モボ501形とは、京福電気鉄道(嵐電)が保有する軌道線車両である。
概要
1984(昭和59)年10月、嵐電初の冷房車としてモボ501形2両(501号車、502号車)が登場。翌年1985(昭和60)年にはさらに2両(503号車、504号車)が製造され、501~504号車の合計4両が登場した。のちに503号車と504号車の2両は廃車となり、現在は501号車と502号車の2両のみが在籍している。
東京都電の車両をもとにワンマン運転を考慮しての設計が行われたため、車掌台の設置、中央運転台の採用、明るいツートングリーン塗装(ただし501号車を除く3両については後に従来の色に塗り直された)など、外見・内装ともに従来の嵐電の車両と比べてかなりの変更点がある。特に前中扉はこの車両の行く末を大きく決定づけたのは、迷列車シリーズをご覧の皆様ならよくご存知だろう。
前中扉の悲劇
前述のとおり、都電の車両(都電7000形)をオマージュして製造されたモボ501形はワンマン運転を考慮して扉位置が前中扉に変更された。ところが、前乗り後降りの東京都電に対して嵐電は後乗り前降りであり、乗客は後ろから前に動いていく。駅の乗客が中扉から乗ることに加え、これに扉の狭さが拍車をかけて混雑時の車内の乗客の流れが従来より悪くなってしまった。嵐電発の冷房車として活躍するはずだったモボ501形だったが、嵐電の全車両が冷房車となった後には出番を減らされることとなった。
そして2000年、モボ501形を置き換えるべくモボ2001形が登場。2000年に2001号車、2001年に2002号車が製造され、同時に504号車が2001年に、503号車が2002年に廃車となった。現在は501号車と502号車が在籍しているが、どちらもラッシュ時や繁忙期に増結車として使用されることが多く、単行で使われることが稀になり(無いわけではない)、事実上の予備車となっている。
ところで、嵐電では1万円(運賃別途)で列車の貸切ができます。
右京にお越しの際は、ぜひこの恵まれないモボ501形ちゃんを貸し切ってあげて下さい。
・・・がしかし、2016年度。501、502共に阪神車両メンテナスで、前中扉から前後扉に 魔改造もとい修正され、行先表示は方向幕からLED表示器に変更された。 これにより、単行運転が可能となった。
勿論のこと。単色されたのは、言うまでもない。
関連動画
関連項目
- 0
- 0pt