ラブカ(羅鱶、学名:Chlamydoselachus anguineus)とは、
カグラザメ目(Hexanchiformes)ラブカ科(Chlamydoselachidae)に属する鮫である。
曖昧さ回避
概要
体長は最大2m。その特徴から、原始的な「生きた化石」と言われているが、進化的な形質も持っている。
しばしば古生代デボン紀に生息していた軟骨魚類であるクラドセラケとの類似の声が上がるが、あちらはサメとは別のグループの軟骨魚類(ギンザメが含まれる全頭類)ではないかという研究結果が出ており、両者が似ているのは収斂進化の結果と思われる。
体色は黒褐色。体は細長く、背鰭は後方に1基あるのみ、更には口が鼻先先端から開いているため(通常の鮫は鼻先がとがり、口はそのやや下面に開く)、鮫の中でもとりわけ異様な姿をしている。
名前の由来は羅紗(毛織物)のように滑らな皮膚を持つ(ように見える)鮫(フカ)からだが、もちろん鮫肌である。細長い体から「ウナギザメ」と呼ばれることも。英名は鰓をフリルに見立てて「frilled shark」。
深海に生息する小魚や頭足類などを食べており、人間に危害を加えることはない(そもそも深海に生息しているため、出会うことは無いが)。胎生で、妊娠期間は3年半とされており異常に長い。
深海性の希少な種のため、未だに詳しい生態や分布域は分かっていないが、相模湾や駿河湾など日本近海でも発見されている。稀に捕獲された個体が水族館で展示されることもあるが、長期飼育は難しく、一日で展示終了となる場合もある為、相当運が良くないと生きたラブカには出会えない。
ラブカの仲間として南アフリカ周辺にChlamydoselachus africanaという別の種がいる。見た目はほとんど同じだが細かな特徴(形質)が異なる。この種は沼口麻子・著『ほぼ命がけサメ図鑑』では暫定的にミナミアフリカラブカという仮称が付けられている[1]。
また、化石種も多く見つかっている。
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関連項目
脚注
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