モンチッチとは、株式会社セキグチから製造・発売されている猿のぬいぐるみである。
概要
東京都葛飾区の人形メーカーセキグチのオリジナルキャラクター。デザイナーのワシの良春氏は「日立 世界ふしぎ発見!」の「ひとし君人形」のデザインを手がけた人物としても知られる。ぬいぐるみとあるが、正確には顔と手足がビニール製、胴がぬいぐるみ。さらには猿ではなく、猿に似た妖精の生き物をイメージしたものである。
「モンチッチ」という名前は、フランス語の「モン(わたしの)」と「プチ(小さく可愛い)」を合わせ「わたしのカワイイもの」。またモンキーのモン、いつもおしゃぶりをチュウチュウしていることをかけて名付けられた。
1974年1月26日に発売。この日はモンチッチの誕生日であるとともに、セキグチの社長(現会長)の誕生日でもある。爆発的な人気となった翌年には海外輸出を開始、ヨーロッパ全体に広まり、1980年からはマテル(バービー人形などを制作している玩具メーカー)と版権契約を結びアメリカにも進出。南米や南アフリカにも輸出された。この1979~1985年の間、モンチッチは世界的な大ブームを巻き起こしたのである。その後日本では一時期販売されていなかったが、フランスでは途切れることなく販売されていた。1996年から国内とフランス以外のヨーロッパ各国で再び発売され今に至る。現在も日本国外において高い人気があり、特にドイツでは日本を凌ぐほどの人気らしい。
モンチッチファミリー
- モンチッチくん
- 男の子。セキグチの社長室長の肩書を持つ。顔のそばかすが特徴。右手に持ったおしゃぶり(または親指)は口にくわえることができる。様々なコスチュームのモンチッチが存在するが、スタイ(よだれかけ)のみが基本であり正装。モンチッチちゃんとはもともと双子だったが、誕生30周年記念で結婚式のイベントをするにあたり恋人・夫婦に変更された。
- モンチッチちゃん
- 女の子。セキグチの社長秘書の肩書を持つ。ヤワラちゃんのようなちょんまげの子とツインテールの子がいる。髪型を除けばモンチッチくんとほぼ同じだが、モンチッチちゃんのみ普通の顔と泣いている顔の2タイプが存在する。
- マイチッチ
- 1977年に誕生したモンチッチの弟と妹。それぞれ「マイチッチくん」「マイチッチちゃん」。やはり双子である。ぽっちゃり顔。
- ベビチッチ
- 2004年のモンチッチ30周年記念・結婚式イベントの後誕生した、モンチッチの子供。コウノトリに運ばれてきた。それぞれ「ベビチッチくん」「ベビチッチちゃん」。この子たちもやはり双子。デザイナーはモンチッチと同様ワシの良春氏。
- おじいちゃん
- モンチッチのおじいちゃん。ひげが生えている。
- おばあちゃん
- モンチッチのおばあちゃん。エプロンドレスを着ている。
モンチッチのお友達
- チムたん(chimutan)
- 長いお耳がチャームポイントなうさぎの女のコ。モンチッチちゃん、モンチッチくんと仲良し。
以前は自分のアイテムも販売されていたが、現在はないことに一念発起し商品開発会議に乗り込む。熱いプレゼンの結果見事採用され、新しく「ぽわぽわシリーズ」を作ってもらった。以前は肌色や灰色などカラバリも豊富だったが今のところピンクのみである。7月に営業のえらい人からTwitterのフォロワー数が500人に増えないと打ち切ると宣告されたが、翌日には無事達成できた。
チムたん 公式ページ
チムたん 公式Twitterアカウント - チャム
- ヒツジ。ヨーロッパで人気を博した。スタイをした子とエプロン姿の子がいる。
- タヌタヌ
- タヌキ。頭に葉っぱが乗っている。海外ではあまり流通せず、日本のみで人気だった。
- クマ
- クマ。なぜ彼(彼女?)のみ名前がそのまんまなのかは不明。こげ茶色ときつね色の2色存在。
- ミンカ
- ネコ。ドイツ語圏で人気だった。
- トビーベア
- クマ。ドイツ語圏と日本で人気だった。クマのクマとは別のタイプのクマ。
その他
- くたくたモンキー
- 1972年に同社から発売された、モンチッチの前身ともいえるぬいぐるみ。翌1973年にくまとゴリラもシリーズに加わった。
- マドモワゼル ジェジェ
- 1973年に同社から発売された女の子の人形。指をくわえるポーズがモンチッチのヒントになった。現在は販売されていないが、デザイナーのわたなべ緑氏のオンラインセレクトショップにてリバイバル「アキバガール・ジェジェ」が販売されている。アキバの名はファッション・コスプレ・現代といった意味でつけられた。
- マイチッチのお友達
- ウサギのウサギ、ネコのネコ、ヒツジのヒツジ、ゴリラのゴリラ、タヌキのタヌキ。開発当時は名前を考えるのが面倒くさかったのだろうか?
- 大助(ダイスケ)
- モンチッチブームに便乗して作られた猿の人形。ハナちゃんというガールフレンドがいる。子供の頃モンチッチだと思って買ってもらいかわいがっていたが、大人になってからこのダイスケだったと知った、という話もしばしば。いわゆるパチモンなのだが、モンチッチとはまた違ったかわいさや先述の理由からくる愛着などもあって人気がある。「TOHO物産」というメーカーが発売していたが、現在は会社ごとなくなってしまった。そのためオークションなどでは結構な値段で取引されている。
特徴としてはそばかすが濃く眉毛がある。なによりモンチッチと違うのはスリープアイ(寝かせると目を閉じる)である。モンチッチの目は全てプリントであり、可動式のものは発売されていない。タグには社名と「まごころの人形」と書いてあるので一発で見分けられる。またこの会社はマドモワゼルジェジェによく似た「いとしのロジェ」という人形も販売していた。
モンチッチブームの頃はダイスケの他にも「モンチ」や「モンチーちゃん」というそっくりさんが登場した。
はんそくモンチッチーズ
2014年のモンチッチ誕生40周年記念に作られた人形劇。構成・脚本・演出は石ダテコー太郎。全7話が2015年からyoutubeにて配信されている。はんそく(=販促)のタイトル通り、モンチッチをPRするため、モンチッチの誕生から現在に至るまでの歴史を以下の3人(匹)が紹介する。公式のコメントでは「三人は共通の職場でそれぞれ活躍している仲良しです。今回はモンチッチのメーカーである(株)セキグチに来てもらって、自由にモンチッチのPR映像を作ってもらいました」とある。ごうちっち以外の演者の2人は、いずれもモンチッチが誕生した1974年生まれ。ちなみに使用されているパペットタイプのモンチッチはセキグチのオンラインショップで購入可能である。
- ごうちっち - 演:森川智之
- モンチッチくん。「ご」のバッヂをつけている。司会進行を担当。
- らんちっち - 演:鈴村健一
- モンチッチちゃん。「ら」のバッヂをつけている。
- れいちっち - 演:櫻井孝宏
- メガネをかけたモンチッチくん。「れ」のバッヂをつけている。
関連動画
関連項目
外部リンク
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