ラリークロスとは、モータースポーツの一種である。
概要
ジャンプ、ドリフトを駆使して土砂道を疾走するラリーと、コースを周回するレースを複合した競技。1967年にイギリスのテレビ番組で、ラリードライバーを集めたショーの一環として行われたのが起源で、歴史自体は古い部類に入る。
アメリカでも2011年からグローバル・ラリークロス(GRC)が開催され、人気を誇っている。
FIA世界ラリークロス選手権(World RX)
1973年から開催されていたFIAヨーロッパラリークロス選手権(ERX)を発展させ、2014年から世界選手権化された。
各レースは予選、セミファイナル、ファイナルの三段階に分けられる。予選は各4周、決勝は6周のスプリントレース。コースの一部にジョーカーラップと呼ばれる脇道が作られており、そこを1レースに1回だけ通らなければならない。もし通過しないと30秒の加算ペナルティを受ける。このジョーカーラップをいつ消化するかがレース最大の戦略となり、例えばペースの速い車はこのジョーカーラップでうまく順位を稼ぐことが重要になる。オーバーテイク自体は難しいことが多いので、特に重要である。
またNASCARやインディカーのようにスポッターが存在しており、彼らと無線で通信しながらジョーカーラップを消化するタイミングを計ることになる。
最高クラスのスーパーカークラスで使用されるマシンはWRカー同様Bセグメントハッチバックを四輪駆動に換装したものが主流だが、エンジンに関しては2リッターでさえあれば過給器をつけたり、水平対向エンジンにすることもできるなど比較的緩い。その分スペックは圧倒的で、エンジンは約600bhp/900Nm。0-100はたった2秒で、なんとF1と同じ加速力を誇る。ちなみにWRカーの馬力は380hp、0-100は3.7秒程度である。これだけの怪力マシンだが、トラクションコントロールは当然ついていない。
メーカーだけで無くレーシングコンストラクターも多く参加しており、同じフォード・フィエスタでもチームによって大きく仕様が異なるなんてことがザラにある。2017年現在、フォルクスワーゲン、プジョー、KIA、アウディ、フォードのマシンが参戦している。
F1、WRC、DTMの王者から、18歳の若手まで様々な人々が活躍している。ゲストドライバーが参戦することもあり、ケン・ブロックやセバスチャン・ローブといったラリー界のスターや、トップギア司会のタナー・ファウストなどが呼ばれる。
公式サイトでは過去のレースやライブストリーミングを観ることができる。また、AbemaTVでも英語版が放送されている。
関連動画
関連項目
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