ユキチャンとは、日本の競走馬である。牝馬。
白毛馬として初めて重賞を制した、白毛の歴史に残る一頭。
ななついろ★ドロップスに登場するキャラクターについては →「ユキちゃん」
主な勝ち鞍
2008年:関東オークス(JpnII)
2009年:クイーン賞(JpnIII)
2010年:TCK女王盃(JpnIII)
概要
血統
父クロフネ、母シラユキヒメ、母父サンデーサイレンスという血統。下記も参照。
父は芦毛で、芝のNHKマイルカップとダートのジャパンカップダートという芝・ダート両方のJRAGⅠ制覇、そしてダート2戦で伝説を生み出した。産駒は短距離マイルが中心。
母はオーナーの金子真人所有馬で白毛。後のソダシらに続く白毛一族躍進のキーホースである。母父は説明不要の大種牡馬。ユキチャンも両親ともに同オーナー所有、ザ・金子血統馬の一頭であった。
2、3歳-2007、2008年
2007年7月に福島でデビュー。デビュー戦は大敗するも、2戦目で初勝利。
翌年3月にはミモザ賞を制し、白毛馬として初めてオープン馬になり、オークスを目指すためフローラステークスに出走するが直線伸びずに7着。その後オークスに登録するも除外される。
その後、6月に関東オークス(交流G2)を制し(レコードタイム)、日本競馬史上初となる白毛馬の重賞制覇を達成。事実上世界No.1白毛ホースに君臨した。
JDDでは出走直前にじんましんで回避し、白毛馬として初めて重賞競走を回避。このとき乗るはずだった武豊を白毛馬として初めて涙目にさせた。秋は除外続きで中央で3走するも惨敗。とくに秋華賞では白毛馬として初めてのG1に出走するも、17着と大敗。白毛馬として初めて前走で先着した相手(プロヴィナージュ)に先着され返されたりもした。以後は地方の牝馬限定のダート路線に専念する。
3歳最後のレースとなったクイーン賞ではヤマトマリオンに競り負け2着。
4歳-2009年
2009年はTCK女王盃から始動するも、再びヤマトマリオンに負け2着。その後2走するもいずれも6着であった。
収得賞金が少なく地方のレースに出走することが難しくなったため川崎の山崎尋美厩舎に転厩。転厩初戦は58キロを背負う厳しい条件となったため敗れたが、転厩2戦目の55キロで出走したクイーン賞ではヤマトマリオン等を破り1年6カ月ぶりに勝利。
5歳-2010年・引退後
2010年もTCK女王盃から始動。横綱相撲で勝利し、6年ぶりにTCK女王盃の勝利を地方勢にもたらした。その後出走予定だったエンプレス杯は感冒のため回避。
その後はマリーンカップ3着、川崎マイラーズ9着に終わった後、夏は全休。復帰を目指していたが、前脚の具合が良くならないため、繁殖入りすることが決まった。TCK女王盃の勝利が評価され、NARグランプリ最優秀牝馬(地方競馬での活躍をたたえる賞)を受賞。このような表彰を白毛馬が受けるのは史上初である。
繁殖牝馬としては雲取賞2着のアマンテビアンコが目立つ程度で、まだ重賞馬は出てきていない。また第二仔のシロインジャー(父ハービンジャー)がミッキーアイルとの間に重賞5勝のメイケイエールを輩出している。
兄弟について
兄弟には、白毛馬として中央初勝利をあげ中央で3勝したホワイトベッセル(京都競馬場で誘導馬訓練中)、白毛馬として初めて中央の新馬戦勝利をあげたマシュマロ(現・繁殖牝馬)、英国競馬紙にも変な模様の馬として紹介されたブチコ(現・繁殖牝馬)などがいる。
そもそも白毛ってなに?
簡単に言うと、生まれた時から真っ白(肌の色の影響で少しピンクに見えることも多い)な馬である。競馬に詳しくない人でも時代劇等で白い馬を見たことがあるかもしれないが、それは基本的に芦毛といわれ、年が経つにつれて白くなる馬である。
血統表
クロフネ 1998 芦毛 |
*フレンチデピュティ 1992 栗毛 |
Deputy Minister | Vice Regent |
Mint Copy | |||
Mitterand | Hold Your Peace | ||
Laredo Lass | |||
*ブルーアヴェニュー 1990 芦毛 |
Classic Go Go | Pago Pago | |
Classic Perfection | |||
Eliza Blue | Icecapade | ||
*コレラ | |||
シラユキヒメ 1996 白毛(W14) FNo.2-w |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
*ウェイブウインド 1991 栗毛 |
Topsider | Northern Dancer | |
Drumtop | |||
Storm and Sunshine | Star de Naskra | ||
Sea Drone |
母親のシラユキヒメは突然変異(と思われる)で生まれた白毛の祖になる1頭で競争成績は9戦未勝利3着1回。白毛は仔にも受け継がれ、この白毛遺伝子はW14と名付けられる(つまり白毛はシラユキヒメの前にサラブレッド以外の品種も含めて13以上の例が確認されている)。確率的には白毛の仔は1/2の確立で生まれるはずだが、シラユキヒメの仔は12頭のうち10頭が白毛として生まれている。シラユキヒメの父は説明不要レベルの大種牡馬サンデーサイレンスという良血で、W14白毛遺伝子はさらに広がるものと思われる。
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関連項目
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