ライトノベル単語


関連するニコニコ動画 1330件を見に行く
ライトノベル
1.4万文字の記事
  • 199
  • 0pt
掲示板へ

ライトノベル和製英語light novel)とは、「軽小説」を原義とした小説の分類名である。「ラノベ」と略されることが多い(これに関しては、記事中の注意書きを参照のこと)。明確に定義づけられてはいないが、若者向け・読みやすい文体・アニメ絵の表や挿絵を持つ作品群がそう呼ばれやすい。

概要

ライトノベルとは、小説の分類のひとつである。しかし、各作品ごとにジャンルも特徴も細かく異なるため、言葉による包括的な定義づけは難しい。

また、ライトノベル以外の小説も含めた「小説作品一覧」も合わせて参照のこと。

従来ライトノベルのな(狭義の)特徴としては、中高生から若年層向けに軽めの文体でストーリーが記述されており、通常の小説と違って表や随所の挿絵も若者向け漫画アニメ調のキャラクターられている。また、一冊当たりの値段も500~600円程度と較的手頃な文庫本形式であることが多い。

ただし、近年はソフトカバーで刊行される例も増えてきており、必ずしも文庫本形式とは限らなくなっている。また、読者年齢層も30代後半にまで広がり始めている(これは長年に渡ってライトノベル購読を続けている読者層が高齢化し、加えて若年者の活字読書離れが進んだ結果とも言える)。

歴史

ライトノベルの流が生まれたのは1970年代頃である。当時は、ソノラマ文庫コバルト文庫などが代表的存在で、これらは現在でも数多くの名作を輩出しているレーベルであり続けている。

しかし、明確に現在のライトノベルの形式を作ったのは、1988年創刊の角川スニーカー文庫および富士見ファンタジア文庫と言われている。また1990年には富士見ファンタジア文庫から『スレイヤーズ』も刊行。この時期において、ライトノベルという分野は最初に大きく注されたとも言える。

また、この90年代初頭に「ライトノベル」という言葉そのものがパソコン通信において生まれたとされる。

「ライトノベル」という和製英語は、1990年代初め、SFファンタジー小説ファンが集ったパソコン通信の電子会議室から生まれた。
名付けは、同会議室のシスオペ(管理人)を務めた神北恵太さん(45)。
70年代に創刊されたコバルト文庫ソノラマ文庫少年少女向け小説について、ひとくくりにできる新しい名前が必要だと考えた」と振り返る。
漫画のようにスピーディーな「コミックノベル」、あるいは「ニートNeatノベル」などの案も考えたが、結局「軽やかな=ライト」に落ち着いた。

読売新聞ライトノベル進化論exit」より

その後も徐々に、ライトノベルは漫画アニメ・ゲームなどの既成市場メディアミックスする形も取りつつ、90年代を縦断するように広まっていった。

その後2000年代に入り状況は一変。従来はオタク層をターゲットにしていたエンターテイメント市場への社会的注が高まると同時にライトノベルの認知度も以前にべて広がりを見せ、いくつもの「ライトノベル解説本」が出版されて人気に一役買うという現象も起こった。「ライトノベルの再発見」とされる時期である。また時を同じくして、(その起や発生時期には諸説あるが)オタク文化発の言葉として「萌え」という単語が急速に普及し始めている。

00年代中盤から後半にかけては、更に多くの漫画アニメ・ゲームなどの原作としてライトノベルが注される機会も増えた。長期の連載漫画に対してライトノベルは単巻でキリよく完結する作品が多いため、アニメ化に際しては1クール=3ヶスッキリと終わらせられる利点が(に半年~1年以上のスパンで放送されていた20世紀のTVアニメと違い、深夜帯や非地上波での放送が常態化した21世紀においては特に)重宝がられたと言える。また近年では、絵やCGの媒体に留まらず実写映画ドラマ化された作品も登場してきている。

最近では多数の出版社が参入し、狭義の「ライトノベル」のカテゴリーに入るものだけでもレーベル数は30をえている。また通常は狭義のライトノベルの範疇には含みにくいが、内容的にはライトノベルのそれに近い作品を多く出版する講談社ノベルスハヤカワ文庫JA・ライトノベルのスタイルを借りたポルノ小説(多くはいわゆる美少女ゲームのノベライズ)・(これも一般的にライトノベルとは明確に線引きされているものの、読者層は一部重なっていると思われる)女性向け美少年BL小説レーベル…など、本流傍流まで含めるならばライトノベルの裾野は量・種類ともに広範囲に及んでいると言えよう(詳細は後述)。

ライトノベルの境界

前述のとおり、ライトノベルはジャンルレーベル作者などあらゆる面で幅が広く、他分野とオーバーラップしており、「何をもってライトノベルとするか」という定義は難しい。そのため、純文学や一般の大衆小説との界について以前から議論がなされている。代表的な意見としては、

というものがあり、他には大塚英志新城カズマの、

という定義もある。界線は人により様々であり、いずれにしても未だ決着の出ない議論になっている。それは、ひとつの作品・1人の作家の中に複数のジャンルが混在していることがしくないためとも説明出来る。
一般的な扱いとしては前述の各定義を踏まえられてはいるが、実際には更に「SF」「伝奇」「ファンタジー(西洋和風中華風etc.)」「ミステリ」「学園」「ラブコメ」など多様なジャンルが混淆しており、同じ物語内でもシリアスダークからパロディコメディ・ドタバタギャグまでストーリー展開の振れ幅が大きいため一概に「これはこういう話」という線引き自体が出来ない作品も少なくない。また現在日本(のポップカルチャ界隈)においては、狭義のライトノベル・美少女ゲームBL作品・従来ミステリSFのようなジャンル小説および一部の純文学に至るまで、連続して維持されている「一定の感性」があり、それらが漠然と「ライトノベル」と名しされているとも考えられる。

そういうこともあり、ライトノベルと外部の界領域に位置するという扱いで「ライトノベル的なもの」と呼ばれる作品も多く、それらもやはり「結局、ライトノベルに含まれるのか否か」として議論の対になっている。これら「ライトノベル的なもの」の代表例としては西尾維新の作品群が挙げられよう。西尾は『クビキリサイクル』でデビュー後、同作より始まる『戯言』シリーズで好評を博し、「このライトノベルがすごい!2005年度版作品ランキング1位を獲得している。しかし実際は講談社ノベルス講談社BOXから多くの作品を刊行し、典的な狭義のライトノベルレーベルから出版されているものは皆無である。また西尾本人も自作について「イラスト小説コラボレーションをライトノベルだという意見もあり、そういう意味でライトノベルに含まれるのは間違いない」と答えつつも、「講談社ノベルスが、ライトノベルレーベル扱いされたりするのは他の作家さんにしてみれば違和感があるだろうと思います」と述べている。

これは西尾に限った話ではなく、既に1990年代森博嗣清涼院流水においてその流が見られた。両者の作品は今となってはライトノベルとして括られることも多いが、当時はミステリジャンルとして出版され、特に挿絵としてイラストも添えられてはいなかった(現在においても、イラスト挿絵が付いた作品はほとんどい)。

西尾の周囲には、同じ講談社ノベルスデビュー後に文芸誌で活躍した佐藤友哉舞城王太郎、後に『NHKにようこそ!』の漫画化で人気を博した滝本竜彦、ライトノベル出身であるが近年は活動範囲を広げている乙一美少女ゲームシナリオライターとして活躍しつつ小説作品も発表している奈須きのこなど、一般にはライトノベル作家とは呼ばれないが読者層はライトノベルレーベル出版作品群とも重なっているであろう作家が多く存在している。

小説に「キャラクター性と作家の個性を持ち込んだ様式の流」は、西尾講談社太田克史が共に「上遠野浩平がその発祥である」と回答しており、東浩紀上遠野が作ったこの流れを、清院のそれとは別に生み出した「もう一つの流」であるとした。上遠野を受けた作家には西尾の他に前述の佐藤友哉奈須時雨沢恵一などがおり、上遠野自身も出版社とレーベルを問わずに作品を執筆している。

なお5ch2ch)ライトノベルにおいては、

『あなたがそうだと思うものがライトノベルです。ただし、他人の同意を得られるとは限りません。』

という一文がTOPに表示されている。

※なお、前述ライトノベル住人の一部は当該に対して「ラノベ」と略されることを快く思っていない(「“ライトノベル”を“ラノベ”と略す」ことにではなく「“ライトノベル”を“ラノベ”と略す」ことに対して)。また、ごく少数だが「ライトノベル」を「ラノベ」と略すこと自体にを立てる人々も(ライトノベル住人に限らず)存在しているので注意が必要である。

キャラクター小説

ライトノベルの制作においては、新城カズマは「ドラマの結論から人物が規定されるのではなく、キャラクターの性質がドラマに優先していく」と述べている。そこから「キャラクターを素く伝える方法としてイラストなどを意識し、キャラクター把握して貰うことに特化してきた」としている。

これはライトノベルに限ったことではないが、それによりキャラクターが自立し、二次創作ファンアート)が容易になされ、物語に先行して消費の対になっている。東浩紀が唱えるところの「データベース消費」という現象である。

またこのことはライトノベルと一般小説との差異を決定づけるもので、一般小説の多くが自然義的に現実の写生を行うのに対し、ライトノベルは虚構的な世界を写生するという点で隔絶するとされている。

以上の点から、東浩紀によれば「物語からキャラクターへの視点移動によって」「キャラクターデータベース環境として書かれる小説」と一応は定義される。より詳しく言えば、戦後日本漫画アニメが育て上げてきた想像力の環境を前提として、特定キャラクターの外見的な特徴がどのような性格や行動様式に結び合わされるのか・それらをあらかじめ作者読者読み取ることが出来るのかどうかが、この定義の成立条件となっている。

このように「キャラクター小説(化)」はライトノベルの大きな特徴であり、また近代文学などが持つ「大きな物語」と対照的に、キャラクターに依拠した脱物語・小さな物語に限られた世界を、キャラクターデータベースを通じ共有するものであるとされる。
より詳しい論は、東浩紀著『ゲームリアリズムの誕生』を参照のこと。

角川系ライトノベル

ライトノベルの歴史の上では、角川メディアワークス富士見書房といった「角川系列」の出版社が大きな役割を果たしてきたと言える。前述のとおり近年、新たにライトノベルレーベルを立ち上げる社も増えたが、知名度やオーソリティメディアミックス作品の量でこの3社は突出している。

アニメ化されたライトノベル

ここでは、アニメ化された(もしくはこれからアニメ化予定の)ライトノベル作品を列挙する。OVA劇場アニメも含む。

電撃文庫

電撃の単行本

電撃の新文芸

角川スニーカー文庫

角川ビーンズ文庫

ビーズログ文庫

カドカワBOOKS

GA文庫

GAノベル

ガガガ文庫

ハヤカワ文庫JA

講談社ラノベ文庫

講談社BOX

YA!ENTERTAINMENT

トクマノベルズEdge

このライトノベルがすごい!文庫

GCノベルズ

アルファポリス

モンスター文庫

PASH!ブックス

SQEXノベル

その他

富士見ファンタジア文庫

富士見ミステリー文庫

富士見L文庫

MF文庫J

MFブックス

集英社コバルト文庫

講談社X文庫ホワイトハート

講談社ノベルス

Kラノベブックス

ファミ通文庫

スーパーダッシュ文庫

ダッシュエックス文庫

一迅社文庫

一迅社文庫アイリス

HJ文庫

HJノベルス

オーバーラップ文庫

オーバーラップノベルス

オーバーラップノベルスf

ソノラマ文庫

星海社文庫

KAエスマ文庫

ぽにきゃんBOOKS

アース・スターノベル

TOブックス

ヒーロー文庫

Mノベルス

Mノベルスf

ブレイブ文庫

大百科に記事がある非アニメ化作品

電撃文庫

電撃の単行本

電撃の新文芸

徳間デュアル文庫

講談社ラノベ文庫

講談社ノベルス

講談社BOX

YA!ENTERTAINMENT

C★NOVELS FANTASIA

星海社文庫

星海社FICTIONS

ソノラマ文庫

スマッシュ文庫

このライトノベルがすごい!文庫

ぽにきゃんBOOKS

GCノベルズ

  • ---

富士見ファンタジア文庫

富士見ミステリー文庫

富士見L文庫

ドラゴンノベルス

晶文社

美少女文庫

角川スニーカー文庫

角川ビーンズ文庫

カドカワBOOKS

ファミ通文庫

MF文庫J

MFブックス

スーパーダッシュ文庫

ダッシュエックス文庫

一迅社文庫

HJ文庫

HJノベルズ

GA文庫

ガガガ文庫

ガガガブックス

オーバーラップ文庫

オーバーラップノベルス

アース・スターノベル

TOブックス

マッグガーデン・ノベルズ

ヒーロー文庫

アルファポリス

SQEXノベル

その他

出版社

2000年代中盤~後半のライトノベルブームを受け、前述の角川系列など大手・老舗以外にも様々なレーベルが登場し、競争はしくなっている。以下にな出版社を紹介する。

関連動画

関連項目

関連記事

親記事

子記事

兄弟記事

【スポンサーリンク】

  • 199
  • 0pt
記事編集 編集履歴を閲覧

ニコニ広告で宣伝された記事

MMDドラマ (単) 記事と一緒に動画もおすすめ!
提供: ななし
もっと見る

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

ライトノベル

6925 ななしのよっしん
2024/12/28(土) 20:02:41 ID: AhxXBaQiSH
つまり責任は負いたくないが結果は欲しいという若年層の抱く心理を如実に現している、か?
👍
高評価
0
👎
低評価
3
6926 ななしのよっしん
2024/12/29(日) 00:50:18 ID: RRt/dQ+45j
正確には、欲しい何某はあるが金とリスクは払いたくない、という読者の本音だろうね
なお、今やラノベは時の流れで若年層より中年・壮年が読んでいるので、
配偶者のいないオッサンオバハンの囀りや呻きといった感じかな
👍
高評価
0
👎
低評価
3
6927 ななしのよっしん
2025/01/10(金) 07:49:02 ID: 7Lm0GaTC9O
ライトノベルの文芸誌「ドラゴンマガジン」は、 2025年5月号(2025年3月発売)をもって休刊することといたしました。
https://x.com/fantasia_bunko/status/1877194763926999366exit
👍
高評価
3
👎
低評価
0
6928 ななしのよっしん
2025/01/11(土) 14:18:02 ID: nC2VR+6EOf
後はファンタジア文庫に任せた
👍
高評価
0
👎
低評価
0
6929 ななしのよっしん
2025/01/12(日) 10:16:26 ID: nC2VR+6EOf
ちなみに後継はウェブマガジンのメクリメクルに移行
👍
高評価
0
👎
低評価
0
6930 ななしのよっしん
2025/01/14(火) 14:26:23 ID: hHl9HonILT
電撃hpとかどうなったんやろ
ビートディシプリン読んでたわ
👍
高評価
0
👎
低評価
0
6931 ななしのよっしん
2025/05/11(日) 19:27:24 ID: 70gNmm9jgV
コンテンツへの熱量の流行りりがいからだけど扱うテーマもなろうみたいに流行りネタを追いかけるばかりになっちゃって以降ずっと脱せてないよなぁ
そして連載中にネタれる… それまでにアニメ化狙いって手法ばかり
👍
高評価
0
👎
低評価
2
6932 ななしのよっしん
2025/05/15(木) 07:15:35 ID: T/FJ4waugn
言ってなろう発でも上澄みは長期人気出て、転スラとかこのすば級になると過去ラノベとの歴代較でも最⃝上位クラスに居たりするし
後から見たら名前の残るような作品ぐらいしか覚えてないから個性いに見えてるだけで、昔から売行の筋は流行りものじゃないか?

逆に今個性が居ないのかと言えば、屋なんかは異世界スマホとかより何年も古い作品が後からアニメ化ってケースだから、今の流行りばっか追い掛けてるわけでもないし
👍
高評価
0
👎
低評価
0
6933 ななしのよっしん
2025/05/16(金) 21:13:31 ID: 1Wt/bCKct+
な意味論的な統計は置いといて、ラノベ定義って「必ずコレがある」ってより「この中の何個かに該当する」「各グループでそれぞれ何個かに該当する」みたいな基準のが良い気がする

・表アニメの絵柄
キャラの第一印が『属性』的な概念の組み合わせで構成され、要な読者層にもそのように理解される
・「魔力」「ギルド」「エルフ」等の特定の用語を特定の意味や前提のもとに用いる
三人称の地の文の場合、倒置以外で修飾語に句点がつく回数が較的多い
ライトノベルレーベルから出ている

…など
👍
高評価
0
👎
低評価
0
6934 ななしのよっしん
2025/05/16(金) 21:35:02 ID: T/FJ4waugn
そういう意味合いで定義する必要性に疑問があるというか

オススメのラノベ聞き合うとかのポジティブ話題なら、マトモ微妙ゾーンの作品ばっか紹介したりしないだろうし、紹介された側も自分のイメージとズレてるからってキレたりもしないだろうし

なにかしろ当てはまるかどうかを争点にするような話題でもなきゃ、そもそも定義要らなくね感
👍
高評価
0
👎
低評価
0