ラモン(Ramon)とは、SNKの格闘ゲーム『THE KING OF FIGHTERS』シリーズの登場キャラクターである。初登場は第7作『2000』。
概要
メキシコ出身のルチャドール(メキシカンスタイルのプロレスラー)。身長は170cmと小柄だが、常人を遥かに超える身体能力を持つ。右目の眼帯は相手にハンデを与えるためにつけているもので隻眼ではない。
『2000』では主人公チーム(K´、マキシマ、ヴァネッサ)の一員として初登場。諜報員であり人妻のヴァネッサに横恋慕しており、彼女に釣られてエージェント達に加わりKOFに参加することが多い。『XIII』では大会の裏で諜報活動をするメンバーに加わっているが、会議中にヴァネッサに目線を送っていたり、会場周辺を警戒中に酒盛りをしているなど真面目にやっているようには見えない。
『2000』では最終ボスのゼロに対する専用デモがあるなど重要キャラクターらしい雰囲気を出していたが、『2001』では発売に前後して会社が倒産するドサクサもあってか、ラモンの掘り下げは殆ど行われなかった。
『XIV』では諜報組織から離れ、プロレスで縁の出来たアンヘル、キング・オブ・ダイナソーとメキシコチームを結成。『XV』ではダイナソーと共に、アントノフが立ち上げたプロレス団体「G.A.W.」に身を寄せており、近作では本職であるプロレス色が強いチームで参戦している。
初登場時は爽やかで没個性気味のボイスだったが、『2001』では「オラァ!ソバッドォ!オギロゴルァアアア!タイガースピンァ!」と巻き舌でドスを聞かせた非常に荒々しいボイスになった。同作でおかしなことになったのはラモンに限ったことでもないのだが、ラモンについてはむしろキャラが立ったと好意的に受け止められ、再登場時や声優の変更を経ても方向性を受け継いでいる。
最強の人類
『2001』のストーリーモードで語られるものだが、同作のKOFの目的が最強の人類の選別であり、決勝進出=最強の人類となるため、実のところラモンは候補としてリストアップされていたに過ぎない。ただし元チームメイトで格闘家を数値で分析できるマキシマが「最強の人類相手に手加減なんて出来るか」と言っているので、数値化できる範囲においては本当に最強である可能性が高い。
眼帯が相手に対するハンデ(=劇中一度も本気を出したことがない)という設定もあり、現在では「最強の人類」はラモンの代名詞として残っている。
モチーフ
ネオジオの主要な市場の一つだったメキシコをターゲットにしたルチャ・リブレモチーフのキャラクター…なのだが、それ以上にプロレスラーの初代タイガーマスクこと佐山聡を徹底的にオマージュしたキャラクターである。
これにより格闘ゲームにおいてガイル式ではなくプロレス技のサマーソルトキック(相手を踏み台に宙返りする技)を使う数少ないキャラクターとなっている。
モーションの再現度は細かいが当時のドット絵では元ネタを知らないと伝わりにくく、プロレスファンにもなんで今更佐山聡なのかと首を傾げられた。
またフィニッシュムーブであるべき超必殺技が、ダメージを与える技ではない魅せ技の「タイガースピン」である点はよく突っ込まれる。そんな技に決め技の説得力を持たせるラモンが凄いというべきか…。
担当声優
性能
レスラーだがそこまで投げに特化しておらず、コマンド投げもあるスピードタイプのキャラクターと言ったところ。ジャンプ攻撃が優秀で空中戦が強く、小技はリーチが短めだが連打が利く。身長は低いが姿勢が高く、特にしゃがみは中腰のような姿勢のため技の動作以外ではやられ判定が大きい。
必殺技の「フェイントステップ」は下段無敵のステップから、弱はドロップキックを繰り出し、強は急停止する技で、近距離立ち強パンチや特殊技の低空ドロップキックを強でキャンセルする(通称ステキャン)ことで隙の軽減や連続技の繋ぎになる。
『2001』では画面端を駆け上がりジャンプからの技を繰り出す「タイガーロード」、『2002』では三角跳びが追加され、シリーズが進むほど空中殺法が強化されている。
『2001』以降は中段判定の打撃技「ローリングソバット」が追加技の「引き起こし」から超必殺技まで繋がるようになり、中段技としては発生が速いうえにリターンが大きいが、対になる下段始動の連続技が弱キックからのコマンド投げくらいしかないため警戒されやすい。それでも強力すぎたためか『XI』以降は発生の遅い強版のみ中段になっている。
『XIV』では強攻撃や低空ドロップのステキャンがあまり有効ではなくなったが、低空ドロップからソバットへの繋ぎが簡単になり、EXソバット→ソバット→引き起こしの安定した連続技を持つなど過去作より扱いやすいキャラクターになった。
関連動画
関連静画
関連項目
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