ラディッツとは、鳥山明の漫画『DRAGON BALL』およびそれを原作とするアニメシリーズなどの登場人物でカカロット(孫悟空)の兄、バーダックの長男である。
CV:千葉繁
概要
サイヤ人の生き残りの一人。他の生き残りであるベジータらと共に、惑星を滅ぼし異星人に売りつけることを生業としていた。
サイヤ人はフリーザの策略により滅ぼされたが、幸か不幸か共に惑星攻略にあたっていたベジータにつき従っていことで難を逃れていた。
外見上の特徴は地面に届きそうなほど長い髪の毛。のちにベジータが言うところによると、サイヤ人の髪型は生まれたときから大きく変化しないはずなので、彼はこの髪型を長年維持してきたことになる。実際に近年描かれた幼少期の彼はすでに立派な髪型を持っていた。(鳥山明によると、ナッパのようにハゲることはある)
また、これ以降のフリーザ配下の基本的な装備となる戦闘服とスカウターという服装をはじめて見せた。
新しい惑星征服に取り掛かる際に戦力不足を感じ、かつて地球に送り込まれた弟カカロットを戦力に加えるために地球を訪れた。
しかし、カカロットは幼い頃の事故でサイヤ人としての自覚を失い、地球人「孫悟空」として成長しており、ラディッツの誘いを拒絶する。
ラディッツは悟空の息子で自らの甥でもある孫悟飯を連れ去り、悟空を仲間に引き入れようと企むが、耳を貸さずピッコロと共に挑んできた悟空の弱さに失望し応戦する。最後は悟空の捨て身の羽交い絞めで動きを封じられ、ピッコロの魔貫光殺砲によって討たれる。
その際にベジータとナッパが地球に向かうことを告げたのち、ピッコロに殺される。
「楽になっただろ よけいなことをゴチャゴチャぬかしやがって…………」
死後は、地獄行きとなったようである。同じく死んだ悟空が閻魔大王に尋ねたところ、かなり暴れたとのこと。
サイヤ人という概念をはじめてドラゴンボール作中に持ち込んだキャラクターでもある。
また、スカウターも使用し、キャラクターの強さを戦闘力という形で数値化することでキャラの強さをわかりやすく表現する方法を提供した。
そして戦闘力インフレの始まりでもあった。
やけに低い評価
ラディッツは作中でも強敵の部類である。敵同士の悟空とピッコロがコンビを組むという、仲間からも読者からも信じられない事態に対し、ラディッツは一人で圧倒的な戦闘力差を見せつけている。悟飯の攻撃以外ではほとんどダメージも受けておらず、悟空もサイヤ人という強敵の存在に珍しく恐怖を口にしている。
だいいちラディッツは主人公の実の兄である。宇宙的ヒーローとなる主人公の実兄であり、その主人公を一度は死に追いやったほどの強戦士であるにもかかわらず、ラディッツの評価は驚くほど低い。
もちろん地球襲来時も、スカウターの数字に翻弄される様子に戦士としてのスキが見て取れる。しかもラディッツはサイヤ人の弱点である尻尾を鍛えておらず(ナッパたちはとっくに鍛えており、悟空でさえ少年時代に既に克服している)、そこで悟空に命乞いして助けてもらうという情けない脱出法を見せている。
生き残ったサイヤ人の中で自分が最弱であることも自分でぶっちゃけている。
だがそれ以上にラディッツの評価を下げているのは一年後のサイヤ人襲来時の描写で、このときラディッツの戦闘力は栽培マンに匹敵される程度、つまり一年後のZ戦士なら十分戦えたであろうことが判明。
そのZ戦士を一人で圧倒できるナッパから「よわむしラディッツ」呼ばわりされるのも当然である。このように後から出てきた情報によって、ラディッツの評価は急激に低いものとなっていく。スカウター登場による戦闘力インフレの初期の犠牲者はラディッツ自身だった。
死後は生き返ることもなく、出番は全くない。
アニメ版でもバーダックからも存在を忘れられているかのようなスルーっぷり。ただベジータの過去のシーンで少し登場した。
そんな不遇なラディッツだが、『ドラゴンボールZ Sparking! NEO』のIFストーリー「運命の兄弟編」は、彼にも違う運命がありえたのでは…?という可能性を垣間見せ、高い評価を得ている(関連動画参照)。
多少評価を回復する
ナメック星でクリリンたちやナメック星人に圧倒されているフリーザ一派のザコ兵士だが、戦闘力はラディッツと同じ程度か、やや劣るくらいかもしれない。だがこの無名兵士たちもフリーザ直属のいわばエリートで、雑兵などではない精鋭だったと考えられないだろうか。そう考えると、ラディッツの戦闘力も宇宙レベルでは決して低いものとは言えないだろう。そいつらを圧倒するクリリンたちがバケモノなのだ。
またナメック星人が「なみはずれた戦闘力」を持つことはベジータも言っており、「ピッコロがいたからラディッツが負けたのもそれほど不思議ではない」、つまり「ピッコロが地球にいなければ不思議だった」ということになる。弱虫と言っても一定の実力は認められていたと言える。
フリーザでさえもラディッツの存在を認識している。悟飯がサイヤ人だと気付いたフリーザは、その時点で悟空の存在を把握していなかったため、面影のあるラディッツの子であると考え納得している。悟飯とラディッツのどこが似てるのか不明だがラディッツ程度の戦士でもいずれ脅威を生じる可能性は想定されていたということであり、フリーザの用心深い性格の表れでもあった。
鳥山明の近年の発言によるとサイヤ人の大半は下級戦士であり、上級戦士はベジータ親子のみ、中級戦士でさえも数えるほどしかいないそうなので、ラディッツもサイヤ人の中で際立って弱いわけではないのだろう。
その後の発言でラディッツは上級戦士(=星送りされない戦士)だったことになっており、一見して鳥山先生の発言自体が矛盾してるように見えるが、こちらの説でもラディッツが弱くないことは共通しているだろう。
21世紀以降
「銀河パトロール ジャコ」の単行本描き下ろしで幼少期が登場、この頃ベジータと組んで同じ星を攻めていたことが判明した。もちろん髪型はそのままだった。
「ドラゴンボールヒーローズ」でもさすがに長いこと超サイヤ人にしてもらえなかったが、「スーパードラゴンボールヒーローズ」で途中の形態をすっ飛ばしていきなり超サイヤ人3になった。たぶん元の髪型のせい。
名言
- 「戦闘力… たったの5か …ゴミめ…」
- 「オレのほかに生きのこったふたりのサイヤ人は… さらに戦闘力が上なんだぞ」
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- ドラゴンボール
- ドラゴンボールZ
- ドラゴンボール改
- 戦闘力たったの5
- 孫悟空/カカロット(弟)
- バーダック(父)
- ギネ(母)
- 孫悟飯(甥っ子)
- 孫悟天(甥っ子)
- チチ(義妹)
- パン(甥っ子の娘)
- ピッコロ(彼に殺害される)
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