に鉄道の高架に比べて）安い
道路の上を走らせられるため通常の鉄道に比べて短期間で建設できる。
レールに乗っているだけではなくガッチリはまり込んでいるので、基本的に脱線しない。このため悪天候に強い（特に懸垂式）
専用線を走るため渋滞とは無縁

欠点

鉄道に比べ速度に劣る
ゴムタイヤを使用しているため転がり抵抗が大きく、鉄道に比べ燃費は悪い
分岐器（ポイント）の構造が非常に複雑で建設維持コストが高い
鉄輪に比べ支えられる重量が小さいため、輸送量に劣る
走行装置が複雑（≒高価）かつ大型になりがちで、室内スペースを圧迫する。室内を確保しようとすると今度は車体が大型化する。
バスに比べ、専用線を建設する必要がある
メジャーな跨座式は道路等と平面交差することができず、地上に軌道を設置し辛いため基本的に高架での敷設になる。その結果、駅等の関連施設の建設が高価になりやすい（もっとも近年では踏切を新たに設置するのに色々面倒くさい協議が必要なため都市部で路線を新規に建設するなら路面電車でもない限り高架か地下しかないのだが・・・）
様々な方式が乱立しておりそれぞれに互換性が全く無いため、量産による低コスト化や他路線車両の中古譲渡などがほとんど期待できない

道路上や建物の隙間を縫って軌道を設置することができるため、総じて路線用地の確保が難しい都市交通に向いている。
一方、高速輸送・大量輸送に向いていない、軌道自体は安いが分岐器や関連施設のコストが嵩みやすいことから長距離輸送には向かない。

産業用モノレール

モノレールといえば交通機関のものが一般的だが、軌道設置が低コスト・急カーブや急坂に強いことから、簡易的なものが農業、工事の人員・物資運搬用として活躍している。跨座式で、軌道の裏側にピニオンラックが仕込まれているため急傾斜に強く、エンジンを搭載した動力車が貨車や客車（？）を牽引するという方法で運用される。
山林部の工事現場や、急勾配の果樹畑などでよく見られる。
ちなみに面倒な分岐器の問題は、なんと手作業で分岐部のレールをまるごと嵌め替えるという方法で解決している。人が乗るのを楽しめる産業用モノレールも各地に存在する。