ラストクロニクルとは、ホビージャパンが展開する新作トレーディングカードゲーム(TCG)及びオンラインゲームのこと。2013年よりホビージャパンが開発・販売・オンライン運営をしており、国産TCGとしては全てを一社で行う事は珍しい。
2016年9月28日にオンライン版が終了。2017年5月19日発売の通算第15弾の発売をもって新商品の開発を終了した。
本タイトルは一定のルールのもと、配信物に同じタグをつけることでコミュニティを共有する企画が実施されている。
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概要
ラストクロニクルは、ホビージャパン初の完全新作(原作があるものとしてはFFTCGが先)で「時代」の概念の元、
5つの勢力を交えながら戦っていく。
リアルカードの展開と同時に、リアルと全く同じルールで遊べるニコニコアプリ版の提供、(実際のカードでの)スターターデッキの無料配布、全国でのルール講習会・対戦会、新発売ブースターのプレリリース体験会、発売半年での全国大会や英語版の開発、ホビージャパンの別コンテンツとのコラボレーションなど、本作にはかなり力を入れているようだ。
開発には藤田憲一氏や浅原晃氏といったマジック:ザ・ギャザリングで活躍したプレイヤーなども携わっており、公式でリミテッドルールを採用するなど、ゲーム自体も多少MTGを意識したような作りになっている。
1パック9枚入り300円(税抜き) 1ボックス15パック入り4,500円(税抜き) スターターデッキ50枚一組0円(税抜き)
プロモーション
- 実績のあるメンバーによるブレない自社開発およびプロモーションで高いゲーム性とスパイスとしての運要素を。
- 雑誌社としてのノウハウを最大限に生かした萌え絵だけでない美しいイラストのクオリティコントロール。
- 基本プレイ料金無料のデジタル版や、小冊子ではない実際のカードのスターターデッキを無料配布ではじめやすく。
基本的な遊び方
以降、詳細なルール、リミテッドルールに関しては公式サイトや外部サイトを参照願いたい。
通常ルール(構築戦デッキ)ではデッキ枚数は必ず50枚である。 同名カードは3枚までしか投入できない。
初期ライフ20点を持ち、先に相手ライフを0にする。
あるいは、相手がデッキからカードを引かなければならないときにカードが引けない場合、相手に勝利する。
カードの種類
- ユニットカード
いわゆるモンスターカード。プレイヤーに代わり戦闘を行うゲームの主役達。ゲーム中の重要度がもっとも高くデザインされており、他のゲームで見られる『デッキ中ユニット数枚だけでほぼ魔法だけで戦う』みたいなことは今のところ現実的ではない。 - スペルカード
いわゆる魔法カード。1度きりで効果を発動する。すべて割り込み発動できる速攻魔法である。 - ヒストリーカード
いわゆる永続魔法。ヒストリーとして戦場に残り、配置したターンから効果を発動できる。あるいは、場に出した瞬間に一度だけ効果を発揮し、以降意味のないカードとして(同名カードの再使用を阻害する為に)残り続けるという切り札的カードも存在する。 - ストラクチャーカード
ヒストリーカードに近いカードで、基本的に他所に発動コストを求めずリソースはカードに合わせて毎ターン回復する。
公式フォーマット
フォーマットとは、採用カードを分け、カードバランスの制御やデッキ構築難易度を押さえるためのクラス分けの事。現行のフォーマットを赤字で記した。
- クラシック構築
第1弾から登場する全てのカードを採用できる。(禁止裁定を除く) - 天空構築
これまでの世界から舞台を新たにした天空編を冠する、第7弾から第10弾までの弾よりのみ採用できる。
第11弾の発売をもって陽光構築へ移行し事実上廃止となった。 - 陽光構築
新章となる陽光編を冠する、第11弾から第14弾までの弾よりのみ採用できる。
こちらも第15弾の発売をもって陽光プラスワン構築へ移行。 - 陽光プラスワン構築
上記の陽光構築に最終弾となる第15弾を加えたフォーマット。陽光構築で使えたカードはすべて使える為、実質は名前が変わっただけである。 - 三世界構築
第1弾から第6弾までのアトランティカ編、第7弾から第10弾までの天空編、第11弾から第14弾までの陽光編それぞれに最終弾となる第15弾を加えた、アトランティカプラスワン、天空プラスワン、陽光プラスワンからプレイヤーが一つを選んでデッキを組むフォーマット。
アトランティカ対天空など世界VS世界の戦いが楽しめる。
ゲームのポイント
- パワーとATK
パワーはユニットの攻撃力であり体力。ユニット同士での戦闘で用い、低い方が破壊される。ただし、生き残った方にもダメージが蓄積し、その合計値がパワーを上回ると破壊される。ダメージを受けてもパワーが減少するわけではない。また、このゲームではユニットへの攻撃力とプレイヤーへの攻撃力が異なる。プレイヤーへの攻撃はATKを参照する。 - レベルと時代
それぞれのプレイヤーは各々の『時代』というステータスを持っており、ゲーム中に時代Iから時代IVまで発展を繰り返しながら戦うことになる。
レベルはユニットの活動可能な時代を示しており、レベルより低い時代では戦闘に参加できない。
効果はレベル未満の時代でも使えるが、時代によって新たな効果を発揮したり、逆に効果が失われるカードもある。
また時代によってパワーやATK等のステータスが変動するものもいる。時代が追いついた! - ソウルストーン
いわゆるマナに相当するリソース「ソウル」を生み出すカード。ただし土地カードのようなマナ生産専用のカードがあるわけではなく、SS置き場にはすべてのカードを配置することが出来る。配置したカードはそれと同じ色のソウルを生み出すソウルストーンになる。 - CA(クロノアチーブメント)とクロノチェック
プレイヤーは毎ターン、クロノチェックという、時代を進めるためにデッキからカードを1枚CAヤードに送る動作を行う。
全てのカードにはCA(クロノアチーブメント)というパラメータが1~3の間で与えられており、CAヤードにあるカードのCA合計値が7を超えると、それらを時代ヤードに1枚、手札に1枚、残りを捨て札に送って時代を一つ進めることができる。
ちなみに、能力が強いカードほどCAが低い傾向にある。
ゲームの進行
ゲームのはじめに
お互いにデッキをシャッフル、ライフ20点を設定し先攻後攻を決定したらカードを5枚ドローする。
ラストクロニクルでは一度のみ引き直し(マリガン)を選択できる。元の手札は好きな順番でデッキの下に戻しシャッフルしないという珍しい方式。
お互いにデッキの上から1枚を最初の時代マーカーとして時代ヤードに裏向きで置く。(自分の物は確認可能)
1ターンの流れ
回復フェイズ | |
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ドローフェイズ | |
チェックフェイズ |
デッキの上からカードを1枚めくりCAヤードに表向きに置く。(クロノチェック) |
メインフェイズ |
主なカード操作を行う。 |
戦闘フェイズ |
攻撃するユニットを選択する。 |
メインフェイズ2 |
メインフェイズ1でやれる全ての行動を同じように行える。 |
調整フェイズ |
ターンプレイヤーの手札が7枚以上なら6枚になるまで手札を捨てる。 |
各勢力の特色
各勢力のゲーム上の特徴を若干突っ込み気味に書いていく。国の名前は順にアトランティカ編、天空編(レムリアナ)、陽光編(レ・ムゥ)の物。
白 グランドール、ティルダナ、シャダス
天使や聖騎士が多く所属し、聖なる力を信奉する国らしくプレイヤーのライフを回復したりユニットの蘇生やダメージを軽減するなど加護を象徴したカードを多く備える。
他にも相手をワイプしたり戦闘を行えなくしたりするなど一見して反戦国家のように思えるが、ユニットはパワーが高く攻撃時にワイプしない『勇猛』や防御不能の『オーラ』を持つなど総じて高品質で、戦闘フェイズ中に使えるスペルやアビリティに長けるなど意外と武闘派。
また、CAを増やすような動作が得意で追加でクロノチェックを行ったり、ユニットをCAヤード送りにするなど敵味方を問わず時代の発展を補助するカードを持つ。
主なユニット除去手段は上記のCA送りの他、攻撃や防御に参加したユニットを狙い撃ちしたり一定以上のステータスを持った大型ユニットのみに作用するなど相手の力を利用した物が多い。
橙 ガイラント、メギオン、オルバラン
大地と輪廻転生を信奉する原始の国。『魂石化』を始めとするソウルストーン操作に特化している。
反面『オーラ』を忌むべき力と考えており対オーラユニット限定の除去スペルやオーラを防御可能にするアビリティを多く有する。
ユニット至上主義的な気質があり、コストが軽く大量展開が可能なウィニー向けユニットからコストが重く強力なステータスを誇るストンピィ向けユニットまで強力かつ極端なユニットが幅広く所属する。
どちらにせよレベルは低く設定されているカードが多く、むしろ《血風の狂戦士 バルカヌス》を始めとした時代の発展とともに弱体化するユニットがいるなど、本作の根幹を成す時代システムを真っ向から否定する反骨精神に溢れた色である。
ユニット除去手段は相手をソウルストーンにしてしまう物が主だが、自分よりもパワーの低いユニットを破壊するなど力こそパワーと言わんばかりの荒々しい除去も持つ。
また、ヒストリーやストラクチャを除去する手段に富み、他色が難儀するヒストリー対策を安々とこなす様は橙が万能色と言われる所以の一つとなっている。
紫 ゼフィロン、アズルファ、ヴェガ
嵐や雷、炎を操る尚武の国であり、翼人やミノタウロス、ドラゴンが多く所属している。
ユニットに直接ダメージを飛ばす手段に長けた除去特化色その1。
その2である黒に対しては安定性に欠けるが、全体火力や恒久的にダメージを飛ばせるカードを多く有し、複数のダメージ効果を効率よく組み合わせる事によってカードアドバンテージを奪っていける。
ATKが高いユニットや出したターンに攻撃できる『速攻』を有したものが多く、《嵐の進撃》や《闘竜気法》などのATKを飛躍的に上昇させるスペルや相手ユニットを防御不能にする効果と相まって相手に不意の痛手を与える事を得意とする。ライフ十数点残した状態から突然の死はよくあること。
ただしコストパフォーマンスの低いカードが多く、上手くシナジーを得られないと不利交換が続きジリ貧に成ることも多い。
黒 バストリア、レーテ、メレドゥス
アンデッドや魔女、ならず者たちが跋扈する世紀末な雰囲気の国。その性質は相手のみならず自身にまで被害を及ぼす点によく表れている。
紫と並んでユニット除去手段が豊富な色で、レベル1ユニットを破壊する《呪殺》を始めとする一定のステータスを持ったユニットを1体選択して確殺するという使いやすいスペルを多く持つほか、相手にユニットの犠牲を強いるなど嫌らしい除去手段もある。
プレイヤーに直接ダメージを与えるカードを多く持ち、盤面が取れずとも相手を直接葬れるという点は相手からすると計算しづらく非常に厄介。
ユニットのパワーを下げるコンバットトリック兼除去や相手の手札を捨てさせる、自身の攻撃を防御されなくするなど相手の計算を狂わす手段に長けている。
また、時代マーカーをめくって効果を発揮する【ロジカ】勢力の本拠地であったり、捨て札を肥やしてコストにするなど異次元のリソースを活用するデッキも多い。
青 イースラ、ヘインドラ、ミスティカ
海洋生物や人魚等が住む、海や雪山に囲まれた国。ワイプやバウンスなどの相手のテンポを崩す効果を多く持つほか、同能力を持った相手にしか防御されなくなる『オーラ』の扱いに最も長けた色でもある。
時代の操作を得意としており、ユニットのレベルを上下させたりCAヤードのカードを操作するだけでなく、時代の数値そのものを直接操作するカードも僅かながら存在する。
《吹雪の姫神》や《竜吉公主》など、アドバンテージ取得や盤面補強にはぶっ飛んだカードが多く、他色のサポート役にうってつけだが、半面ユニットのステータスが控えめな為、きちんと攻め手を用意しないと「主導権は握れてるのに押されてる」というよく分からない事態になりがちでもある。
ユニット除去はバウンスの他、ワイプ状態のユニット限定で作用するものを多く持つ。
公式生放送
ラストクロニクルチャンネル
ホビージャパン運営のチャンネルで主にリアルカードを使用して、新ブースターのプレ対戦やイベントの中継が主。
ニコニコゲーム実況チャンネル
スタジオえどふみ運営のチャンネルで、主にアプリを使用したデッキ構築や対戦を行うプロモーション番組。
ラストクロニクルの放送は新弾発売時約一ヶ月間、毎週日曜日夜10時から。オンライン版の停止と共に終了した。
関連商品
関連チャンネル
関連項目
外部リンク
- ラストクロニクル公式サイト
- ラストクロニクルオンライン
(ニコニコアプリ)
- 4Gamer.netによる紹介記事
非常に分かりやすく紹介されている。
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- ページ番号: 5152801
- リビジョン番号: 2480151
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