概要
月刊少年シリウスにて、2018年7月号から連載中。
筋肉モリモリマッチョマンな大統領が、転移した先の異世界で様々な物に騎乗(ライドン)する物語。
キャッチフレーズは「最強大統領、異世界に乗る!」。
単行本10巻発売時点で累計170万部を突破。
この作品の元になったのは、同作者の過去作品『ゴロセウム』に登場するキャラクター「ウラジスラフ・プーチノフ」であると思われる。このキャラクターも大統領であり、騎乗欲に駆られているという共通点がある(本記事「関連静画」参照)。
あらすじ
乗り物に乗る事を至福とするプルジア共和国の終身大統領、アレクサンドル・プルチノフ。彼は大統領として多忙な日々を送りつつも、自身の騎乗欲を満たしてくれる未知の乗り物を求めていた。ある時、襲撃してきたテロリストを撃退するも、その余波で崩落した大統領像の頭部が頭上に落下。
目を覚ました時目に入ってきたのは、見知らぬ世界と未知の生物。プルチノフにとって大統領就任以来初となる長期休暇・・・騎乗休暇(ライドンタイム)が始まった。
登場人物
プルチノフと仲間達
- アレクサンドル・プルチノフ
主人公。中央アジアの一角、プルジア共和国の終身大統領を務める筋骨隆々な中年男性。顔と名前が似ている某国大統領とは一切関係ない。かつて大国から武力で独立を勝ち取った経緯から、テロリストに命を狙われる身でもある。空手を始めとした様々な格闘技に精通し、その腕前は黒帯というCQCの達人。震脚で岩を隆起させ、トラックを背負い投げし、貫手は人体を貫くレベル。正直人間やめちゃってる感があるが、これでも格闘家としての体格は平凡である。その強さはワイバーンを素手で叩きのめし、巨大な熊を投げ飛ばし、屈強なオーク戦士達も瞬殺など異世界においても超人じみた強さを発揮する。
乗り物・生物問わず物を乗りこなして騎乗欲を満たすことを至福としており、その欲望にちょっとだけ忠実な国家元首。ある時テロリストを撃退した際、その余波で大統領像の頭部が落下、その下敷きになる瞬間、異世界に転移してしまう。転移先で未知の生物(ワイバーン)と出くわし、それに未知の騎乗感を覚えた後は、居合わせたサキ、ベルと行動を共にすることになり、ゴルドーの街で冒険者家業を始める。後に山賊に拉致・奴隷化させられていた少年少女や開拓村の生き残りらとプルチノフ村を興し、村長に就任。異世界に転移した際、高い魔力や幾つかの加護を得ているが、基本的に己の肉体一つで戦う。
為政者としては間違いなく優秀かつ人格者であり、民の事を考え、弱気を助け強きを挫く正義感の溢れる男。過去の経緯から無益な殺生は好まないが、悪逆非道な無法者には容赦のない一面も持つ。少々強面なせいか、異世界の人々からは初対面の際、「奴隷商人」「魔王」などと酷い言われ方をされるのがお約束。
某国大統領とは一切関係ない。大事な事なので、二度言いました。
作中も回想や単行本のおまけページの文章から、元は工作員の兵士だったが、独立戦争の指導者になり、独立を勝ち取った後に大統領になったと思われる。
現在はプルチノフ村(最初は小さな村だったが今では要塞都市化している)の初代村長にして、伝説の獣王ヤムドゥアの正統後継者になっている。 - サキ・スクイーダ
17歳。通称サキ。ゴルドーの街で冒険者をしている、金髪とカチューシャがトレードマークの少女。職業は魔法剣士で、冒険者ランクは6級(黄帯)。ワイバーンに襲われていた所をベル共々プルチノフに助けられ、以後行動を共にするようになる。少々金にがめついが、根は優しい。 - ベルベディア・デルーシア
16歳。通称ベル。サキ同様冒険者で、彼女とは幼馴染。青髪と大きな魔女帽がトレードマーク。職業は魔法使いで、サブクラスは錬金術師。冒険者ランクは6級。ポーション中毒者で、幾つものポーションを隠し持っているほか、酔うと露出狂になったりする。しかし魔法の才能は本物で、プルチノフ達に魔法絡みの事では適切なアドバイスや支援をしている。 - カーニャ・カンナリエン
年齢不詳。オークに襲われていた所をプルチノフ一行に助けられたハーフエルフのロリババア少女。行く当てがないからとプルチノフ達に同行を申し出る。職業は木工細工師で、サブクラスはアーチャー、精霊使い。冒険者ランクは無級(未登録)。木を思い通りの形に加工する木工魔法の使い手。語尾に「にゃん」を付けて話すなど、人前では猫を被っている。 - マルセロス
双剣を操るケンタウロスの男性で、タクタロスの弟。攫われたケンタウロスの子供と兄の奪還のためゴルドーの街に現れるも、ジェラリエに苦戦。そこへプルチノフが助太刀し、子供の奪還に成功する。プルチノフに感謝を述べ、去り際に自身の尾とたてがみを編み込んだ網紐を預けた。 - ホッチ
プルチノフ達が乗り物にしている大型の鳥。チョコボではない。3羽おり、中でもプルチノフが「ボッチ」と名付け騎乗している個体はリーダー格となり、プルチノフ譲りの足技で戦うようになる。
リーダー格のボッチは序盤の時点でゴブリン程度なら蹴り倒せるほどの強さを持っており、蹴りをまともにくらった屈強なハイオークからも「ギャー!物凄く痛いブ!!」を言わせるほど。後にさらに修行を重ね、ベテラン冒険者が束にならないと厳しいマンティコアも1対1で雑魚扱いできるほど強くなってしまった。 - 魔狼の女帝(ブル・ガルム)
魔狼の群れを率いる気高き女王で、魔獣使いのスミスルが持ち込んだ隷属の首輪で支配されていた。プルチノフ一行の手で支配から解放された後は、スミスルを瞬殺。行き場のない人間の子供達を我が子と称し庇護を買って出るなど強い母性の持ち主。カーニャ曰く「ツンデレ女王」。プルチノフ村の住人から信仰対象にされた事で神性を得て山神となり、村を守護している。片言だった喋り方も流暢になった他、幾つかの魔法も習得した。その際、眷属の魔狼達も片言ながら喋れるようになっている。 - ベイダー
プルチノフ村を襲撃するも爪釣込腰でKOされた皇帝魔熊(ベイダーベア)。あわや食用にされる所だったが、プルチノフが助命を乞い、女王の眷属として加わることを許された。主に力仕事を担当し、炎に強い耐性を持つ。ボッチからはライバル視されており、ゴマすりクソベアー呼ばわりされている。 - キャルマー
ヨシュアスが乗っていた、トリケラトプスに似た地竜。アーティファクトで自我を奪われており、プルチノフに支配を解かれた後は専ら彼を主と呼んでいる。サキとベルからはキャルちゃんと呼ばれている。
ゴルドーの街の住人
- ジェラリエ・ゴルドー
24歳。ゴルドー領主の娘で、現在は領主代行を務めている。元冒険者であり、ランクは2段(金筋2本黒帯)、職業は魔法騎士。ケンタウロスの族長タクタロスを隷属の首輪で支配し、騎馬としている。ケンタウロスの子供を攫い奴隷としていたがプルチノフの介入により奪還され、彼を閃光魔術師(シャイニングウィザード)と呼び付け狙う。 - ガブクス・ヤングステーソン
全陽正教会の神官で、肩書は北辺管区副主教。街の医療行為を担っており住民からも信頼されている。失明したサキの目を回復させるなど腕も確かだが、治療の際ポーションを口に含んで吹きかけるのでツバ臭い、ジジ臭いと言われる。プルチノフの事を引退した他国の小領主か行政官ではないかと推測していた。 - マーニャ・スノウ
ゴルドーの街の冒険者ギルドで代理総裁を務めるお姉さん。巨乳。プルチノフが冒険者登録をした際、制度や加護について説明した。 - マッドゴン・ロン=ベルド
ゴルドーの街で武器屋を営むドワーフ。冒険者を始めたプルチノフに装備を提供した。ジェラリエが身に着けている鎧も彼が制作したもの。
混沌の勢力
- 魔霊王(リッチ)
プルチノフ村近郊に出現したダンジョンの主。プルチノフからは景気のよさそうな名と言われる。ペットの骸竜(ゾンビドラゴン)を使役してプルチノフを追い詰めるが、彼に骸竜の支配を解かれる。正気を取り戻した骸竜のブレスで致命傷を負い、悪あがきにプルチノフ達を道連れにしようとするが、サキの全弾雷牙(フルバーストライガー)でトドメを刺された。 - リィナ
4つ耳に銀色の髪が特徴の魔族の女性。二つ名は「吹雪の銀閃」(魔族は二つ名を付けたがる傾向にある)。エドゥ、ミィナと共にゴルドーの街を襲撃した。凄腕の剣士で、一騎打ちを挑んできたジェラリエを返り討ちにする。弟のヨシュアスの事を大切に思っており、少々ブラコン気味。 - エドゥ
オーガのような姿をした魔族の女性。二つ名は「死の谷の牙」。巨大なハンマーを武器とし、城壁を軽々と砕くパワーの持ち主。 - ミィナ
ダークエルフのような姿をした魔族の女性。二つ名は「死泉の魔女」。広範囲を石化させる魔法「死湖紫霧(デスレイクミスト)」を操る。 - ヨシュアス
地竜キャルマーに跨り、オークの軍勢を率いてプルチノフ村を襲撃してきた魔族の男性で、リィナの弟。二つ名は「首狩り」で、風魔法を操る。ピエロのように派手な化粧をし粋がっているが、それは強がりで本来は気弱な性格。プルチノフにキャルマーの支配を解かれ風魔法のカラクリまで暴かれた末にプロレス技を喰らって敗北。捕虜となり、魔族との交渉に赴くプルチノフ一行の案内役を務める。
関連動画
関連静画
関連リンク
関連項目
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