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ラミロア（Lamiroir）とは、CAPCOMのゲーム『逆転裁判』シリーズに登場する架空の人物である。
概要
シリーズ4作目『逆転裁判4』の第3話「逆転のセレナード」に登場。登場当時40歳。
「バラードの女神」「音の絵の具の風景画家」と呼ばれる世界的な歌姫のボルジニア人。
『ラミロア』とはボルジニア語で『女神』の意。芸名であり、本名ではない。
ボルジニアはヨーロッパの小国なのだが彼女はどちらかというとアジア系の容姿をしており、瞳の色も黒。
女性としては背が高く、王泥喜法介（165cm）と同程度。
白いドレスの上に夜空のような星座柄のクロークを着ている。
盲目の少年ピアニスト『マキ・トバーユ』をパートナーとしており、彼を導くためいつも一緒にいる。
また、ロックバンド『ガリューウエーブ』のボーカル＆ギター担当『牙琉響也』と親交があり、作中ではガリューウエーブのライブに客演していた。
そしてそのライブで王泥喜やみぬきと知り合った。
『6』では大きなマジックショーを開演することになったみぬきに対して花束を贈っている。
テーマ曲は『ラミロア ～音の風景画家』。
後述する『恋するギターのセレナード』のアレンジ曲である。
音の絵の具の風景画家
自身が旅した国々の風景を「歌」に描くことからつけられた呼び名。
彼女の歌を聞いた人の心には懐かしさと温かい気持ちがよみがえるのだという。
恋するギターのセレナード
前述のライブで披露された新曲（作詞：牙琉響也、作曲：ラミロア）。
ライブでは響也のギターとマキのピアノに合わせてラミロアが歌唱。
演奏中には瞬間移動のイリュージョンも行われ、観客を虜にした、のだが……。
演奏中にラミロアがプレゼントした響也のギターが炎上するというとんでもない事故が発生。
（これ以降、響也が本編に登場する作品では彼に関する何かが燃えるとか）
幸いにも、「恋人も燃える」という歌詞のところで燃え上がったため、観客の大半には演出と思われたようだ。
しかしその後、その日起きた大小さまざまな事件（殺人事件含む）の内容が恋するギターのセレナードの歌詞と一致していたことが判明（そのこともあってか、『特別法廷2008 オーケストラコンサート』では王泥喜に問題作扱いされた）。
この曲について（特に響也の作詞）は雑誌等で物議をかもしたが、事件解決後には騒ぎは落ち着き、世間にも歌姫ラミロアの名曲として受け入れられたようだ。
『逆転裁判5』以降では王泥喜の携帯電話の着信音として登場。
また、『5』の第3話では私立テミス法律学園の学園祭のライブで生徒の『森澄しのぶ』がラミロアと同じ衣装を着て歌唱。
伴奏に特別ゲストの響也も参加した。流石に今回はギターは燃えなかった。
ラミロアの秘密と闇
実は彼女は盲目の歌姫であり、盲目のピアニストとして紹介されていたマキの視力は正常。
ラミロアがマキを導いていたのではなく、マキがラミロアを導いていたのだ。
彼女も盲目を隠すつもりはなかったのだが、歌手としてデビューする際に事情を知らないプロデューサーが「音の絵の具の風景画家」というキャッチコピーで売り出すことを決定。それに合わせ、ラミロアは目が見えるふりをすることになり、盲目であることは極秘となってしまった（ラミロア曰く自分の歌を聴いてそれに想像を重ねる客のほうが「音の絵の具の風景画家」だとか）。
この秘密により、彼女は裁判を混乱させてしまうことになる。
また彼女は過去の記憶を失っている（いちばん古い記憶はボルジニアのレストランで歌を歌っているシーン）。
新しいマネージャーの正体が国際警察だったと判明した際は「自分は恐ろしい大罪を犯していたのではないか」と自身の「闇」を恐れていた（後にその国際警察は彼女とは別の人物を追っていたことが発覚した）。
その心の闇により、「目が見えるようになったら今まで避けていた現実が見えてしまうのではないか」と目の手術を受けることを避けていたのだが……。
マキの裁判にて、なにものからも目をそらさないまっすぐな王泥喜の「視線」を感じたラミロアは考えを改めた。
彼女は目の手術を受けることを決意し、そして目に光が戻ったら王泥喜たちの「絵」を描くと約束するのだった。
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正体
彼女の本名は『或真敷優海（あるまじき ゆうみ）』。ボルジニア人ではなく日本人だった。
『或真敷一座』の紅一点で、ザック・バランのコンビのアシスタント。
そして『4』の主人公『王泥喜法介』及びヒロイン『成歩堂みぬき』の実の母親であり、法介が持っている『腕輪』と同じ物を持つ。
この2つの『腕輪』は或真敷一座に伝わる品で、元々は2つとも優海の物であったが、後にとある事情により法介が片方を受け継いだものであった。
また『腕輪』同様、法介とみぬきの『みぬく』能力は優海から遺伝したものだった。
来歴
優海は天才マジシャン『或真敷天斎（あるまじき てんさい）』の一人娘として生まれ、父率いる或真敷一座の一員として活動していた。
一度目の悲劇
ある時、或真敷一座のショーに1人の男が客演する。
それが旅芸人（流しの弾き語り）の『王泥喜奏介（おどろき そうすけ）』だった。
客演で知り合った2人は恋に落ち結婚、優海は一座を去り、第一子の法介を産む。
そして結婚1年目、王泥喜一家は『クライン王国』を訪れていた。
ここで一度目の悲劇が起こってしまった。
夫・奏介は当時のクライン王国王配（女王の夫）と意気投合し、息子の法介と共に邸宅に招かれたのだが……。
その邸宅に何者かが放火。女王暗殺事件が発生したのだ。
事件に巻き込まれた奏介は暗殺犯によって殺されてしまい、彼の身元を特定するものは全て燃え尽きてしまった。
偶然別行動を取っていた優海は無事だった。しかし夫とは連絡がつくはずがない。
警察に掛け合おうにも国家を揺るがす大事件が発生したこの状況ではまともに機能していなかった。
得られた情報は身元不明の焼死体が発見されたことくらいだろう。
夫と息子を失った彼女は失意の中、一人帰国したものと思われる。
しかし、法介は王配に救出され生き延びていた。
彼はクライン王国での生活を経て後に日本へ戻ってくることになるのだが、優海がそれを知るはずもなかった。
こうして優海と法介は生き別れになってしまった。
二度目の悲劇
一座に戻ってきた優海は7年後、再婚相手の『或真敷ザック / 本名：奈々伏影郎（ななふし かげろう）』の娘である第二子・みぬきを産む。みぬきを産んだ後も一座での活動を続けていた。
そしてそれからさらに数年後、二度目の悲劇が起こる。
『ザックとバランの早撃ち』の練習中、銃弾が優海に直撃。彼女は記憶と視力を失ってしまう。
記憶を失い、恐ろしくなった彼女は一座を抜け出した。そして、『ラミロア』として第二の人生を送ることになる。
その後
『逆転裁判4』第4話「逆転を継ぐ者」にて、ラミロアは裁判員制度のテストケースとして行われる裁判において、裁判員の一人に選ばれた。
そしてその審理中、彼女は全てを思い出す。
『4』のエピローグでは成歩堂なんでも事務所を訪れ、みぬきの養父・成歩堂龍一に記憶が戻ったことを伝えた。
法介とみぬきには時期を見て会いに行くという。
そして『6』のエピローグでも彼女らしき人物が『4』と同じように龍一と会話していた。この際、唯一残っていた奏介の写真を龍一から渡されており、それを見て懐かしそうにしていることから、目の手術は成功したものと思われる。
そろそろ子供2人に全てを打ち明ける頃のようだ。
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