モバイルアダプタGBとは、GBCやGBAを携帯電話に繋ぐための周辺機器である。
概要
ゲームソフトのデータと、メーカーもしくはプレーヤーが用意したアップロードしたデータとのやりとりを行うサービス「モバイルシステムGB」を楽しむための周辺機器。モバイルシステムGBは2001年1月27日にサービスインしたが、翌年12月14日に全サービスが終了した。が、後述のとおり、サーバーを介さないP2P形式の通信であれば相手及び機材さえあれば現在も利用できる。
当初はトイザらスなど一部の販売店でのみ取り扱われていたが、のちにモバイルゴルフに同梱して販売されたほか、一般のショップ、任天堂HP、任天堂サービスセンターからの通販でも購入できるようになった。単品での価格は5800円(2001年7月19日に3800円へ値下げ)。auショップなどKDDI系列の店舗では携帯電話、PHSとのセット販売も行われた。
通信方法は主に2つあった。
- みんなでモバイル:専属プロバイダであったDION(現au one net)を介して専用サーバーと接続して通信する。専用コースと契約する必要があった。利用料金として初回のシステム登録料が400円、インターネット接続料が10円/分かかる。現在はサービス終了に伴い利用不可能。
- ともだちとモバイル:要はP2P通信。ゲーム内において「電話を待つ」状態を選択した相手に対して「電話をかける」ことで成立する。現在もポケモン交換などで使用できる。
対応している携帯電話は第2世代の携帯電話及びPHS。機種に合わせた3種類の本体がある。
- 「青色」PDC式用。docomoのmovaのみ。(movaサービスの終了に伴い2012年3月31日終了)
- 「黄色」cdmaOne方式用。第3世代機でもauの共通端子を持つ携帯電話なら可能。
- 「赤色」PHS(αPHS規格)用。DDIポケット(現WILLCOM)の旧端子を持つPHSなら可能。(現在はmicroUSB端子になっているため不可)
接続可能な端末のシェアで90%弱を占めていたPDC方式が当時、市場に多く出回った。ちなみに「ともだちとモバイル」を行うには同色でないと不可能だが、黄色から青色へ電話をかけるのは非公認であるが可能。
当時、任天堂はモバイルシステムGBを活かしたソフトを開発することを目的に、コナミと「モバイル21」という合弁会社を設立していた。対応ソフトにコナミのものが多いのはこのためである。GBAの「グラディウスジェネレーション」や「ハッピィパネッチュ」などの開発にも関わったが、サービス終了とともに、こちらの会社も精算された。
サテラビューの失敗を生かす形で当時広まっていた「携帯電話を利用する・ポケットモンスター クリスタルバージョンに対応させる・未発売だったゲームボーイアドバンスとの連携を強調」などを行ったのだが、携帯電話自体が当時のゲームボーイユーザーにそれほど浸透していなかった事や、その通信方式が当時既に主力から落ちかけていた第2世代で、ただでさえ第3世代に比べ通話料が高いのに接続料とコンテンツ料の三重課金で割高感があった事、専用コースへの申し込みが書面のみ、魅力的なコンテンツが少なかった事などが失敗の原因とされている。
携帯電話の通信を利用するゲーム機として、PlayStationVitaがある。こちらは、SIMカードを直接刺すようになっている。
対応ソフト
メール送受信や、専用の任天堂ホームページを閲覧する機能を備えた、アダプタ付属の専用カセット「モバイルトレーナー」のほか、GBC、GBAで合わせて21本の対応ソフトが発売された。
関連動画
関連項目
外部リンク
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